ゴルフ (任天堂)

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ゴルフ
ジャンル スポーツゲーム
対応機種 ファミリーコンピュータ (FC)
アーケード (AC)
PC-8801 (PC88)
X1
ディスクシステム (FCD)
Wii U
Nintendo Switch (Switch)
開発元 任天堂研究開発2
ハル研究所
発売元 任天堂
プロデューサー 山内溥 (エグゼクティブプロデューサー)
上村雅之
ディレクター 三木研次
デザイナー 宮本茂
プログラマー 岩田聡
音楽 近藤浩治
美術 三木研次
人数 1 - 2人(交互プレイ)
メディア 192キロビットロムカセット[1]
発売日 FC
日本 198405011984年5月1日
アメリカ合衆国 198510181985年10月18日
ヨーロッパ 198511151985年11月15日
AC
日本 1984111984年11月
PC88,X1
日本 1985041985年4月
FCD
日本 198602211986年2月21日
Wii U
アメリカ合衆国 201310102013年10月10日
日本 201311132013年11月13日
Switch
日本 201910252019年10月25日
対象年齢 日本 CEROA(全年齢対象)
アメリカ合衆国 ESRBE(6歳以上)
ヨーロッパ PEGI3
売上本数 約246万本
その他 型式
日本 HVC-GF
アメリカ合衆国 NES-GF-USA
テンプレートを表示

ゴルフ』(GOLF)は、1984年任天堂より発売されたファミリーコンピュータスポーツゲームである。ファミコン向けでは初のゴルフゲーム。

全18ホール、風向きや芝目も再現されていて、実戦さながらの雰囲気をもつ。BGMが無く効果音のみであるが、大人も楽しめるシステムが中高年層に受けてロングセラーとなり、約246万本を売り上げた。後に同社から発売される、全スポーツゲームの中で売り上げ2位に位置している[注釈 1]

概要

このゲームの功績は、1回目にボタンを押すことによりスイングを開始し、2回目にボタンを押すタイミングでショットの強さを決定し、3回目ボールを打つ瞬間にボタンを押すタイミングで飛球の曲がり具合を変えることができる「ボタンを3回押してショットする」というシステムを確立したことである。このシステムは、以後ほとんどのゴルフゲームで使われ続ける基本スタイルとなった。

このゲームで使われる長さの単位はヤードではなくメートルになっている[注釈 2](海外版ではヤード表記)。

プレイヤーが操作するキャラクターは同社の『ドンキーコング』などに登場するマリオに酷似した髭の生えたおじさんであり、マリオであると紹介した書籍[2]がある一方、マリオではないと紹介した書籍[3]もあり、定まっていなかった。後にこのおじさんはおっさんという名前で2008年8月28日に同社から発売されたWii用アクションアドベンチャーゲーム『キャプテン★レインボー』に登場したことでマリオではないことが確定した。

移植版

アーケード任天堂VS.システム)、ファミリーコンピュータ ディスクシステム、ハドソンからは『任天堂のゴルフ』のタイトルでPC8801にも移植された。アーケード版においては、CPU相手にマッチプレイを楽しむことが可能である。また、FC版は『どうぶつの森』シリーズのファミコン家具として収録されたほか、Wii U向けバーチャルコンソールで配信。

No. タイトル 発売日 対応機種 開発元 発売元 メディア 型式 売上本数 備考
1 VS.ゴルフ 日本 1984111984年11月
アーケード ハル研究所 任天堂レジャーシステム 業務用基板 - - 任天堂VS.システム対応
2 任天堂のゴルフ 日本 1985041985年4月
PC-8801
X1
ハドソン ハドソン 5.25インチ2Dフロッピーディスク
カセットテープ
- -
3 ゴルフ 日本 198602211986年2月21日
ディスクシステム ハル研究所 任天堂 ディスクカード片面 FMC-GLF 販売:22万本[4]
書き換え:30万回[4]
4 どうぶつの森+ 日本 200112142001年12月14日
アメリカ合衆国 200209152002年9月15日
ヨーロッパ 200409242004年9月24日
ゲームキューブ 任天堂情報開発部 任天堂 8cm光ディスク 日本 DOL-P-GAFJ
アメリカ合衆国 DOL-GAFE-USA
ヨーロッパ DOL-GAFP-EUR
日本 約99万本
世界約298万本
ミニゲームとして収録
5 ゴルフ アメリカ合衆国 201310102013年10月10日
日本 201311132013年11月13日
Wii U ハル研究所 任天堂 ダウンロード
バーチャルコンソール)
- -
6 ゴルフ 日本 201910252019年10月25日
Nintendo Switch ハル研究所 ハムスター ダウンロード
アーケードアーカイブス)
- - アーケード版の移植

スタッフ

評価

評価
レビュー結果
媒体結果
Computer and Video Games8/10点 (FC)[7]

ゲーム誌『ファミリーコンピュータMagazine』の1991年5月10日号特別付録の「ファミコンロムカセット オールカタログ」では、「シンプルなゲームではあるが、良い出来だったと思う」と紹介されている[1]

