棒高跳

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棒高跳(ぼうたかとび)は、陸上競技跳躍競技に属する種目で、ポールの反発力を使って高く跳ぶ能力を競う競技。使用されるポールは長く、しなやかな材質のものが用いられ、同じような跳躍競技である走高跳よりも格段に高い記録が出る。

なお、棒高跳は跳躍競技に含まれるが、走幅跳(Long Jump)、走高跳(High Jump)のような「ジャンプ」とは呼ばず、「手で棒を用いて飛び越える」というスタイルから、英語ではPole Vault(ポウル・ボールト)と表記され、競技者も「ジャンパー」ではなく「ボールター」と呼ばれる。

陸上競技における正しい表記は棒高跳であるが、学校教育や新聞記事など陸上競技関係者以外が多く関わる場面では棒高跳びと表記されることもある。

女子は1993年以降の記録を日本記録として公認している。[1]

ルール

  • 試技開始の合図があってから、1分以内に試技を開始しなければならない。
  • 自分のポールを使って良い。私物のポールは所有者の同意がなければ使用できない。
  • ポールの材質・長さ・太さは任意だが、表面は滑らかでなければならない。
  • ポールより高く跳んで構わない。
  • バーを越えずに、体の部分やポールがボックスの垂直面の前方の地面や着地場所に触れた時に、無効試技となる。

ポールの材質

初期の頃は木製ポールが使われていたが、弾力性に乏しく記録の大幅な向上は見られなかった。

その後、柔軟性を確保できる竹製が普及し、竹が簡単に手に入る日本では1936年のベルリン・オリンピックでメダルを獲得した西田修平大江季雄をはじめ、トップレベルの選手を輩出するなど棒高跳びが盛んになった。

その後も材質の変遷は進み、金属製を経て、現在はガラス繊維強化プラスチック製や炭素繊維強化プラスチック製のポールが使われ、記録も大幅に伸びるようになった。

男子記録保持者

記録 氏名 所属 日付
世界 6m14 セルゲイ・ブブカ  ウクライナ 1994年7月31日
Jr世界 5m80 マクシム・タラソフ ロシアの旗 ロシア 1989年7月14日
日本 5m83 澤野大地 ニシスポーツ 2005年5月3日
学生 5m60 山本聖途 中京大学 2012年4月29日
Jr日本 5m50 澤野大地 日本大学 1999年9月10日
高校 5m41 笹瀬弘樹 浜松市立高等学校 2007年8月5日
中学 4m92 笹瀬弘樹 新居町立新居中学校 2004年10月17日

女子記録保持者

記録 氏名 所属 日付
世界 5m06 エレーナ・イシンバエワ ロシアの旗 ロシア 2009年8月28日
Jr世界 4m57 Angelica Bengtsson ドイツの旗 ドイツ 2011年7月23日
日本 4m36 錦織育子 三慶サービス 2006年4月29日
学生 4m15 我孫子智美 同志社大学 2008年5月9日
Jr日本 4m10 南野弥生 北海道札幌手稲高等学校 2003年10月27日
高校 4m10 南野弥生 北海道札幌手稲高等学校 2003年10月27日
中学 3m71 小田嶋怜美 浜松市立天竜中学校 2008年3月31日

歴代6mボールター

屋外

記録 氏名 国籍 日付
1 6m14 セルゲイ・ブブカ  ウクライナ 1994年7月31日
2 6m05 マクシム・タラソフ ロシアの旗 ロシア 1999年6月16日
2 6m05 ディミトリー・マルコフ オーストラリアの旗 オーストラリア 2001年8月9日
4 6m04 ブラッド・ウォーカー アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 2008年6月8日
5 6m03 オッカート・ブリッツ 南アフリカ共和国の旗 南アフリカ共和国 1995年8月18日
5 6m03 ジェフ・ハートウィグ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 2000年6月14日
7 6m01 イゴール・トランデンコフ ロシアの旗 ロシア 1996年7月4日
7 6m01 ティモシー・マック アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 2004年9月18日
7 6m01 エフゲニー・ルキャネンコ ロシアの旗 ロシア 2008年7月1日
7 6m01 ルノー・ラビレニ フランスの旗 フランス 2009年6月21日
11 6m00 ロディオン・ガタウリン ウズベキスタンの旗 ウズベキスタン 1989年9月16日
11 6m00 ティム・ロビンガー ドイツの旗 ドイツ 1997年8月24日
11 6m00 トビー・スティーブンソン アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 2004年5月8日
11 6m00 ポール・バージェス オーストラリアの旗 オーストラリア 2005年2月25日
11 6m00 スティーブン・フッカー オーストラリアの旗 オーストラリア 2008年1月27日

室内

記録 氏名 国籍 日付
1 6m15 セルゲイ・ブブカ  ウクライナ 1993年2月21日
2 6m06 スティーブン・フッカー オーストラリアの旗 オーストラリア 2009年2月7日
3 6m03 ルノー・ラビレニ フランスの旗 フランス 2011年3月5日
4 6m02 ロディオン・ガタウリン ソビエト連邦の旗 ソビエト連邦 1989年2月4日
5 6m02 ジェフ・ハートウィグ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 2002年3月10日
6 6m00 マクシム・タラソフ ロシアの旗 ロシア 1999年2月5日
6 6m00 ジャン・ガルフィオン フランスの旗 フランス 1999年3月6日
6 6m00 ダニー・エッカー ドイツの旗 ドイツ 2001年2月11日

脚注

  1. ^ 陸上競技マガジン1999年記録集計号329p

関連項目

外部リンク

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