THE FRUSTRATED
『THE FRUSTRATED』 | ||||
---|---|---|---|---|
GLAY の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 |
LANDMARK STUDIO DOG HOUSE STUDIO | |||
ジャンル |
ロック J-POP | |||
時間 | ||||
レーベル | アンリミテッド・レコード | |||
プロデュース | GLAY & 佐久間正英 | |||
チャート最高順位 | ||||
| ||||
ゴールドディスク | ||||
| ||||
GLAY アルバム 年表 | ||||
| ||||
『THE FRUSTRATED』収録のシングル | ||||
|
『THE FRUSTRATED』(ザ・フラストレイテッド)は日本のロックバンド、GLAYのメジャー8作目のオリジナル・アルバムであり、本作の収録曲の1つである。2004年3月24日に東芝EMI/アンリミテッド・レコードよりリリースされた。
解説
前作『UNITY ROOTS & FAMILY,AWAY』から約1年半ぶりに発売された。
テビュー10周年を記念し、その10年間の集大成として制作され[1]、全体的にライブ感のある作風になっている[2]。制作段階からエッジの利いたサウンドや気持ちのいい8ビートを目指しており[2]、「サウンド的にもキーボードとかあまり入れないようにし、その分アンサンブル、鳴らした音に対して同じコードでいくのか、そうじゃないハーモニー的なコードでギターのアプローチを付けてもらうか。そういう音を重ねていくことを重要視していた」とJIROが述べており[2]、また、「一番やりかったことは、曲に対しての他の愛情を今まで以上に注ぎ込みたかった」と語っている[2]。
また、「BLAST」のホーンでは東京スカパラダイスオーケストラ(NARGO、GAMO、北原雅彦、茂木欣一)が、「時の雫」のストリングスでは溝口肇が、「南東風」のコーラスではくず(宮迫博之、山口智充)とYUKIが参加している。
本作のリリース前に、前年の『GLAY HIGHCOMMUNICATIONS 2003』では、「HIGHCOMMUNICATIONS」「ALL I WANT」「Runaway Runaway」の3曲を、2004年2月から3月にかけて開催された『GLAY CONCERT TOUR 2004 X-RATED』では、本作の全楽曲を先行で披露していた。この『GLAY CONCERT TOUR 2004 X-RATED』の模様は、本作リリース直後に発売されたシングル「天使のわけまえ/ピーク果てしなく ソウル限りなく」にて、本作の全楽曲のライブ音源がCD化されている。
初回限定盤には特典としてレコーディング風景などを収めたドキュメンタリーDVDが付属している(2004年6月にこのDVDの完全版である『The Complete of THE FRUSTRATED-RECORDING DOCUMENTARY&LIVE-』が発売されている)。
評価
音楽雑誌『ザッピィ』は、「テビュー10周年。その重みをプレッシャーととらえるか、輝かしいキャリアの土台ととらえるか。GLAYの最新アルバム『THE FRUSTRATED』は、あえて“10周年”を意識して臨んだというだけあって、全体に生命力のみなぎる、堂々とした高い意識を持って作られたことが分かるアルバムに仕上がっている。」[2]、CDジャーナルは、「体を揺らしてくれるタイトル曲から情熱的なミディアム曲まで、ライヴのような流れで聴かせる。」[3]とそれぞれ評価。
音楽評論家の田家秀樹、佐伯明も「GLAYの最高傑作」[1][4]、プロデューサーの佐久間正英も「素晴らしいアルバム」[5]とそれぞれ評している。
収録曲
- HIGHCOMMUNICATIONS
- 作詞:TAKURO 作曲:Kombinat-12 編曲:GLAY & 佐久間正英
- THE FRUSTRATED
- 作詞:TAKURO 作曲:Kombinat-12 編曲:GLAY & 佐久間正英
- 1曲目と同じく、HISASHIとTAKUROの共作曲である。歌詞は一部を除き、英単語や英文の配列(「/」で区切られている)である。発表当時、当アルバムをメンバーは「GLAY10周年に相応しい最高傑作」と称している。スタジオ・ライヴ形式のPVが存在する。
- ALL I WANT
- 作詞・作曲:TAKURO 編曲:GLAY & 佐久間正英
- 「HIGHCOMMUNICATIONS」と同じく、2003年のアリーナ・ツアーにおいて先行演奏・披露された楽曲のひとつ。
- BEAUTIFUL DREAMER
- 作詞・作曲:TAKURO 編曲:GLAY & 佐久間正英 弦編曲:島健
- 28thシングル「BEAUTIFUL DREAMER/STREET LIFE」の1曲目。
