ダイオウウミサソリ科

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ダイオウウミサソリ科
生息年代: 428–391 Ma[1]
20201227 Pterygotidae pterygotid.png
ジェケロプテルス(左上)、エレトプテルス(右上)、プテリゴトゥス(中央)、アクチラムス(左下)、およびシウルコプテルス(右下)
保全状況評価
絶滅(化石
地質時代
シルル紀前期終盤 - デボン紀中期
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
亜門 : 鋏角亜門 Chelicerata
: 節口綱 Merostomata
: ウミサソリ目 Eurypterida
亜目 : ウミサソリ亜目 Eurypterina
下目 : Diploperculata
上科 : プテリゴトゥス上科 Pterygotioidea
: ダイオウウミサソリ科 Pterygotidae
学名
Pterygotidae
Clarke & Ruedemann, 1912
タイプ属
プテリゴトゥスPterygotus
Agassiz, 1849
シノニム
イェーケルウミサソリ科 Jaekelopteridae
Størmer, 1974[2]
英名
Pterygotid
Pterygotid eurypterid[1]

ダイオウウミサソリ科[3]Pterygotidae)は、ウミサソリ分類群)の1つ。腕のように張り出した大きな鋏角を特徴とし[4][1]古生代シルル紀デボン紀の種類によって知られる[2]。体長1m前後の大型種が多く[5]、既知最大級の節足動物として知られるものも含んでいる[4]

形態[編集]

アクチラムスの化石(1枚目)と復原図(2枚目:背面、3枚目:腹面)

外骨格は薄く石灰化しておらず[4]状の表面をもつ[6]。体は腹背に扁平で、他のウミサソリ類と同様に前体(prosoma、頭胸部)と後体(opisthosoma、腹部)の2部に分かれる。なお、本群は強大な鋏角・単純な第1-4脚・分節のない生殖肢・へら状の尾節など、他に類が見られない形質の組み合わせでそれ以外のウミサソリ類から容易に区別できる[6]

前体[編集]

アクチラムス背甲(左上)・複眼(右上)・鋏角(左中2枚)、およびプテリゴトゥスの鋏角の可動指(下)

他のウミサソリ類と同様、6対の付属肢関節肢、1対の鋏角と5対の脚)をもつ前体は1枚の背甲(carapace, prosomal dorsal shield)に覆われ、それぞれ1対の複眼と単眼(側眼と中眼)をもつ。背甲の形は属によって丸みを帯びた台形もしくは四辺形で[7]、楕円形で大きな複眼はその両前端に配置される[7][1]。それぞれの複眼は、六角形で規則的に並んだ[8][9]1,000から4,000個ほどの個眼によって構成される[8][10]。背甲腹面の縁辺部を走る外骨格(ventral plates, doublures)は前縁のみにあり、横で3枚に分かれる[7]

鋏角[編集]

通常のウミサソリ類で背甲の下に隠れるほど小さな鋏角(chelicerae)とは異なり、本群の鋏角は異様に発達し、基部1つの肢節[11]を含んだ柄部と先端2つの肢節(途中の掌部と不動指、先端の可動指)を含んだは腕のように長く伸びていた[4][1]。鋏角が不明のもの(例えばシウルコプテルス)を除き、本群は知る限りどの種の鋏角も不動指と可動指は内側に大小の歯(denticle)が並んでおり、その形態はによって異なる[12][13][1][14][15][10]。特に可動指は、掌部に入り込んだ基部までにも歯が生えている[11]。柄部の付け根は複雑な構造をしており、詳細は未だに不明で[16]、おそらく他のウミサソリ類と同様に上唇に接続していたと考えられる[17]

本群の鋏角の柄部に関して Kjellesvig-Waering 1964 で2つの肢節があると解釈された[12]が、その文献に「前半部の肢節」と考えられる部分は、おそらく単に前体から引っ張り出し内部組織(筋肉の接続部、関節肢のに当たる内骨格)である[11][18]。更に古い文献では、柄部が破損した化石に基づいて、この柄部がたくさんの肢節があるように誤って復元されたこともある[12][11]

