オークリー
種類 | 子会社 |
---|---|
本社所在地 | アメリカ合衆国カリフォルニア州 |
設立 | 1975年 |
業種 | その他製品 |
事業内容 | スポーツ用品開発・販売 |
代表者 | ジム・ジャナード |
主要株主 | ルックスオティカ・グループ |
外部リンク | http://www.oakley.com |
オークリー (Oakley) は、アイウェア(眼鏡)、アパレル、フットウェア、リストウォッチなどの製造販売会社およびブランド。本社はアメリカ合衆国カリフォルニア州オレンジ郡。日本語における社名表記は、オークリージャパン設立以後は「オークリー」が公式のものとして使用されている。
概要[編集]
1975年、ジム・ジャナードによってモトクロス・BMXのハンドグリップメーカーとして創設される。その後ゴーグルの開発を経て、80年代にサングラスを主力商品としてアイウェア業界に参入。機能性を備えたレンズとデザインを持つスポーツサングラスのメーカーとなり、90年代にはアパレル、フットウェア、リストウォッチ市場へ進出する。機能とデザインの双方を損なうことなく融合させた製品は、米軍特殊部隊SEALsやデルタフォースで制式採用されたほか、ロードレース、スノーボード、野球、ゴルフ等の数多いアスリートがオークリーの製品を愛用している。
「Technology Wrapped in Art」(芸術的なデザインによって包括された技術)をメインコンセプトとし、「あらゆる状況下においてどのように眼を守るか」をテーマに技術開発を続け、全世界で約600の特許を取得している。社名の「Oakley」は創業者ジム・ジャナードの愛犬(イングリッシュ・セッター)の名前である。
ルックスオティカの創設者兼会長であるレオナルド・デル・ヴェッキオは、1990年にニューヨークに、2000年12月にミラノに上場し、2003年9月にMIB-30(現在のS&P / MIB)インデックスに加わった。1990年にイタリアのブランドVogueに始まり、1995年にパーソルと米国のShoe Corporation(レンズクラフターズ)、1999年にレイバンと2001年にサングラスハット株式会社など、上場により他のブランドを獲得できる同社の能力が強化された[1]。2003年にシドニーを拠点とするOPSM、2004年にPearle Vision、2006年にSurfeyes、2004年にCole Nationalを買収して、さらに多くの小売企業を探した。 彼らは2007年11月に21億米ドルの取引でオークリーを買収した[2]。
沿革[編集]
- 1975年
- ジム・ジャナードがモトクロス用ハンドグリップを開発し、Oakley, Inc.を設立。
- 1980年
- ゴーグル業界に参入。Lexanレンズを搭載したスポーツ用ゴーグルをリリース。
- 1984年
- アイウェア業界に参入。「Eyeshade」及び「Frogskin」(M Frameのベースモデル)をリリース。
- 1985年
- モトクロス用グリップ製造終了。
- 1991年
- RX(度付き)レンズを発表。
- 1995年
- 株式を公開。
- 1997年
- 世界初の鋳造メタルフレームのX-Metalシリーズをリリース。
- Polarized(偏光レンズ)を製品化。
- 南カリフォルニアにオークリーUSA本社落成。
- OAKLEY JAPAN設立。
- 1998年
- フットウェア業界へ参入。「O Shoe」をリリース。
- リストウォッチ業界へ参入。X-Metal素材のウォッチ「TIME BOMB」をリリース。
- アパレル業界へ参入。
- 2001年
- 世界初のマグネシウム合金をサングラスフレームに採用した「MagSwitch」をリリース。
- 2004年
- 新素材O-Luminumを搭載した「HATCHET」をリリース。
- 日本初の直営アウトレットショップ「O-Vault」を軽井沢にオープン。
- 2005年
- モトローラと提携。
- ミュージックプレーヤー搭載サングラス「THUMP」をリリース。
- ジム・ジャナードがCEOを退任、会長に就任する。
- 2006年
- 調光レンズメーカーのトランジション・オプティカル社と提携。
- 日本初の直営店「O-Store Harajuku」を原宿にオープン。
- アメリカのアイウェアメーカーOliver Peoplesを買収。
- 2007年
- 世界初のBLUETOOTHを内蔵したデジタルオーディオストリーミングアイウェア「O ROKR」をリリース。
- イタリアのアイウェアメーカールックスオティカ・グループ(Luxottica Group S.p.A)に買収され子会社となる。
テクノロジー[編集]
オークリーのアイウェアはアメリカ規格協会が提唱する工業規格ANSI Z87.1の8部門(光拡散力・解像パターン・非点収差・屈折率・不均等分光・高圧衝撃・高速衝撃・UVプロテクション)すべてにおいて基準値を倍近く上回る数値を達成している。単独製品が8部門を完全にクリアするアイウェアメーカーはオークリー以外存在しない。
光学技術[編集]
- POLARIC ELLIPSOID(ポラリック・エリプソイド)
- スノーゴーグルやM-FLAME等のシングルレンズのサングラスに使用される非球面レンズ構造技術。人間工学に基づいたデザインにより顔面に正確にフィットし、光線の歪みを最小限に抑え、風や太陽光から眼を保護する。
