エナリス

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株式会社エナリス
ENERES Co., Ltd.
種類 株式会社
市場情報
東証マザーズ 6079
2013年10月8日 - 2019年3月13日
本社所在地 日本の旗 日本
101-0062
東京都千代田区神田駿河台2-5-1
御茶ノ水ファーストビル 14F
本店所在地 120-0034
東京都足立区千住一丁目4番1号
設立 2004年
(有限会社エナリス)
業種 法人需要家向けサービス(エネルギーエージェントサービス)
新電力事業者向けサービス(小売電気事業者向け需給管理サービス/電力卸取引)
法人番号 9011801020788 ウィキデータを編集
事業内容 エネルギー流通情報事業
代表者 代表取締役社長 小林昌宏
資本金 1億円
売上高 2051億1800万円
(2023年3月期)[1]
営業利益 ▲11億4100万円
(2023年3月期)[1]
経常利益 ▲12億7900万円
(2023年3月期)[1]
純利益 ▲18億8000万円
(2023年3月期)[1]
純資産 ▲157億3100万円
(2023年3月期)[1]
総資産 697億1200万円
(2023年3月期)[1]
決算期 12月31日
会計監査人 PwC京都監査法人
主要株主 auエネルギーホールディングス(株) 59%
電源開発(株) 41%
(2022年7月1日現在)
主要子会社 株式会社エナリスパワー
株式会社エナリス・パワー・マーケティング
日本エネルギー建設株式会社
関係する人物 池田元英
外部リンク https://www.eneres.co.jp/
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株式会社エナリス: ENERES Co., Ltd.)は、エネルギーエージェントサービスや電力卸取引などを行っている企業である。

概要[編集]

2004年池田元英が創業し「エネルギー流通情報事業」を役務としている。需要家の電源選択と効率的利用へ向けた各種サービスと[2][3]東日本大震災以降に節電マネジメントサービスを提供している[4]

沿革[編集]

  • 2004年12月 - 有限会社エナリス設立
  • 2006年5月 - 株式会社エナリスへ組織変更
  • 2012年4月 - 経済産業省の補助事業「エネルギー管理システム導入促進事業」におけるBEMSアグリゲータに登録
  • 2013年10月 - 東京証券取引所マザーズに上場、上場2日目の初値は、公開価格の280円の2.6倍となる717円をつけた[3]
  • 2014年12月 - 社長が池田元英から村上憲郎へ交代。
  • 2015年1月 - 東京証券取引所から特設注意市場銘柄に指定。
  • 2016年
    • 6月 - エナリス労働組合が結成。
    • 8月 - KDDI株式会社と資本・業務提携。KDDIが池田元英とその親族から30%の株式を取得し、同社はその他の関係会社となる[5]
    • 9月 - 東京証券取引所から特設注意市場銘柄の指定を解除。
  • 2018年
    • 8月 - KDDI株式会社と電源開発株式会社が共同で、エナリス株式の株式公開買付けを行うことを発表。同時に監理銘柄(確認中)に指定[6][7]
    • 12月 KDDIと電源開発による株式公開買付けが成立。KDDIが親会社に、電源開発がその他の関係会社となる[8]
  • 2019年
    • 3月 - 東京証券取引所マザーズ上場廃止。株式併合により株主がKDDI及び電源開発のみとなる[9]

不祥事[編集]

2014年10月23日、約10億円の売掛金残高がある取引先「テクノ・ラボ」が実態不明の会社である[10]東京アウトローズが報じ、10月24日に株価が1090円から790円のストップ安まで下落した。

12月12日、2014年第3四半期決算を当初の予定より一ヶ月遅れで発表し、通期業績見通しを下方修正した。連結売上高は期初計画を434億3300万円から349億円へ減額、最終損益は従来12億6900万円の黒字から21億5000万円の赤字に転落した[11]。修正理由は売上高の取消、子会社化した企業ののれん代の減損処理に伴う特別損失の計上によるものであった。

12月19日、創業者の池田元英が社長を引責辞任し、社外取締役であった村上憲郎に交代した。

2015年1月29日、有価証券上場規程第501条第1項第3号(開示された情報の内容に虚偽があり、内部管理体制等について改善の必要性が高いと認められるため)により東京証券取引所から特設注意市場銘柄に指定され、上場契約違約金2400万円を徴求される[12]。前年12月19日の第三者調査委員会の追加調査報告の開示により発電機・太陽光発電施設に係る売上が過大に計上されていることが発覚し、2013年第3四半期~2014年第2四半期決算が虚偽であると認められたため。[13]

2016年1月29日に1回目の内部管理体制確認書を提出したが、コーポレート・ガバナンスなどが不十分として同年5月31日に特設注意市場銘柄の継続が決定[14]。同年7月29日に監理銘柄(審査中)に指定されたと同時に、2回目の内部管理体制確認書を提出した[15]。同年9月24日に、内部管理体制等が改善されたとして特設注意銘柄指定が解除された[16]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f 株式会社エナリス 第19期決算公告
  2. ^ 2013年9月2日に関東財務局長宛提出の有価証券届出書(新規公開時)より
  3. ^ a b 省エネ支援のエナリス、上場2日目に初値-公開価格比2.6倍に”. ブルームバーグ (2013年10月9日). 2013年11月4日閲覧。
  4. ^ 節電の夏を乗り越える効率運用を実現 電力会社と顧客を最適につなぐ仲介者に エナリス社長 池田元英”. 週刊ダイヤモンド (2012年6月1日). 2013年11月4日閲覧。
  5. ^ 資本・業務提携、株式の売出し、主要株主である筆頭株主の異動及びその他の関係会社の異動に関するお知らせ
  6. ^ KDDI株式会社及び電源開発株式会社による当社株券等に対する公開買付けの開始予定に関する意見表明並びに業務提携に関するお知らせ エナリス 2018年8月8日
  7. ^ 監理銘柄(確認中)の指定について東京証券取引所 2018年8月8日
  8. ^ KDDI 株式会社及び電源開発株式会社による当社株券等に対する公開買付けの結果並びに親会社、その他の関係会社及び主要株主の異動に関するお知らせエナリス 2018年12月20日
  9. ^ 株式併合並びに単元株式数の定めの廃止及び定款の一部変更に関するお知らせ エナリス 2019年1月9日
  10. ^ 「アベノミクス」にのって新規上場した「エナリス」、実態不明の会社に「巨額売掛金」、疑惑次々と東京アウトローズ2014年10月23日
  11. ^ 業績予想の修正及び特別損失の計上に関するお知らせ (pdfファイル)
  12. ^ 東証一斉連絡 特設注意市場銘柄の指定及び上場契約違約金の徴求について東京証券取引所 2015年1月28日
  13. ^ 特設注意市場銘柄の指定及び上場契約違約金の徴求についてエナリス 2015年1月28日
  14. ^ 当社株式の特設注意市場銘柄の継続に関するお知らせエナリス 2016年5月31日
  15. ^ 内部管理体制確認書の提出に関するお知らせエナリス 2016年7月29日
  16. ^ 当社株式の特設注意市場銘柄および監理銘柄(審査中)の指定解除に関するお知らせエナリス 2016年9月24日

関連項目[編集]

外部リンク[編集]