鋏角の柄部がたくさんの肢節があるように誤解釈されたプテリゴトゥスの旧復元図

[編集]

付け根(基節)に顎基を有する5対の脚のうち第1-4脚(歩脚)は単純な歩脚状で、特に顕著な突起物はなく[7][4]、あったとしてもシウルコプテルスに見られる目立たない鋸歯くらいである[1]。これらの脚の中で後3対(第2-4脚)はほぼ同形で細長く、最初の1対(第1脚、触肢 pedipalp)は、少なくともエレトップテルスとシウルコプテルスにおいては明らかに短く、特に前者はその基節が上唇に癒合したことまで確認できる[16][1]。他の属の第1脚の詳細は不明で、通常では第2-4脚と同じく細長く復元されているが、実際には前述のような短い脚であった可能性がある[16][19]。第5脚は他のウミサソリ亜目Eurypterina)の種類と同様、パドル状の遊泳脚に発達している[7][20]が、同亜目の別群に比べて体の割にやや小さく、伸ばしても先端が後体の第4背板にしか届かないほどである[21]。遊泳脚の基節は、直後にある生殖口蓋の前端を覆うほど幅広い[21][22]

後体[編集]

12節の背板と1枚の尾節(telson)が見られる後体は縦長く、前後の幅の変化は滑らかで、はっきりとした中体と終体(前腹部と後腹部)の区分はない[7]。第5脚の間に差し込んだ腹面の下層板(metastoma)は楕円形もしくは倒卵形で、前端が内側に凹む[12][7]

Diploperculata下目のウミサソリ類の共有形質として、下層板と第5脚の直後にある生殖口蓋(genital operculum)は、前端の短縮した部分(anterior opercular plate)はなく、節の境目が見当たらないほど癒合した蓋板由来の部分(median opercular plate, posterior opercular plate)のみを含んでいる[20]。生殖口蓋の中央にある生殖肢(genital appendage)は他のウミサソリ類の分節したものとは異なり、本群の生殖肢は雌雄とも途中に分節がない[4][1]。生殖肢の二形のうち type A はへら状/棍棒状/スプーン状、type B は楕円形/ひし形/ダイアモンド状/洋梨[13][23]

尾節は左右に幅広く、へら状に特化している[12][6][7][1]。背側中央に隆起線が走り、これが1枚の垂直のへらに発達したものもある[12][6][4][15]。尾節の先端は属によって内側に凹む(尾節全体が二葉状になる、エレトプテルスに特有)もしくは棘状に尖る(それ以外)[12][1]。尾節直前の最終体節(pretelson)も、それにあわせて横幅を多少広がり[6][1]、背側の正中線も往々にして隆起する[1]

大きさ[編集]

ダイオウウミサソリ科の各属における体長の最大記録(左からシウルコプテルスエレトプテルスプテリゴトゥスアクチラムスジェケロプテルス

本群のウミサソリ類は体長1m以上に及ぶ大型種が多く、小さくも十数から数十cm程度にある[5]。既知最大の記録はジェケロプテルスの40cm位にある鋏角の断片化石標本 PWL 2007/1-LS から換算したもので、その持ち主の体長はおよそ2.5m(伸ばした鋏角まで加算すると全長3m以上)であったと推測され、最大のウミサソリとなる同時に史上最大の節足動物として知られている[4]

本群はこれほどの巨体になれるのは、軽量化した平たい体型と遊泳性の生態(後述)に関与すると考えられる[4]。これは重厚な体型と歩行性の生態をもち、体の質量的最大級のウミサソリを含んだヒベルトプテルス科Hibbertopteridae)とは対照的である[5]

生態[編集]

