ドネツク人民共和国

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
ドネツク人民共和国
Доне́цкая наро́дная респу́блика
ドネツクの国旗 Герб ДНР.svg
国旗 国章
国の標語:不明
国歌ドネツク人民共和国国歌 [1]
ドネツクの位置
公用語 ロシア語ウクライナ語
首都 ドネツク
最大の都市 ドネツク
政府
人民ソビエト議長 デニス・プシーリン英語版
首相 アレクサンドル・ザハルチェンコロシア語版
面積
総計 xxx,xxxkm2???位
水面積率 不明
人口
総計(2016年 2,318,721人(???位
人口密度 xxx人/km2
GDP(自国通貨表示)
合計(xxxx年 xxx,xxxロシア・ルーブル
GDP (MER)
合計(xxxx年 xxx,xxxドル(???位
GDP (PPP)
合計(xxxx年 xxx,xxxドル(???位
1人あたり xxxドル
建国
建国宣言 2014年4月7日
独立宣言 2014年5月12日
通貨 ロシア・ルーブル (RUB) [1]
時間帯 UTC +3(DST:なし)モスクワ時間
ISO 3166-1 なし
ccTLD なし
国際電話番号 380[1]
  1. ^ a b ウクライナのデータ。

ドネツク人民共和国(ドネツクじんみんきょうわこく、ドネツィクとも、ロシア語: Донецкая народная республика)は、ウクライナの東部のドネツィク州(ロシア語名ドネツク)でロシア連邦への編入を求める分離・独立派が独立を宣言した地域[1]。2014年以降、ウクライナ政府の管轄が及んでいない地域である。

歴史[ソースを編集]

ドネツク人民共和国(DNR)とルガンスク人民共和国(LNR)(2014年10月5日に経済地図)
ドネツク州内での実効支配地域(赤色)。

2014年4月7日、親ロシア派のデモ隊がドネツィク州議会を占領し、「人民ソビエト」と呼ばれる会議を行った。その後、「ドネツク人民共和国」建国を宣言した。ウクライナ政府は厳しく批判した。[2]

同年5月16日、アレクサンドル・ボロダイ英語版が首相に就任[3]。7月18日にはデニス・プシーリン英語版最高会議幹部会議長が「別の仕事に就く」ことを理由に辞任を表明している[4]

同年5月24日、ルガンスク人民共和国と共に連邦国家「ノヴォロシア人民共和国連邦」の結成を宣言した。

2017年7月18日、ドネツク人民共和国首相のアレクサンドル・ザハルチェンコロシア語版は、クリミアを除くウクライナ全域を対象とする新国家「マロロシア(小ロシア)」(Малороссия)を樹立する意向を示した[5]。同18日、ロシアのペスコフ大統領報道官は「ザバルチェンコ氏が個人的に主導した」と述べ、ロシア政府の関与を否定した[6]

地理[ソースを編集]

2014年現在の支配地域の面積は推定8,539kmで、ドネツク州全体の26,517 kmのうち3割程度となっている。人口は推定268万2,357人となっており、ドネツク州の人口435万人の半数程度を占めている[7]。民族はロシア系ウクライナ人ウクライナ人が大半であるが、ベラルーシ人アルメニア人もいる。公用語ロシア語ウクライナ語であり、ロシア語が主に使われている。宗教はロシア正教会となっている。

政治[ソースを編集]

ドネツク出身のアレクサンドル・ザハルチェンコが首相を務める。

交通[ソースを編集]

支配地域にはドネツィク国際空港があるが、戦闘により使用不可能となっている。鉄道路線はウクライナ鉄道から切り離されて、ルガンスク人民共和国との間で運行されている。また、ウクライナやロシアと結ぶバス路線も運行されている。2017年現在、ウクライナ政府支配下からの外国人の入境は特別通行許可書を保持した報道関係者等の例外を除いて不可能となっている。ウクライナ政府支配地域との間にもバス路線が運行され越境することが可能であるが、境界線付近で戦闘に巻き込まれる可能性があるとされている他、治安問題からキエフ発のドネツク人民共和国行へのバス路線には行先は表示されていない。

