グイン・サーガ
『グイン・サーガ』は、栗本薫によるヒロイック・ファンタジー小説。
本作のテレビアニメ版についてはテレビアニメの節を参照。
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[編集] 概要
豹頭の戦士であるグインを主人公として、架空の世界、架空の時代に生きる、彼を中心とするさまざまな人物の生と死の波乱を描いたサーガ(大河小説)。『三国志』を彷彿させるような、国と国とのあいだで繰り広げられる戦争、策謀、興亡の歴史を背景として、その宮廷、あるいは市井に生きるさまざまな人物の野望、妄執、友情、決別、恋愛といった愛憎が織りなす壮大な人間模様を紡ぎだしていく。1979年(昭和54年)9月の第1巻『豹頭の仮面』の刊行以来、コンスタントに巻数を重ね、100巻を越えてなお多くの読者を獲得しているベストセラー小説シリーズである。
シリーズ開幕当初から正伝のみで全100巻という構想が明かされており、2005年(平成17年)4月には第100巻となる『豹頭王の試練』が刊行された。もっとも、100巻で構想通りには物語は完結せず、それどころか、完結に至るまでにはまだ多くの展開が残されていることは確実で、どこまで続くかは作者自身にも予想がついていないとされていた。正伝が130巻、外伝が21巻(上下巻1編を含むため22冊)刊行されたが、著者が死去したため未完に終わった。正伝125巻発行時点での発行部数は累計3000万部以上。
発表形態としては、ハヤカワ文庫から書き下ろしで発売される(第1巻『豹頭の仮面』および外伝の一部は、先行して雑誌(主に『S-Fマガジン』)や関連書籍に掲載された)。表紙、口絵、本文イラストは加藤直之(正伝1 - 19巻、外伝1 - 5巻)、天野喜孝(正伝20 - 56巻、外伝6 - 9巻)、末弥純(正伝57 - 87巻、外伝10 - 16巻)、丹野忍(正伝88 -、外伝17 -)が手がけている。
2003年には、アメリカ合衆国Vertical社より英語版の発売が開始された。続いて、2005年にはBlanvalet Taschenbuchverl社よりドイツ語版、Editrice Nord社よりイタリア語版、БИТВА В НОСФЕРУСЕ社よりロシア語版が、さらに2006年にはFleuve Noir社よりフランス語版の出版が開始された。中国語版、韓国語版の出版も予定されている。
また、2000年(平成12年)には柳澤一明の作画により、外伝『七人の魔道師』の漫画化が開始された。作品はメディアファクトリー発行のコミックフラッパー誌に2003年(平成15年)まで連載後、単行本化された。2006年(平成18年)9月にジャイブ社から出版された『栗本薫 THE COMIC グイン・サーガ』には沢田一の作画によって漫画化された正伝の一部が収録されており、2007年(平成19年)1月にはそれに新たに書き下ろしを加えたものが、ジャイブ社から『グイン・サーガ1』として出版された。なお、同社刊の漫画雑誌『月刊コミックラッシュ』2008年(平成20年)4月号から2010年(平成22年)6月号まで新章の連載された。
著名な日本のファンタジー小説であるにもかかわらず、刊行開始以来30年弱にわたり映像化されなかった。2009年(平成21年)4月にテレビアニメ化された(テレビアニメを参照)。
- 作者逝去後の動向
2009年(平成21年)5月26日、栗本がすい臓がんのため死去し、本作は未完成作品となった。栗本は生前に130巻のちょうど半分の地点まで原稿執筆を終えており[1]、遺作となった第130巻「見知らぬ明日」(同年12月発売)まで予定通り刊行された(第2章第4節に「未完」の文字がある)。130巻あとがきで夫の今岡清は、新装版後書きでの栗本の「誰かがこの物語を語り継いでくれればよい」という言葉に心を動かされたこと、そしてグイン・サーガが今後さまざまな形で語り継がれてもよい、と発言している。
同年12月、このシリーズに日本SF大賞特別賞が、翌2010年8月には星雲賞日本長編部門が与えられた。
2011年、早川書房は同年5月より雑誌形式の文庫本・『グイン・サーガ・ワールド』(仮題)を季刊ペースで刊行すると発表した。前述した「『グイン・サーガ』を様々な人に語り継いでもらいたい」という栗本の遺志を受け、久美沙織や牧野修がグイン・サーガを外伝形式で執筆するほか、栗本の未完原稿の一部が公開される。
注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。免責事項もお読みください。
[編集] あらすじ
首都クリスタルへのモンゴール軍の奇襲により、中原の歴史ある国パロは滅亡の危機に瀕していた。国王、王妃までもがモンゴール兵の手により殺害されるという状況の中、家臣はパロ王家に太古より伝わる古代機械(物質転送装置)を用いて、国王の長男にして王太子であるレムスと、その双子の姉リンダを友邦国アルゴスへ移送しようとした。が、古代機械の座標設定に狂いが生じ、2人はあろうことか敵勢力のまっただ中、モンゴール辺境にある魑魅魍魎の跋扈するルードの森へと転送されてしまった。
身を守るすべとてなく、ただ怯えて身を隠すしかなかったレムスとリンダを、ついにモンゴール軍の小隊が発見し、絶体絶命の危機に追いつめる。しかしその時、突如として現われた豹頭人身の異形の超戦士が小隊を全滅させ、双子は難を逃れる。自分自身の名と「アウラ」「ランドック」という2語を除き、全ての記憶を失っていたこの豹頭の男グインは、戦いの後で憔悴し切って倒れるが、リンダの介護によって間もなく体力を取り戻し、以後2人と行動をともにすることとなる。
死霊を始めとする魑魅魍魎の襲撃から、一夜の間は辛くも逃れた彼らだったが、翌朝には一帯を支配するモンゴールの出城・スタフォロス城の軍勢に再び発見され、衆寡敵せず投降を余儀なくされる。全身を業病に冒された「黒伯爵」こと城主ヴァーノン伯爵により投獄されたグインらは、隣の牢に収監されていた若き傭兵イシュトヴァーンと出逢う。その夜、半獣半人の蛮族セム族がスタフォロス城に攻め入った混乱に乗じ、獄中でリンダと知り合ったセム族の娘スニを加えた4人は、スタフォロス城から眼下に流れる暗黒の河・ケス河へと身を投じて脱出に成功する。そして翌朝、彼らより先に脱出に成功していたイシュトヴァーンが一行に加わり、ケス河の対岸、妖しい瘴気渦巻く砂漠の地ノスフェラスを最初の舞台として、レムスとリンダの、故国を目指す苦難の旅が始まるのである。(以上、第2巻『荒野の戦士』冒頭部まで)
[編集] 主要な登場人物
「グイン・サーガの登場人物一覧」を参照
この物語の主人公は、タイトルが示す通りグインに他ならないが、物語はグインを含めた群像劇の要素が強く、それゆえ常にグインを中心に語られるわけではない。したがって、20巻以上にわたってグインが不在のままに物語が進行する場合もあり、その時には、他に主役級とされる登場人物や、中原の三大国をはじめとした諸国の宮廷、ときには庶民や脇役の視点までをも交えながら物語が展開することになる。
物語中、歴史はよく運命神ヤーンの織るタペストリーに例えられる。ヤーンは、物語のカギを握る人物を糸とし、彼らをたぐり寄せ、絡ませあうことによって、愛憎や因縁を生みながら、大きな運命の模様を描いていくのである。
[編集] 世界観(地理)
物語の舞台となるのは、地球に酷似した惑星上にあるキレノア大陸を中心とした地域である。人種、生物相、気候など、ほとんどが地球と共通しているが、ノスフェラスと呼ばれる地域に代表されるように、地球上には見られない人種や生物も相当数存在している。
以下、代表的な地域と国について述べる。
[編集] 中原
キレノア大陸の西端近くにある、比較的温暖な気候で知られる地域。物語の大部分は、この地域を舞台として展開している。地域の北をケイロニア、東をゴーラ、南をパロという大国がそれぞれ支配しており、これらは世界の文明・文化の一大中心地として発展を遂げている。それぞれの国の境には、国同士の絶え間ない衝突を避けるための緩衝地帯として、自由国境地帯と呼ばれる、どこの国にも属さない地域が存在している。
諸国の気風を現す俗語として「モンゴールの弁舌、ユラニアの冒険心、クムの忠誠、パロの謙遜」というものがある。これらを見出すことは非常に難しい、という皮肉である。
[編集] パロ
- 特徴
3000年前に建国された、中原で最も古い王国であり、華美にして優雅な文化を特徴とする国。首都はクリスタル。
最先端の科学、教育、芸術といった、あらゆる文化の発信地であり、この世界の中にあっては極めて進んだ文明を誇っている。一方で、「得体の知れない」あるいは「時代遅れのもの」として多くの国々から忌避されがちな魔道を、中原で最も重んじている国でもある。特に王家は神から授かった魔道の力を受け継ぐものとして崇められ、その力を守るために、その後継者の婚姻に際しては「青い血の掟」と呼ばれる純血の掟に従うことが求められている。事実、王家には優れた魔道師や予言者が度々出現しており、王家を中心とする魔道の力が武力的に脆弱なこの国を長らえさせてきた原動力ともなっている。
また、首都クリスタルの王宮の地下には、「古代機械」と呼ばれる、失われた超文明の遺産とも云うべき謎の物質転送機械があり、それがこの国に野心を抱く様々な勢力の関心を惹きつけ、この国を何度か滅亡の危機に陥らせることにもなっている。
- 本編中の歴史
モンゴールによる首都クリスタルへの奇襲によって勃発した「黒竜戦役」により、パロは国王と王妃を殺害された上に首都を占領され、一時的にモンゴールの支配下に置かれた。が、王族のひとりであるクリスタル公アルド・ナリスを中心とする反乱が成功し、モンゴール軍は撤退、パロは主権を回復する。
その後、前王の長男である王太子レムスが即位し、ナリスを摂政宰相として統治を開始するが、未だ年若で未熟な王と、国家解放の英雄である宰相との間で次第に確執が生じ、国内は国王派と宰相派とに二分されていく。やがて、宰相を支持する市民から沸き起こったレムス廃位・ナリス即位を求める声をきっかけとして、一部国王派の暴走が起こり、拷問によって重傷を負い、手足の自由を失ったナリスは宰相を退き、自領の地方都市マルガで隠遁生活を送ることとなる。
だが、キタイの謎めいた魔道竜王ヤンダル・ゾッグの強力な魔道により、レムスがキタイの傀儡と化していることを知ったナリスは、パロを守るために反乱を決意、マルガを中心とする神聖パロ王国の独立を宣言した。これによって生じたパロ内乱は、キタイ、ケイロニア、ゴーラ各軍までもが参戦する大きな戦となり、パロの国力は急速に疲弊していく。
戦いの半ばにしてナリスは死亡し、神聖パロ王国は消滅するが、その遺志を受けたケイロニア王グインの活躍により首都クリスタルは陥落、キタイ勢力も一掃され、パロは平和を回復した。レムスは廃位となり、代わってレムスの姉でナリスの妻となっていたリンダが聖女王として即位した。
[編集] ゴーラ
- 特徴
中原ではパロに次ぐ歴史を持つ帝国。カナン帝国と同時期、あるいはそれ以前に建国されたともいわれ、一時は大帝国としてカナンと覇を競い合ったが、敗れてカナンに併合された。カナン滅亡後に復活し、一時はのちのユラニア、クム、モンゴールからレント海岸のロス、タリアまでにいたる版図を誇った。
帝国時代の首都はアルセイスであり、三大公国時代となって皇帝の居城はアルセイス近郊のバルヴィナへ移転されたが、政治的な権力はユラニアの支配下となったアルセイスにそのままとどまった。皇帝家断絶後、初代ゴーラ王イシュトヴァーンによって旧ユラニアを版図としてゴーラ王国が建国されると、バルヴィナを中心に新首都が建設され、王の名にちなんでイシュタールと改名された。
物語の開幕当時は、象徴化した皇帝を戴いた3つの大公国が、帝国を3分割して支配していた。長い歴史を誇りながら衰退した文化が支配するユラニア、東方からの移民によって建国され中原にあっては人種的にも文化的にも特殊な国であるクム、建国まだ数十年の新興国にして極めて野心的なモンゴールと、それぞれ個性的な、時として相容れぬ要素を持つ三国が並立していただけに、政情は不安定であった。それがひとつの要因となって、後に三大公国制は崩壊、皇帝家は断絶した。その後、滅亡したユラニアを版図として、新たなゴーラ王国が建国された。
- 本編中の歴史
パロの首都クリスタルへの奇襲(第一次黒竜戦役)を成功させ、一時はパロを占領下においたモンゴールであったが、やがてパロ国内で生じた反乱に敗れて撤退を余儀なくされる。同時期に起こったモンゴール大公ヴラドの病死という不運もあり、各国連合軍との戦いに敗れたモンゴールは一旦滅亡し、クムの占領下に置かれることとなる。
しかし、クムに捕えられていたヴラドの長女アムネリスが、イシュトヴァーンの手を借りて脱出に成功する。モンゴールの残存勢力をまとめたアムネリスは、モンゴールの首都トーラスを陥落させ、アムネリスは新モンゴール大公としてモンゴール大公国の復活を宣言する。
その後、2度に亘るケイロニア―ユラニア戦役を除けば、しばらくは比較的平穏な時期が続く。が、間もなくユラニアの首都アルセイスで行われた、ユラニアの3人の公女とクムの3人の公子との合同結婚式にて、クム大公の長男タルーと、ユラニア大公の次女ネリイの主導するクーデターが勃発し、ネリイを除くユラニア大公家が全員死亡、クム大公家も次男が死亡するという惨劇が起こる。
それをきっかけとして、タルー・ネリイ連合軍とクム軍との戦いが勃発する。事前にタルーと密約を交わしていたイシュトヴァーン率いるモンゴール軍は当初タルー側の同盟軍として参戦し、クム大公タリオ率いる軍に勝利してこれを討ち取る。だが、密かに匿っていたクム大公の三男タリクを人質とした交渉によって、一転して今度はクムと同盟し、タルー・ネリイ連合軍と戦うこととなる。イシュトヴァーンは難なくこれを打ち破り、ネリイは死亡、ユラニアは滅亡した。
ユラニアに残ったイシュトヴァーンは、妻となっていたアムネリスをアルセイスに呼び寄せ、ゴーラの前皇帝サウルの啓示を受けたとして、旧ユラニアを版図とし、モンゴールを属国とする新ゴーラ王国の建国を宣言、自らゴーラ王として即位する。しかしその直後、傭兵だった頃のイシュトヴァーンのモンゴール軍に対する行為を巡ってモンゴール首脳部とイシュトヴァーンとの間に諍いが起こり、イシュトヴァーンは武力をもってモンゴールを制圧。モンゴールはゴーラ王国の直接支配下に入ることとなった。それに伴い、アムネリスはゴーラの首都イシュタールに監禁され、獄中でイシュトヴァーンの息子を産んだ後に自害した。
[編集] ユラニア
ゴーラ三大公国のなかで最も歴史が古い、年老いた国家。土地は肥沃で気候も穏やかだが住民は新奇な事に関心がなく無気力で保守的であった。