それぞれ Museum Mensch und Natur(1枚目)、クリーブランド自然史博物館Cleveland Museum of Natural History、2枚目)、およびウィーン自然史博物館Naturhistorisches Museum Wien、3枚目)に展示される、海底を泳ぐダイオウウミサソリ科の1種の姿を再現した復元模型。

パドル状の遊泳脚や強大な鋏角をもつことにより、ダイオウウミサソリ科のウミサソリ類は、全般的に遊泳性で獰猛な捕食者であったと考えられる[6][4][10]。両前端に配置される大きな複眼によって立体視はできており[1]、短く特化した第1脚は、感覚や摂食を補助していたと考えられる[19]。一部のデボン紀の種が汽水域に近い所に進出した可能性もあるが、本群は全般的に海棲であったと考えられる[12][24][5]

遊泳[編集]

プテリゴトゥスの尾節の背面(1枚目)と断面(2枚目)

他のウミサソリ亜目ウミサソリ類と同様、ダイオウウミサソリ科のパドル状に特化した第5脚は、水中を泳ぐのに用いられた遊泳脚と考えられる[6]。ウミサソリ亜目をも含め、ウミサソリ類の中で陸上活動できたと思われる例はいくつか挙げられる[25][26]が、ダイオウウミサソリ科に関しては体型が完全に遊泳性に適しており、上手に陸を歩くことはほぼ不可能であったと考えられる[4]。ウミサソリ類の遊泳の前進力に関しては推進力(遊泳脚をのように動かす)と揚力(遊泳脚を鳥類昆虫のように動かす)の2説に分かれているが、本群に関しては大きな体と小さな遊泳脚をもつことにより、推進力より揚力で前進した方が効率的であったと考えられる[27]

なお、本群は遊泳脚の他に、尾節が遊泳行動に関与するようなへら状に特化し、その機能が議論の的となっている[12][6]。Kjellesvig-Waering 1964 では、本群は尾節をクジラの尾のように推進器として用いて、それを動かすように後体を上下にうねりながら推進し、遊泳脚でバランスを維持すると考えられた[12]。しかし、本群を含めてウミサソリ類全般の後体は、体節間の高い上下可動域に必要である厚みや幅広い節間膜を欠くに加えて、強力な筋肉の存在を示唆する内突起も見当たらず、前述のような動作は考えにくく、尾節が推進器であった可能性も低い[6]。また、本群は既に遊泳器官とされる遊泳脚があり、尾節で推進することは必ずしも必要ではない[6]

Plotnick & Baumiller 1988 では、本群の尾節の復元模型に対する生物力学的分析が行われる。その尾節は中央の隆起をもつことにより、推進力を生じる鰭として不向きで、むしろのようにステアリングの機能に向いていることが示唆される[6]。本群はこのような尾節を利して、機敏に水中を泳げ、急速の方向回転をもできたと考えられる[6]

鋏角の機能[編集]

ダイオウウミサソリ科の1種の復元模型。画像右側の鋏角を折り畳んだ姿勢で復元される。

本群の強大な鋏角は幅広い可動域をもち、付け根の関節によって全体をねじるように回転することができたと考えられる[12]。そのため、本群の鋏角は自衛のためだけでなく、獲物を捕獲して口に運ぶ役をも担ったと考えられる。本群が強大化した1対の型付属肢をもつことは、同じく水棲の節足動物であるカニと比較できる。ただしそれに比べて本群の口器は大きな餌を摂るのに向いていないため、一方の鋏角で獲物を掴み、もう一方でその肉片を細かく切り取るという、継続的かつ単純な動きで餌を口と顎基の所に運んでいたと推測される[12]

