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金山軟件

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金山軟件有限公司
金山软件有限公司
Kingsoft
市場情報
略称 金山
本社所在地 中華人民共和国の旗 中国
開発本部: 広東省珠海市
営業本部: 北京市
設立 1989年
業種 情報・通信業
事業内容 ソフトウェア
代表者 求伯君 会長CEO
外部リンク http://www.kingsoft.com/
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キングソフト株式会社
KINGSOFT
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
107-0052
東京都港区赤坂4-15-1 赤坂ガーデンシティ4F
設立 2005年3月
代表者 翁永飆
沈海寅
資本金 5億6922万円(資本準備金含む)
従業員数 36名(2009年11月現在)
主要株主 金山軟件有限公司
翁永飆
沈海寅
広沢一郎
JAFCO
外部リンク http://www.kingsoft.jp/
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金山軟件有限公司(きんざんなんけんゆうげんこうし)は、用友軟件などとともに中国最大のソフト開発販売会社のひとつ。金山軟件股份有限公司、金山有限公司、金山公司ともいう。開発本部と営業本部を別々に持っており、開発は珠海市の珠海金山軟件有限公司が、営業は北京市の金山軟件(北京)股份有限公司が担当する。

日本ではキングソフト株式会社として東京都港区赤坂に本部を構え、オフィスソフト、セキュリティソフトなどのサービスを展開している。

沿革

金山軟件有限公司はもともと香港金山公司から派生してできた会社である。香港金山公司は1973年張鎧卿によって創られ、PCの組み立てや販売を行っていた。1980年以降、張鎧卿の息子張旋龍が後を引き継ぐ。

  • 1988年 求伯君が香港金山公司に参加。WPS(オフィスソフト)を開発。深圳開発部を設立し今の金山軟件有限公司の前身を創る。
  • 1989年 WPS1.0と漢字ROMの販売。中国国内のワープロソフトを独占した。
  • 1993年 香港金山公司は北大方正集団公司と合併し方正香港公司となる。合併前に張旋龍の個人資産から資金提供を受けた求伯君は珠海金山電脳有限公司を創立。
  • 1994年 北京金山軟件有限公司創立。
  • 1996年 西山居スタジオ設立。最初のゲームソフト「中関村啓示録」発表。
  • 1997年 ロールプレイングゲーム「剣侠情縁」発表。辞書ソフト「金山詞覇」発表。Windows 95対応のWPS97発表。
  • 1998年 聯想集団有限公司が資本参加し、金山軟件有限公司の筆頭株主になる。金山軟件有限公司組織改革。
  • 2000年 インターネット通信販売サイトjoyo.comの運営開始(2004年Amazon.comに売却)。アンチウイルスソフト「金山毒覇」発表。
  • 2003年 北京金山研究所設立。金山数字娯楽有限公司設立。
  • 2004年 珠海研発総本部と北京金山研究所を合併し金山研究所となる。
  • 2005年 東京都渋谷区道玄坂に日本法人・キングソフト株式会社設立、アンチウイルスソフトで日本のソフト市場へ参入。
  • 2006年 キングソフト株式会社、互換オフィスソフト「キングソフトオフィス」を発表。
  • 2007年 香港証券取引所に上場。証券番号は3888。
  • 2008年 キングソフト株式会社を東京都港区浜松町に移転。
  • 2009年 キングソフト株式会社、無料の辞書・翻訳ソフト「キングソフト辞書」を発表。
  • 2010年 キングソフト株式会社を東京都港区赤坂に移転。
  • 2012年 キングソフト株式会社のグループ企業としてMobile In Style株式会社を設立[1]。最初のタブレット端末eden TABを発売。

主な製品

オフィスソフト、セキュリティソフト、辞書・翻訳ソフト等

WPS(キングソフトオフィス
金山公司創立のきっかけを作ったソフトウェア。1988年発表。最初は文字処理専用ソフトであったが現在では拡充されオフィススイートとなった。
日本ではキングソフトオフィスとして販売されており、「Microsoft Office 2003」との互換性に優れた廉価版オフィスソフトとして一定のシェアを獲得している。
金山毒霸(キングソフトインターネットセキュリティ
アンチウイルスソフト。2010年8月時点の最新版は金山毒霸2011。日本ではキングソフトインターネットセキュリティとしてサービスが展開されている。有償版(初期費用のみ、ウイルス定義ファイル更新は無料)の他、広告付きながら同等の機能を備えた無償版もある。
金山詞覇(キングソフト辞書)
初版である金山詞覇1.0は1997年5月に金山公司の北京にある開発部門によって制作された。その後毎年バージョンアップが繰り返されている。
金山詞覇はGUI環境で使用できる電子辞書で手書き入力に対応。中国語や日本語、英語が双方向で検索でき、また200冊近い辞書を具えている。
対応OSWindowsMacPalmHopenSymbian等。またインターネット上でもサービスを受けることができる。
金山詞覇の英名は何度か改められた。最初はXDict、その後CibaやiCibaと呼ばれ、現在での公式名称はPowerwordと呼ばれる。
日本では一部機能を変更し翻訳機能付き「キングソフト辞書」として無償配布している。
金山政鷹
電子管理システム。主に公文書の移動や電子印章等の機能を有する。また企業や政府機関の情報発信や交流の場もサポートする。さらにメンバーの認証による新規作成やログインも行える。金山政鷹は1999年の金山電子印章システムから開発が始まり、2001年に金山政鷹網上辦公平台1.1版が発表された。
詞覇豆豆
詞覇豆豆はインターネット版金山詞覇である。詞覇豆豆1.0は2005年12月発表された。金山詞覇のすべての機能が使える。
詞覇豆豆の辞書はすべてサーバ上に置かれているため、インストール時の実行ファイルは1Mバイトと小さい。
金山快譯
翻訳ソフト。もともと金山詞覇の付属機能であったが、2000年に金山快譯2000として販売される。全文翻訳のほかにユーザーインターフェイス、或いはウェブページに対しても翻訳が行える。英語名は高速人工知能の意味のFastAIT。
中国市場において、この分野のソフトでは金山詞覇と金山快譯はおおよそ80%のシェアを占める。
金山打字
タイピングソフト

ゲームソフト

中関村啓示録
都市建設ゲーム。シムシティに似ている。
剣侠情縁
唐・宋時代を舞台にしたロールプレイングゲーム。1997年発表。
その後「剣侠情縁2」、「剣侠情縁外伝」、「剣侠情縁オンライン」、「剣侠情縁オンライン2」が制作された。

関連項目

脚注

  1. ^ キングソフト、7型タブレット端末「eden TAB」を発表--新会社を設立”. CNET Japan (2011年12月8日). 2012年2月17日閲覧。

外部リンク