2000年ほど前に、ゴーラ帝国の実力者として、当時の皇帝を傀儡と化したユラニア大公により、アルセイスを首都として建国された。その後、帝国支配の野望を強めるユラニアに対抗すべく建国された、親皇帝派の大公国クムと対立しつつ、二大公国体制を維持していくこととなった。しかし、長い歴史を重ねる内に、国からは次第に活気が失われ、退廃的な文化が支配的となると同時に、国力が衰退していった。
ユラニア大公家を中心とする退廃ぶりは、<闇の司祭>グラチウスの狙うところとなり、グラチウスの影の支配を受けて、第一次ケイロニア―ユラニア戦役をおこすこととなった。アルセイスまで遠征してきたグインによって戦役には敗れたものの、グラチウスの支配からはひとまず解放された。しかし、ケイロニア皇女シルヴィアの誘拐に端を発する第二次ケイロニア―ユラニア戦役に再び敗れた後、紅玉宮を舞台として起こったクーデター、続くゴーラ内乱を経て、大公家の一族を始めとする国の重臣はことごとく命を落とし、ユラニアは滅亡した。
その後、その版図は、サウル皇帝の亡霊による啓示を受けたとしてゴーラ王を宣言したイシュトヴァーンによって引き継がれ、新たにゴーラ王国となった。
[編集] クム
ゴーラ三大公国のなかでは南に位置し、キタイからの移民によって持ち込まれた東方独特の風俗をいまも伝える、中原にあっては人種的にも文化的にも特殊な国。首都はルーアン。
ゴーラが大帝国だった時代に移住してきたキタイの移民が中心となり、ユラニア大公国の成立から数百年後、帝国支配の野望を強めるユラニアに対抗する形で建国された。土地は肥沃で文化も発展しており、住民は快楽主義で知られ、また商人の国キタイの流れを汲むものとして、抜け目のない商売上手でも知られる。オロイ湖などの湖沼や河川が国土の多くの部分を占めており、運河も整備され水上交通が発達している。国内第2の都市であるタイスは遊郭や賭博、闘技などが盛んであり、「快楽の都」として名高い。
[編集] モンゴール
中原で最も歴史が浅いゴーラ三大公国の新興国。首都はトーラスであり、ここに人口のかなりの部分が集中している。
ゴーラ皇帝サウルの騎士長であったヴラド・モンゴールが、その後功績を認められて伯爵から大公となり、数十年に建国した。カナン時代から不毛で知られた、ケス河南西の森林地帯を開拓して国土としているため、土地はお世辞にも肥沃であるとはいえず、文化的にも遅れているとされる。気候も変化が激しく、住むにはなかなか適さない土地ではあるが、その気候が逆に幸いして、中原各地で嗜好品として愛好されるヴァシャ果の名産地となった。
自ら開拓して作り上げた国であることから、国民の愛国心は非常に強く、尚武の気性でも知られ、軍隊も強かった。が、モンゴール軍によるパロへの奇襲をきっかけとした黒竜戦役に最終的に敗れて滅亡し、その後一時は復活したものの、ゴーラ王となったイシュトヴァーンのクーデターによって再び滅亡することとなった。
[編集] ゴーラ王国
イシュトヴァーンによって建国された、ユラニアおよびモンゴールを版図とする新興国家。首都はイシュタール。
国王イシュトヴァーンは事あるごとに遠征を繰り返し、宰相のカメロン1人によって国政が運営されているような不安定な状態にある。そのこともあり周辺諸国からは国家として認知されていない。
[編集] ケイロニア
- 特徴
中原三国の中では最も新しい帝国だが、それでも数百年の歴史を誇っている。統一以前は13の部族が覇を競う未開の地として蔑まれていたが、統一が果たされてからというもの、質実剛健を国是とし、極めて強大な武力と、安定した経済力に支えられた、世界でも最強と目される国の1つとなった。首都サイロンは300万の人口をもつ中原最大の都。
首都サイロンを中心とする広大な皇帝領を、国の重鎮である十二選帝侯が治める領地が囲んで守っているため、国の守りは極めて堅固で、世界で唯一、首都に他国の軍勢の進入を許したことのない国であるとも云われる。幾度となく滅亡の危機を迎えている他の中原二国と比較して、その平和と安定度が際立っているが、そのほとんど唯一の弱点となっているのが、皇帝家の世継の問題である。
基本的に魔道に好感を抱いていないにもかかわらず、首都サイロンには多くの魔道師が集う「まじない小路」があるという、懐の深さを持ち合わせた国である。
軍制面では十二選帝侯の軍事力に加え、首都には12の部隊に分けられた皇帝直轄の強大な常備軍が存在しているという、封建制と絶対王制を合わせたような制度を持っている。なお皇帝直轄の部隊は傭兵が中心であるが、自国の人間が中心となっている為、皇帝への忠誠心は非常に高い。
- 本編中の歴史
この国が物語の中心に登場するのは、グインが傭兵としてサイロンを訪れた時が最初となる。折しも行われていた皇帝アキレウスの即位三十周年記念式典の際に生じた、皇后マライアによる皇帝暗殺未遂事件をきっかけとして頭角を現したグインは、その事件の背後にあったユラニアをわずか1万の兵で攻略し、ユラニアを屈服させる。
再びユラニアとの間に戦禍が起こったのは、それから間もなくのことである。皇女シルヴィア誘拐事件の背後にまたもユラニアがいることを知ったグインは、今度は大軍を率いてユラニアを攻撃、モンゴールのイシュトヴァーン、クムのタルーとも連合して、またたく間にユラニアの首都アルセイスを陥落させる。
それに続く、グインによる長い探索行の結果、遥かキタイに幽閉されていたシルヴィアは無事に生還を果たし、グインはシルヴィアを妻として皇帝の下で統治を行うケイロニア王となる。まもなくして勃発したパロ内乱に出兵したグインは、キタイの侵略を退ける活躍をみせたのちに行方不明となり、同時に記憶を失ったが、その後保護されたパロで記憶の一部を回復し、ケイロニアに帰還した。
[編集] 草原
中原の南に広がる、ステップを思わせる広大な地域。文化的には中原とまったく異なっており、多くの部族からなる遊牧民族が暮らしている。地域の北をカウロス公国、南をアルゴス王国の2つの大国が支配し、東にやや小さな国であるトルース王国がある。アルゴスとカウロスが比較的対立関係にある一方、アルゴスとトルースは良好な関係にある。
[編集] アルゴス
かつての草原統一の英雄にして、建国王であったスラデクが、国名の由来ともなったパロの王女アルゴを妻としたという歴史的な経緯から、アルゴスはパロと極めて強い関係を築いている。両国の王家は繰り返し婚姻を重ね、アルゴス王家はパロ王家から妻を迎えることが通例となっているため、両家は血筋上も密接な関係があり、パロ王家の婚姻に関する「青い血の掟」も、アルゴス王家との婚姻に関しては問題視されることはない。だが、その婚姻によるアルゴス王家のパロ化が、国内の一部遊牧民族の文化的な反発を招いており、国家の潜在的な不安材料ともなっている。
[編集] カウロス
草原の大国。領主は大公ジラール。黒竜戦役では終始、モンゴール側についた。
[編集] トルース
草原の小国で、かつてはかなりの規模を誇った。首都はトルフィヤ。領主は国王カル・ハン。アルゴスとは友好関係にある。
[編集] 沿海州
中原の南南東、草原の東にあり、南をレント海に面する、中原のいずれか1国の面積の半分にも満たないほどの大きさの地域。通常、アグラーヤ、ヴァラキア、イフリキア、トラキア、ライゴール、レンティアの6か国が支配する上記地域を指すが、これらの国の西に連なる自治都市や、北に離れた場所に位置するタリア自治領までを含める場合もある。
小国が境を接して密集している地域であるため、上記6か国は自衛のために緩やかな同盟を組んでいる。他地域での戦争に参戦するかどうか、といったような意思決定の際には、各国の元首級が集う「沿海州会議」が開催され、その議論と投票の結果によって、沿海州全体としての意志を統一するというシステムがある。
[編集] ヴァラキア
沿海州の公国。イシュトヴァーン、カメロンたちの出身国。現領主ヴァラキア公ロータス・トレヴァーンは名君として名高いが、その弟オリー・トレヴァーンは男色家の愚物として知られており、人々の物笑いの種となっていた。
[編集] アグラーヤ
沿海州最大の王国。現国王ボルゴ・ヴァレンの長女アルミナはパロ前王妃。
[編集] タリア伯爵領
モンゴールの東方にある海に面した小国家。領主はギイ・ドルフュス。モンゴールと親交があり、黒竜戦役ではモンゴールの味方の立場だった。モンゴール復興戦争では、ギイの妹アレン・ドルフュスが援軍を率いてトーラスへと向かった。
[編集] ヤガ
沿海州と草原の中間にある沿岸都市で、ミロク教の聖地。ミロク教徒は皆、一度はヤガに巡礼することを望んでいる。しかし近年、《新しきミロク》という新興勢力が台頭してきているなど、不穏な状況になっている。
[編集] ノスフェラス
中原の東に広がる極めて広大な砂漠地域。中原とはケス河で接し、東は東方の大国であるキタイに接する。地域全体を放射能を思わせる瘴気が覆っており、それが原因となってか、極めて特異な植物相、動物相を持つ地域である。この地域に代表的な特異な動物の例としては、巨大なアメーバ状生物であるイドや、全身が巨大な口となっている大食らい(水棲のものは大口)などがある。その瘴気の影響はケス河にまで及び、ケス河畔の中原側に位置するルードの森の生態系にも影響を及ぼしているとするものもある。特に中心部に位置するグル・ヌーと呼ばれる地点は極めて瘴気の濃度が高く、ごく一部の魔道師や、その力を借りた者を除いては、グル・ヌーに達した後に生還を果たした者はいない。
苛酷な環境ゆえに人は居住していないが、セム族とラゴン族という亜人類が生活している。尻尾を持ち、人間の半分程度の身長しか持たないセム族は、いくつかの部族に分かれ、比較的ケス河に近い地域を居住地としており、時としてケス河を渡り、中原の辺境を訪れることもある。逆に尻尾を持たず、身長は人間の1.5 - 2倍程度もあるラゴン族は、比較的奥地を居住地としているが、長く一か所に定住することはない。そのため、まず中原の人間の目に触れることはなく、「幻の民」と呼ばれる所以ともなっている。
[編集] カナン帝国
現在のノスフェラス、中原、キタイ全土を版図としていた古代の大帝国。大災厄時代後に、太陽王ラーによって建国され、長きにわたって世界に君臨し、その繁栄は現在の中原のどの国をもしのいでいたといわれる。この時代に植民都市であったアルセイスなどが建設され、また現在もキレノア大陸の重要な交通網となっている赤い街道の建設が開始された。カナンが繁栄の絶頂にあった約3000年前、星船が帝都カナンに墜落、大爆発をおこし、カナンは1日にして滅亡した。
[編集] 東方
中原からノスフェラスを挟み、遥か東方に広がる地域。ほぼ全域を大国キタイによって支配されており、フェラーラなどいくつかの周辺国も、キタイの属国であると考えて差し支えない。中原やその近隣では、パロを除いて重視されなくなった魔道が、未だ生活にも政治にも密着した地域である。人種的には黄色人種が支配的であり、その一部は中原へ移民して、クム建国の礎となった。
[編集] キタイ
東方のほぼ全域を支配する、世界一とも云われる大国。商業大国として知られるが、地理的な条件から、中原との交渉はさほど活発ではない。そのため、その実態も中原ではあまり知られておらず、謎の大国と呼ばれることもあった。中原で暗殺教団として知られている組織として、望星教団がある。
近年になり、極めて強力な魔道師ヤンダル・ゾッグが帝位に就いたことをきっかけとして、その野望の手が様々な形で中原を脅かすこととなった。そのターゲットとなったのは主にパロであり、魔道によってパロ国王レムスを傀儡化することにより、パロを通じた中原の征服を目論んでいた。だが、ナリスやグインの活躍、さらには望星教団を中心とするキタイ国内の対抗勢力の強大化などによって、現在は中原からの撤退を余儀なくされている。
近年に遷都が行われるまでの首都はホータンであり、長らくキタイの経済と文化の中心となってきたが、ヤンダル・ゾッグ即位後は急速に治安が悪化し、無法地帯と化した。現在の首都シーアンは、故郷の星への帰還を目指すヤンダル・ゾッグ一族が、その足掛かりとして今なお建設の進む魔都であり、その実態はキタイの国民に対しては知らされていない。その建設に際しては、多くの国民が犠牲となっており、シーアンへ動員されることが、国民の恐怖の的となっている。
[編集] フェラーラ
人間と妖魔が共存するキタイの属国。ホータンに遷都されるまではキタイの首都であり、その後も歴代の王たちから魔都として特別扱いされていた。
[編集] 北方
中原の北に広がる地域。1年の大半を氷雪に覆われる寒冷地。最大の国は、上ナタール川でケイロニアに接するタルーアンで、そのさらに北にはクインズランド、ヴァンハイム、ヨツンヘイムといった国があると云われる。タルーアン人は紅毛碧眼の白色人種で、男女を問わず大柄な人種として、また時として海賊も働く海洋民族として有名である。
[編集] ヨツンヘイム
最北の地にある地底王国。齢千年を数える氷の女王クリームヒルドに治められ、その入口を地獄の犬ガルム、霧怪フルゴル、地獄の大蛇[2]によって守られている神秘の国。
[編集] 南方
沿海州の南に広がるレント海、コーセア海に浮かぶ南洋諸島と、そのさらに南に位置する南方大陸を含む地域。ゴア、テラニアなどの島国、ランダーギアなどの大国が含まれる。人種としては黒色人種である。地理的な条件から、中原との交易はほぼ沿海州を通じてのものに限られるため、中原との直接の交流はほとんど見られない。
[編集] ハイナム
中原の西に位置する、パロと同時期に建国されたとされる謎の太古王国。独特の蛇神教を信仰しているといわれる。かつては諸外国とも交流があったが、現在では各国の王の即位式などに派遣される使者を除けば、ほぼ鎖国状態にあり、その実態は謎に包まれている。白魔道師「ドールに追われる男」イェライシャの出身地としても知られている。
[編集] 世界観(文化)
物語世界の文化・文明の程度としては、おおむね現実世界における中世程度のものであると考えられる。ただし、火薬は存在しないようである。他に現実世界に存在しない要素として、いくつかの地点に存在する、古代から伝わるとされる謎の超文明の遺物や、精神・次元・時間を操る魔道と呼ばれる技がある。
[編集] 歴史
この世界の現状をもたらすに至った直接の原因は、3000年前の災厄にまで遡ると云われる。当時、世界はカナンと呼ばれる大帝国によって統一されていた。その頃、すでに文化・文明の程度は現在と同程度にまで達していたと云われており、現在でもカナンで用いられた様式を基本とする文化・文明が、何よりも洗練されたものとして尊重されている。