- ジャケットやブックレットに記載は無いが、アウトロ部分のストリングスが長いアルバムバージョンである。
- BLAST
- 作詞・作曲:TERU 編曲:GLAY & 佐久間正英 管編曲:北原雅彦
- あの夏から一番遠い場所
- 作詞・作曲:TAKURO 編曲:GLAY & 佐久間正英
- TAKUROが今作で一番思い入れのあるという曲で、歌詞も自身の過去の実体験をなぞって綴られている。
- 無限のdéjà vuから
- 作詞・作曲:TAKURO 編曲:GLAY & 佐久間正英
- 今作においては珍しい、暗めの印象を与えるアコースティック・バラード楽曲。TAKUROが作曲を始めてから数曲目の曲らしい。
- 時の雫
- 作詞・作曲:TAKURO 編曲:GLAY & 佐久間正英 弦編曲:溝口肇
- Billionaire Champagne Miles Away
- 作詞・作曲:TAKURO 編曲:GLAY & 佐久間正英
- coyote, colored darkness
- 作詞・作曲:HISASHI 編曲:GLAY、草間敬 & 佐久間正英
- BUGS IN MY HEAD
- 作詞:TAKURO・JIRO 作曲:JIRO 編曲:GLAY & 佐久間正英
- JIRO作曲のパンキッシュナンバー。作詞はJIROとTAKUROの共作である。
- Runaway Runaway
- 作詞・作曲:TAKURO 編曲:GLAY & 佐久間正英
- 前年のアリーナ・ツアーにおいて先行披露された楽曲のひとつ。PVも制作された。
- ライフ「Lifeカード」CMソング。
- STREET LIFE
- 作詞・作曲:TAKURO 編曲:GLAY & 佐久間正英
- 28thシングル「BEAUTIFUL DREAMER/STREET LIFE」の2曲目。この曲で当アルバムを締め括るというアイディアもあったと云われている。
- 南東風
- 作詞・作曲:TAKURO 編曲:GLAY & 佐久間正英
- 読み方は「みなみごち」。非常にポップなナンバーで、「I'm in Love」などと同じくGLAYと繋がりのある著名人が参加している。31stシングル「Blue Jean」のカップリングには別バージョンが収録されている。
ライブで披露される時はこの曲に合わせてTERU・オーディエンスが共に踊る。このダンスを考案したのは振付師・南流石であり、ダンスチーム「流石組」を連れてライブに参加することも多い。 - WOWOW 2004サマーキャンペーンソング。
参加ミュージシャン
- 永井利光 - ドラムス
- 小森茂生 - キーボード
- 佐久間正英 - キーボード、ピアノ、ギター、プログラミング
- 高安錬太郎 - ドランク・プログラミング(#8)
- 金原千恵子 -ストリングス(#4)
- NARGO - トランペット(#5)
- 北原雅彦 - トロンボーン(#5)
- GAMO - テナー・サックス(#5)
- 茂木欣一 - ドラム演奏(#5)
- 篠崎正嗣 - ストリングス(#8)
- 草間敬 - マニュピレーション(#10)
- YUKI - コーラス(#14)
- HIRO(くず) - コーラス(#14)
- ANIKI(くず) - コーラス(#14)
- 洞口桃子 - コーラス(#14)
この節の加筆が望まれています。 |
関連項目
- 2004年の音楽
- The Complete of THE FRUSTRATED-RECORDING DOCUMENTARY&LIVE-
- 天使のわけまえ/ピーク果てしなく ソウル限りなく
- GLAY EXPO 2004 in UNIVERSAL STUDIOS JAPAN™ “THE FRUSTRATED”
- GLAY HIGHCOMMUNICATIONS 2003
- rare collectives vol.3 ※本作の全楽曲を先行で披露した『GLAY CONCERT TOUR 2004 X-RATED at NK HALL』の公演模様をDVDで収録
脚注
- ^ a b 『別冊カドカワ 総力特集GLAY』「オリジナルアルバムから見る『GLAYの軌跡と奇跡』(THE FRUSTRATED)」(P169)より
- ^ a b c d e “GLAY BIOGRAPHY 2004”. GLAY公式サイト. 2014年10月6日閲覧。
※「2004年3月24日 8th ALBUM『THE FRUSTRATED』リリース」の項を参照 - ^ “GLAY / THE FRUSTRATED”. CDジャーナルweb. 2014年10月16日閲覧。
- ^ 『Kansai Walker増刊号 GLAY EXPO Walker』「リリースヒストリーで辿るGLAY10年の道のり」(P62)より
- ^ 『別冊カドカワ 総力特集GLAY』「GLAYの持つ普遍性」(P170~173)より
- ^ 2011年から2012年、2016年内に2回、2017年に開催されている。