- XYZ OPTICS(XYZオプティックス)
- 2眼式球面構造のレンズに適用されるレンズテクノロジー。X、Y、Z軸において歪みを光学的に補正し、あらゆる角度から正確な画像を捉えることを可能とする。
- HDO/High Defintion Optics(ハイ・ディフィニション・オプティックス)
- ポラリックエリプソイドとXYZオプティックスの2つの技術と特許素材プルトナイトによって生成される光線補正効果。光の拡散や屈折を補正し、高いオプチカル透明度を現出させる。
グリップ[編集]
- Unobtanium(アンオブタニウム)
- オークリーの礎とも言える特許素材。ハンドグリップの素材としてジム・ジャナードが開発した、汗や水分を吸収するとグリップ力が増すゴム素材。現在はサングラス用のノーズピースやイヤーソックに使用される。
レンズ[編集]
- Plutonite(プルトナイト)
- オークリーすべてのアイウェアのレンズに使用されているUVカット機能を搭載した特許素材。高純度のポリカーボネイト。通常のメーカーのUVカット機能はコーティングによるものであり、表面に傷がついたりすると効果が減衰するのに対し、プルトナイトはレンズの素材自体に機能が内蔵されているため、レンズに穴が開かない限り効果が持続する。レンズにほとんど歪みがないうえ優れた耐衝撃性を備えており、ショットガンの弾丸をもってしても破壊は不可能とされる。
- Iridium(イリジウム)
- オークリーが特許を持つミラーコーティング。他のメーカーには見られない特殊な発色を可能とする。
- Hydrophobic(ハイドロフォビック)
- オレオフォビック(撥油)効果を装備するレンズコーティング。汗や皮脂などの水分・油分を弾き易くし、空中の微細なゴミや埃の付着を回避する。
- POLARIZED(偏光レンズ)
- 散乱白色光を遮断することによって視野の乱反射を最小限に抑え、逆に視覚上の対象物を照射する干渉光はそのまま入射させるため、クリアな視界を実現できる。さらにレンズ背面には非反射コーティングが施されており、眼精疲労やレンズの曇りを軽減できる。
- TRANSITIONS(調光レンズ)
- 外界の光量の増減によって自動的に明るさが変化するレンズ。調光機能によって視覚のコントラストが調整され、奥行視界の認識性が上昇する。
- PRIZM(プリズム)
- 可視光線の波長をスポーツの用途ごとに強調し、視認性を向上させる。
フレーム[編集]
- O-Matter(オー・マター)
- プラスチック系のサングラスのフレームに使用される素材。超軽量で耐久性も高く、急激な温度変化による変形を抑制し本来の形状を保持する。
- X-Metal(エックスメタル)
- RomeoやJulietシリーズなどのフレームに使用される低アレルギー誘発性チタン合金。
- C5Alloy(シーファイブアロイ)
- オークリーの特許素材。WIREシリーズサングラスのフレームの素材となる5種類の金属による合金。軽量かつ強度が高い。
- O-Luminum(オールミナム)
- Hatchetシリーズ等に使用される、チタン合金よりもさらに軽く耐衝撃性も高いアルミ合金製の超高圧鍛造素材。
- acetate(アセテート)
- 肌に優しい半合成繊維素材。おもに女性向けのアイウェアのフレームに使用される。
- Magnesium(マグネシウム)
- セラミックポリマーでコーティングされたマグネシウム合金。極めて軽量だが酸化による劣化が早く、現在はラインナップされていない。
オークリーアスリート[編集]
ゴルフ[編集]
野球[編集]
スピードスケート[編集]
F1[編集]
- フェルナンド・アロンソ - オークリー社欧州および世界大使
- キミ・ライコネン
ジャパンフィット[編集]
ホリの浅い日本人向けのモデルを特に「ジャパンフィット」(JAPAN FIT )と呼ぶ。通常のモデルに対して、肉厚ノーズパッドの付属、フレームカーブ・イヤーステム・ノーズブリッジの変形などのマイナーチェンジが施され、日本人の顔の形状によりフィットしやすくなっている。
フレームがジャパンフィット化されたモデル[編集]
- UNKNOWN
- FIVES 3.0
- GASCAN ASIAN(6カーブ)
- FLAK JACKET
- New Straight Jacket
- HATCHET
- RADAR
ノーズパッドの交換によりジャパンフィット化するモデル[編集]
- JULIET(ジャパンフィットではないが、ノーズボムが大小付属)
- HALF JACKET
- SPLICE
- JAWBONE
脚注[編集]
- ^ “Luxottica to buy Sunglass Hut for $462M - Feb. 22, 2001”. money.cnn.com. 2018年1月21日閲覧。
- ^ Ram, Vidya. “Luxottica's Shade-less Deal With Oakley” (英語). Forbes 2018年1月21日閲覧。
外部リンク[編集]
- Oakley® Official Store (英語)
- Oakley オフィシャルストア (日本語)
- オークリー ジャパン (@oakleyjapan) - Twitter
- Oakley Japan (@oakleyjapan) - Instagram
- Oakley Japan - YouTubeチャンネル