そのカナンを一夜にして滅亡させたのが、首都カナンに墜落した巨大な隕石であったと伝説は伝えている。が、実際には墜落したのは隕石ではなく、星間戦争を行っていた惑星外文明に属する巨大な宇宙船(「星船」と呼ばれる)であった。墜落した星船は大爆発を起こし、爆心地に近い多くの人々の命が奪われた。また、大爆発を生き延びた人々のほとんども、爆発した星船の動力部から漏れたらしい強い瘴気(放射能と思われる)によって、間もなく命を落とした(外伝第16巻『蜃気楼の少女』参照)。その爆心地は、誰も近づくことはできぬ地グル・ヌーとなり、それを中心とする広大な地域が、特異な生物相を持つ砂漠ノスフェラスへと変貌した。ノスフェラスに暮らすセム族、ラゴン族は、この時に辛うじて生き残った人々が、瘴気の影響によって変化したものであるとも云われる。
この災厄により、キレノア大陸は事実上、ノスフェラスによって東西に完全に分断された。またカナン帝国の滅亡によって、中原に新たな国が起こることとなった。そのもっとも古い国がパロ王国であり、それから間もなく興ったゴーラ帝国と長らく中原の覇を競うこととなる。さらに数百年前には、多数の部族に分かれ、北の蛮族と蔑まれていたケイロニアが帝国として統一され、現在の中原三大国体制が形成されることとなった。
[編集] 魔道
魔道とは、精神力を鍛えることによって、対象となる精神・次元・時間に作用を及ぼし、それを操ることを可能にした精神科学である。パロ王家など一部の人々は、さほど厳しい訓練を行わなくとも、ごく初歩的な魔道を使うことはできるが、基本的には、極めて特殊な食生活と厳しい訓練を行うことにより、肉体と精神とを同化させることによってのみ、使用することが可能となるものである。それにより、信じがたいほどの長命を得たり、まったく精神的なものとして存在することすら可能となる場合がある。魔道が使えるようになった者のことを一般に魔道師と呼ぶ。[3]なお、魔道をもっていずれかの国に仕官したものが魔道士である。
[編集] 魔道の技
精神に作用する魔道の代表的なものとしては、結界(けっかい)がある。これは、精神的な場を張ることによって、人々の精神に作用し、ある場所へ行くことを禁じたり、あるものを知覚することを妨げたりする技である。一般人に対しては精神的に作用するが、魔道師に対しては物理的な障壁として作用するものとなる。また、黒蓮の粉などの薬物を用いた催眠術も、広く使用される精神に対する魔道である。
次元に作用する魔道の代表的なものとしては、閉じた空間がある。これは多数重なり合って存在する次元を、精神の作用によって行き来することによって、遠方まで短時間で移動したり、他人に気配を気取られることなく監視を行ったりする技である。後者の場合には、結界をあわせて使用することも多い。この技は、パロに古くから伝わる古代機械と呼ばれる物質転送装置の原理を研究する内に、魔道師が見いだした技であると云われる。
時間に作用する魔道の代表的なものとしては、予知がある。これは文字通り、未来を予見する力である。だがその力を行使するには、神々が世界を司る黄金律を乱すことを戒める厳しい制約がある。そのためか、魔道師がその予知の内容を他者に告げる時には、極めて曖昧な物言いに終始することが多い。またパロ王家の女性には、生まれながらにして優れた予知能力を持つ者もいるが、こちらは魔道師とは違い、神がその女性を道具として語るものであるとされている。従って、本人の意志とは関係なく予知が行われることも多い。
これらのほかにも直接的に破壊光線、火球を出し人を殺傷するような魔道も存在する。ただし、魔道を用いて一般人を殺傷する事は最大の禁忌とされている。物語の当初から魔道師の物理的な戦闘能力の強さについて語られ、ファンタジー色の強い外伝ではその具体的な描写があったが、初期の正伝では結界、閉じた空間といった非破壊的な魔道以外の使用例はほとんど見られない。また、魔道師同士であれば、互いに一見しただけで魔力の多寡による強弱が極めて厳密に決まり、魔道師同士の戦闘は、どちらかが敗北を覚悟した上でなければ滅多に起こらないとされる。しかし、70巻前後から描かれたヤンダル・ゾッグによるパロ侵略以降、大規模な魔道が登場する場面が増え、魔道を全面的に使用した魔道師同士による戦闘も起こっている。特に103巻で描かれたグラチウスとイェライシャの戦いではその余波だけで地震や雷、竜巻(世界最強を誇るケイロニアの黒竜騎士団が巻き込まれれば全滅しかねないというような規模)といった物理現象を引き起こしている。
また、文脈や意志の如何にかかわらず「お前の言葉に従おう」「お前に力を貸そう」「あなたが私の主人だ」といった言葉を言わせれば、相手の精神的なパワーを自在に引き出し自分の魔力として使うことができるとされる。主人公グインは、自ら魔道を扱えないもののその精神的エネルギーは三大魔道師以上とされ[要出典]、彼がダークサイドのパワーから狙われる理由の一つとなっている
[編集] 魔道師
魔道師は大きく、白魔道師と黒魔道師に分類される。
白魔道師とは、古の超科学者アレクサンドロスとの戦いに敗れた魔道師たちが、魔道の悪用を禁ずるために定められた魔道十二条を守ることを誓約することによって誕生した一派である。彼らは魔道師ギルドと呼ばれる団体によって律され、魔道十二条に背いた者はギルドによって厳しい罰を受けることとなる。その総本山はパロにあり、ゆえにパロに仕える魔道士(魔道を以って士卒として国家に仕える魔道師)のすべては白魔道師である。[4]
一方、黒魔道師は魔道十二条に縛られない魔道師を指す[5]。制約が少ない分大きな力を発揮できるが、その多くは独立しているために、ことに白魔道師の力の大きい中原においては、黒魔道師は個人の力が大きくなければ生き延びられないという一面もある。キタイの魔道師の場合、ある種の魔道師ギルドは存在する[6]ようだが、そもそも地理的、歴史的にアレクサンドロスの誓約とは無関係に発展したため、すべては黒魔道師に分類される。かつては黒魔道師を束ねる組織として、グラチウスが創設し、白魔道に転向する以前のイェライシャも最高幹部を務めたドール教団があるとされたが、近年ではグラチウス自身も教団を離れたといわれ、教団の存続自体が疑問視されている。
[編集] 古代文明
この世界にはいくつか、失われた古代の超文明の遺物であると思われるものが存在する。代表的なものが、パロの首都クリスタルの王宮の地下にある古代機械、そしてノスフェラスのグル・ヌーの地下にある星船である。これらの秘密を手にすれば、世界を支配する力を手に入れられるとも云われ、様々な魔道師や科学者、あるいは世界征服の野心を抱く者の興味の対象となっている。実際にはこれらはすべて、カナンの大災厄の原因となった惑星外文明によってもたらされたものであり、物語が進行するにつれて、世界に様々な波紋を広げていくこととなる。
[編集] 古代機械
パロの王宮クリスタル・パレス内のヤヌスの塔地下に、3000年前の建国当時より収められていると云われる物質転送装置。カイザー(もしくはカイサール)転送装置と呼ばれるものの一種。これを使用することにより、宇宙間・次元間の瞬間移動が可能となる。
装置に搭載されている人工知能が<マスター>として認めた者、及び<マスター>が特別に認めた者のみが装置を操縦することができる。この機械の場合、代々のパロ聖王家の人物の内のひとりだけが<マスター>として認められてきており、近年ではアルド・ナリスがその任を負っていた。また、装置自体が張るバリヤーによって強力に守られており、然るべき手続きを踏んだ者以外は、装置に近づくことすらできない。
ナリスの死後、この装置を操縦することができるのは、<最終マスター>として登録されているグインだけとなった。そのグインの命令を受けた学者ヨナ・ハンゼの手により、装置はその機能を完全に停止したとみられていた。だが、星船からの転送により記憶を失ったグインがパロを再訪した際には自力で再起動し、グインの記憶と肉体の修復・修正を行った。
[編集] 星船
この惑星に惑星外から飛来した宇宙船全般を指すが、特に有名なのはカナンに墜落して、そのままノスフェラスのグル・ヌーの地下で眠り続けていたものである。その瘴気ゆえにグル・ヌーへは常人には近づくことが不可能であったため、その存在を直接に確認したものは、ごく一部の魔道師などに限られていた。
その内の一隻は惑星ランドックに属する宇宙船<ランドシア>であり、かつてランドックから追放される以前にグインが船長を務めていたものであった。精神生命体アモンとグインとの戦いは、最終的に、グインの命令によりグル・ヌーから宇宙空間へと飛び立ったこの<ランドシア>を舞台として行われることとなった。
[編集] 宗教
[編集] 中原の宗教
中原で最も広く信仰を集めている宗教はヤヌス教である。これは双面神ヤヌスを中心として、運命神ヤーン、太陽神ルアー、月神イリス、戦いの女神イラナ、愛の神サリア、海神ドライドンなどを含むヤヌス十二神を始めとする神々を信仰する多神教である。中原の主な都市には、各神々の神殿が築かれており、それぞれに多数の信者を集めている。総本山はパロの首都クリスタルの郊外にあるジェニュアである。悪魔神はドールであり、これを崇める者はほとんどいないが、中原の首都ではケイロニアのサイロンにのみドール神殿が存在する。これはケイロニアでドール信仰が盛んであることを示すのではなく、すべてのものを受け入れるケイロニアの懐の深さを示したものであるとされる。また中原でも、文化的、民族的に特殊なクムでは、ヤヌス教とは別に、快楽と愛の女神サリュトヴァーナを主神とする多神教も信仰を集めている。
[編集] その他の地域の宗教
中原以外にも、様々な宗教が存在する。草原では、天空と大地の神モスが信仰されている。一神教であり、日没時には太陽に向かって詠唱(モスの詠唱)が捧げられる。沿海州は、基本的にヤヌス教の影響が強いが、主神とされているのはヤヌスではなく、海神ドライドンである。北方では、氷神イミールを主神とする多神教が信仰されている。キタイにも様々な宗教があるが、首都ホータンで主に信仰されているのは、ホータンを開いたとされる土地神ゼドを中心とする多神教ゼド教である。南方には、ヴーズーと呼ばれる呪術的な宗教が見られる他、ランダーギア出身の魔女タミヤが信仰する、クトゥルフ神話の神と同名であるラン=テゴス神が登場する。
[編集] 新興宗教
新興宗教としてはミロク教がある[7]。厳しい戒律による非暴力、節制を説く一神教で、中原でもゴーラを中心に信者を増やしつつあるらしい。シンボルは楕円形の輪の下に十字のついているミロク十字架。聖地は沿海州の西、草原の南に位置する自治都市ヤガであり、この地への巡礼を行うことが、ミロク教徒の生涯の目標のひとつともなっている。
[編集] ノスフェラスの宗教
ノスフェラスのセム族、ラゴン族も原始的な宗教を持っている。セム族の主神はアルフェットゥと呼ばれる蛙の姿をした神である。ラゴン族の主神はアクラと呼ばれるが、これはグル・ヌーと思しき場所を指すものであるらしい。
[編集] 言語
中原で一般に話されている言語はパロス語である。これは古代カナン語の流れを汲む言葉であり、中原各地にさまざまな方言はあるものの、基本的にはどの国でも同じように通じるものである。中原以外でも、草原、沿海州などは軒並みパロス語を使用している。東方のキタイや南方などでは別の言語が使用されているようだが、物語を読む限りでは、出身地の異なる人物同士がコミュニケーションに窮している様子は見られず、事実上このパロス語がこの世界の共通語であるといっても過言ではないようだ。
また、特殊な言葉としてルーン語がある。これも古代カナン語から派生した言語であるが、主に魔道師によって、一般人には通じない言葉として独自に発展を遂げたものであるらしい。ルーン語には初級ルーン語と上級ルーン語、さらにその上位にあるルーン・ジェネリットといった種類がある。初級ルーン語が使用されるのは、魔道学、神学などの学問や、支配者階級の公式文書などである。上級ルーン語及びルーン・ジェネリットが使用されるのは、魔道師同士の会話や呪文など、魔道に関連するものに限られるらしい。
ノスフェラスのセム族、ラゴン族も、それぞれセム語、ラゴン語と呼ばれる独自の言語を持っている。ただし、両言語にほとんど差は見られず、両種族間でのコミュニケーションに支障はないようである。
[編集] 軍事
中原における軍事行動においては、武器・兵器面に関し、以下のような特徴が見られる。
- 火砲や携行用火器は実用化されていない[8]。
- 個人用の武器としては剣を用いている例が多くみられる。中でも大剣(ロングソードに類するもの)およびレイピアの使用例が多い。騎兵においても大剣が多く用いられる。一方、ハルバード(戟)やパイク(長槍)に代表されるポールウェポン(長柄武器)やチャリオット(戦車)が用いられた例はほとんど見られない。
- 個人戦闘においては防具を装備しない剣術がみられる。主に使用されるのは大剣およびレイピアである。大剣は片手で用いられることが多いが、その場合、反対側の手には何も持たない例も多い。またレイピアによる戦闘の場合もマンゴーシュやバックラーなどが用いられた例は見られない。
- 集団戦闘においてもロングボウ(長弓)、クロスボウ(弩)などを用いた例は見られない。弓兵などが専門的な兵科として運用されたことを示す記述も見られないが、第一次ケイロニア-ユラニア戦役の際には、敵の前進を止めるために、グインが自らの率いるケイロニア黒竜騎士団の騎兵を数隊に分割し、分割された小編成の騎兵が順番に騎射する「車がかり」と呼ばれる作戦を採用した例がある。
戦術面においては、大剣で武装した歩兵と重装騎兵が乱戦を展開するケースが多くみられるものの、パロ侵攻時のモンゴール軍のように、盾を装備した重装歩兵による密集隊形を用いるケースもある。騎兵突撃が高い効果を上げることも多く、第一次ケイロニア - ユラニア戦役の際には、グイン率いるケイロニア黒竜騎士団[9]の騎兵1万(大剣を主武器とする)のみによって、ユラニア一国が制圧された。兵科複合の概念の存在を示す記述も見られず、軽騎兵の大部隊が単独で敵国深く進入して長期の作戦行動を取るケースがままみられる。また、サルデスにおけるユラニア軍とケイロニア軍の戦いなどでは、騎兵が単独で陣地防衛戦に投入されたケースもある。
戦場到着から会戦に至る過程では、大部隊が戦場に到着してそのまま間髪入れずに戦闘を開始する例が多い。[10]また、最高指揮官が最前線に出て白兵戦を展開することが多いのも中原における集団戦闘の大きな特徴となっている。ただし、作中においても最高司令官が突撃というのはあくまで特殊事例で常道ではない、と度々指摘される。
