ライ麦畑でつかまえて

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ライ麦畑でつかまえて』(ライむぎばたけでつかまえて, :The Catcher in the Rye)は、J・D・サリンジャー1951年に発表した小説である。

目次

[編集] タイトル

原題 The Catcher in the Rye は、物語の中で子どもが歌うロバート・バーンズの詩

"If a body meet a body Comin' through the rye"[1]

を、主人公が

"If a body catch a body comin' through the rye"

と聞き間違えたところから来ている。

日本でのタイトルは、

 

[編集] 内容

大戦後間もなくのアメリカを舞台に、主人公のホールデン・コールフィールドが3校目に当たるボーディングスクールを成績不振で退学させられたことをきっかけに寮を飛び出し、実家に帰るまでニューヨークを放浪する3日間の話。

自身の落ちこぼれ意識や疎外感に苛まれる主人公が、妹に問い詰められて語った夢:<自分は、広いライ麦畑で遊んでいる子どもたちが、気付かずに崖っぷちから落ちそうになったときに、捕まえてあげるような、そんな人間になりたい...>が作品の主題となっている。このクライマックスシーンを導くために主人公の彷徨のストーリーが積み重ねられている。

[編集] 特徴と影響

1945年発表の短篇「気ちがいのぼく」(原題:I'm Crazy)を敷衍した内容となっており、主人公がニューヨークを放浪して家に帰った後、いくらか月日が経過してから「君」に語りかける構造になっている。くだけた口語体で主観的に叙述されているため、事実とは異なると思われる誇張表現や支離滅裂な文体が散見される。今では、その当時の若者言葉を記録している本として、参考文献にされている。その独自な文体に加え、欺瞞に満ちた大人たちを非難し、制度社会を揶揄する主人公に共感する若者も多い。

しかし攻撃的な言動、アルコールタバコの乱用、セックスに対する多数の言及、売春の描写などのため、まだピューリタン的道徳感の根強い発表当時は一部で発禁処分を受けている。

若者の熱狂的な支持と体制側の規制は、アメリカの「暗部」の象徴としての役割を負うことになった。ジョン・レノンを射殺したマーク・チャップマンも、レーガン元大統領を狙撃したジョン・ヒンクリーも愛読していた。現代においても、未だに禁書として扱われるところもある。[要出典]

アメリカのみならず、全世界の若者に与えた影響ははかりしれず、発表以来60年近く経った今でも版を重ねている。累計発行部数は全世界で6000万部、アメリカで1500万部を超え、2003年時点でも全世界で毎年25万部が売れるという。2002年には野崎訳の累計発行部数が250万部を突破した[2]。単なる、世間知らずの若者が大人への通過儀礼への葛藤を描いた本ではなく、主人公には何気ない様々なものが、「インチキ」(偽物)に見えたり、逆に取り留めのないことが(良い意味で)「まいった」などという主張を独断的に展開していく姿に、現代的な孤高のヒーローを感じる読者が多い。ヒーローといっても、ケンカは弱く、スポーツもさして出来ず、成績不良な落ちこぼれなのだが、ある一貫した主義・思想・哲学のようなものが主人公の中にあるように感じとれる。

日本では「~(場所など)でつかまえて」という言い方が歌のタイトルなどで、盛んに流用されている。

[編集] 続編騒動

2009年6月1日、「ライ麦畑でつかまえて」の続編と称し、2009年9月スウェーデン出版社から発売される予定の作品「60年後 ライ麦畑を通り抜け」(著者は「J・D・カリフォルニア」)に対し、著者であるサリンジャーは出版差し止めを求め、作者と出版社を著作権侵害提訴した[3][4]。訴状でサリンジャーは、「知的財産を被告に使わせるつもりはない」「続編はパロディーでも批評でも批判でもない」としている。2009年7月1日、ニューヨーク連邦地方裁判所はアメリカ合衆国内での出版差し止めを命じた[5]

[編集] 本作が登場または引用される作品

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[編集] 映画

[編集] アニメ・漫画

[編集] ゲーム

[編集] 音楽

[編集] 脚注

  1. ^ 曲は『故郷の空』として有名
  2. ^ 発行部数は『文學界』2003年6月号「サリンジャー再び」による。
  3. ^ サリンジャー氏、「ライ麦畑でつかまえて」続編をめぐり提訴ロイター、2009年6月2日。
  4. ^ ライ麦畑「続編はダメ」 サリンジャー氏、差し止め要求朝日新聞、2009年6月2日。
  5. ^ 「ライ麦でつかまえて」続編差し止め サリンジャー氏勝訴 産経ニュース 2009.7.2

[編集] 参考文献

[編集] 関連項目

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