本群の鋏角の柄部を鋏より長く2つの肢節があると解釈した Kjellesvig-Waering 1964 では、その柄部が鋏より長いものの途中の関節によって屈曲でき、鋏に捕まえられる餌を口まで届ける(逆にいうと、その長い柄部は途中に分節がなければできない)と考えられた[12]。Kjellesvig-Waering 1964 で「柄部の前半部の肢節」と解釈される部分を内部構造と見直した Selden 1984 では、本群の鋏角は柄部と鋏の関節を180度ほど折り畳めることによって、鋏に捕まえられる餌を口や直後の脚まで届けたと考えられる[11]。柄部と掌部に収まるは構造の違いによって、それぞれ素早い動きと強力な把握力に適した筋肉に連結していたとされる[11]。これにより、本群は遊泳する時に鋏角を折り畳んで、餌を捕獲しようとする瞬間で柄部と鋏の関節を素早く展開し、先端の鋏でそれを確保できたと考えられる[11]

ニッチ[編集]

プテリゴトゥス(左上)、ジェケロプテルス(右上)、エレトプテルス(左下)、およびアクチラムス(右下)のそれぞれの鋏角の指
活動的な捕食者とされるプテリゴトゥス(1枚目)とジェケロプテルス(2枚目)、ジェネラリストな捕食者とされるエレトプテルス(3枚目)、および待ち伏せ捕食者/腐肉食者とされるアクチラムス(4枚目)

ダイオウウミサソリ科の各属は一見お互いにほぼ共通の姿をしており、長らく全般的に機動性が高く、特定の獲物(主に魚類)に向けて高度に特化した上位捕食者と考えられた[11][4]。しかし本群は必ずしもそうとは限らず、種類によってはジェネラリスト的な捕食者や待ち伏せ捕食者/腐肉食者まで多岐にわたり、それぞれが異なるニッチ(生態学的地位)に収まっていたと思われる[10]。これは各属での鋏角複眼の相違点によって示唆される[10]

複眼の個眼数と隣接する個眼の光軸間の角度(interommatidial angle、略してIOA)の比率という、節足動物視力とニッチを区別するのに使われる数値を本群に応用し、そのニッチを推測した研究は主に Anderson et al. 2014[8] と McCoy et al. 2015[10] の2つが挙げられる。Anderson et al. 2014 では、ウミサソリとして本群のアクチラムスAcutiramus)と別系統のユーリプテルスEurypterus)の数値が比較され、本群は全般的にアクチラムスのように、活動的な捕食性に不向きであったと考えられた[8]。しかし McCoy et al. 2015 では、アクチラムスとユーリプテルスだけでなく、同科のプテリゴトゥスPterygotus)、ジェケロプテルスJaekelopterus)とエレトプテルスErettopterus)、および本群に近縁のスリモニアSlimonia)まで分析対象とされ、以下の結論を出していた[10]

プテリゴトゥスジェケロプテルス
これらの大型属(最大2.5m)の複眼は、低いIOA値(1°を超えない)と多数(3,000 - 4,000前後)の個眼をもち、活動的で優れた視覚をもつ現生の捕食性節足動物の値に近い。その鋏角は頑強で顕著に特化した歯があり、カニ鋏脚サソリ触肢のように強い把握力と粉砕力に特化したことを示唆する。これらの属は従来の推測通り、優れた視覚に頼る活動的な捕食性に特化した捕食者であったと考えられる[10]
エレトプテルス
この中型属(1mを超えない)の複眼は、やや高いIOA値(1°以上)と多数(4,000前後)の個眼をもち、中間的な視力にあることを示唆する。この数値はユーリプテルス(IOA値1°以上、個眼数3,000 - 6,000以上)とスリモニア(IOA値1.5°前後、個眼数4,000前後)に近い。鋏角の歯は同科の別属より均一で、これは粉砕と切断の機能を同時に適した特徴とされる。本属(およびユーリプテルスとスリモニア)は捕食者であったものの、ジェネラリストで、プテリゴトゥスとジェケロプテルスほどには特化していなかったと考えられる[10]
アクチラムス
この大型属(最大2m)の複眼は、高いIOA値(約1.5° - 3°)と少数(1,000前後)の個眼をもち、比較的に低い視力にあることを示唆する。本属の鋏角はやや華奢で不動指に鋸歯のある長い歯をもち、柔らかい物を削るもしくは切断する機能に適したとされる。本属は視力・鋏角の機能とも前述の属とは大きく異なり、優れた視力と高い機動性を依存しないニッチ(夜行性で待ち伏せ捕食性もしくは腐肉食性)に収まっていたと考えられる[10]