この世界に特徴的な戦術としては、魔道士を敵陣に潜入させて高級士官を暗殺するというものがある。第二次黒竜戦役時には、パロ軍がこの戦術を効果的に使い、モンゴール軍を崩壊させた。これは一見、上記の魔道十二条に触れるようだが、魔道で人を殺してはならないというのは、あくまで直接魔道で殺傷することであって「閉じた空間で背後に出現してナイフで刺す」類はギルド及び政府の許可があれば許されるとされる。また、ユラニアの紅玉宮を舞台としたクーデターの際には、モンゴールの軍師アリストートスが魔道師オーノを使い、ユラニア大公オル・カンらを暗殺した例がある。ただし、魔道士が高度に制度化されているのは中原諸国においてはパロのみであり、他の国が同様の暗殺を行う場合は、ケイロニア皇帝アキレウス暗殺未遂事件や、アムネリスによるモンゴール奪還戦時のメンティウス将軍暗殺にみられるように、キタイ人など、魔道師以外のプロフェッショナルな暗殺者を雇うことが多い。
軍制面においては、パロ、ケイロニア、ゴーラの3国には、数万人から10万人以上から編成される常備軍が存在している。[11]
傭兵を生業とする者も多く、金の塔傭兵騎士団やランバール自由騎士団に代表される傭兵集団も存在するものの、中原では一兵卒として雇用されるものが多い。傭兵を積極的に雇用する軍隊としては、ケイロニア黒竜騎士団などがあり、グインが初めてサイロンを訪れた際には、紹介状もないままに単身で当時の黒竜将軍ダルシウスの公邸を訪れ、即日雇用された。[12]
沿海州を中心に編成される海軍においては、軍船として主に使用されているのは甲板を持つ帆船である[13]が、どの種の帆船が一般的であるのかについては不明である。有名な軍船としてはヴァラキア海軍の旗艦「オルニウス号」などがある。 ガレーやガレアスのような漕手を大量に用いる船の使用を示すような記述はほとんど見られない。[14]戦闘面では、接舷戦闘が行われる例が多いが、タルーアンの「ヴァイキング」の軍船「フレイヤ号」が衝角による攻撃を試みた例もある(外伝3巻『幽霊船』参照)。
[編集] 作品一覧
既刊一覧。(※リストが多いため、伸縮型のメニューとして表示する。)
[編集] 正伝
| 巻数 | タイトル | 英語表記 | ISBN | 発行日付 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 豹頭の仮面 | PERSONA OF PANTHER | ISBN 978-4-15-030117-0 | 1979年9月30日 1983年1月31日(改訂版) |
| 2 | 荒野の戦士 | WARRIOR IN THE WILDERNESS | ISBN 978-4-15-030118-7 | 1979年10月15日 |
| 3 | ノスフェラスの戦い | NODUS AT NOSPHERUS | ISBN 978-4-15-030120-0 | 1980年3月15日 |
| 4 | ラゴンの虜囚 | LEASHED IN LAGONN | ISBN 978-4-15-030122-4 | 1980年6月30日 |
| 5 | 辺境の王者 | MASTER OF THE MARCHES | ISBN 978-4-15-030125-5 | 1980年10月15日 |
| 6 | アルゴスの黒太子 | THE EBONY PRINCE OF EARLGOS | ISBN 978-4-15-030132-3 | 1981年5月31日 |
| 7 | 望郷の聖双生児 | HALLOWED TWINS' HOME-COMING | ISBN 978-4-15-030139-2 | 1981年7月31日 |
| 8 | クリスタルの陰謀 | THE CRYSTAL CONSPIRACY | ISBN 978-4-15-030141-5 | 1981年10月15日 |
| 9 | 紅蓮の島 | THE INFERNAL ISLAND | ISBN 978-4-15-030147-7 | 1981年12月31日 |
| 10 | 死の婚礼 | MURDER AND MATRIMONY | ISBN 978-4-15-030154-5 | 1982年5月15日 |
| 11 | 草原の風雲児 | SWORDMAN IN THE STEPPE | ISBN 978-4-15-030158-3 | 1982年9月15日 |
| 12 | 紅の密使 | SCARLET SECRET-SERVICE | ISBN 978-4-15-030162-0 | 1982年11月30日 |
| 13 | クリスタルの反乱 | COUNTERATTACK IN CRYSTAL | ISBN 978-4-15-030168-2 | 1983年3月31日 |
| 14 | 復讐の女神 | THE AVENGING ANGEL | ISBN 978-4-15-030172-9 | 1983年6月15日 |
| 15 | トーラスの戦い | TORUS TERMINUS | ISBN 978-4-15-030175-0 | 1983年7月31日 |
| 16 | パロへの帰還 | HOMECOMING HONORS | ISBN 978-4-15-030177-4 | 1983年9月30日 |
| 17 | 三人の放浪者 | THREE TRAVELLERS | ISBN 978-4-15-030182-8 | 1984年2月29日 |
| 18 | サイロンの悪霊 | CURSED CYLON | ISBN 978-4-15-030187-3 | 1984年5月31日 |
| 19 | ノスフェラスの嵐 | NEFARIOUS NOSPHERUS | ISBN 978-4-15-030193-4 | 1984年10月31日 |
| 20 | サリアの娘 | STEELMAIDEN OF SALIAH | ISBN 978-4-15-030199-6 | 1985年2月15日 |
| 21 | 黒曜宮の陰謀 | ODIUM OBSIDIANUM | ISBN 978-4-15-030201-6 | 1985年5月15日 |
| 22 | 運命の一日 | A DAY OF DESTINY | ISBN 978-4-15-030207-8 | 1985年9月30日 |
| 23 | 風のゆくえ | WINDS' WHEREABOUTS | ISBN 978-4-15-030211-5 | 1985年12月15日 |
| 24 | 赤い街道の盗賊 | THE HENNA HIGHWAY HORDE | ISBN 978-4-15-030219-1 | 1986年5月31日 |
| 25 | パロのワルツ | PATTERNS IN PARROS | ISBN 978-4-15-030230-6 | 1986年10月31日 |
| 26 | 白虹 | ARCUS ALBULUS | ISBN 978-4-15-030235-1 | 1987年2月28日 |
| 27 | 光の公女 | PLATINUM PRINCESS | ISBN 978-4-15-030245-0 | 1987年8月15日 |
| 28 | アルセイスの秘密 | ARCANUM OF ALCEIS | ISBN 978-4-15-030265-8 | 1988年5月15日 |
| 29 | 闇の司祭 | MAGUS OF THE MACABRE | ISBN 978-4-15-030278-8 | 1988年10月15日 |
| 30 | サイロンの豹頭将軍 | COUGARHEAD COMMODRE OF CYLON | ISBN 978-4-15-030298-6 | 1989年7月15日 |
| 31 | ヤーンの日 | JUSTICE OF JARN | ISBN 978-4-15-030311-2 | 1989年12月15日 |
| 32 | ヤヌスの戦い | JANUS' JUGGLE | ISBN 978-4-15-030318-1 | 1990年4月30日 |
| 33 | モンゴールの復活 | THE MAGNIFICENT MONGAUL | ISBN 978-4-15-030325-9 | 1990年7月31日 |
| 34 | 愛の嵐 | FRENZY OF FASCINATION | ISBN 978-4-15-030334-1 | 1990年10月31日 |
| 35 | 神の手 | DIVINE DESIGN | ISBN 978-4-15-030350-1 | 1991年4月30日 |
| 36 | 剣の誓い | SWEAR ON A SWORD | ISBN 978-4-15-030363-1 | 1991年10月31日 |
| 37 | クリスタルの婚礼 | CEREMONY IN CRYSTAL | ISBN 978-4-15-030369-3 | 1992年2月15日 |
| 38 | 虹の道 | RAINBOW ROAD | ISBN 978-4-15-030374-7 | 1992年3月31日 |
| 39 | 黒い炎 | THE BLACK BLAZE | ISBN 978-4-15-030375-4 | 1992年4月30日 |
| 40 | アムネリアの罠 | AMNELIAN ARTIFICE | ISBN 978-4-15-030381-5 | 1992年9月30日 |
| 41 | 獅子の星座 | THE LEONINE LOCUS | ISBN 978-4-15-030385-3 | 1992年12月31日 |
| 42 | カレーヌの邂逅 | THE CARAENE CONFERENCE | ISBN 978-4-15-030392-1 | 1993年10月31日 |
| 43 | エルザイムの戦い | EMBATTLED IN ELZYME | ISBN 978-4-15-030403-4 | 1994年3月31日 |
| 44 | 炎のアルセイス | ALCEIS AFLAME | ISBN 978-4-15-030405-8 | 1994年6月30日 |
| 45 | ユラニアの少年 | THE YOUNKERS IN YULANIA | ISBN 978-4-15-030408-9 | 1994年9月30日 |
| 46 | 闇の中の怨霊 | THE CALIGINOUS CABALS | ISBN 978-4-15-030410-2 | 1994年12月31日 |
| 47 | アムネリスの婚約 | AMNELIS AFFIANCED | ISBN 978-4-15-030507-9 | 1995年4月15日 |
| 48 | 美しき虜囚 | THE PURPLE PRISONER | ISBN 978-4-15-030517-8 | 1995年6月15日 |
| 49 | 緋の陥穽 | THE SCARLET SNARE | ISBN 978-4-15-030526-0 | 1995年9月15日 |
| 50 | 闇の微笑 | THE SMILE IN THE SHADOWS | ISBN 978-4-15-030534-5 | 1995年11月15日 |
| 51 | ドールの時代 | DOAL THE DOOMMAKER | ISBN 978-4-15-030549-9 | 1996年4月30日 |
| 52 | 異形の明日 | THE DISTORTED DAWN | ISBN 978-4-15-030556-7 | 1996年6月15日 |
| 53 | ガルムの標的 | THE GNARLED GARMR | ISBN 978-4-15-030565-9 | 1996年9月30日 |
| 54 | 紅玉宮の惨劇 | THE SARDIUS SLAUGHTER | ISBN 978-4-15-030572-7 | 1996年12月15日 |
| 55 | ゴーラの一番長い日 | THE GLINN IN GOHRA | ISBN 978-4-15-030575-8 | 1997年2月28日 |
| 56 | 野望の序曲 | FORWARD TO THE FATE | ISBN 978-4-15-030577-2 | 1997年5月31日 |
| 57 | ヤーンの星の下に | IN THE JUDGEMENT OF YEAHNE | ISBN 978-4-15-030585-7 | 1997年8月15日 |
| 58 | 運命のマルガ | THE MOIRAI IN MARGA | ISBN 978-4-15-030590-1 | 1997年11月15日 |
| 59 | 覇王の道 | THE WIELDER'S WAY | ISBN 978-4-15-030593-2 | 1998年1月31日 |
| 60 | ガルムの報酬 | THE RIGHTEOUS RETRIBUTION | ISBN 978-4-15-030597-0 | 1998年4月15日 |
| 61 | 赤い激流 | THE SANGUINARY STREAM | ISBN 978-4-15-030602-1 | 1998年7月15日 |
| 62 | ユラニア最後の日 | THE YOWLS OF YULANIA | ISBN 978-4-15-030606-9 | 1998年10月15日 |
| 63 | 時の潮 | THE TIDE OF TIME | ISBN 978-4-15-030608-3 | 1999年1月15日 |
| 64 | ゴーラの僭王 | THE GRASPER OF GOHRA | ISBN 978-4-15-030610-6 | 1999年2月15日 |
| 65 | 鷹とイリス | THE ACCIPITER AND AERIS | ISBN 978-4-15-030612-0 | 1999年4月15日 |
| 66 | 黒太子の秘密 | THE ESOTERICS OF THE EBONY PRINCE | ISBN 978-4-15-030616-8 | 1999年6月15日 |
| 67 | 風の挽歌 | A REQUIEM IN THE RAFALE | ISBN 978-4-15-030622-9 | 1999年8月15日 |
| 68 | 豹頭将軍の帰還 | THE REGAL REMIGRANTS | ISBN 978-4-15-030628-1 | 1999年11月15日 |
| 69 | 修羅 | THE ACELDAMA | ISBN 978-4-15-030629-8 | 1999年12月15日 |
| 70 | 豹頭王の誕生 | PANTHERKING PROCLAIMED | ISBN 978-4-15-030631-1 | 2000年2月15日 |
| 71 | 嵐のルノリア | RUGGED ROUNORIA | ISBN 978-4-15-030633-5 | 2000年3月15日 |
| 72 | パロの苦悶 | PARROS IN PAIN | ISBN 978-4-15-030638-0 | 2000年5月15日 |
