逆ガウス分布

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逆ガウス分布(ぎゃく-ぶんぷ)は、連続型確率分布である。ワルド分布とも呼ばれる。

定義と性質[編集]

[0,\infty) の範囲の値を取る実数の確率変数 x が逆ガウス分布にしたがうとき、その分布関数は以下である。


\Phi\left\{\sqrt{\frac{\lambda}{x}}\left(\frac{x}{\mu}-1\right)\right\}+\exp\left(\frac{2\lambda}{\mu}\right)\Phi\left\{-\sqrt{\frac{\lambda}{x}}\left(\frac{x}{\mu}+1\right)\right\}

ここで


\Phi(u)=\int_{-\infty}^u\frac{1}{\sqrt{2\pi}}\exp\left(-\frac{z^2}{2}\right)\mathit{dz}

であり、\mu>0,~\lambda>0 がパラメータである。このときの確率密度関数は以下である。


f(x)=\left(\frac{\lambda}{2\pi x^3}\right)^{\frac{1}{2}}\exp\left(-\frac{\lambda(x-\mu)^2}{2\mu^2x}\right)

期待値は \mu、分散は \frac{\mu^3}{\lambda} である。

\lambda\rightarrow\infty正規分布に近づく。特に平均 0、分散 1 の標準逆ガウス分布 \frac{X-\mu}{\sqrt{\mu^3/\lambda}} は標準正規分布 N(0,1) に近づく。

逆ガウス分布のキュムラント母関数 (en:Cumulant generating function、モーメント母関数の対数) が正規分布のキュムラント母関数の逆関数になっているため、この名がある。

参考文献[編集]

  • 蓑谷千凰彦, 統計分布ハンドブック, 朝倉書店 (2003).
  • B. S. Everitt (清水良一訳), 統計科学辞典, 朝倉書店 (2002).

関連項目[編集]

外部リンク[編集]