また、本群の中で視力が低いとされるアクチラムスだが、そのIOA値と個眼数は小型の個体ほど同科の別属に近い(IOA値が低く、個眼数が多くなる)。そのため、ダイオウウミサソリ科のそれぞれの属は、おそらく幼生で似通った視力をもち、成長と共に段々と各自のニッチに向いているように特化したと考えられる[10]

分布[編集]

ウミサソリ類の中で、ダイオウウミサソリ科は最も広い分布域をもち、また唯一に広域分布するでもある[28][1]化石は主に北アメリカ大陸ヨーロッパから多く発見され、南アメリカ大陸アフリカ大陸オーストラリアからも本科の発見例がいくつか報告されている[2]。本群が生息した間ではほとんどの大陸は大きく離れており、高い遊泳能力で分布域を広げたと考えられる[28]

分類[編集]

Diploperculata
ハリウデウミサソリ上科

ハラビロウミサソリ科 Megalograptus ohioensis.png

ハリウデウミサソリ科 Mixopterus BW.jpg

'Waeringopteroidea'

Orcanopterus Orcanopterus.png

トゲウミサソリ上科

トゲウミサソリ科 Adelophthalmus irinae.png

プテリゴトゥス上科

ミラーウミサソリ科 Hughmilleria just dorsal.png

スリモニア科 Slimonia acuminata reconstruction.jpg

ダイオウウミサソリ科 20201227 Pterygotus anglicus.png

ダイオウウミサソリ科の系統的位置[29]

ウミサソリ類の中で、ダイオウウミサソリ科はミラーウミサソリ科[3]Hughmilleriidae)やスリモニア科Slimonidae)と共にプテリゴトゥス上科Pterygotioidea)に分類され[1][2]複眼背甲の両前端に配置されることを共有派生形質とする[1]。それ以外では、ミラーウミサソリ科は背甲から出せるほど発達した鋏角、スリモニア科は長い棘を欠く脚とへら状の尾節が本群を思わせる[21][1]。ミラーウミサソリ科を本科の姉妹群とする説もあった[30]が、スリモニア科の方が本科の姉妹群として広く認められる[4][1][31][29]。更に前端の短縮した部分を欠く生殖口蓋を共有派生形質とし、本上科はハリウデウミサソリ上科Mixopteroidea)・Waeringopteroidea上科・トゲウミサソリ上科Adelophthalmoidea)と共にDiploperculata下目にまとめられ、その中でトゲウミサソリ上科は本上科に近縁と考えられる[20][31][29]

下位分類[編集]

ダイオウウミサソリ科

シウルコプテルス 20210105 Ciurcopterus ventricosus.png

エレトプテルス 20210102 Erettopterus bilobus.png

プテリゴトゥス 20201227 Pterygotus anglicus.png

ジェケロプテルス 20210106 Jaekelopterus rhenaniae.png

アクチラムス 20201231 Acutiramus macrophthalmus.png

ダイオウウミサソリ科の内部系統関係[1][10][29]

ダイオウウミサソリ科の単系統性は広く認められ、これは強大な鋏角・単純な第1-4脚・分節のない生殖肢など数々の独特な共有派生形質に支持される[1]。また、ダイオウウミサソリ科は種数が最も多く記載されたウミサソリ類のの1つであり[1]、2020年現在では46が次の6に分類される[2]

なお、この種数は過剰に細分される可能性があり[28][14]、その中で多くは断片的な化石標本のみによって知られ[1]系統解析がなされるほどよく知られるのは10種ほどしかない[4][1][31][10][29]。本科の中で基盤的とされる[1][31][10]シウルコプテルス[32]属は、第1-4脚がスリモニア科を思わせる鋸歯をもち、これはダイオウウミサソリ科とスリモニア科の祖先形質と考えられる[1]アクチラムス属とジェケロプテルス属は、各鋏角の不動指に大きく特化した1本の歯をもつことで最も派生的な位置にあるとされる[4][1][31][10]

