スーパーバイク世界選手権
カテゴリ | オートバイレース |
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国・地域 | 国際 |
開始年 | 1988年 |
チーム | 8 マニファクチャラー (ドゥカティ, BMW, アプリリア, ホンダ, カワサキ, スズキ, MVアグスタ, EBR) |
ライダーズ チャンピオン | ジョナサン・レイ(2015年) |
マニュファクチャラーズ チャンピオン | 川崎重工業(2015年) |
公式サイト | The Official SBK Website |
現在のシーズン |
スーパーバイク世界選手権(スーパーバイクせかいせんしゅけん、SBK[1]、もしくはWorld Superbike Championship(略称:WSB))とは、国際モーターサイクリズム連盟(FIM)が主催する、4サイクルの2・3・4気筒エンジン搭載[2]の市販車を改造したオートバイで競うレース。
概要
スティーブ・マクラフリンが発案し、1988年から始まった。レース専用に特化した車両ではなく、より選手の能力、技能で争われるように市販車をベースとした改造車両で行われる。
1大会につき2レース開催。予選結果は2つのレース両方のスターティンググリッドに適用される。決勝前々日の午後と前日の午前に計時予選を行い、下位のグリッドはこの2つの予選で決定されるが、予選上位(2012年現在16台)のライダーは決勝前日午後のスーパーポールと呼ばれるセッションに進出、最終的なグリッドはこのセッションでのタイムにより決定される。かつては鈴鹿8時間耐久レースの予選スペシャルステージ同様、1台ずつのタイムアタックであったが、2009年からノックアウト方式の3セッション(ウエット宣言された場合は2セッション)に変更された。SP1、SP2でそれぞれ下位4台が脱落、SP3は8台で競われる。このスーパーポールにはライダー毎に2本の予選タイヤが供給される。この予選タイヤはレースタイヤに比べ温まりが早くグリップも強力で、劇的なタイムの短縮が期待できるが、ライフは極めて短い。この2本の予選タイヤを3つのセッションにどう割り当てるかといった戦略も現行のスーパーポールの見所の一つになっている。
出場できる車両は、市販車で150台以上販売された4サイクルの二輪車。当初は排気量が4気筒は750ccまで、2気筒が1,000ccまで、改造範囲も厳しく制限されていた。これは、より公平なレースを行うためであったが、このレギュレーションでの末期には表彰台は2気筒勢が独占するようになってしまい、必ずしも公平だったかどうかは疑問が残る。レギュレーションは市販車の動向の影響を大きく受けており、日本製1000ccスーパースポーツ車の人気の高まりにより2004年に排気量は、2気筒4気筒車とも1,000ccまでに変更されたが、有力な市販車の存在しない3気筒車は900ccのままであった。さらにドゥカティが1,000ccの999から1,200ccの1098にモデルチェンジする事になり、これを参戦させるため2008年から、2気筒車の排気量制限が1,200ccまでに変更された(排気量が大きい分改造範囲は4気筒1,000ccよりも狭くなった)。エンジン出力は200馬力を上回り、その最高速度はサーキットによっては340km/h近くに達する。
かつてはミシュラン、ダンロップ等複数のタイヤメーカーが参戦していたが、2004年からワンメイク化されピレリの独占供給となった。
世界の主なオートバイメーカーがスーパースポーツカテゴリーの旗艦モデルを投入し、レースに参戦しながら技術を競い市販車にフィードバック、市場の拡大に繋げるために切磋琢磨しており、2014年現在、ホンダ(CBR1000RR)、スズキ(GSX-R1000)、カワサキ(ZX-10R)、ドゥカティ(1198R)、アプリリア(RSV4 Factory)、BMW(S1000RR)、MVアグスタ(F4RR)、EBR(1190RX)の各マシンが参戦している。ヤマハは2011年シーズン(YZF-R1で参戦)をもって撤退した[3]が、2016年シリーズより復帰する[4]。
ライダーも世界各国のトップライダーが集い、上位ライダーはMotoGPへ参戦することもある。しかし、チャンピオンを獲得してもマシン特性の違いからMotoGPでは上位争いに加われないケースも多く、ライディングスタイルを変更するライダーも多い。一方、MotoGPに比べベテランライダーも十分に活躍できるため、近年はMotoGPでシートを失ったベテランライダーの次の活躍の場となっている。
スーパースポーツ世界選手権とスーパーストック1000FIMカップ(ヨーロッパラウンドのみ)、スーパーストック600ヨーロッパ選手権(ヨーロッパラウンドのみ)が併催されている。2003年まではサイドカー世界選手権も併催されていた。
2010年、全日本ロードレース選手権を撤退したヨシムラがスポットながら参戦を決定しており、2011年にはフル参戦も検討していたが、前年と同様のスポット参戦となった。2012年は前年までBSBに参戦していたクレセント・スズキがスーパーバイク世界選手権へと参戦するのに伴い、同チームの車両のエンジン及びエキゾーストシステム担当として参戦している[5]。
日本では1988年より2003年までスポーツランドSUGOで日本大会が開催されていた。日本人ライダーも優勝や表彰台はあるものの、2014年現在チャンピオンには手が届いていない。
歴代チャンピオン
年 | ライダー | 国籍 | メーカー/マシン | マニファクチャラー |
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2015年 | ジョナサン・レイ | イギリス | カワサキ/ZX-10R | カワサキ |
2014年 | シルバン・ギュントーリ | フランス | アプリリア/RSV4 | アプリリア |
2013年 | トム・サイクス | イギリス | カワサキ/ZX-10R | カワサキ |
2012年 | マックス・ビアッジ | イタリア | アプリリア/RSV4 | アプリリア |
2011年 | カルロス・チェカ | スペイン | ドゥカティ/1198R | ドゥカティ |