| 73 | 地上最大の魔道師 | THE MOST MIGHTFUL MAGUS | ISBN 978-4-15-030642-7 | 2000年7月15日 |
| 74 | 試練のルノリア | ROUNORIA IN THE RIGOR | ISBN 978-4-15-030644-1 | 2000年8月15日 |
| 75 | 大導師アグリッパ | AGRIPPA THE ACHARYA | ISBN 978-4-15-030648-9 | 2000年10月15日 |
| 76 | 魔の聖域 | THE BETHEL OF BELIAL | ISBN 978-4-15-030653-3 | 2000年12月15日 |
| 77 | 疑惑の月蝕 | EARIE ECLIPSE | ISBN 978-4-15-030657-1 | 2001年2月15日 |
| 78 | ルノリアの奇跡 | THE RESURRECTED ROUNORIA | ISBN 978-4-15-030659-5 | 2001年3月15日 |
| 79 | ルアーの角笛 | RUEAR REVEALED | ISBN 978-4-15-030665-6 | 2001年6月15日 |
| 80 | ヤーンの翼 | THE FLYWING OF THE FATE | ISBN 978-4-15-030671-7 | 2001年8月15日 |
| 81 | 魔界の刻印 | SINISTER SIGNS | ISBN 978-4-15-030677-9 | 2001年10月15日 |
| 82 | アウラの選択 | THE AURAL AFFLATUS | ISBN 978-4-15-030682-3 | 2001年12月15日 |
| 83 | 嵐の獅子たち | WARRIORS IN THE WHIRLWIND | ISBN 978-4-15-030689-2 | 2002年2月15日 |
| 84 | 劫火 | THE FIRES OF FATE | ISBN 978-4-15-030691-5 | 2002年4月15日 |
| 85 | 蜃気楼の彼方 | THE MOMENT OF THE MIRAGE | ISBN 978-4-15-030695-3 | 2002年6月15日 |
| 86 | 運命の糸車 | THE WHEEL OF THE WEIRDS | ISBN 978-4-15-030698-4 | 2002年8月15日 |
| 87 | ヤーンの時の時 | THE TIME OF THE THRENETIC TIME | ISBN 978-4-15-030706-6 | 2002年12月15日 |
| 88 | 星の葬送 | THE CORTEGE CONSTELLATIONS | ISBN 978-4-15-030710-3 | 2003年2月15日 |
| 89 | 夢魔の王子 | THE SAPLING OF SATAN | ISBN 978-4-15-030715-8 | 2003年4月15日 |
| 90 | 恐怖の霧 | A MENACING MIST | ISBN 978-4-15-030723-3 | 2003年6月15日 |
| 91 | 魔宮の攻防 | THE BESIEGED BLAZE | ISBN 978-4-15-030732-5 | 2003年8月15日 |
| 92 | 復活の朝 | THE SACRED SUNRISE | ISBN 978-4-15-030739-4 | 2003年10月15日 |
| 93 | 熱砂の放浪者 | THE PLUTONIAN PILGRIMAGE | ISBN 978-4-15-030748-6 | 2004年2月15日 |
| 94 | 永遠への飛翔 | FLIGHT TO FOREVER | ISBN 978-4-15-030756-1 | 2004年4月15日 |
| 95 | ドールの子 | DOALIEN THE DOOMED | ISBN 978-4-15-030760-8 | 2004年6月15日 |
| 96 | 豹頭王の行方 | PALINGENESIS OF THE PANTHER KING | ISBN 978-4-15-030765-3 | 2004年8月15日 |
| 97 | ノスフェラスへの道 | INTO THE NEXUS IN NOSPHERUS | ISBN 978-4-15-030769-1 | 2004年10月15日 |
| 98 | 蜃気楼の旅人 | A PEREGRINE IN PHANTASMA | ISBN 978-4-15-030773-8 | 2004年12月15日 |
| 99 | ルードの恩讐 | ROAMERS IN THE RROOD | ISBN 978-4-15-030781-3 | 2005年2月15日 |
| 100 | 豹頭王の試練 | THE PILGRIMAGE OF THE PANTHER-KING | ISBN 978-4-15-030789-9 | 2005年4月15日 |
| 101 | 北の豹、南の鷹 | NORTHERN NOMAD,SOUTHERN SWORDMAN | ISBN 978-4-15-030795-0 | 2005年5月15日 |
| 102 | 火の山 | THE FIRE OF FATE | ISBN 978-4-15-030799-8 | 2005年6月15日 |
| 103 | ヤーンの朝 | THE DAWN OF DESTINY | ISBN 978-4-15-030807-0 | 2005年8月15日 |
| 104 | 湖畔のマリニア | MARINIERRE BY A MERE | ISBN 978-4-15-030818-6 | 2005年10月15日 |
| 105 | 風の騎士 | THE MASKED MENACE | ISBN 978-4-15-030826-1 | 2005年12月15日 |
| 106 | ボルボロスの追跡 | BEYOND BOLBOROS | ISBN 978-4-15-030834-6 | 2006年2月15日 |
| 107 | 流れゆく雲 | DRIFTING DESTINIES | ISBN 978-4-15-030842-1 | 2006年4月15日 |
| 108 | パロへの長い道 | THE PATH TO PERPETUAL PARROS | ISBN 978-4-15-030851-3 | 2006年6月15日 |
| 109 | 豹頭王の挑戦 | PLAYACTING THE PANTHER-KING | ISBN 978-4-15-030857-5 | 2006年8月15日 |
| 110 | 快楽の都 | THE CAPITAL OF CORRUPTION | ISBN 978-4-15-030863-6 | 2006年10月15日 |
| 111 | タイスの魔剣士 | THE FIENDISH FENCER | ISBN 978-4-15-030872-8 | 2006年12月15日 |
| 112 | 闘王 | GUIN THE GLADIATOR | ISBN 978-4-15-030878-0 | 2007年2月15日 |
| 113 | もう一つの王国 | THE UNKNOWN UNDERWORLD | ISBN 978-4-15-030884-1 | 2007年4月15日 |
| 114 | 紅鶴城の幽霊 | THE CRYPT OF THE CRIMSON CRANE | ISBN 978-4-15-030891-9 | 2007年6月15日 |
| 115 | 水神の祭り | SERPENTINE SPREE | ISBN 978-4-15-030897-1 | 2007年8月15日 |
| 116 | 闘鬼 | THE FINAL FIGHT | ISBN 978-4-15-030903-9 | 2007年10月15日 |
| 117 | 暁の脱出 | THE DEPARTURE AT DAWN | ISBN 978-4-15-030906-0 | 2007年11月15日 |
| 118 | クリスタルの再会 | CONVENTICLES IN CRYSTALBY | ISBN 978-4-15-030911-4 | 2007年12月15日 |
| 119 | ランドックの刻印 | RADICATED IN RANDOCH | ISBN 978-4-15-030915-2 | 2008年2月15日 |
| 120 | 旅立つマリニア | A DEVOTIONAL DAME | ISBN 978-4-15-030919-0 | 2008年4月15日 |
| 121 | サイロンの光と影 | A FOUL FLOWER | ISBN 978-4-15-030927-5 | 2008年6月15日 |
| 122 | 豹頭王の苦悩 | PANTHER-KING IN PAIN | ISBN 978-4-15-030931-2 | 2008年8月15日 |
| 123 | 風雲への序章 | SIGNS OF STORMS | ISBN 978-4-15-030938-1 | 2008年10月15日 |
| 124 | ミロクの巡礼 | THE WORSHIPPER'S WAY | ISBN 978-4-15-030943-5 | 2008年12月15日 |
| 125 | ヤーンの選択 | THE DICISION OF DESTINY | ISBN 978-4-15-030947-3 | 2009年2月15日 |
| 126 | 黒衣の女王 | BEAUTY IN BLACK | ISBN 978-4-15-030952-7 | 2009年4月15日 |
| 127 | 遠いうねり | THE SINISTER SURGE | ISBN 978-4-15-030957-2 | 2009年6月15日 |
| 128 | 謎の聖都 | SECRETS BEHIND THE SACRED SHRINE | ISBN 978-4-15-030962-6 | 2009年8月15日 |
| 129 | 運命の子 | THE CHILD CHOSEN | ISBN 978-4-15-030971-8 | 2009年10月10日 |
| 130 | 見知らぬ明日 | A FATHOMLESS FUTURE | ISBN 978-4-15-030975-6 | 2009年12月10日 |
[編集] 外伝
| 巻数 | タイトル | 英語表記 | 収録作品(短編) | ISBN | 発行日付 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 七人の魔道師 | THE SEVEN SORCERERS | - | ISBN 978-4-15-030130-9 | 1981年2月15日 |
| 2 | イリスの石 | AMULET OF AERIS | - | ISBN 978-4-15-030152-1 | 1982年3月31日 |
| 3 | 幽霊船 | A VESSEL THAT VANISHED | - | ISBN 978-4-15-030166-8 | 1983年2月28日 |
| 4 | 氷雪の女王 | FEMME FROST | - | ISBN 978-4-15-030180-4 | 1983年12月31日 |
| 5 | 時の封土 | THE TERRAIN OF TIME |
|
ISBN 978-4-15-030197-2 | 1984年12月15日 |
| 6 | ヴァラキアの少年 | VENTURER OF VALACHIA | - | ISBN 978-4-15-030214-6 | 1986年2月15日 |
| 7 | 十六歳の肖像 | SILHOUETTES AT SIXTEEN |
|
ISBN 978-4-15-030233-7 | 1986年12月15日 |
| 8 | 星の船、風の翼 | STARRY SHIP, WINDY WINGS | - | ISBN 978-4-15-030316-7 | 1990年3月15日 |
| 9 | マグノリアの海賊 | MUTINEERS OF MAGNOLIA | - | ISBN 978-4-15-030338-9 | 1990年12月31日 |
| 10 | 幽霊島の戦士 | THE WARRIOR IN THE WORLD OF WRAITH | - | ISBN 978-4-15-030582-6 | 1997年6月30日 |
| 11 | フェラーラの魔女 | THE FASCINATOR OF FERAH-LA | - | ISBN 978-4-15-030588-8 | 1997年10月15日 |
| 12 | 魔王の国の戦士 | THE WORRIOR IN THE WORLD OF THE WIZARD | - | ISBN 978-4-15-030592-5 | 1997年12月15日 |
| 13 | 鬼面の塔 | THE TOWER OF THEURGY | - | ISBN 978-4-15-030596-3 | 1998年3月15日 |
| 14 | 夢魔の四つの扉 | THE MOUTH OF THE MORBID MARES | - | ISBN 978-4-15-030600-7 | 1998年6月15日 |
| 15 | ホータン最後の戦い | THE HORRENDOUS HAVOC OF HOTAN | - | ISBN 978-4-15-030604-5 | 1998年9月15日 |
| 16 | 蜃気楼の少女 | THE MAIDEN OF MIRAGE | - | ISBN 978-4-15-030624-3 | 1999年9月15日 |
| 17 | 宝島 | THE THREATENING TREASURE | - | 上巻:ISBN 978-4-15-030702-8 | 2002年10月15日 |
| 下巻:ISBN 978-4-15-030704-2 | 2002年11月15日 | ||||
| 18 | <アルド・ナリス王子の事件簿 1> 消えた女官-マルガ離宮殺人事件- |
THE CASEBOOK OF ALD NALIS DISAPPEARING DAMES D' HONNEUR |
- | ISBN 978-4-15-030743-1 | 2003年12月15日 |