アクチラムス属、シウルコプテルス属、エレトプテルス属とジェケロプテルス属はいずれも伝統的にプテリゴトゥス属に分類された種を含めている(プテリゴトゥス#別属に再分類された種を参照)[33][13][12][1][2]。ジェケロプテルス属はかつて基盤的とされ[34][6][35][36][37]、独自にイェーケルウミサソリ科(Jaekelopteridae)として区別される経緯すらあった[38]が、これはジェケロプテルス属の生殖肢が原始的な3節に分かれるという誤解釈に基づいた判断である[4][1]。後にその生殖肢は本群の別属と同様に分節を欠くと判明し[39]、再び本科に分類されるようになり[40]、系統解析にも派生的な位置にあるとされる[4][1][31][10][29]Necrogammarus属は同定形質を欠いた断片化石のみによって知られ、本科の既知種に由来するものであった可能性がある[16]

シウルコプテルス属は鋸歯のある脚、エレトプテルス属は二葉状の尾節ではっきりと同科の別属から区別できる[15][1]。プテリゴトゥス属、アクチラムス属とジェケロプテルス属は主に鋏角と尾節の形態に基づいて区別されるが、属の同定形質としての有効性は Lamsdell & Legg 2010 に疑問視され、この3属は同属(プテリゴトゥス属としてまとめられる)であった可能性が提唱される[14]。特にその鋏角の形態は該当種の系統より生態に直結しており、単系統性を反映しない可能性があるに加えて、同種においても成長段階によって相違点が表れる[14][31]。ジェケロプテルス属は三角形の尾節で区別されるが、これはプテリゴトゥス属とアクチラムス属における尾節のバリエーションに含める形に当たる[14]。これらの属の単系統性は、それぞれの属による複数の種を含んだ系統解析で検証する必要がある[14]

研究史[編集]

発見初期(19世紀前半)[編集]

ダイオウウミサソリ科のウミサソリ類の化石は、最初ではスコットランドの石切り工に発見され、体表の鱗状突起から彼らに「熾天使」(seraphims)と呼ばれていた[41][12]。1839年、本群の化石はスイス生まれのアメリカ古生物学者ルイ・アガシーLouis Agassiz)に魚類と誤認された[42]が、1844年で同氏にウミサソリ類の節足動物であると判明し、正式に記述された[43][12]

なお、19世紀中期から20世紀中期まで、本群は長らくプテリゴトゥスPterygotus)のみに分類されており、21世紀までの間にたくさんの再分類が行なわれていた[22]

属内の細分化、科の創設(19世紀後半~20世紀前半)[編集]

1878年の書籍に描かれたエレトプテルス Erettopterus bilobus の化石の解釈図。当時ではプテリゴトゥス属の1種 Pterygotus bilobus として記載された。

本群は Salter 1859 によって細分化され始め、プテリゴトゥス属の中で、二葉状の尾節をもつ種類はエレトプテルス亜属Pterygotus (Erettopterus))、残りの種類はプテリゴトゥス亜属(Pterygotus (Pterygotus))という1属2亜属として区別された[44](前者は最初では Salter 1856 にHimantopterus属と命名された[45]が、この学名は当時では既に別生物の属名として使われるため、無効のホモニムになった[46])。ダイオウウミサソリ科(Pterygotidae)は Clarke & Ruedemann 1912 によって創設されたが、当時は本群の種類だけでなく、スリモニア属(Slimonia)、フグミレリア属(Hughmilleria)とHastimima属をも含んでおり[21]、 Størmer 1934a によってGrossopterus属まで本群に追加された[47]

