アジア・アフリカの競馬

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

アジア・アフリカの競馬(アジア・アフリカのけいば)では、アジア・アフリカの競馬について包括的に概説する。便宜上、オーストラリア及びニュージーランドも本記事に含める。

各国の様子[編集]

国際セリ名簿基準委員会(ICSC)は、世界の競馬開催国をパート1からパート3までのカテゴリに分類している。

パート1国[編集]

パート1国については下記の各記事を参照。

パート2国[編集]

パート2国については下記の通り。

このほか、アジア・アフリカのパート2国には、インドマレーシアジンバブエマカオが認定されている。

インド[編集]

主要競走[編集]

3歳には牡馬三冠[3](インド2000ギニー、インドダービー、インドセントレジャー)、と牝馬三冠(インド1000ギニー、インドオークス、インドダービー)の路線が整備されている。

主な競走には次のようなものがある。

  • インド2000ギニー(Indian 2000 Guineas) - ムンバイで行われる3歳牡馬・牝馬の1マイル(約1600メートル)戦。1943年創設[4]
  • インドダービー(Indian Derby) - インド国内で最大の競走の一つ。1943年に創設された。2月に行われる[5][6]
  • インドセントレジャー(Indian St.Leger) - 1944年創設。4月に行われ、2800メートルで施行される。1970年から1990年の間はプネーで秋に行われていた[7]
  • インド1000ギニー(Indian 1000 Guineas) - ムンバイで行われる3歳牝馬の1600メートル戦。1942/43年シーズンに創設された。12月に開催される[8]
  • インドオークス(Indian Oaks) - 1マイル4ハロン10ヤード(約2410メートル)戦。1943/44年シーズンに創設された。1月に行われる[9][10]
著名馬[編集]

インドの著名競走馬としては次のような馬がいる。

  • オウンオピニオン - 第1回ジャパンカップに来日したインドの競走馬。現役競走馬として日本にやってきた史上初の海外競走馬でもある。
  • イルーシヴピムパーネル - 1990年代のインドで23戦22勝の成績を残し、史上初の獲得賞金1000万ルピー馬。
  • ミスティカル - 21世紀初頭に20戦16勝の成績を残した。2007年にはドバイ遠征で勝鞍もあげた。
  • ダークレジェンド - 1914年生まれのイギリス産馬。第一次世界大戦中はインドで走り、5勝をあげている。
  • ローズロイヤル(Rose Royal) - 1964/65シーズンに牝馬三冠(1000ギニー、オークス、ダービー)を達成した。

マレーシア[編集]

  • マレーシアの競馬はシンガポールのマラヤン競馬協会が統括している。
主要競走[編集]
  • マレーシアスランゴール三冠[要出典] - ピアラ・エマス・スルタン・スランゴール、スランゴール・ゴールドカップ、ツンク・ゴールドカップ
  • ペラ・コロネーションカップ(en:Perak Coronation Cup) - 1985年創設、芝1800メートル、3歳以上の競走。

ジンバブエ[編集]

概要[編集]

ジンバブエでは、19世紀の終わりにイギリス系入植者が競馬を行うようになった。北部の首都ハラレ(旧ソールズベリー)、南部のブラワヨ(国内第2の都市)の2都市が競馬の中止地だった。しかし20世紀の後半には経済不況により、ブラワヨの競馬会は解散し、2006年現在は首都ハラーレだけで競馬を行っている。成績や血統管理などは南アフリカの競馬会が行っている[11]

南半球にあるので、シーズンは8月から翌年7月までとなっている。国内の一流馬は南アフリカへ転戦するが、レベルの差があり苦戦している[11][12]

主要競走[編集]

主要競走は下記の通り。

  • 主要2歳戦 - チャンピオンジュヴェナイル(G3、芝1200メートル)
  • 3歳三冠 - ジンバブエギニー(G3、芝1600メートル)、ジンバブエ2000(G3、芝2000メートル)、ジンバブエダービー(G3、芝2400メートル)
  • 古馬主要戦 - キャッスルタンカード(G2、芝2000メートル)、OKグランドチャレンジ(G2、芝1800メートル)、共和国杯(G3、芝1900メートル)
著名馬[編集]

著名馬は下記の通り。

  • イピトンベ(Ipi Tombe) - 南アフリカの大レース、ジュライハンデキャップに勝ち、UAE、アメリカでも重賞に勝った。
  • スプイブリッジ(Spey Bridge) - 1956年にジンバブエ馬として初めてジュライハンデキャップを制した、ジンバブエの歴史的名馬。ジンバブエの年度表彰は同馬の名をとって「スプイブリッジ賞(Spey Bridge Award)」となっている[13]

マカオ[編集]

マカオでは17世紀に競馬が行なわれていたという記録があるが、近代競馬は1980年の繋駕速歩競馬によってはじまった。まもなく経営不振でサラブレッド平地競馬に転換した[14]。近年は、香港、マレーシア、シンガポール、南アフリカとの提携を行っている。

自国での競走馬生産はしておらず、全て海外から輸入している。

競馬は通年開催だが、シーズンは9月から翌年8月までで、2001/02年のように年をまたいで1つのシーズンを構成している[15]

主要競走[編集]

芝とダート(sand races)のコースを持つ。芝は短距離(1100~1200メートル)、中距離(1400~1700メートル)、長距離(1800~2000メートル)に分類されている。ダートは主に1050~1700メートルで行なわれる。