ゲームボーイ版

ゴルフ
ジャンル スポーツゲーム
対応機種 ゲームボーイ (GB)
ニンテンドウパワー (NP)
ニンテンドー3DS (3DS)
開発元 インテリジェントシステムズ
発売元 任天堂
音楽 田中宏和
人数 1 - 2人
メディア 1メガビット+64キロRAM
ロムカセット[8]
発売日 GB
日本 198911281989年11月28日
アメリカ合衆国 1990021990年2月
ヨーロッパ 1990年
NP
日本 200003012000年3月1日
3DS
日本 201106292011年6月29日
アメリカ合衆国 201109082011年9月8日
ヨーロッパ 201110132011年10月13日
対象年齢 日本 CEROA(全年齢対象)
アメリカ合衆国 ESRBE(6歳以上)
ヨーロッパ PEGI3
デバイス 通信ケーブル
その他 型式
日本 DMG-GOJ
アメリカ合衆国 DMG-GO-USA
ヨーロッパ DMG-GO-FAH
テンプレートを表示

ゲームボーイ版はキャラクターが小さめとなっており、コース上に表示される。JAPANコースと上級者向けのU.S.A.コースの計36ホール。ニンテンドー3DS向けバーチャルコンソールで配信。

移植版

No. タイトル 発売日 対応機種 発売元 メディア 型式 売上本数 備考
1 ゴルフ 日本 200003012000年3月1日
ゲームボーイ 任天堂 フラッシュロムカセット
ニンテンドウパワー
- -
2 ゴルフ 日本 201106292011年6月29日
アメリカ合衆国 201109082011年9月8日
ヨーロッパ 201110132011年10月13日
ニンテンドー3DS 任天堂 ダウンロード
バーチャルコンソール
日本 CTR-P-RALJ-JPN
-

評価

評価
レビュー結果
媒体結果
オールゲーム4/5stars (GB)[9]
エレクトロニック・ゲーミング・マンスリー30/40点 (GB)[10]
ファミ通26/40点 (GB)[11]
ファミリーコンピュータMagazine22.88/30点 (GB)[8]
Total!92% (GB)[10]
Pocket Gamer5/10点 (3DS)[12]

ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では合計26点(満40点)[11]、『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通り22.88点(満30点)となっている[8]

項目 キャラクタ 音楽 お買得度 操作性 熱中度 オリジナリティ 総合
得点 3.80 3.58 4.11 3.85 3.99 3.55 22.88

備考

  • 2006年発売の『Wii Sports』に収録されている「ゴルフ」のホールは、本作の9ホールを3Dで再現したものである[6]
  • Nintendo Switchイースター・エッグとして、ファミコン版『ゴルフ』に加速度センサー・ジャイロセンサー操作を加えたものが収録されていたが、本体のシステム更新(Ver.4.0.0)で削除された[13]
    • 起動方法はファミコン版のプログラマであった岩田聡にちなんだもので、Switch本体の日付を岩田の命日である7月11日に設定[注釈 3]し、Nintendo Directで岩田がやっていた「直接!」のポーズをJoy-Conの「いいね持ち」で行う[14]

関連項目

脚注

注釈

  1. ^ 長らく本作がスポーツゲーム売り上げのトップだったが、『Wii Sports』が抜いた。
  2. ^ 発売当時の1984年では実際の日本のゴルフ場のコースはメートル法でしか表示されなかったが、1985年からヤード法も併記されるようになった。
  3. ^ ネットに接続したことがある本体はNTPの設定がキャッシュされてしまうため、うまく起動しない。

出典

  1. ^ a b 「5月10日号特別付録 ファミコンロムカセット オールカタログ」『ファミリーコンピュータMagazine』第7巻第9号、徳間書店、1991年5月10日、263頁。 
  2. ^ 『スーパーマリオ全(オール)百科』小学館〈コロタン文庫〉、1991年2月、[要ページ番号]頁。ISBN 978-4092811188 
  3. ^ ファミリーコンピュータMagazine」での特集[要文献特定詳細情報]
  4. ^ a b 「ディスクライター 書き換えゲーム全カタログ」『ファミリーコンピュータMagazine』第5巻第12号、徳間書店、1989年7月7日、68頁。 
  5. ^ クリエイターズファイル 第104回 任天堂 近藤 浩治さん”. Gpara.com (2003年3月3日). 2014年2月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年6月27日閲覧。
  6. ^ a b 第4回 「遊んでいる人だけじゃなく、見ている人も楽しめる」”. 社長が訊く Wiiプロジェクト ~Wiiが誕生したいくつかの理由~ Vol.4 『Wii Sports』編. 任天堂 (2006年10月12日). 2017年9月20日閲覧。
  7. ^ Golf for NES (1984)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年1月6日閲覧。
  8. ^ a b c 「5月24日号特別付録 ファミコンディスクカード ゲームボーイ スーパーファミコン オールカタログ」『ファミリーコンピュータMagazine』第7巻第173号、徳間書店、1991年5月24日、230 - 231頁。 
  9. ^ Sutyak, Jonathan. “Golf - Review”. Allgame. 2013年12月8日閲覧。
  10. ^ a b Golf for Game Boy (1989)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年1月6日閲覧。
  11. ^ a b ゴルフ まとめ [ゲームボーイ]”. ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2018年1月6日閲覧。
  12. ^ Golf for Nintendo 3DS (2011)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年1月6日閲覧。
  13. ^ ニンテンドースイッチに隠された故・岩田聡氏 追悼「ゴルフ」、本体更新で削除”. Engadget 日本版 (2017年12月28日). 2019年5月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年1月6日閲覧。
  14. ^ 任天堂スイッチに隠しファミコン エミュ、故 岩田聡氏の命日に「直接!」で『ゴルフ』が起動”. Engadget 日本版 (2017年9月19日). 2019年5月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年9月21日閲覧。

外部リンク