アースロプレウラ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
アースロプレウラ
生息年代: 315–299 Ma
Arthropleura 1914.jpg
A. armataの化石(上)と復元図(下)

Arthropleura NT small.jpg

分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
亜門 : 多足亜門 Myriapoda
: ヤスデ綱 Diplopoda
亜綱 : アースロプレウラ亜綱 Arthropleuridea
: アースロプレウラ目 Arthropleurida
: アースロプレウラ科 Arthropleuridae
: アースロプレウラ属 Arthropleura
学名
Arthropleura
Meyer[1]1853
  • Arthropleura armata Meyer, 1853 (= Arthropleura moyseyi Calman, 1914)
  • Arthropleura britannica Andrée, 1910
  • Arthropleura cristata Richardson, 1959
  • Arthropleura maillieuxi Pruvost, 1930
  • Arthropleura mammata (Salter, 1863)

アースロプレウラArthropleura)は古生代石炭紀森林に生息した巨大なヤスデの1属である。節足動物の仲間としては、一部のウミサソリと並んで史上最大級のものとなる。

形態[編集]

スコットランドアラン島Laggan Harbourで出土した化石

ほぼ同じような形の多数(少なくとも20節)の体節がつながった構造をしていた。全長は2メートル以上に達し、幅は45センチメートル。ノバスコシアイリノイオハイオペンシルベニアなど各地から化石が見つかっている。なお、完全な標本は得られていないため、詳細には謎が多い。

生態[編集]

アースロプレウラは植物食であったと考えられている。いくつかの化石に保存された糞石(糞の化石)では、シダ胞子ヒカゲノカズラ植物類の破片を含んでいた[2]。這った跡の化石(生痕化石)は各地で知られている。

石炭紀にアースロプレウラやメガネウラのように巨大な節足動物が多かった原因として、シダ植物群の大繁殖により当時の大気中の酸素濃度が約35%と高かったためとする説や、脊椎動物が陸上での進化を始めて間もない頃であったので、これらを捕食する動物が少なかったからとする説などが唱えられている。ペルム紀の前期までに、巨大な節足動物の大半が絶滅した。その原因は捕食動物によるものではなく、気候の変化とともに石炭紀と同じ森林環境が姿を消し、食料となる植物が無くなったことだとされる[3]

分類[編集]

アースロプレウラが属するアースロプレウラ類(Arthropleurids、学名:Arthropleuridea)は、本属の他にも EoarthropleuraMicrodecemplex の計3属を含む。アースロプレウラ類多足類であるが、かつては多足類のどの現存綱にも属とされず、多足亜門における独自の綱扱いとされた[4]。しかしWilson and Shear (2000) の見解をはじめとして、この類はヤスデ綱に含めるようになった[4]

脚注[編集]

  1. ^ Friedrich Albrecht Anton Meyer (1768-1795) naturalist or ヘルマン・フォン・マイヤー (1801-1869) palaeontologist
  2. ^ (PDF) Evidence of pteridophyte-arthropod interactions in the fossil record” (英語). ResearchGate. 2018年12月22日閲覧。
  3. ^ Holmes, Thom (2008-06) (英語). March Onto Land: The Silurian Period to the Middle Triassic Epoch. Infobase Publishing. ISBN 9780816059591. https://books.google.com/books?id=j-sOYynMAAMC&pg=PA59. 
  4. ^ a b Shear, William; Edgecombe, Gregory (2009-11-01). The geological record and phylogeny of the Myriapoda. 39. https://www.researchgate.net/publication/40037333_The_geological_record_and_phylogeny_of_the_Myriapoda. 

参考文献[編集]

  • 石川良輔編『節足動物の多様性と系統』,(2008),バイオディバーシティ・シリーズ6(裳華房)