  • マカオギニーズ(Macau Guineas)- マカオG1。3月に行なわれる。3・4歳馬による1500メートル戦。賞金100万MOP$(2012/13シーズン)。「三冠戦(Triple Crown)」の初戦[16]
  • マカオダービー(澳門打吡大賽、Macau Derby)- マカオG1。4月に行なわれる。4歳馬による1800メートル戦。賞金260万MOP$(2012/13シーズン)。「三冠戦(Triple Crown)」の第2戦[16]
  • マカオ金杯(金盃、Macau Gold Cup)- 7月に行なわれる。全年齢による1800メートル戦。賞金100万MOP$(2012/13シーズン)。「三冠戦(Triple Crown)」の最終戦[16]
  • チェアマンズチャレンジカップ(Chairman's Challenge Cup) - マカオG1。マカオダービーと同日に行なわれる。全年齢による1200メートル戦。賞金100万MOP$(2012/13シーズン)[16]
  • 香港トロフィー(Macau Hong Kong Trophy) - マカオG1。マカオダービーと同日に行われる。レーティング125~95の馬による1500メートル戦。賞金200万MOP$(2012/13シーズン)[16]
  • スターオブザサンドステークス(The Macau Star of The Sand Stakes) - マカオG1。競馬シーズンの終盤(8月)に行なわれる。全年齢による1700メートル。賞金100万MOP$(2012/13シーズン)[16]
  • オータムトロフィー(Autumn Trophy) - マカオG2。1600メートル。シーズン序盤の10月に開催。賞金70万MOP$(2012/13シーズン)[16]
  • ウィンタートロフィー(Winter Trophy) - マカオG2。1800メートル。1月に開催。賞金70万MOP$(2012/13シーズン)[16]
  • スプリングトロフィー(Spring Trophy) - マカオG2。1400メートル。2月に開催。賞金70万MOP$(2012/13シーズン)[16]
  • サマートロフィー(Spring Trophy) - マカオG2。1050メートル。7月に開催。賞金70万MOP$(2012/13シーズン)[16]
  • ディレクターズカップ(董事盃、Director's Cup)- 1500メートル。6月に開催。賞金70万MOP$(2012/13シーズン)[16]
外部リンク[編集]

パート3国[編集]

アジア・アフリカのパート3国には、カタールサウジアラビアモーリシャスが認定されている。

認定を受けていない国・地域[編集]

ICSCの認定を受けていない国・地域の競馬については下記に記す。

フィリピン[編集]

1867年にはポニーによる直線約400mのコースにて競馬が行われていることが確認されている。<1946年からサラブレッドによる競馬が開始される。 現在は、マニラ・ジョッキークラブとフィリッピン・レーシング・クラブによって、サンラザロ競馬場とサンタアナパーク競馬場にて開催されている。 主要競走はグラン・コパ・デ・マニラ、1867ファウンダーズ・カップ、トリプル・クラウン・ステークス、プレジデンシャル・ゴールド・カップ、A・P・レイエス博士記念杯、他[17]

ケニア[編集]

ケニアの首都ナイロビにあるンゴング競馬場en:Ngong Racecourse)で競馬が行われている。

ンゴング競馬場はアフリカ東部で唯一の競馬場で、国際的な標準を満たすサラブレッド競馬を開催している。主催者はケニア競馬会(Jockey Club of Kenya)。

1904年に発足した東アフリカターフクラブ(East African Turf Club)が1921年にケニア競馬会に改称し、現在に至っている。1950年代に競馬場や競走体系の整備が行われ、成長した。

主要競走はケニアギニー(芝1600メートル)、ケニアダービー(芝2400メートル)、ケニアセントレジャー(芝2800メートル)、ケニアフィリーズギニー(芝1600メートル)、ケニアオークス(芝2400メートル)[18]

参考文献・出典[編集]

  • 『競馬の世界史』ロジャー・ロングリグ・著、原田俊治・訳、日本中央競馬会弘済会・刊、1976
  • 『競馬百科』日本中央競馬会・編、みんと・刊、1976
  • 『海外競馬完全読本』海外競馬編集部・編、東邦出版・刊、2006

注釈[編集]

  1. ^ Hong Kong Promoted to Part I of the International Cataloguing Standards Book; Korea Promoted to Part IIhorseracingintfed.com、2016年4月2日閲覧
  2. ^ Hong Kong Promoted to Part I of the International Cataloguing Standards Book; Korea Promoted to Part IIhorseracingintfed.com、2016年4月2日閲覧
  3. ^ インド2000ギニー“The 2000 Guineas, The Derby and The St. Leger, together form the "Triple Crown" of thoroughbred racing of that age group.”
  4. ^ インド2000ギニー
  5. ^ インドは競馬のシーズンが年をまたぐため、1942/43年シーズンのダービーは1943年2月に行われる。そのため出走馬齢は4歳牡馬となる。
  6. ^ インドダービー
  7. ^ インドセントレジャー
  8. ^ インド1000ギニー
  9. ^ インドオークス
  10. ^ インドは競馬のシーズンが年をまたぐため、1943/44年シーズンのオークスは1944年1月に行われる。そのため出走馬齢は4歳牝馬となる。
  11. ^ a b 『海外競馬完全読本』p167-168
  12. ^ レーシングポスト 2009年5月30日「ジンバブエダービー馬が南アフリカのカジノスプリント優勝」“Zimbabwe-bred horses normally struggle in South Africa”
  13. ^ ジンバブエ・2004年スプイブリッジ賞
  14. ^ JAIRS マカオの競馬2013年12月2日閲覧。
  15. ^ マカオジョッキークラブ公式HP2013年12月2日閲覧。
  16. ^ a b c d e f g h i j k MJC公式HP カップ戦一覧2013年12月2日閲覧。
  17. ^ JAIRS公式HPフィリピンの競馬場
  18. ^ JAIRS公式HP・ケニアの競馬場2013年11月30日閲覧。

関連項目[編集]