| 19 | 初恋 | Affaire D'amour | - | ISBN 978-4-15-030759-2 | 2004年5月15日 |
| 20 | <アルド・ナリスの事件簿 2> ふりむかない男 |
THE CASEBOOK OF ALD NALIS THE FACELESS FANTASM |
- | ISBN 978-4-15-030833-9 | 2006年1月15日 |
| 21 | 鏡の国の戦士 | THE WARRIOR IN WONDERLAND |
|
ISBN 978-4-15-030894-0 | 2007年7月15日 |
| 22 | ヒプノスの回廊 | THE PASSAGE TO PAST |
|
ISBN 978-4-15-031021-9 | 2011年2月4日 |
[編集] 関連出版物他
[編集] 愛蔵版
正伝5巻ずつを1冊にまとめて早川書房より発売された単行本シリーズ。長期保存に耐えられるよう、中性紙を使用して製本された。発表時に見られた単位系や時系列などを中心とする相違点、矛盾点のいくつかについて細かな改訂がなされている。また一部については、布張りの専用ボックスに革装の豪華本が収められた550部限定の限定版も出版されている。
| タイトル | ISBN | 発行日付 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 愛蔵版グイン・サーガI | ISBN 4-15-203410-6 | 1989年9月30日 | 正伝第1 - 5巻を収録。 |
| 限定版グイン・サーガI | ISBN 4-15-203411-4 | ||
| 愛蔵版グイン・サーガII | ISBN 4-15-203451-3 | 1990年10月31日 | 正伝第6 - 10巻を収録。 |
| 限定版グイン・サーガII | ISBN 4-15-203452-1 | ||
| 愛蔵版グイン・サーガIII | ISBN 4-15-203497-1 | 1991年11月30日 | 正伝第11 - 15巻を収録。 |
| 愛蔵版グイン・サーガIV | ISBN 4-15-203550-1 | 1993年2月28日 | 正伝第16 - 20巻を収録。 |
[編集] 新装版
シリーズ開幕30周年とアニメ化を記念し、正伝2巻ずつを1冊にまとめて早川書房より発売された新書シリーズ。
| タイトル | ISBN | 発行日付 | 備考 |
|---|---|---|---|
| グイン・サーガI 豹頭 | ISBN 978-4-15-209008-9 | 2009年3月15日 | 『豹頭の仮面』『荒野の戦士』を収録。 |
| グイン・サーガII 虜囚 | ISBN 978-4-15-209009-6 | 『ノスフェラスの戦い』『ラゴンの虜囚』を収録。 | |
| グイン・サーガIII 辺境 | ISBN 978-4-15-209021-8 | 2009年4月15日 | 『辺境の王者』『アルゴスの黒太子』を収録。 |
| グイン・サーガIV 望郷 | ISBN 978-4-15-209022-5 | 『望郷の聖双生児』『クリスタルの陰謀』を収録。 | |
| グイン・サーガV 紅蓮 | ISBN 978-4-15-209026-3 | 2009年5月15日 | 『紅蓮の島』『死の婚礼』を収録。 |
| グイン・サーガVI 密使 | ISBN 978-4-15-209027-0 | 『草原の風雲児』『紅の密使』を収録。 | |
| グイン・サーガVII 復讐 | ISBN 978-4-15-209040-9 | 2009年6月15日 | 『クリスタルの反乱』『復讐の女神』を収録。 |
| グイン・サーガVIII 帰還 | ISBN 978-4-15-209041-6 | 『トーラスの戦い』『パロへの帰還』を収録。 |
[編集] 豪華限定版
- 『豪華限定版 GUIN SAGA I・II』(早川書房)(ISBN 978-4-15-209047-8 2009年7月25日発行)
- シリーズ開幕30周年を記念し、正伝1~100巻を50巻ずつ、二分冊にまとめた限定版。B4版5段組。付録として、歴代のイラストレーター(加藤直之、天野喜孝、末弥純、丹野忍)の書き下ろしイラストレーション計4枚と、執筆開始当時に著者が作成していた「グイン・サーガ創作ノート」の一部複製が納められている。
- 『豪華限定版 GUIN SAGA III』(早川書房)(ISBN 978-4-15-209112-3 2010年5月25日発行)
- 栗本薫の一周忌を記念して出版された。正伝101~130巻、外伝1~21巻を1冊にまとめた限定版。B4版5段組。
[編集] 解説本
- 『グイン・サーガ・ハンドブック』(ハヤカワ文庫)(ISBN 4-15-030335-5 1990年11月15日発行)
- 累計1000万部突破を記念して出版された解説本。正伝1 - 34巻、外伝1 - 8巻をもとにした人名事典、グイン・サーガ研究、中原世界Q&A、キレノア大陸観光案内などの他、グイン・サーガより遥かな未来を舞台とした短編『悪魔大祭』が収められている。
- 『グイン・サーガ・ハンドブック1』(ハヤカワ文庫)(ISBN 978-4-15-030617-5 1999年6月15日発行)
- 上記『グイン・サーガ・ハンドブック』とほぼ同内容の改訂版。
- 『グイン・サーガ・ハンドブック2』(ハヤカワ文庫)(ISBN 978-4-15-030621-2 1999年7月31日発行)
- シリーズ開始20周年を記念して出版された解説本。正伝35 - 66巻、外伝9 - 15巻をもとにした人名事典、正伝1 - 66巻、外伝1 - 15巻をもとにした用語事典、グルメ、魔道、前史に関するグイン・サーガ研究などの他、20歳のアルド・ナリスを主人公とした短編『クリスタル・パレス殺人事件』が収められている。
- 『グイン・サーガ・ハンドブック3』(ハヤカワ文庫)(ISBN 978-4-15-030790-5 2005年4月15日発行)
- 第100巻刊行を記念して出版された解説本。正伝67 - 100巻、外伝16 - 19巻をもとにした人名・用語事典、五大都市研究などの他、「煙とパイプ亭」のゴダロ一家を主人公とした短編『アレナ通り十番地の精霊』が収められている。
- 『グイン・サーガ・ハンドブックFinal』(ハヤカワ文庫)(ISBN 978-4-15-030982-4 2010年2月15日発行)
- 著者の死去を受けて出版された解説本。小谷真理による作品論、全作品を網羅した人名・用語事典、全ストーリー紹介が収められている。
- 『グイン・サーガ読本』(早川書房)(ISBN 978-4-15-207968-8 1995年11月15日発行)
- 第50巻刊行を記念して出版された解説本。正伝1 - 50巻、外伝1 - 8巻をもとにした人名辞典、ストーリーガイドなどの他、外伝『黄昏の国の戦士 第一部 幽霊島の戦士』、グイン・サーガの原形となった中編『氷惑星の戦士』が収められている。
- 『グイン・サーガ・オフィシャル・ナビゲーション・ブック』(早川書房)(ISBN 978-4-15-208592-4 2004年9月30日発行)
- シリーズ開始25周年を記念して出版された解説本。キャラクター人気投票結果に合わせたキャラクター紹介、戦争および恋愛から読み解くグイン・サーガなどの他、外伝『鏡の国の戦士 第一話 蛟が池』が収められている。
- 『別冊宝島 グイン・サーガ PERFECT BOOK 剣と魔法と愛の世界のすべてがわかる!!』(宝島社)(ISBN 4-7966-3920-9 2004年2月27日発行)
- ヴィジュアルを重視して作成された解説本。キャラクター大辞典、魔道辞典、イラストレーション・コレクションなどの他、ミュージカル『グイン・サーガ 炎の群像』脚本が収められている。
- 『グイン・サーガの鉄人』(早川書房)(ISBN 978-4-15-209052-2 2009年7月15日発行)
- シリーズ開始30周年を記念して出版されたクイズ形式の解説本。正伝1~127巻、外伝1~21巻からストーリーに沿った問題が100問出題されており、解答と合わせて物語に関する詳細な解説が収められている。
[編集] 翻訳本
物語の序盤が、以下の各国語に翻訳出版されている。
| 語版 | 巻数 | タイトル | 出版社 | ISBN |
|---|---|---|---|---|
| 英語版 (ハードカバー) |
1 | THE GUIN SAGA Book One: The Leopard Mask | Vertical | ISBN 1-932234-51-9 |
| 2 | THE GUIN SAGA Book Two: Warrior in the Wilderness | ISBN 1-932234-52-7 | ||
| 3 | THE GUIN SAGA Book Three: The Battle of Nospherus | ISBN 1-932234-53-5 | ||
| 英語版 (ペーパーバック) |
1 | THE GUIN SAGA Book One: The Leopard Mask | ISBN 978-1-932234-81-7 | |
| 2 | THE GUIN SAGA Book Two: Warrior in the Wilderness | ISBN 978-1-934287-05-7 | ||
| 3 | THE GUIN SAGA Book Three: The Battle of Nospherus | ISBN 978-1-934287-06-4 | ||
| 4 | THE GUIN SAGA Book Four: Prisoner of the Lagon | ISBN 978-1-934287-19-4 | ||
| 5 | THE GUIN SAGA Book Five: The Marches King | ISBN 978-1-934287-20-0 | ||
| 独語版 | 1 | Die Guin Saga 1 Im Auge des Leoparden | Blanvalet Taschenbuchverl | ISBN 3-442-24323-8 |
| 2 | Die Guin Saga 2 In den Fängen des Kriegers | ISBN 978-3-442-24324-2 | ||
| 3 | Die Guin Saga 3 Die Schlacht von Nospherus | ISBN 978-3-442-24325-9 | ||
| 4 | Die Guin Saga 4 Gefangene der Lagon | ISBN 978-3-442-24417-1 | ||
| 仏語版 | 1 | GUIN SAGA 1 Le masque du léopard | Fleuve Noir | ISBN 2-265-08124-8 |
| 2 | GUIN SAGA 2 Le guerrier du désert | ISBN 2-265-08150-7 | ||
| 3 | GUIN SAGA 3 La bataille de Nociphère | ISBN 978-2-265-08151-2 | ||
| 4 | GUIN SAGA 4 Le Prisonnier des Lagons | ISBN 978-2-265-08426-1 | ||
| 5 | GUIN SAGA 5 Le roi des marches | ISBN 978-2-265-08427-8 | ||
| 伊語版 | 1 | Saga di Guin volume primo L'UOMO LEOPARDO | Editrice Nord | ISBN 88-429-1348-0 |
| 2 | Saga di Guin volume secondo IL GUERRIERO | ISBN 88-429-1349-9 | ||
| 3 | Saga di Guin volume terzo LA BATTAGLIA DI NOSPHERUS | ISBN 978-88-429-1350-4 | ||
| 露語版 | 1 | Сага о Гуине кн.1: Маска Леопарда | Астрель-СПб | ISBN 5-17-027700-8 |
| 2 | Сага о Гуине кн.2: Воин в Пустыне | ISBN 5-17-028207-9 | ||
| 3 | Сага о Гуине кн.3: Битва в Носферусе | ISBN 5-17-028721-6 | ||
| 韓国語版 | 1 | 구인사가 1 표범 머리 가면 | - | ISBN 978-89-252-4687-1 |
| 2 | 구인사가 2 황야의 전사 | ISBN 978-89-252-4688-8 | ||
| 3 | 구인사가 3 노스페라스의 전투 | ISBN 978-89-252-4689-5 | ||
| 4 | 구인사가 4 리곤의 포로 | ISBN 978-89-252-5125-7 | ||
| 5 | 구인사가 5 변경의 왕자 | ISBN 978-89-252-6168-3 |
[編集] コミック
グイン・サーガをもとにして描かれたコミック作品としては、以下のものがある。
| 巻数 | ISBN | 発行日付 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 『グイン・サーガ 七人の魔道師』 / 作画:柳澤一明 | |||
| 1 | ISBN 4-88991-775-6 | 2001年3月1日 |
出版:メディアファクトリー MFコミックス
|
| 2 | ISBN 4-8401-0404-2 | 2002年1月31日 | |
| 3 | ISBN 4-8401-0478-6 | 2003年1月31日 | |
| 『グイン・サーガ』 / 作画:沢田一 | |||
| 1 | ISBN 978-4-86176-365-6 | 2007年2月3日 |
|
| 2 | ISBN 978-4-86176-422-6 | 2007年12月15日 | |
| 3 | ISBN 978-4-86176-573-5 | 2008年10月13日 | |
| 4 | ISBN 978-4-86176-649-7 | 2009年4月13日 | |
| 5 | ISBN 978-4-86176-724-1 | 2009年10月15日 | |
| 6 | ISBN 978-4-86176-769-2 | 2010年6月13日 | |