経済[ソースを編集]

通貨はロシア・ルーブルが採用されている。ドネツク人民中央共和国銀行が貨幣・財政を管轄。石炭の輸出は重要な産業となっており、分離以降もウクライナ政府支配地域への輸出も鉄道貨物を通じて盛んに行われている。域内の郵便は2014年に創設されたドンバス郵便が担っている。

外交[ソースを編集]

ロシアは国家承認はしていないが、ルガンスク人民共和国が発行したパスポートは有効であるとの立場を取っている。ウクライナ政府はテロ組織に指定している。

国家承認している事実上独立した地域[ソースを編集]

軍事[ソースを編集]

ロシア連邦軍参謀本部情報総局あるいはロシア連邦保安庁出身で、ボスニア紛争クリミア紛争などでの戦闘経験が豊富なイーゴリ・ストレルコフが2014年4月~8月に「国防相」を務めた。ストレルコフは離任後、ドネツク人民共和国の運営や軍事活動にロシア政府が関与していることを証言している[8]。ウクライナ政府軍との戦闘における死者には、多くのチェチェン共和国出身者が含まれており、ロシア製の武器の供給を受けながら、義勇兵としてロストフ州から越境して来るものと見られている[9]

  • 第1義勇大隊
  • ルーシ大隊
  • カリミウス大隊
  • ヴォストーク大隊
  • ドネツク人民共和国支隊:指揮官イーゴリ・ベズレル
  • ロシア正教軍支隊:指揮官ミハイル・ヴェリン
  • 第1国際旅団[10]

教育[ソースを編集]

ウクライナ政府管轄下ではウクライナ語が唯一の教授言語であったが、ドネツク人民共和国ではロシア語が教授言語となっている。

脚注[ソースを編集]

  1. ^ ジョシュア・キーティング「住民投票で深まるウクライナの亀裂」
  2. ^ 親ロシア派、ウクライナ東部でドネツク人民共和国の創設を宣言-REUTERS ロイター
  3. ^ “円卓会議、親ロ派また不参加 政権主催、ウクライナ東部で”. 福井新聞社. (2014年5月17日). http://www.fukuishimbun.co.jp/nationalnews/CO/world/837942.html 2014年7月20日閲覧。 
  4. ^ “ウクライナ:ドネツク州の親露派リーダー辞任 内部対立か”. 毎日新聞. (2014年7月19日). http://mainichi.jp/select/news/20140719k0000e030230000c.html 2014年7月20日閲覧。 
  5. ^ ウクライナに「新国家」宣言=親ロシア派が一方的に - 時事通信2017年7月18日
  6. ^ ウクライナ東部で一方的に「新国家」/親露派指導者『読売新聞』朝刊2017年7月20日(国際面)
  7. ^ “Self-proclaimed Luhansk People's Republic governs most residents”. イタルタス通信. (2014年9月25日). http://tass.ru/en/world/751315 2015年6月22日閲覧。 
  8. ^ “「親露派は操り人形」元幹部がロシア関与証言”. 毎日新聞. (2016年5月29日). http://mainichi.jp/articles/20160529/k00/00m/030/105000c 
  9. ^ “寄せ集めで規律なし 関与疑われる親露派武装勢力 ロシア人、軍関係者も”. 産経新聞社. (2014年7月19日). http://sankei.jp.msn.com/world/news/140719/erp14071921070022-n1.htm 2014年7月20日閲覧。 
  10. ^ “Вооруженный конфликт на Украине: реалии и перспективы”. RIA NOVOSTI. (2014年7月31日). http://ria.ru/infografika/20140731/1018256300.html?utm_source=1634508&utm_medium=banner&utm_content=3470805&utm_campaign=466842 2014年7月31日閲覧。 

参考文献[ソースを編集]

  • ジョシュア・キーティング「住民投票で深まるウクライナの亀裂」 // ニューズウィーク日本版(2014年5月27日号)、p15

関連項目[ソースを編集]