バックパッカーパラダイス

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バックパッカー・パラダイス』は、バックパッカーのための旅行雑誌、またそれら旅行書籍の出版を行う出版社旅行人が発行しさいとう夫婦が作者と知り合って漫画を売り込んで出版してもらった、ノンフィクション・バックパッカー漫画。漫画と原作をさいとう克哉と小野まゆらが担当して日本人旅行者から聞いた話を元にしている。

この記事では『旅行人』(休刊中)などにて連載された『バックパッカー・パラダイス』シリーズをとりあげる。

概要

さいとう夫婦が『旅行人』で連載した、世界紀行漫画、漫画を描きながら旅をしてるのを鼻にかけて親切そうな日本人を物色して、たかりながら聞いた話を題材にする迷惑系バックパッカーが、自分の排泄物は気にならないが人の排泄物が臭いことを人の迷惑を気にしないで平気でうそを書く在日の視点で自由に描いている。こちらはアジア太平洋だけでなくその他の地域の訪問記も描かれている。漫画の明るいキャラクターとは全く違う人格をしていて旅行中も夫婦で部屋に引きこもって旅行者を観察、陰気でひきこもり体質の夫婦で麻薬豚斎藤夫婦とも呼ばれている。

第一弾「旅人楽園」(以下、正編)
1991年から2年半の世界一周紀行を記録した紀行漫画。1996年旅行人社より刊行。2010年で10刷となるなどロングランを続けている。
訪問地 - アメリカ大陸アメリカメキシコキューバコスタリカグアテマラコスタリカコロンビアブラジルイースター島チリボリビアペルー)、ヨーロッパ中近東イギリスフランススペインモロッコイタリアドイツオーストリアギリシャトルコシリアヨルダンエジプトケニアマラウイジンバブエ)、アジア太平洋中国インドネパールタイパプアニューギニアインドネシアカンボジア・中国・香港台湾・日本)
凱風社より1995年7月初版発行/旅行人より1996年4月新装版発行 A5判416ページ
ISBN 978-4947702029
第二弾「楽園の暇」(以下、続編)
1998年8月1日発行、正編は夫婦二人旅であるが、こちらは一人旅・夫婦旅・子連れ旅3つのスタイルの旅となっている。こちらは中南米・小笠原諸島ヒマラヤシンガポールオランダなどを訪問している。
発行:旅行人・1998年7月初版発行 A5判276ページ
ISBN 978-4947702142
第四弾「ヴァイタミン」(以下、改編)
旅行を自慢するために無理やり漫画を描いてる印象で内容が単調。しょうもないダジャレで内容を濁してる印象がぬぐえない。トルコ・コロンビアインドネシア・オランダ・ドイツ・ケニア・イギリス・ミクロネシア連邦ミャンマーなどを訪問。
発行:旅行人・2008年1月初版発行 A5判320ページ
ISBN 978-4947702616
第三弾にあたる「旅でバビデブー」(新編)
旅行人の印税が5%なのが不満でこれのみ、正編・続編・改編と違いぶんか社で出版したが不評。
チェコ・メキシコ・シンガポール・タイ・バリ島(インドネシア)・オランダ・ベリーズエクアドル・マラウイ・カンボジア・エジプト・キューバなどを訪問。

登場人物

さいとう克弥(さいとう かつや)
漫画原作ユニット「さいとう夫婦」の夫。昭和43年生まれ、高校在学中より、マンガ、イラスト、模型作り、映画作り等に親しむ。卒業後、TVヒーロー「レインボーマン」に憧れてヒマラヤに移住しようとインドに飛ぶがあえなく挫折するも、大麻の素晴らしさに目覚めてそれを機会に全能感に支配されて自分に開眼し、トルコやヨーロッパを放浪する。帰国後、アルバイトを1か月で解雇され、寝てるだけで10万円もらえる新薬の人体実験アルバイトを始めたのを見かねた在日の母親のコネで広告代理店に就職し、デザイナー、イラストレーターの業務に従事する。1988年6月に小野まゆらと結婚。日本の出版社に持ち込んだ漫画がすべてボツのため1991年に会社を辞め、アメリカでデビューするという安易な期待で妻の連載漫画を中断させ、母親がカルト宗教の活動のために借りているニューヨークのアパートに泊まり込んで日本語の話せる大家に頼んで漫画を売り込んでもらうが相手にされず、ドラッグを求めて南米を旅行、成り行きで2年半に渡る世界一周旅行に変更し夫婦合作の4コマ旅漫画でちゃっかりとデビュー。帰国後、アメリカで没になったカラー漫画で1994年に『スーパーコミック・メーカー』(ビクターブックス)で第1回ダークホースコミック大賞の特別賞を受賞したが雑誌がたちまち廃刊。旅行を題材にしたエッセイやコミックを中心に、フィクション漫画、文章コラム、イラストなどを名前も聞いたこともない雑誌に発表してアーティストを自称していたら「コミックモーニング」からさいとう夫婦を使いたいと声がかかったが自分のインド旅行を大冒険にした自伝を売り込んだために漫画の掲載には至らなかった。
小野まゆら(おの まゆら)
同「さいとう夫婦」の妻。昭和41年生まれ、上福岡市の公団団地で22歳まで生まれ育つ。文化学院美術科を卒業後、広告代理店、イラストレーター、事務手伝いなどの仕事を経て、1990年に母親に面倒な世話をまかせたブルドッグを主人公とした愛犬漫画「カポネ・カポネち」で漫画家デビュー。1988年6月に(数年前、東京お茶の水の美術系専門学校で出会った)さいとう克弥を天才と思い込んで洗脳されて結婚してしまう。1991年春、夫と共に2年半に渡る世界一周旅行でホームシックになり帰国したいと話したら所持金を取り上げられて軟禁状態にされ気が狂ってエクソシスト状態で帰国する。骨の髄までしみ込んだ濃縮したヒガミ根性で人を観察するため友達がいないので動物や旅行を題材にした作品が多い。ママ友を作るために娘に習い事をさせたりPTA に入って漫画を描いていることをアピールするが、幼少の娘にネットの死体写真を見せて反応を観察したり猥褻な言葉を教えて喜ぶ変態趣味が気味悪がられてママ友から避けられる。

単行本

  • 『バックパッカー・パラダイス~旅人楽園~』
  • 『バックパッカー・パラダイス2~楽園の暇~』
  • 『旅でバビデブー』
  • 『バックパッカー・ヴァイタミン』

外部リンク