鋏角の先端の相違点に基づいて、 Ruedemann 1935 は本群にアクチラムス亜属(Pterygotus (Acutiramus))とCurviramus亜属(Pterygotus (Curviramus))を追加し、合計1属4亜属に細分させた[48]。しかし、Størmer 1936 はこの分類体系を採用せず(従来通り1属2亜属)[49]、Prantl & Přibyl 1948 はその中のアクチラムス亜属のみを採用していた(1属3亜属)[50]。Kjellesvig-Waering 1951 はスリモニア属、フグミレリア属、Hastimima属とGrossopterus属を本群から除外し[51]、Størmer 1955 はこの分類体系と Prantl & Přibyl 1948 の1属3亜属体系をあわせて採用していた[41]

新しい属の創設、科の変動(20世紀後半~21世紀)[編集]

プテリゴトゥスエレトプテルスは Kjellesvig-Waering 1961a によって属として昇格され、前者はプテリゴトゥス亜属とアクチラムス亜属、後者はエレトプテルス亜属(Erettopterus (Erettopterus))とTruncatiramus亜属(Erettopterus (Truncatiramus))を含め、合計2属4亜属に細分されており[52]、Kjellesvig-Waering 1964 によって同定形質を更に追加された[12]。Jaekel 1914[53] に記載され、プテリゴトゥスに分類された Pterygotus rhenaniae は、Waterston 1964 によってジェケロプテルス属(Jaekelopterus)として区別されるようになった(1科3属4亜属)[13]

本群は Novojilov 1962 を初めとしてウミサソリ亜目Eurypterina)に分類されるようになった[54]が、Caster & Kjellesvig-Waering 1964 は本群の発達した鋏角亜目に値する特徴と考えており、本群の階級を科から亜目(ダイオウウミサソリ亜目 Pterygotina)へ昇格させ、ウミサソリ亜目から区別された[55]。 Størmer 1974 はこの亜目階級を採用しつつ、アクチラムスとTruncatiramusを属へ昇格すると同時に、ジェケロプテルス属の生殖肢を原始的な分節があると解釈していた。この相違点に基づいて、ジェケロプテルス属はイェーケルウミサソリ科(Jaekelopteridae)、残りの属は従来のダイオウウミサソリ科に分類された(1亜目2科5属)[38]

ウミサソリ類の多くの同定形質を定義した Tollerton 1989 も上述の分類体系を踏襲した[7]が、ジェケロプテルス属の生殖肢は Tetlie 2004a によって本群の別属と同じく分節を欠くと判明し[39][56]、イェーケルウミサソリ科はそれとともに Poschmann & Tetlie 2006 によって廃止された[57]Truncatiramus属も、後に同定形質がエレトプテルス属の成長段階を表した特徴であると分かり、エレトプテルス属のシノニムとして廃止された[22]。また、本群をウミサソリ亜目から独立した亜目と扱うのは不適切で、2000年代以降の系統解析においても本群はウミサソリ亜目の派生群として広く認められる[28][5][31][29]。2007年以降、本群の分類階級はに戻され、再びウミサソリ亜目に分類されるようになった[28][22]

2000年代においても、本群はプテリゴトゥス属から別属に再分類された種がある。例えば Salter 1856[45] に記載された Pterygotus howelli は Tetlie 2007 によってジェケロプテルス属の種として再分類されており[28]、それぞれ Ciurca & Tetlie 2007[22] と Kjellesvig-Waering 1948a[58] に記載された Pterygotus? sarleiPterygotus ventricosus は、Tetlie & Briggs (2009) によって新設したシウルコプテルス属(Ciurcopterus)に区別されるようになった[1]

Necrogammarusの正体[編集]