2010年 | マックス・ビアッジ | イタリア | アプリリア/RSV4 | アプリリア |
2009年 | ベン・スピーズ | アメリカ | ヤマハ/YZF-R1 | ヤマハ |
2008年 | トロイ・ベイリス | オーストラリア | ドゥカティ/DUCATI 1098 F08 | ドゥカティ |
2007年 | ジェームス・トスランド | イギリス | ホンダ/CBR1000RR | ホンダ |
2006年 | トロイ・ベイリス | オーストラリア | ドゥカティ/DUCATI 999 F06 | ドゥカティ |
2005年 | トロイ・コーサー | オーストラリア | スズキ/GSX-R1000 | スズキ |
2004年 | ジェームス・トスランド | イギリス | ドゥカティ/DUCATI 999 F04 | ドゥカティ |
2003年 | ニール・ホジソン | イギリス | ドゥカティ/DUCATI 999 F03 | ドゥカティ |
2002年 | コーリン・エドワーズ | アメリカ | ホンダ/VTR1000SP-2 | ドゥカティ |
2001年 | トロイ・ベイリス | オーストラリア | ドゥカティ/DUCATI 996R | ドゥカティ |
2000年 | コーリン・エドワーズ | アメリカ | ホンダ/VTR1000SP | ドゥカティ |
1999年 | カール・フォガティ | イギリス | ドゥカティ/DUCATI 996 | ドゥカティ |
1998年 | カール・フォガティ | イギリス | ドゥカティ/DUCATI 996 | ドゥカティ |
1997年 | ジョン・コシンスキー | アメリカ | ホンダ/RVF/RC45 | |
1996年 | トロイ・コーサー | オーストラリア | ドゥカティ/DUCATI 995 | |
1995年 | カール・フォガティ | イギリス | ドゥカティ/DUCATI 916 | |
1994年 | カール・フォガティ | イギリス | ドゥカティ/DUCATI 916 | |
1993年 | スコット・ラッセル | アメリカ | カワサキ/ZXR750 | |
1992年 | ダグ・ポーレン | アメリカ | ドゥカティ/DUCATI 888 | |
1991年 | ダグ・ポーレン | アメリカ | ドゥカティ/DUCATI 888 | |
1990年 | レイモン・ロッシュ | フランス | ドゥカティ/DUCATI 888 | |
1989年 | フレッド・マーケル | アメリカ | ホンダ/RC30 | |
1988年 | フレッド・マーケル | アメリカ | ホンダ/RC30 |
主な日本人ライダー
2013年シーズンからエントリーしているライダーはいない。
2012年シーズン以前
- 青山博一 2012年(ホンダ)
- 芳賀紀行 2011年(アプリリア)、2010 - 2009年(ドゥカティ)、2008 - 2005年(ヤマハ)、2004年(ドゥカティ)、2002年(アプリリア)、2000 - 1998年(ヤマハ)
- 玉田誠 2011年(ホンダ)、2010年(BMW)、2009 - 2008年(カワサキ)
- 加賀山就臣 2009 - 2005年(スズキ)
- 清成龍一 2009 - 2008年(ホンダ)
- 中野真矢 2009年(アプリリア)
- 中冨伸一 2008 - 2006年(ヤマハ)
- 青山周平 2008年(ホンダ)
- 阿部典史 2006 - 2005年(ヤマハ)
- 井筒仁康 2002年(カワサキ)
- 柳川明 2001 - 1997年(カワサキ)
- 岡田忠之 2001年(ホンダ)
- 藤原克昭 2000 - 1999年(スズキ)
- 青木治親 2000年(ドゥカティ)
- 吉川和多留 1996年(ヤマハ)
- 永井康友 1995年(ヤマハ)
脚注
- ^ 『Road Racing FIM Superbike & Supersport World Championships and FIM Superstock Cup Regulations 2009[1]』(Covering 1、1/176)より。
- ^ 『Road Racing FIM Superbike & Supersport World Championships and FIM Superstock Cup Regulations 2009[2]』「1.9.1 Classes will be for the following categories:」(p14、18/176)より。
- ^ 「ヤマハ・ワールド・スーパーバイク・チーム」2011年シーズン末で活動を休止ヤマハ発動機 2011年8月1日付
- ^ 2016 スーパーバイク世界選手権への復帰を正式に決定 - ヤマハ発動機レースリリース・2015年9月23日
- ^ ヨシムラジャパンの2012年レース参戦体制について
関連項目
- 本田技研工業
- ヤマハ発動機
- スズキ (企業)
- 川崎重工業
- ドゥカティ
- ドゥカティ・コルセ
- アプリリア (会社)
- BMW
- MVアグスタ
- ビューエル
- カール・フォガティ
- オートバイ
- スーパースポーツ世界選手権(併催・SBKの下位クラスにあたる)
外部リンク
- スーパーバイク世界選手権公式サイト
- gruppofg.com FGSport, Superbike World Championship promoters website
- [3] Superbike Photos (Creative Commons License)
- FIMの公式発表
- レギュレーション - 『Road Racing FIM Superbike & Supersport World Championships and FIM Superstock Cup Regulations 2009』
- レース・スケジュール - Calendar、「Events」
- ライダーとメーカーのポイントランキング - Pilots ranking/Manufacturers、「Classifications」
- ライダーとメーカーの世界チャンピオンリスト - Pilots/Manufacturers、「World champions」
- ニュース(MotoGPも含む)- 「News」