クロスレシオトランスミッション

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クロスレシオトランスミッション(: Close-ratio transmission)とは自動車などのトランスミッションのうち、それぞれのギアのギア比の差が比較的近いものを指す。ギア比の差がどの程度まで近いものを指すかについては明確な基準はなく相対的な表現である。日本語ではクロスミッションと略称されることが多く、「クロス」をより英語の発音に近く「クロース」とする場合もある。対義語として、ギア比の差が比較的離れたものはワイドレシオトランスミッション(: Wide-ratio transmission)と呼ばれる。

概要[編集]

クロスレシオトランスミッションは変速段の間でギア比の差を小さくして、変速前後のエンジンの回転速度の変化を小さくする。ギア比の差が小さいことを日本語では「クロスした」などと形容される。エンジンの回転速度には比較的出力を得やすい範囲があり、これを「パワーバンド」あるいは「トルクバンド」と呼ぶ。小排気量エンジンなどのようにパワーバンドが狭いエンジンでは、パワーバンドが広いエンジンに比べると変速前後の回転速度の変化をより小さくする必要があるため、よりクロスしたトランスミッションが組み合わされる。あるいは、自動車競技などではパワーバンドの中でも特に出力が得られる狭い範囲の回転速度域を利用するためにクロスレシオトランスミッションが利用され、同じ車種でもほかのグレードよりもクロスしたトランスミッションが標準搭載される場合もある。

全ての変速段をクロスさせる場合のほか、一部をクロスさせる場合もある。全段をクロスさせた場合は最低段と最高段のギア比の差が小さく、同じ変速段数のワイドレシオトランスミッションと比較するとギア比の選択幅が狭い。最終減速比なども含めて全体的にギア比が低い駆動系におけるクロスレシオトランスミッションは巡航速度が低くなり、高速走行時にはエンジンの回転速度が高く、騒音や燃費が悪化する。全体的にギア比が高い駆動系のクロスレシオトランスミッションは発進時や低速走行時にパワーバンドを利用しにくい。したがって、トップギアと1段ないし2段低いギアの間をワイドレシオとしたり、ローギアとセカンドギアの間をワイドレシオとする手法がとられる。

関連項目[編集]