Necrogammarus salweyi化石(In.43786)の線画

In.43786 という1本の脚と3枚の板状の外骨格を含んだ断片的な化石標本は、本群のウミサソリ類のみを含む堆積層から発見されるにもかかわらず、Huxley & Salter 1859 によって「偶然に同じ堆積層に混ざり込んだ」と解釈され、ウミサソリ以外の節足動物、おそらく甲殻類に由来する部分と考えられた[59]。この化石は Woodward 1870 に Necrogammarus salweyi として記載され、端脚類甲殻類に由来する体節と脚と考えられた[60]。しかしこの見解は後に否定され、複数の文献に多足類(もしくはその類縁)に由来する部分と考えられた。例えば Peach 1899 はそれをヤスデの重体節(癒合した2つ体節)と脚[61]、Rolfe 1980 と Almond 1985 はそれを多足類と六脚類の原始的な水棲の近縁によるものと考えていた[62]

この化石は Selden 1986 によって再検証がなされる以降では、本群のウミサソリ類に由来するものと判明した。体節に見える3枚の外骨格のうち、左右2枚は顎基のある第1脚(触肢)の基節、中央の1枚は上唇、その片側にある脚は短い第1脚の基節以降の部分であると示される[16]。なお、この化石は本群の同定形質を欠如しているため、独立種ではなく、既知の種に由来するものであった可能性もある[16]

進化史[編集]

ダイオウウミサソリ科はシルル紀前期終盤のランドベリ期 - ウェンロック期境界(およそ4億2,800万年前)からデボン紀中期のアイフェリアン期(およそ3億9,100万年前)にかけて、3,700万年ほどの生息時期にあった[1]。本群を含んだプテリゴトゥス上科は広い分布域をもつことによって起源する場所は判断しにくいが、おそらく近縁のトゲウミサソリ上科と同じく、ローレンシア大陸に由来するウミサソリ類の系統群であったと考えられる[28]。ダイオウウミサソリ科の多様性はシルル紀後期からデボン紀前期にかけて最大に至ったが、後に徐々に衰退し、やがてそれ以降の生息時期から見当たらなくなった[1]

魚類の進化との関連性の有無[編集]

ダイオウウミサソリ科の多様性の変化は、同じ生息時期の魚類の多様性と対比し、両者の関連性の有無が議論されていた[63][1][10]。Romer 1933 では、ダイオウウミサソリ科の多様性の変化は魚類の進化と直接的に関与し、両者は競争していたと考えられた[63]シルル紀では、ダイオウウミサソリ科の大型種に対して初期の魚類(無顎類)は多くが小型で、本群の獲物になる可能性が高く、その中で甲冑魚の硬い表皮は本群の捕食圧から身を守るための特徴であると考えられた[63]デボン紀前期以降、本群が衰退する同時に魚類の分布域が拡散し、活動的でのある大型魚類(板皮類など)も徐々に現れたため、大型魚類は本群のウミサソリ類と競争し、絶滅まで追い払うと推測された[63]

しかし Romer 1933 の見解は、後に多くの文献に疑わしく見受けられる[4][1][10]。その一連の仮説は両者の共存のみを根拠とし、詳しい分析に基づいた証拠を欠けた叙述に過ぎない[4]。早期の魚類は大きさ的に本群の獲物として充分あり得るが、晩期で両者が競争していた仮説はあまりにも単純で無根拠である[4]。様々なウミサソリ類と化石魚類の共存現象を分析しても、ダイオウウミサソリ科の絶滅と魚類の多様化の関連性を支持する証拠が見つからなかった[1]。ダイオウウミサソリ科は確かに魚類の多様化と同じ時期で衰退したが、ウミサソリ類全体的には魚類と同様にデボン紀中期に衰退し、デボン紀後期に再び繁栄し、ペルム紀にまた衰退を迎えていた[1]。Lamsdell & Braddy 2009 ではウミサソリ類の多様性が分類群ごとに分けて分析され、中で本群の衰退は魚類の多様化に関与すると考えられた[5]が、本群は後に McCoy et al. 2015 によって従来の判断より多様なニッチにあると示され、限れたニッチで魚類と競争することが絶滅原因としての必然性が疑問視される[10]

脚注[編集]

[脚注の使い方]
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関連項目[編集]