[編集] 天狼叢書
作者の個人事務所である「天狼プロダクション」発行の、同性愛をモチーフとする作品を収めた個人誌「天狼叢書」に、番外編として以下のものが収められている。
- 『ローデス・サーガ 南から来た男(上・下)』(1999年12月31日発行)
- ケイロニアの盲目の選帝侯、「黒衣のロベルト」ことローデス侯ロベルトを主人公とした『ローデス・サーガ』の第1巻。ロベルトと黒人の逃亡奴隷ブライ、ベルデランド侯ユリアスとその弟レグルスの愛憎劇が描かれている。
- 『ローデス・サーガ 眠り姫の夜 風が丘恋唄1』(2000年12月31日発行)
- 『ローデス・サーガ』の第2巻。ロベルトとケイロニア皇帝アキレウスとの交情を中心とした物語が描かれている。
- 『マルガ・サーガ 凶星』(2000年8月15日発行)
- マルガで隠遁生活を送っていた頃のナリスとヴァレリウスとの愛憎劇を中心とした物語。5編の短編が収められている。
-
-
- 「凶星 -新月のマルガ-」
- 「マルガ/夜明け前」
- 「ふたり」
- 「恋い知らず -カイ-」
- 「楽士の恋」
-
- 『マルガ・サーガ2 みずうみ』(2009年12月30日発行)
- 『マルガ・サーガ 凶星』の続編。5編の中短編が収められている。
-
-
- 「湖畔日記」
- 「嫉妬 -湖畔にて-」
- 「夢魔のくる夜」
- 「みずうみ」
- 「マルガ・ラストシーン」
-
[編集] 同人誌
以下の作者の個人同人誌に、いくつかの番外編が収められている。ただし、正伝とは時系列的に矛盾するものもあり、いわば作者自身による二次創作物としての側面が強いものも多い。
- 『FULLHOUSE 1』(1990年12月23日発行)
- 同性愛をモチーフとした同人誌第1巻。
- 「一夜」
- イシュトヴァーンとカメロンとの出会いを描いた作品。
- 「激突ナリスVSイシュト! PARTI」
- 「激突ナリスVSイシュト! PARTII」
- イシュトヴァーンとナリスとの再会を描いた作品。
- 『FULLHOUSE 2』(1992年8月15日発行)
- 同性愛をモチーフとした同人誌第2巻。
- 「チチア」
- イシュトヴァーンとライゴールのランとの出会いを描いた作品。
- 『FULLHOUSE 3』(1996年8月26日発行)
- 同性愛をモチーフとした同人誌第3巻。
- 「凶星」
- マルガで隠遁生活を送っていた頃のナリスとヴァレリウスとを描いた物語。
- 『FULLHOUSE 4』(1997年10月3日発行)
- 同性愛をモチーフとした同人誌第4巻。
- 「1999年やおいの旅 -やがて、おおいなるイリスへ-」
- グイン・サーガの他、作者のさまざまな作品の登場人物が一堂に会する、ドタバタ・パロディ作品。
- 『FULLHOUSE Special 2 中島梓脚本集』(1995年11月9日発行)
- 作者の舞台脚本集第2巻。
- 「マグノリアの海賊」
- 1991年上演のミュージカルの脚本。
- 「グイン・サーガ 炎の群像」
- 1995年上演のミュージカルの脚本。
- 『VALERIUS MAGAZINE』(1985年8月11日発行)
- 作者自身が会長をつとめたヴァレリウス・ファンクラブの会誌。
- 「暗い森の彼方」
- ヴァレリウス16歳時の冒険譚。のちに外伝7巻『十六歳の肖像』に収められた。
- 『浪漫之友』(2005年4月1日創刊)
- 同性愛をモチーフとした季刊同人誌。
- 「ヴァイス・トロピカル」
- 南洋諸島ゴアを舞台に、青年ティンギを主人公として描かれた物語。1 - 8号、11号に掲載(未完)。
- 「湖畔日記」
- 天狼叢書『マルガ・サーガ 凶星』続編。ヴァレリウスとの交情を中心とした物語が、ナリスの一人称で綴られている。12、13号に前後篇が掲載。
- 「嫉妬 -湖畔にて-」
- 「湖畔日記」続編。「湖畔日記」同様、ナリスの一人称で綴られている。15号に掲載。
- 「夢魔のくる夜」
- 『マルガ・サーガ』外伝。ナリスを襲った一夜の悪夢をナリスの一人称で綴る。16号に掲載。
[編集] その他関連作品
グイン・サーガと共通する世界、異なる時代を舞台とした物語としては、以下のものがある。
- 『トワイライト・サーガ 1 カローンの蜘蛛』(光風社出版 ISBN 4-87519-453-6 1983年8月15日発行/ 角川文庫 ISBN 4-04-150015-X 1986年6月10日発行)
- 『トワイライト・サーガ 2 カナンの試練』(光風社出版 ISBN 4-87519-453-6 1984年8月20日発行/ 角川文庫 ISBN 4-04-150015-X 1986年6月25日発行)
- グイン・サーガの未来を舞台とした物語。闇王国と化したパロスの美貌の王子ゼフィールと、それに従うトルース出身の戦士ヴァン・カルスとの放浪譚。2巻あわせて10編の連作中短編が収められている。詳細についてはトワイライト・サーガを参照のこと。
- 『パロスの剣』(角川文庫 ISBN 4-04-150029-X 1989年10月25日発行)
- グイン・サーガの過去を舞台とした物語。隣国カウロスの脅威に立ち向かう、男装の王女エルミニアと、伝説の宝剣「パロスの剣」にまつわる物語を描いている。
- もともとはコミック『パロスの剣』(いがらしゆみこ画 / あすかコミックス、中央公論社、中公文庫、フェアベル)の原作として描かれたものを、のちに小説化したもの。
グイン・サーガとは異なる世界を舞台としているが、グイン・サーガとのなんらかの関連を思わせる描写のある作品としては、以下のものがある。
- 『魔境遊撃隊 第二部』(角川文庫 ISBN 4-04-150006-0 1984年9月25日発行 / ハルキ文庫 ISBN 4-89456-434-3 1998年8月18日発行)
- 南海の孤島を舞台とした異境冒険譚の後編。作者と同じ名前を持つ主人公が、島に残された古い神殿に、豹頭の王の事績が描かれた壁画を発見する場面があり、それをきっかけとしてグイン・サーガを書き始めた、という記述がある。
- 『魔界水滸伝』(正伝20巻、外伝4巻)(カドカワノベルズ、角川文庫、ハルキホラー文庫)
- クトゥルー神話を題材として、クトゥルーの神々、日本を中心とした地球の神々、人類の三つどもえの戦いを描いた伝奇SF。イロン写本、大導師アグリッパなど、グイン・サーガと共通するアイテムや人物が登場する。
- 『新・魔界水滸伝』(1 - 4巻)(角川文庫)
- 『魔界水滸伝』から5000年後の銀河を舞台とした続編。カイザー転送装置、ファイファ・システムや、半獣半人の種族が支配する銀河帝国など、グイン・サーガと共通するアイテムや設定が登場する。
[編集] 画集
グイン・サーガ各巻に使用された表紙、口絵、挿絵のみで構成される画集としては、以下のものがある。
- 『天野喜孝 グイン・サーガ画集』天野喜孝(早川書房)(ISBN 978-4-15-207984-8 1996年3月15日発行)
- 『末弥純 グイン・サーガ画集』末弥純(早川書房)(ISBN 978-4-15-208514-6 2003年9月30日発行)
- 『加藤直之 グイン・サーガ画集』加藤直之(早川書房)(ISBN 978-4-15-209120-8 2010年3月25日発行)
- 『丹野忍 グイン・サーガ画集』丹野忍(早川書房)(ISBN 978-4-15-209125-3 2010年5月25日発行)
[編集] イメージアルバム
グイン・サーガのストーリーをもととして、映画のサウンドトラック風に音楽化した作品。プログレッシヴ・ロック風の楽曲を主体とし、シンセサイザーやオーケストラを多用している。主要な登場人物ごとにテーマとなるフレーズを設定し、それにさまざまなアレンジを加えながら、ストーリーに合わせて互いに絡ませつつ、曲を構成しているのが大きな特徴となっている。全て日本コロムビアより発売。
作曲・編曲は淡海悟郎。『グラフィティ』の1曲を栗本薫、『炎の群像』の全曲を中島梓が作詞している。また『炎の群像』の一部楽曲は中島梓の作曲による。
| タイトル | 収録曲 | 演奏 | 発売日 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 辺境篇 |
|
淡海悟郎&ビッグ・マウス | 1983年10月21日 | 正伝1 - 5巻のストーリーを音楽化。 |
| 陰謀篇 |
|
1984年9月21日 | 正伝6 - 10巻のストーリーを音楽化。 | |
| 戦乱篇 |
|
淡海悟郎&ビッグ・マウスwith大魔道管弦楽団 | 1985年3月21日 | 正伝11 - 16巻のストーリーを音楽化。 |
| グラフィティ |
|
1985年12月21日 | 主役級の登場人物8人をテーマとした楽曲が収められている。 「《GUIN》with Panther Head」の作詞は栗本薫。 |
|
| 七人の魔道師 | - | - | - | 外伝1巻のストーリーを音楽化。 詳細は七人の魔道師 - イメージアルバムを参照。 |
| 氷雪の女王/時の封土 |
【DISC I】
【DISC II】
|
LEGEND(DISC I)、淡海悟郎(DISC II) | 1993年10月21日 | 外伝4、5巻のストーリーを音楽化。2枚組。 |
| イリスの石 |
|
淡海悟郎 | 1994年9月21日 | 外伝2巻のストーリーを音楽化。 |
| ノスフェラスの嵐 |
|
淡海悟郎(1 - 5)、LEGEND(6 - 8) | 1995年1月1日 | 正伝19、24巻(第4話)のストーリーを音楽化。 |
| ケイロニア篇 |
|
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 | 1995年7月21日 | 正伝17、18、20 - 23巻のストーリーを音楽化。 |
| 炎の群像 |
|
- | 1995年11月1日 | 1995年上演のミュージカルに使用された楽曲集。 |
| 光の公女 |
|
淡海悟郎(3,5,7)、LEGEND(1,2,4,6,8) | 1996年10月1日 | 正伝24、26、27、31巻のストーリーをもとにして、 イシュトヴァーンによるアムネリス救出劇を中心として音楽化。 |
| 幽霊船 |
|
淡海悟郎 | 1997年5月21日 | 外伝3巻のストーリーを音楽化。 |
[編集] 限定ボックス
- グイン・サーガ クロニクル(トイズワークス)
- グイン・サーガBOX PANDORA(早川書房)(ISBN 978-4-15-600002-2 2006年9月30日発行)
- 『グイン・サーガ・オフィシャル・ナビゲーション・ブック』表紙イラストを立体化したフィギュア、グイン・サーガ世界の地図、トレーディング・カード、外伝「ヒプノスの回廊」収録の小冊子などを収録した限定ボックス。価格10,500円。
[編集] ゲーム
[編集] ゲームブック
- 『グイン・サーガ 1 ラルハスの戦い』著者:多摩豊(ハヤカワ文庫GB)(ISBN 4-15-090001-9 1986年12月15日発行)
- 正伝第1巻から第16巻を題材としたアドベンチャー・ゲームブック。プレイヤーは、パロの青年子爵ラルハス(原作には登場しない、ゲームオリジナルの人物)として、モンゴールに占領された祖国パロを救うために、局面ごとにさまざまな行動を選択しつつ、ゲームを進めていく。
[編集] コンピュータゲーム
[編集] シミュレーションゲーム
- 『グイン・サーガ』(ツクダホビー)
- 正伝第1巻から第16巻を題材にし、モンゴール軍とグインたち、ラゴン、セムとの戦闘を取り扱ったウォー・シミュレーションゲーム(ボードゲーム)。ノスフェラスを舞台として、グインたちとセム、ラゴン連合軍対モンゴール軍の戦いをゲーム化した「ノスフェラス」と、パロとゴーラ、ノスフェラスの一部を舞台として、パロ軍対モンゴール軍の戦いをゲーム化した「パロ」の、2つのゲームが収められていた。
- 原作を再現するために、さまざまな特別ルールが工夫されていた。たとえば「ノスフェラス」では、グインが砂嵐に巻き込まれて狗頭山のふもとへ飛ばされたというエピソードを再現するための「突風ルール」や、あらかじめ怪物イドが隠れている場所を設定しておく「イドルール」、モンゴール陣営の五色騎士団のうち、色の異なる騎士団が協同で作戦を行う場合、戦闘の効率が落ちるという「異色効果ルール」などがあった。
[編集] テーブルトークRPG
- 『グイン・ワールド』(ツクダホビー)
- テーブルトークRPGゲーム『ローズ・トゥ・ロード』のヴァリアント・ゲーム。『ローズ・トゥ・ロード』のルールを基本とし、セットには『ローズ・トゥ・ロード』のルールブックが同梱されていた。それに加えて、多摩豊デザインによる、グイン・サーガ世界用の追加ルールやデータの冊子、マップ類などを追加して、グイン・サーガをロールプレイで楽しむことができるようにしたもの。シナリオとして「キタラの秘密」が収められていた。
[編集] ミュージカル
[編集] マグノリアの海賊
外伝9巻『マグノリアの海賊』をミュージカル化。小説と脚本はほぼ同時に執筆された。マグノリアの海賊も参照のこと。
- 1991年1月18日 - 27日:東京 シアターアプル
主要スタッフ
- 原作:栗本薫
- 脚本、演出、音楽:中島梓
- 衣装デザイン:天野喜孝
主要キャスト
[編集] グイン・サーガ炎の群像
正伝第1巻から第16巻を題材としてミュージカル化。モンゴールのパロ占領、レジスタンス等によるモンゴール敗退までを描く。ただし、舞台はパロに限られており、ノスフェラスのエピソードは登場しない。本来、主人公であるはずのグインも、人間で演ずることは不可能であるとして登場していない。
- 1995年11月9日 - 26日:東京 シアターアプル
- 1995年12月1日 - 10日:大阪 シアター・ドラマシティ
主要スタッフ
- 原作:栗本薫
- 脚本、作曲、作詞、演出:中島梓
- 作曲、音楽監督:淡海悟郎
- 美術監督:天野喜孝
主要キャスト
- アルド・ナリス:宮内良
- アムネリス:朝香じゅん
- レムス:大沢健
- リンダ:鈴木ほのか
- イシュトヴァーン:岡幸二郎
- ヴァレリウス:駒田はじめ
- マリウス:加藤雅也
- リギア:福麻むつ美
- カースロン:大谷美智浩
- アムブラのミーナ:華村りこ
- アムブラのレティシア:上月真琴
[編集] テレビアニメ
2009年4月から9月まで、NHK・BS2にて放送された。全26話。原作の16巻『パロへの帰還』までのストーリーをアニメ化。音楽は『ファイナルファンタジーシリーズ』、『ロストオデッセイ』などのゲーム音楽を手がけた植松伸夫である。BIGLOBEやNHKオンデマンドでも配信されている。同年10月1日から2010年3月18日までNHK総合テレビでも放送された。 製作はアニプレックス(企画にアニプレックスの社長である夏目公一朗の名がクレジットされているため)。
