テストパイロット

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テストパイロット(Test pilot)とは、新型あるいは改造型の航空機で特定の操縦を行い、その結果を測定し設計評価する飛行士である。

フランシス・エヴァンズ (USMC) は、スピンから回復する最適の方法を調査した (1917)

テストパイロットは、軍事組織や(多くは航空宇宙関連の)民間企業に所属していることが多い。特に軍用機のテストは、平時では最も危険でやりがいのある飛行だと考えられ、つまり軍用航空の頂点に位置している。1950年代には、およそ1週間に1人の割合でテストパイロットが死亡していたが、1960年代以降、航空機技術の成熟、地上テストの向上、シミュレーションの導入などによって危険は急速に減少し、最近では実験機のテストを無人で行うことが多くなってきている。しかし、その他の航空機よりも実験機の操縦がはるかに危険であることに変わりはない。

資格[編集]

陽気で恐れ知らずなイメージとは裏腹に、テストパイロットの資格を得るためには次のような能力が求められる。

  • テスト計画を理解できる。
  • 非常に特殊な方法や条件で飛行を行い、テスト計画をやり遂げることができる。
  • 各テストの結果を入念な文書にすることができる。
  • 航空機に対する卓越した感覚を持ち、航空機に奇妙な挙動があればそれを正確に感じ取ることができる。
  • テスト中に航空機に起こった問題を迅速に解決することができる。
  • 同時に進行している複数の事象に対処することができる。

テストの理由や方法を理解するには、航空工学についての優れた知識が必要とされる。操縦に関する才能よりも、ひとかどのエンジニアとなって飛行計画に従う能力や、疑問点を解明するための分析技術の方が重要である。徹底的に正確で職業的な飛行が求められ、スリル興奮を求める冒険的なパイロット達には向いていない仕事だが、後に宇宙飛行士になった1950年代のアメリカのパイロットの多くは、そうした冒険飛行を止めることはなかった。

歴史[編集]

組織的な活動としてテスト飛行を始めたのは、第一次世界大戦中のイギリスロイヤル・エアクラフト・エスタブリッシュメント(RAE)である。1920年代には、イギリスの RAE やアメリカアメリカ航空諮問委員会(NACA)によりテスト飛行がさらに発展した。1950年代には、NACA は アメリカ航空宇宙局(NASA)に変わった。こうした年月を経ることで航空機の安定性や操縦性が向上し、テスト飛行はより科学的で質的な職業へと進化した。

世界最古のテストパイロット学校は、イギリスの RAF Boscombe Down にあり、現在は大英帝国テストパイロット学校 (ETPS) と呼ばれている。アメリカでは、エドワーズ空軍基地アメリカ空軍テストパイロット学校 (AFTPS) が、メリーランド州パタクセント川海軍航空基地アメリカ海軍テストパイロット学校 (USNTPS) が、カリフォルニア州モハーヴェに民間の米国テストパイロット学校 (NTPS) がある。フランスのテストパイロット学校は、イストルにある EPNER (Ecole du Personnel Navigant d'Essai et de Reception/School for flight test and acceptance personnel) である。

著名なテストパイロット[編集]

初めて音速の壁を突破したチャールズ・E・"チャック"・イェーガー少将と記録機のベルX-1

関連項目[編集]

出典[編集]

  • Test Pilots: Frontiersmen of Flight, Richard P. Hallion, Smithsonian Press.

外部リンク[編集]