西落合 (新宿区)

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西落合
落合南長崎駅A2出口
西落合の位置(東京23区内)
西落合
西落合
西落合の位置
北緯35度43分18.18秒 東経139度40分43.42秒 / 北緯35.7217167度 東経139.6787278度 / 35.7217167; 139.6787278
日本の旗 日本
都道府県 東京都
特別区 新宿区
地域 淀橋地域
人口
2017年(平成29年)12月1日現在)[1]
 • 合計 14,149人
等時帯 UTC+9 (日本標準時)
郵便番号
161-0031[2]
市外局番 03[3]
ナンバープレート 練馬

西落合(にしおちあい)は、東京都新宿区町名[4]。現行行政地名は西落合一丁目から西落合四丁目。住居表示実施済みの地域。郵便番号は161-0031[2]。旧地名は「葛ヶ谷」(くずがや)。

地理

新宿区の最北西部に位置する。町域北部から東部は目白通りに接し、これを境に豊島区南長崎に接している。南東部から南部一帯は、新宿区中落合に接している。南西部は、概ね妙正寺川沿いに接し、中野区上高田に接する。西部は、中野区松が丘・中野区江古田・中野区江原町にそれぞれ接している。中央部を新青梅街道が横断している。

主として住宅地として利用される。隣接している哲学堂公園の一部も西落合になる。ただし公園の敷地の大半は中野区松が丘で、公園も中野区の管轄になる。

目白通り中野通り及び新青梅街道沿いを除き、西落合一丁目の一部、二丁目の一部、三丁目の全域及び四丁目の全域は、第一種低層住居専用地域に指定されている。これらの地域の建ぺい率は50%、容積率は100%であり、新宿区内で最も低い割合である。整備された道路等と相まって、古い歴史と緑に囲まれた閑静な住宅地となっている[5]

地価

住宅地の地価は、2017年平成29年)の公示地価によれば、西落合3-17-5の地点で53万4000円/m2となっている[6]

歴史

旧地名は「葛ヶ谷」(くずがや)である。

葛ヶ谷は、1559年(永禄2年)の「小田原衆所領役帳」にも見られる古い地名であり、桂(葛)大納言源経信の住地で葛ヶ谷と言われたとされる[7]。もっとも、その他にも、葛ヶ谷の「葛」は「国栖」とも書き、林野に住む人の意味とする説、葛の生えている原だったから名付いたとする説、自性院中興の祖といわれる鑑秀上人の詠歌に「あさひさし ゆうひかがやく かつらがや みだのじやうどや ぢぞうかんのん」とあり、葛ヶ谷は古くは「かつらがや」と読み、それが中期以降に「くずがや」と呼ぶようになったとする説等がある[8]

町名の変遷

武蔵国葛ヶ谷村、明治初期の品川県葛ヶ谷村、1878年(明治11年)11月2日の郡区町村編制法施行後の東京府南豊島郡葛ヶ谷村、1889年(明治22年)5月1日 の町村制施行による南豊島郡落合村大字葛ヶ谷 、1924年(大正13年)2月1日の落合町成立後の豊多摩郡落合町大字葛ヶ谷、1932年(昭和7年)10月1日の東京市編入後の東京市淀橋区西落合一~三丁目等の名称変更を経て[7][9]、1965年(昭和40年)8月1日の住居表示実施により、現在の東京都新宿区西落合一丁目から四丁目となった[10]

風致地区

内務省によって1933年(昭和8年)に第三次指定風致地区の1つとされた野方風致地区に、西落合の一部が含まれている。この野方風致地区は1963年(昭和38年)10月に廃止された。

世帯数と人口

2017年(平成29年)12月1日現在の世帯数と人口は以下の通りである[1]

丁目 世帯数 人口
西落合一丁目 2,681世帯 4,456人
西落合二丁目 2,538世帯 4,256人
西落合三丁目 1,800世帯 3,090人
西落合四丁目 1,362世帯 2,347人
8,381世帯 14,149人

小・中学校の学区

区立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる[11]

