ロブ・ディアー

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ロブ・ディアー
Rob Deer
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 カリフォルニア州オレンジ郡
生年月日 1960年9月29日(54歳)
身長
体重
190 cm
105 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 外野手, 一塁手
プロ入り 1978年 ドラフト4巡目でサンフランシスコ・ジャイアンツから指名
初出場 MLB / 1984年9月4日
NPB / 1994年4月9日
最終出場 MLB / 1996年8月5日
NPB / 1994年
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
選手歴
コーチ歴

ロブ・ディアーRobert George "Rob" Deer , 1960年9月29日 - )は、アメリカ合衆国カリフォルニア州オレンジ郡出身の元プロ野球選手外野手)。

スポーツ・イラストレイテッド誌の表紙を飾ったこともある。

来歴[編集]

1978年MLBドラフト4巡目でサンフランシスコ・ジャイアンツに指名され契約。1984年9月4日メジャーデビューを果たす。その後はミルウォーキー・ブルワーズデトロイト・タイガースボストン・レッドソックスと渡り歩く。

1994年、メジャーリーグ在籍10年で打率.220ながら通算226本塁打という実績をひっさげて阪神タイガースに入団。年俸は2億7000万円。春季キャンプの打撃練習では凄まじい飛距離の打球を披露し、キャンプ地の安芸市営球場には急遽「ディアーネット」が設置されたほどだった[1]パンチョ伊東も「甲子園での場外ホームランが期待できるかもしれない」と太鼓判を押していた[2]

シーズンに入ると、外角低めの変化球をことごとく空振りして三振を量産した。三振率はラルフ・ブライアントを大きく上回って4割に迫り(.396)[3]、「2億7000万円の大型扇風機」と揶揄された。それでも監督の中村勝広は「いつか打つだろう」と述べ、亀山努をベンチに下げてまでディアーを使い続けた。しかし調子は上がらず、出場70試合で打率.151、8本塁打という成績に終わった[3]。打った本塁打の大半はデーゲームで、鳥目なのではないかという説もあった。8月に右手親指靭帯断裂で帰国し、そのまま退団となった。

帰国後の1996年サンディエゴ・パドレスでメジャー復帰を果たすものの、50打数30三振(三振率.600)という驚異的な三振率を記録し、同年限りで現役引退。

引退後はマイナーリーグの打撃コーチを務めた。コーチとして選手を指導する際、「俺のようなスイングはするな」と語ったことがある。2012年から2年間は、シカゴ・カブスの打撃コーチ補佐を務めた[4]

プレースタイル[編集]

「ホームランか三振」というバッターで、1986年から1992年まで毎年130以上の三振と20本以上の本塁打(1988年を除けば毎年25本塁打以上)を記録した。特筆すべきなのは1991年の打率.179、25本塁打という成績で、規定打席到達者としては1901年以降のメジャーリーグで歴代最低の打率である。

低い打率と多い三振の陰で見逃されがちであるが、早打ちせず多くの四球を選ぶ打者でもあった。1987年にはアメリカンリーグ6位の86四球を選んでいる。打率.179に終わった1991年は89四球で、打率.332のウェイド・ボッグスと並んでリーグ8位タイに入っている[5]

詳細情報[編集]

年度別打撃成績[編集]

















































O
P
S
1984 SF 13 32 24 5 4 0 0 3 13 3 1 1 0 0 7 0 1 10 0 .167 .375 .542 .917
1985 78 187 162 22 30 5 1 8 61 20 0 1 0 2 23 0 0 71 0 .185 .283 .377 .660
1986 MIL 134 546 466 75 108 17 3 33 230 86 5 2 2 3 72 3 3 179 4 .232 .336 .494 .830
1987 134 566 474 71 113 15 2 28 216 80 12 4 0 1 86 6 5 186 4 .238 .360 .456 .816
1988 135 555 492 71 124 24 0 23 217 85 9 5 0 5 51 4 7 153 4 .252 .328 .441 .769
1989 130 532 466 72 98 18 2 26 198 65 4 8 0 2 60 5 4 158 8 .210 .305 .425 .729
1990 134 511 440 57 92 15 1 27 190 69 2 3 0 3 64 6 4 147 0 .209 .313 .432 .745
1991 DET 134 539 448 64 80 14 2 25 173 64 1 3 0 2 89 1 0 175 3 .179 .314 .386 .700
1992 110 448 393 66 97 20 1 32 215 64 4 2 0 1 51 1 3 131 8 .247 .337 .547 .884
1993 90 367 323 48 70 11 0 14 123 39 3 2 0 3 38 1 3 120 4 .217 .302 .381 .683
BOS 38 165 143 18 28 6 1 7 57 16 2 0 0 0 20 0 2 49 2 .196 .303 .399 .702
'93計 128 532 446 66 98 17 1 21 180 55 5 2 0 3 58 1 5 169 6 .210 .303 .386 .689
1994 阪神 70 226 192 21 29 4 0 8 57 21 0 0 0 0 32 1 2 76 4 .151 .279 .297 .576
1996 SD 25 64 50 9 9 3 0 4 24 9 0 0 0 0 14 0 0 30 1 .180 .359 .480 .839
MLB:11年 1155 4512 3881 578 853 148 13 230 1717 600 43 31 2 22 575 27 32 1409 38 .220 .324 .442 .766
NPB:1年 70 226 192 21 29 4 0 8 57 21 0 0 0 0 32 1 2 76 4 .151 .279 .297 .576
  • 各年度の太字はリーグ最高

記録[編集]

MLB
  • シーズン打率.179(1991年) - メジャーリーグ歴代最低(規定打席以上)
  • シーズン三振186(1987年) - アメリカンリーグ歴代2位、両リーグ歴代14位[6]
  • リーグ最多三振:4回 (1987年、1988年、1991年、1993年)
  • 1試合5三振(1987年8月8日)
  • 通算三振率.363 - メジャーリーグ歴代2位(3000打席以上)[7]

※歴代記録の順位は2010年シーズン終了時点。

背番号[編集]

  • 45 (1984年、1986年 - 1990年)
  • 28 (1985年、1992年 - 1993年、1996年)
  • 44 (1991年)
  • 57 (1994年)

脚注[編集]

  1. ^ 「ディアーネット」は、現在もそのままの名称で安芸市営球場に残されている。
  2. ^ ただし東尾修など一部の評論家は、変化球への対応が弱点であるとして、活躍を疑問視するコメントを開幕前から出していた。
  3. ^ a b 週刊ベースボール2012年5月7日号 P54
  4. ^ 【MLB】元阪神のR.ディアー氏、カブスの打撃コーチ補佐に就任
  5. ^ Rob Deer Statistics and History - Baseball-Reference.com
  6. ^ Single-Season Leaders & Records for Strikeouts - Baseball-Reference.com
  7. ^ 通算三振率第1位はラッセル・ブラニアン(現役)の.384 [1]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]