十勝スピードウェイ

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座標: 北緯42度37分50.32秒 東経143度17分32.26秒 / 北緯42.6306444度 東経143.2922944度 / 42.6306444; 143.2922944

日本の旗 十勝スピードウェイ
(旧十勝インターナショナルスピードウェイ)
概要
所在地 日本北海道河西郡更別村
運営会社 十勝モーターパーク株式会社
MSF株式会社
営業期間 1993年-2009年 2010年-
主なイベント 十勝24時間レース
グランプリコース
コース長 5.09145km
ラップレコード 1分39秒625 (1996年
高木虎之介
PIAA NAKAJIMA RACINGJAF-F3000
クラブマンコース
コース長 3.40587km
ラップレコード 1分14秒136 (2004年
エリック・コマス
ハセミモータースポーツJAF-GT500
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十勝スピードウェイ(とかちスピードウェイ、Tokachi Speedway)は、北海道河西郡更別村に所在するサーキット

1993年5月5日、北海道初の国際公認サーキットとして十勝インターナショナルスピードウェイ(Tokachi International Speedway)の名称でオープンした。2009年(平成21年)8月31日、MSF株式会社が経営を引き継ぎ、2010年(平成22年)4月にシーズン運営を再開、サーキットの名称を現在のものに改称した。

コース設計は、1980年代ホンダF1総監督を務めた桜井淑敏の監修によるものである。

概要

オープン当初は、オープンイベントの他、N1耐久レース(現・スーパー耐久)や、十勝最初で最後のグループAレースとなった「TOKACHI GROUP-A TOURING CAR 300kmRACE」等が開催された。JTCC全日本F3000フォーミュラ・ニッポンなども開催された。2004年(平成16年)には、初めて全日本GT選手権のシリーズ戦も開催された(なお、SUPER GTに改称して以降は現在のところ道内での開催はない)。

現在は「北海道ジムカーナ選手権」シリーズの1戦をジュニアコースを使用して開催、春・秋には日本自動車連盟(JAF)公認のサーキットトライアルを開催している。オリジナルルールで運営開催されている「SUN耐」「軽耐」、同日開催で気軽に参加できるスプリントレースが5月8月11月に行われるなど、北海道内のドライバー向けに各種イベントを開催している。モータースポーツ以外では、毎年8月に行われる「全日本ママチャリ12時間耐久レース」が名物となっている。かつては国内唯一の24時間耐久レース「十勝24時間レース」(スーパー耐久シリーズの一戦として開催)も行われていたが、2008年を最後に開催されていない。

帯広地方は北海道では比較的積雪の少ない方ではあるが、それでも冬季は積雪・路面の凍結等で通常のレース開催は困難となるため、冬季はスタッドレスタイヤスパイクタイヤ装着車による氷上走行会が行われるほか、スノーモービルATVによるレースが開催されている。

また2007年(平成19年)まで十勝地方を舞台に行われた、世界ラリー選手権(WRC)の一戦「ラリージャパン」に対しても、オフィシャルの派遣など様々な協力を行っていた。

開業当初からサーキットをPRするイメージガールが存在しており(当初は毎年3 - 4名、後に2 - 3名)、過去には三苫千景2005年A-classメンバー)や森戸みほ(元ワンエイトプロモーション所属)といった後にレースクイーンになったタレントを輩出していたが、2010年(平成22年)以降はイメージガールを置いていない。

沿革

経営問題

1980年代後半のバブル景気を受けたモータースポーツブームを背景に建設が進んだが、完成がバブル景気崩壊後となったこともあり、コースを所有する十勝モーターパーク株式会社はオープン当初より経営難が続いており、2009年(平成21年)には負債総額が約105億円まで膨らんだ。自動車関連企業への無償を含めたコース譲渡の交渉も、景気の急激な後退から不調に終わっている。同年3月31日の株主総会で会社を清算することが決議され、8月31日釧路地裁帯広支部へ自己破産を申請、同年内に清算を完了した[1]

この影響で同年の十勝24時間レースは開催休止が決定[2]。全日本ママチャリ12時間耐久レースも開催概要の発表が遅れるなど、レースイベントの開催にも問題が生じた。

同年10月21日、携帯電話サイトなどを運営するMSF株式会社が施設の買収と営業継続を発表[3]2010年(平成22年)より全日本プロドリフト選手権(D1グランプリ)を開催したい考えを明らかにした(しかし結局2010年はD1グランプリは開催されない)。十勝24時間レースについては2010年(平成22年)の日本自動車連盟(JAF)へのカレンダー申請期限が過ぎてしまっているため同年も開催を休止し、2011年(平成23年)より開催を再開する方針としていたが、2011年度以降のスーパー耐久スケジュールには「十勝24時間レース」の名前がなく、公式発表こそないが再開の見込みは事実上ほぼ消滅した。

コース概要

  • グランプリコース 全長5,091m(直線部1,010m)
  • ショートカットを利用する事により以下のコースに分けて使用可能。(通常は一部のイベントを除き2コースに分けて使用する事のほうが多い)
    • クラブマンコース 全長3,405m
    • ジュニアコース  全長1,700m

立地

帯広市の市街地からは車で約40分ほどかかるが、帯広空港からは車で約20分と比較的近く、一時期関係者の一部からは「東京から一番近いサーキット」との声も上がっていた。

イベント

主なモータースポーツイベント

4輪車
  • ネッツカップヴィッツレース 北海道シリーズ
  • D1ストリートリーガル NORTH DIVISION
  • TOKACHIショートトラックシリーズ
  • 北海道ジムカーナ選手権
  • SUN耐
  • 軽耐久
  • エコ耐
  • NEW HOKKAIDO GT
  • トカチグランプリ
  • 十勝年齢別ドリフト
  • HKSハイパーミーティング
2輪車
  • 十勝ロードレース選手権シリーズ(クラス区分、OPEN,ST600,ST1000)
年間4戦行われ、クラス区分はST600以外は十勝オリジナルのカテゴリーで行われる。第5戦は十勝4時間kusa耐久レースとして行われた。
  • ミニバイクレースシリーズ
年間3戦行われる。

レーシングスクール

4輪車
2輪車
  • ENEOSレーシングスクール(2005年~毎年5月
  • ヤマハライディングアカデミー(2002年~毎年6月

モータースポーツ以外のイベント

自転車による耐久レース

過去開催されたレース

4輪車

太陽光発電所構想

十勝地域は日本国内でも最高レベルの日照量がある。これを活用するために、コース外の敷地147ヘクタールのうち計42.4ヘクタールを太陽光発電に利用し、国内最大級の太陽光発電所にする構想が上がっている。太陽光パネル10万枚を3箇所に分けて設置することで約18,213kWを出力可能にする計画で、現状の日本国内で稼動している、もしくは構想が上がっているものの中でも最大の出力となる。[4]

脚注

外部リンク