鬼太鼓座
鬼太鼓座(おんでこざ)は、1971年に結成されたプロの創作和太鼓集団である。結成当初は佐渡を本拠としたが、現在は静岡県富士市を拠点に活動している。
目次 |
[編集] 佐渡での結成
田耕(でんたがやす)[本名:田尻耕三(たじりこうぞう)]の発案により結成された。佐渡では、「鬼太鼓」を「おんでこ」と呼ぶため、「鬼太鼓座(おんでこざ)」と言う。結成当時、民俗学者の宮本常一も田耕に協力した。当初は、佐渡に専門的職業人育成を目標とした四年制大学を誘致するための資金調達策の一環として始められた。グループ名にも佐渡の風土を活かしているのはそのためでもある。
1975年、鬼太鼓座メンバーたちは、アメリカ・ボストンマラソン完走後、そのまま舞台に上がり、三尺八寸の大太鼓演奏でデビューをかざった。これは、ボストンの地元マスコミに大きく取り上げられ、以降、海外・国内公演ともに順調に進んでいった。
しかし、その後、リーダーの田耕と、メンバーとの間で意見やポリシーの相違が次第に表面化した。1981年、田耕は、鬼太鼓座メンバーと別れ、一人佐渡をあとにした。その際、田耕は、「鬼太鼓座(おんでこざ)」の商標権、太鼓道具等を引き上げたが、メンバーたちは、その時すでに決まっていた舞台スケジュールを、とりあえず「鬼太鼓座」名義でこなす事になる。しかし、田耕が新しい鬼太鼓座で活動を始めた為、1981年に自らの名称を「鼓童」とした。そして、新たに楽器購入にあたり、地元地銀から融資を得て、「鼓童」として、海外・国内での数多い公演をこなし、現在に至っている。
[編集] 新たな鬼太鼓座
一方、佐渡をあとにした田耕は、新しいメンバーを集めて、自らが所有していた「鬼太鼓座(おんでこざ)」の商標権と、和太鼓などの楽器を用い、事実上の”第二期鬼太鼓座”を組織。ここからも今福優をはじめとする、一流の太鼓プレイヤーが次々に誕生していく。2000年より静岡県富士市の合宿場を拠点としている。
現在の「鬼太鼓座」が、佐渡が本拠地でないにもかかわらず、佐渡特有の言い方を入れた「鬼太鼓座(おんでこざ)」を名乗っていることへ違和感を訴える意見は、現在に至るまで根強くあるが、田耕が、「鬼太鼓座(おんでこざ)」の商標権を所有していたため、法律上は問題が生じない。田耕は、2001年4月、自動車事故で他界した。 田耕の他界後、現在は「第三期鬼太鼓座」と呼ばれている。
[編集] 特徴
田耕が「わらび座」という民族歌劇団出身であった事もあり、鬼太鼓座の演目は日本古来の民族伝統芸能的傾向が強い。一方、途中から独立した鼓童は、鬼太鼓座の大太鼓や屋台囃子などを引き継ぎつつも、より新しい打楽器的要素を強めて行った。
ふんどしで演奏するスタイルは本来日本の太鼓演奏にはなく、鬼太鼓座がサントリーCMに出る際、当時の座に太鼓指導をしていた福井県の川崎肇が裸で演奏することを提案。フランス公演の際、西洋の観客にアピールするにはふんどしが良いというフランス人ファッションデザイナー、ピエール・カルダンのアドバイスから、急遽ホテルの白いカーテンを裂いて利用したのが始まり。観客を背にして大太鼓を打つスタイルは、俳優ジャン・ギャバンの"背中で演ずる"からヒントを得て、田耕が始めた。
[編集] 太鼓走楽論
「日本の芸能は足腰で決まる。太鼓は手で打つのではなく、足で叩くものだ」。という田耕がうちだした「太鼓走楽論」により、鬼太鼓座は徹底した走り込みを行う。
1971~1979年の実績は、現在の鼓童メンバーに由来するが、田耕の「走楽論」を、現在もそのままの形で引き継いでいるのは、第二期以降の鬼太鼓座である。
