アメリカ陸軍航空隊

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アメリカ陸軍航空隊
US Army Air Corps Hap Arnold Wings.svg
創設 1926年7月2日-1941年6月20日
国籍 アメリカ合衆国
軍種 アメリカ陸軍

アメリカ陸軍航空隊(United States Army Air Corps,USAAC)はかつて存在したアメリカ陸軍の部門。アメリカ空軍の前身である。1926年にアメリカ陸軍航空部(US Army Air Service)の再編によって設立され、1941年アメリカ陸軍航空軍(US Army Air Forces)、1947年にアメリカ空軍となった。

概要[編集]

第一次世界大戦中に設立されたアメリカ陸軍航空部(Army Air Service)が前身である。その後航空技術の発達により、1920年代に入ると、独立した航空作戦能力の必要性が検討されることとなった。しかし、合衆国政府は航空部隊の独立戦力化を否定し、航空部隊は引き続き陸上部隊の指揮下におかれたが、その後も航空戦力は拡充され、1926年には陸軍航空部が陸軍航空隊(Army Air Corps)として再編された。

1930年代にはさらに航空機材の近代化が進み、航空戦力はより強力なものとなった。これにより、再度独立戦力化が検討され、1941年にほぼ独立に近いアメリカ陸軍航空軍に再編制された。

歴史[編集]

創設[編集]

アメリカ陸軍における航空戦力は20世紀初頭に通信部隊内に設立された航空部隊を端緒としている。この航空部隊は幾多の変遷を経て、第一次世界大戦中の1918年にアメリカ陸軍航空部となっている。第一次世界大戦後に、航空技術の発達および航空戦力の独立運用の考えが提唱され、アメリカ陸軍内部においても航空戦力を独立した軍とし、航空戦力独自の運用を行うべきとの意見が出てきた。ウィリアム・ミッチェルなどはその最右翼であった。

これとは逆に、ドワイト・モロー率いる委員会は、合衆国の国防における航空戦力のあり方についての検討を行い、航空戦力の独立化に反対する報告を行っている。この報告を受け、航空部隊は陸上部隊の指揮下におかれるままとなった。それとは別個に航空戦力の拡充が求められ、1926年7月2日に陸軍航空部(Army Air Service)は陸軍航空隊(Army Air Corps)として再編された。

陸軍航空隊の各航空部隊は航空戦力による独自の作戦を行わず、地上部隊の指揮系統に従うものとなっている。陸軍航空隊の指揮系統においては、機材の購入や航空基地の管理、人員の訓練が主任務とされた。

なお、航空戦力の戦力の拡充については平時における軍事費の押さえ込みや大恐慌の影響により、1920年代においては活発なものではなかった。

発展[編集]

ジュリオ・ドゥーエなどによる戦略爆撃理論の提唱および、大型機の単葉・高速化が進んだこともあり、1920年代から1930年代にかけては、世界的に爆撃機優位論が強くなっていた。陸軍航空隊もこの流れを受け、長距離爆撃機の開発・導入に動いている。1930年代初頭には戦闘機よりも高速な金属製・単葉の爆撃機としてY1B-9B-10が開発されている。B-10は派生型のB-12も含めて150機以上が採用された。その後、XB-15の試験を経て、1935年にはB-17の開発に成功している。

1933年頃には50個飛行隊(うち21個追撃、13個観測、12個爆撃、4個攻撃)を編成している。