[編集] 声の出演
[編集] アニメ版オリジナルキャラクター
- ルト
- モンゴールの黒騎士第三隊長で、スタフォロス城城主ヴァーノンの側近。グインたちを捕らえてスタフォロス城に連行するが、セム族がスタフォロス城を夜襲した際に戦死した。
- ネム
- スタフォロス城の剣豪。セム族がスタフォロス城を夜襲した際に牢から脱出したグインたちと交戦し、オロに致命傷を負わせるがグインに敗れた。
- シド
- モンゴール大公ヴラドの小姓。アムネリスたちが取り逃がしたグインたちの追跡の一件を任されており、笛の音で謎の集団を呼び寄せる。
- 呼び寄せた部下たちが全てグインに倒された後、レムスたちと別れてモンゴールにやって来たグインを待ち伏せし、魔道でグインを捕らえてトーラスの金蠍宮の屋内庭園に監禁する。しかし、連合軍がトーラスを攻撃した際にグインに逃げられてしまう。その後、パロに向かう途中のレムスたちの前に現れ、レムスたちを言葉巧みにカナンの遺跡に誘導しレムスたちを捕らえようとするが、そこに現れたグインに阻まれ、グインと交戦する。交戦中に竜頭人身の怪物に変身し、グインを追い詰めるがアクラを出現させたグインに倒され、最期の断末魔に「ヤンダル・ゾッグ様」と叫んで消滅した。
- アナク
- シドが呼び寄せた謎の集団のリーダー格の女性。部下が全てグインに倒された後、パロに向かう途中のグインたちを襲撃する。鋼線を武器にしており、それでグインを一時拘束するが、スニの吹き矢で腕を撃たれ、鋼線の拘束が弛んだ一瞬の隙をグインに突かれて倒された。
- ネス
- シドが呼び寄せた謎の集団の一人。耳にキタイの紋章の耳飾りを付けており、アルゴスからパロへ向かう途中のグインたちを襲撃するが、グインに倒された。
[編集] スタッフ
[編集] 主題歌
- オープニングテーマ「グインのテーマ」
- 作曲 - 植松伸夫 / 編曲 - 成田勤、中山博之
- エンディングテーマ「Saga〜This is my road」
- 作詞・作曲・編曲・歌 - カノン
- 挿入歌「Where'er you go〜Cavalleria Rusticana〜」(第23話)
- 作曲 - マスカーニ / 編曲 - 安部潤 / 訳詞・編曲・歌 - カノン
[編集] 各話リスト
| 話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 豹頭の仮面 | 米村正二 | 若林厚史 | 若林厚史 | 服部憲知 |
| 2 | 黒伯爵の砦 | ヤマトナオミチ | 肥塚正史 | ||
| 3 | 紅の傭兵 | 岩田義彦 | 金紀杜 | ||
| 4 | 死の河を越えて | 三原武憲 | 曾我篤史 | ||
| 5 | 宿命の出会い | 梅本唯 | 町田真一 | ||
| 6 | セム族の集結 | 佐々木真哉 | 小谷杏子 | ||
| 7 | ノスフェラスの戦い | ヤマトナオミチ | 水野知己 | ||
| 8 | 狼王との出会い | 東出太 | 清水博明 | ||
| 9 | ラゴンの虜囚 | 山崎茂 | 森田実 | ||
| 10 | 辺境の王者 | 秦義人 | 曾我篤史 | ||
| 11 | 戦士たち | ヤマトナオミチ | 小谷杏子 | ||
| 12 | 新たなる運命 | 佐々木真哉 | 服部憲知 | ||
| 13 | 海へ | 梅本唯 | 町田真一 | ||
| 14 | 光の船、光の公女 | 羽生尚靖 | 清水博明 | ||
| 15 | 再会 | 林瑛介 | 水野知己 | ||
| 16 | 胎動 | 山崎茂 | 森田実 | ||
| 17 | さらば愛しきひとよ(前編) | 青柳宏宣 | 李政灌 | ||
| 18 | さらば愛しきひとよ(後編) | ヤマトナオミチ | 曾我篤史 服部憲知 |
||
| 19 | 蜃気楼 | 梅本唯 | 町田真一 | ||
| 20 | 紅の密使 | 羽生尚靖 | 窪敏 津熊健徳 |
||
| 21 | クリスタルの反乱 | 佐々木真哉 | 小谷杏子 | ||
| 22 | 復讐の女神 | 山崎茂 | 森田実 | ||
| 23 | 如何なる星の下に | ヤマトナオミチ | 水野知己 | ||
| 24 | モンゴール最後の日 | 林瑛介 | 李政灌 | ||
| 25 | 宿命との戦い | 山崎茂 | 森田実 | ||
| 26 | 旅立ち | 若林厚史 | 村田峻治 |
[編集] 放送局
| 放送地域 | 放送局 | 放送期間 | 放送日時 | 放送区分 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 日本全域 | NHK BS2 | 2009年4月5日 - 9月27日 | 日曜 23時29分 - 23時54分 | BSデジタル放送 | 『衛星アニメ劇場』枠 |
| アニメワン | 2009年4月12日 - | 日曜 24時00分 更新 | ネット配信 | 1週間無料配信 | |
| NHK総合テレビ | 2009年10月1日 - 2010年3月18日 | 木曜 24時45分 - 25時10分 ※ | 地上波 | 『衛星アニメ劇場』枠 |
※ 第17話と第18話、第25話と第26話は2話連続放送のため、24時45分 - 25時35分に放送。
| NHK BS2 衛星アニメ劇場 日曜23:29 - 23:54枠 | ||
|---|---|---|
| 前番組 | 番組名 | 次番組 |
|
(アニメ枠未開設)
|
グイン・サーガ
|
スターウォーズ/クローンウォーズ
(シーズン1) |
| NHK総合テレビ 衛星アニメ劇場 木曜24:45 - 25:10枠 | ||
|
グイン・サーガ
|
枠廃止(水曜25:00に移動)
|
|
[編集] 話題
[編集] 「豹頭の仮面」改訂版発行の経緯
第1巻「豹頭の仮面」に登場する、全身を極めて伝染性の高い業病に冒されたヴァーノン伯爵は、当初、その業病を「癩病」、人物の通称を「癩伯爵」と記されていた。だが、その病の描写が、本来の「癩病(ハンセン病)」のものとは著しく異なり、人々の間にいまだ流布している病に対する誤解とそれに基づく差別をさらに助長しかねないものであるとして、全国ハンセン病患者協議会より、作者及び出版社に対する抗議があった。
その抗議に対し、作者及び出版社は全面的に謝罪し、1982年3月以降の重版分から、作中の病の描写はフィクションとしてのものであり、実際の病とはまったく異なる関係のないものであることなどを記した文を巻末に註記することで、協議会と和解した。
その後、作者及び出版社は該当する部分について自主的に全面改訂を行い、「癩病」→「黒死病」、「癩伯爵」→「黒伯爵」等と書き換えた改訂版を1983年1月に発行し、以前の版を絶版とした。
[編集] ギネスブックへの申請
正伝第93巻が発行された2004年4月、早川書房が米国の英語版を元に算出した3022万5000文字の「世界最長の小説」としてギネス・ワールド・レコーズ社に申請したが、1冊にまとめられた作品ではないという理由で却下された。早川書房は3000万文字以上の作品を1冊にまとめるのは事実上不可能であるとして、複数冊にわたる作品に関するカテゴリーの新設を求めたが、これも拒否された[16]。
なお、ギネスブック認定[17]の世界最長の小説は、2004年版まではマルセル・プルーストの『失われた時を求めて』の960万9000文字、2005年版ではサイモン・ロバーツの『ニカーズ』(Knickers, ISBN 978-0954460501)の1415万6074文字である[18]。2007年版では『失われた時を求めて』が「世界最長の小説」とされる(日本語版『ギネス世界記録2007』p.161)。
[編集] 百の大典
2005年4月9日、《グイン・サーガ》100巻達成記念イベント「百の大典」が、 九段会館にて開催された。
- 第1部 栗本薫インタビュー
- 第2部 歴代イラストレーター座談会
- 第3部 中島梓ライブ
- 第4部 グイン・サーガ・クイズ大会
来場者には、作品の表紙イラストをモチーフとした特製ポストカードなどが配布された。また、会場では、正伝第100巻『豹頭王の試練』特装版サイン本の販売が行われた。あわせて、グイン・サーガの電子出版およびグイン・サーガのアニメーション化についての発表が行われた。
[編集] 特装版・限定カバーバージョン
いくつかの巻で通常のものとは装幀を変えた版が刊行されている。2005年4月、正伝第100巻『豹頭王の試練』の刊行を記念した同書の特装版が部数限定で発行された。また2008年6月には、「グイン・サーガを飾るイラストレーターたち」と題し、正伝第15巻『トーラスの戦い』(加藤直之「美貌の貴公子アルド・ナリス」)、外伝第6巻『ヴァラキアの少年』(天野喜孝「稀代の悪童イシュトヴァーン」)、正伝第68巻『豹頭将軍の帰還』(末弥純「豹頭の戦士グイン」)、正伝第96巻『豹頭王の行方』(丹野忍「神秘なる女王リンダ」)の限定カバーバージョンが発行された。いずれも通常版の表紙イラストの一部をトリミングし、表紙を飾った登場人物をクローズアップした表紙となっている。
[編集] 予定タイトル
正伝各巻巻末に掲載の作者あとがきのいくつかで、その後のいくつかのタイトルが予告されていた。このうち最も有名なものが正伝第7巻『望郷の聖双生児』あとがきで、シリーズ最終巻のタイトルとして予告された『豹頭王の花嫁』である。また正伝第29巻『闇の司祭』のあとがきでは、『豹頭王の花嫁』を含め、物語の道標となる以下のタイトルが予告されていた(太字は実際に刊行されたタイトル)。
- 『サイロンの豹頭将軍』(第30巻)
- 『カリンクトゥムの扉』
- 『大導師アグリッパ』(第75巻)
- 『豹頭王の誕生』(第70巻)
- 『ゴーラの僭王』 (第64巻)
- 『ランドックを求めて』
- 『ラゴンの反乱』
- 『ノスフェラスの彼方』
- 『豹頭王の花嫁』
なお、正伝第64巻『ゴーラの僭王』のあとがきにおいても、制作ノートに記されていたものとして、当初予定されていたタイトルが示された。その中には実際に使用されたものそうでないものもあるが、作者によれば、この長大な物語において、このタイトルが物語の方向を示す道標の役割を果たすことになったという。
[編集] 脚注
- ^ 出版直前に書いていた単行本のエピグラムとあとがきは127巻が絶筆となった
- ^ かつては大蛇のかわりに妖蛆クロウラーが守っていたが、グインがヨツンヘイムを訪れた際に、やむを得ずクロウラーを殺してしまったため、その代わりとして、クリームヒルドによって大蛇が呼び出された。(外伝第5巻『時の封土』所収「白魔の谷」)
- ^ ヴァレリウスの言葉(正伝第22巻『運命の一日』)によれば、魔道師とは「魔道師ギルドにより、営業免許を与えられて、魔道をなりわいとし、人に魔道を教える師の資格をもつもの」とされる。しかし一般には、魔道を使える者のうち魔道師ギルドに属していないもの(黒魔道師など)に対しても「魔道師」という呼称を使用している。
- ^ グイン・サーガの時代の中原諸国において魔道士が制度として発達しているのはパロのみであり、他にはクムにおいて魔道伯と呼ばれる、クムの魔道師を束ね、魔道をもって宮廷に仕える地位が存在する例がみられる程度である(正伝第60巻『ガルムの報酬』他)。他の国では、例外的に雇われた魔道師が軍師・参謀的な役割を果たす程度であり、各国の要請に応じて魔道師を派遣する、派遣魔道士ギルドが存在する(正伝第69巻『修羅』)。
- ^ 外伝第6巻『十六歳の肖像』所収の「暗い森の彼方」には、黒魔道師独自の戒律と思われる《暗黒の十二条》が登場する。
- ^ 正伝第59巻『覇王の道』において、キタイ出身の魔道師オーノが、ホータン魔道師ギルドおよびキタイ魔道師ギルドについて言及している。
- ^ 『S-Fマガジン 1982年12月増刊号』所収の作者によるエッセイ「豹(グイン)より若き友への手紙」によれば、ミロク教徒のあいだでは、ミロク神とは「五十六億七千年後(原文ママ)にあらわれて世界を救う仏」であるとされているという。このことは、このミロク神が、少なくともその性質の一部について、現実世界の弥勒菩薩をモデルにしていることを示唆している。
- ^ 火薬は少なくとも一般には知られておらず、花火や狼煙にはケムリソウと呼ばれる特殊な木の実(火にくべると破裂して煙と音を発する)が使用されている。
- ^ 中原における「騎士」とは、必ずしも中世から近世ヨーロッパの騎士のように、地主階級以上の出身の人間が厳密な入団資格審査を経ていずれかの騎士団に入団することによって得られる、非常に名誉ある称号ではない。 テンプル騎士団や金羊毛騎士団に近いエリート的な要素を持つパロの聖騎士団のような存在もあるが、事実上は騎兵科の傭兵集団であるケイロニアの黒竜騎士団なども「騎士団」を標榜しているなど(ただし個々の団員が「黒竜騎士」を名乗った例は見られない)、騎兵科の部隊を「騎士団」と呼ぶ例もある。
- ^ 通常であれば、1万人程度の部隊が戦場に到着してから会戦の準備を終えるまでに1日以上かかる。[要出典]
- ^ 三十年戦争当時のフランスやスペイン、神聖ローマ帝国、イングランドなどが(財政的に)常時展開させることが出来た軍隊の規模は2万から3万であった。[要出典]
- ^ ただし、グインが黒竜騎士団に傭兵として採用された背景には、その数日前に、優れた予言者として信頼される魔道師ルカがダルシウスに対し、グインの雇用の進言をほのめかすような予言を行っていたことがあり(正伝第17巻『三人の放浪者』)、傭兵としての即日雇用の事例としてはやや特殊な面もある。
- ^ 火砲が発達していないため、砲列甲板は存在しない。
- ^ ただし、正伝15巻『トーラスの戦い』の挿絵には沿海州の軍船が櫂を用いて進む様子が描かれている。
- ^ B.G.M.として"Seperate Ways" by Journeyを指定。
- ^ www.yomiuri.co.jp - 「ギネス“未認定”の最長小説」、2004年11月5日。
- ^ 『非現実の王国で』はさらに長い、一人の作家による単一(シリーズではなく分冊)の小説作品[要検証]ではあるが、全てが刊行されていない。
- ^ Simon Roberts Publishing(このサイトで『ニカーズ』の全文のPDFファイルが公開されている)
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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