1975年にはアメリカ公演にあわせてボストンマラソンに団員15名が出場する。このとき参加した山本春枝と鈴木春美は、確認できる限り最初の「公認フルマラソンを完走した日本人女性」である(米国籍を取得後であったゴーマン美智子は除く。
これ以後、世界を舞台とした本格的な鬼太鼓座公演が、各国の檜舞台で展開していく。
1979年の別府大分毎日マラソンでは、団員の小幡キヨ子(現姓大井。現在は鼓童のスタッフ)が、同大会に女子として初めて出場し、2時間48分52秒で完走した。これは当時の日本最高記録にあたるものであった。
1981年、田耕が佐渡を離れ、組織した”第二期鬼太鼓座”メンバーは、1990年にニューヨークマラソンとカーネギーホール公演を皮切りに14,910kmを走破する前人未到の「全米一周完走公演」を達成。1998年には全長12,500kmの「中国大陸一周完走公演」を行う。
”第三期鬼太鼓座”では2004年に再びボストンマラソンに出場、 2005年には「台湾一周マラソンライブツアー」。
2006年クロアチア・イタリア・スイス・ドイツにてヨーロッパツアー、2008年にはバルカン半島・イタリアを巡る。
2008年国立劇場での40周年特別公演を皮切りに「鬼魂一打(きこんいちだ)」特別ライブツアーを展開。
2009年11月「天皇陛下御即位20年をお祝いする国民祭典」、 同月末ポルノグラフィティ東京ドームライブに出演する。
[編集] 第三期メンバー
- 松田惺山(まつだせいざん)代表
- 高久保康子(たかくぼやすこ)
- 吉田敬洋(よしだたかひろ)
- 若林佑介(わかばやしゆうすけ)
- 中村大(なかむらだい )
他、
[編集] 第二期出身メンバー
- 今福 優(石見神楽名手)
- 中村浩二(グラミー賞受賞者、秀明太鼓)
- 橋本光弘(元TAOリーダー)
- アート・リー(東京国際和太鼓最優秀受賞者、TOKARA)
- 井上一路(時勝矢一路)
- 井上公平(AUN)
- 井上良平(AUN)
- 中ノ島壱太郎(壱太郎)
- 高久保康子(第三期鬼太鼓座現役)
- 吉田敬洋(第三期鬼太鼓座現役)
他、
(時勝矢一路は、双子ユニットAUN(井上公平、井上良平)の兄であり、実の兄弟。)
[編集] アルバム
- 鬼太鼓座I()-1994年8月24日再発
- 鬼太鼓座II()-1994年8月24日再発
- 叩け!!現代の息吹(サウンド)/鬼太鼓座III(1986年7月21日)-1994年8月24日再発
- BEST ONE(1990年11月7日)ベストアルバム
- 鬼太鼓座 NEW(1993年10月21日)
- 決定版/鬼太鼓座(1993年10月27日)
- 鬼太鼓座「伝説」LEGEND(1994年10月21日)
- 疾走(1994年11月23日)
- 戦颱風 TYPHOON(1995年2月22日)
- 鬼太鼓座〈TWIN BEST〉(1995年6月28日)ベストアルバム
- 富嶽百景(1997年8月21日)
- 怒涛万里(1999年9月22日)
- N響伝説のライヴ!(2001年9月29日)ライブアルバム
- 響天動地(2004年4月14日)
- <COLEZO!>鬼太鼓座ベスト(2005年3月9日)ベストアルバム
- <COLEZO!TWIN>鬼太鼓座(2005年12月16日)ベストアルバム
[編集] DVD
- 富嶽百景 FUJIYAMA(2006年7月1日)
- 鬼太鼓座 ライブ'95(2006年7月1日)