丁目 番地 小学校 中学校
西落合一丁目 1~2番 新宿区立落合第一小学校 新宿区立落合第二中学校
3~16番
18~24番
30~33番
新宿区立落合第三小学校
その他 新宿区立落合第六小学校
西落合二丁目 1~4番
11~17番
その他 新宿区立落合第三小学校
西落合三丁目 1~2番
8~9番
その他 新宿区立落合第六小学校
西落合四丁目 全域

交通

鉄道

南東端には都営地下鉄大江戸線落合南長崎駅が設置されている。町域北部では西武池袋線東長崎駅が、町域南西部では西武新宿線新井薬師前駅がそれぞれ近く、これらの駅も多く利用される。

バス

目白通りや新目白通り・哲学堂通り沿いなどにバスの便も多く、これを利用する者もいる。

道路

1925年(大正14年)8月に地元有志によって葛ヶ谷耕地整理組合が設立され、以後、1936年(昭和11年)までの間、耕地整理が実施された。1区画300坪で整備され、町の中心を東西に走る道路(幸通り)と南北に走る道路(栄通り)の幅を各8メートル、その他の道路幅を約6メートルとし、縦横に規則正しく道路が造られた[12]。そのため、この地域は現在も碁盤の目状に整備されている。

また、耕地整理完了に伴い、道路一本一本に名称が付けられた。主要な道路には、前述の幸通り、栄通りのほか、青柳通り、七草通り、花園通り、弥生通り、寿通り、天神通り、恵比寿通り、旭通り、弁天通り、若葉通り、常磐通り、錦通り、雪見通り、宮前通り等、典雅で縁起の良い名称が付された。細い路地には、黄金通り、白銀通り、霞通り、曙通り、巽横丁、桜横丁、鶉横丁、栄横丁等の名前が付けられた[12]。 これら西落合地区の31路線の道路名は、2009年(平成21年)12月3日に新宿区によって道路通称名として認定され、今に至っている[13]

西落合三丁目、四丁目の道は、建設省及び警視庁が1996年(平成8年)に定めた「第6次交通安全基本計画」の中心事業として、車両の通行より人の歩行スペースを優先的に考えた「コミュニティ・ゾーン形成事業」のモデル地区とされた[12][14]。 また、同じく西落合三丁目、四丁目は、警視庁によって、2014年(平成26年)、時速30キロの速度規制を実施するとともに、その他の安全対策を必要に応じて組み合わせ、ゾーン内におけるクルマの走行速度や通り抜けを抑制する「ゾーン30」として整備されている[15]


施設

関連項目

脚注

  1. ^ a b 住民基本台帳人口 町丁別世帯数及び男女別人口”. 新宿区 (2017年12月1日). 2017年12月22日閲覧。
  2. ^ a b 郵便番号”. 日本郵便. 2017年12月22日閲覧。
  3. ^ 市外局番の一覧”. 総務省. 2017年12月22日閲覧。
  4. ^ 『角川日本地名大辞典 13 東京都』、角川書店、1991年再版、P877
  5. ^ 「落合第二地区 緑豊かな文化の風薫る歴史のまち」新宿町会連合会シンジュクイレブン
  6. ^ 国土交通省地価公示・都道府県地価調査
  7. ^ a b 「町会の歩み」西落合町会
  8. ^ 『新宿区町名誌』、東京都新宿区教育委員会、S52年再版、P172
  9. ^ 『新修 新宿区町名誌 -地名の由来と変遷-』、(財)新宿区生涯学習財団 新宿歴史博物館、H22年、P161-163
  10. ^ 「落合第二地区の概況」新宿区
  11. ^ 通学区域”. 新宿区 (2017年9月19日). 2017年12月22日閲覧。
  12. ^ a b c 『ふるさとは西落合(六)』、西落合まちづくりの会、H24年、P1、2、14
  13. ^ 「道路通称名」新宿区
  14. ^ 「第6次交通安全基本計画」内閣府
  15. ^ 「ゾーン30の整備について」警視庁

外部リンク