キン肉バスター

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サモア・ジョーによるキン肉バスター(マッスルバスター)
落下時のキン肉バスターの体勢

キン肉バスター(キンにくバスター)は、ゆでたまごによる漫画キン肉マン』とその続編『キン肉マンII世』、及びそれらを原作としたアニメに登場する必殺技の名称。

作中では主に主人公キン肉マンキン肉万太郎が使用する。実際のプロレスでも用いられることがある。

相手の両股を手で掴み頭上に逆さに持ち上げ、相手の首を自分の肩口で支える。この状態で尻餅をつくように着地し、衝撃で同時に首折り、背骨折り、股裂きのダメージを与える。相手を逆さまに肩口に乗せるように抱え上げている体勢はブレーンバスターと似ているが、威力は全く異なり、技の種類としては関節技に近い。キン肉マン自身、プラネットマン戦で「関節を痛めつける技」と述べる。

目次

[編集] バリエーション

キン肉バスター(五所蹂躙絡み)
キン肉マンがプリンス・カメハメから伝授された48の殺人技の一つ。『キン肉マンII世』の冒頭においては、五所蹂躙絡み(ごところじゅうりんがらみ)の名称も与えられ、キン肉族の家宝となっている。
強靭な腰の力と肩・腕力が必要でテリー・ザ・キッドが使おうとした時に、父親のテリーマンから「あれはキン肉族の強靭な筋肉があるからこそ出来る技」と説明されている。ただし、『キン肉マン』「夢の超人タッグ編」や『キン肉マンII世』「究極の超人タッグ編」ではカメハメ(の霊)に師事したテリーマンも使用していた[1]
この技が初めて使用されたのは超人オリンピック ザ・ビッグファイト決勝戦における対ウォーズマン戦であり、首折・背骨折・股裂が一度に集結した完璧な必殺技とされる。
だが「首のフックが甘い」などの弱点があり、「首のフックをはずす(ネック・エスケープ)」や後述のバッファローマン版キン肉バスター破り・リベンジバスター[2]、遠心力で回転させて屋根に炸裂させる新・キン肉バスターなどの手法で破ることが可能。この弱点を克服するために、キン肉マン及び万太郎自身や彼らの好敵手であるアシュラマンスカーフェイスらが自分の技として取り込み、改良に挑戦している。その結果、様々なバリエーションが生み出された。
新キン肉バスター(ネオキン肉バスター)
「7人の悪魔超人編」の対バッファローマン戦で初使用。バッファローマン版・キン肉バスター破りで体勢を入れ替えられたキン肉マンが、回転し両手で上昇気流を起こして天井に「着地」する。
ダブル・キン肉バスター
  1. キン肉マンの必殺技。「7人の悪魔超人編」対バッファローマン戦で使用。新キン肉バスターとキン肉バスターを連続して掛ける荒業で、バッファローマンを含めた7人の悪魔超人との戦いに終止符を打つフィニッシュ・ホールドとなった。
  2. W・キン肉バスターとも表記。2人の対戦相手に同時にかける技。『キン肉マンII世 究極の超人タッグ編』において、ブタ肉マンに扮したカオスが、人間である一等マスクとロビンマウスに対して使用。当時のカオスは「体重の軽い人間がタイミングよく乗っかってくれるから可能な技」(つまり、技をかけるのには相手の協力が必要)と語っていた。
  3. 後述のバスターバリエーションPART5も「究極の超人タッグ編」においてW(ダブル)キン肉バスターと呼ばれている。
口さけキン肉バスター
キン肉マンが「黄金のマスク編」対スニゲーター戦で使用。オリジナル版と違い、相手の上あごと下あごを掴んでキン肉バスターをかける。
サイドキン肉バスター
キン肉マンの技。「黄金のマスク編」の対悪魔将軍戦で使用。ロープの反動を利用して横方向に飛び、競技場の壁にぶつける。相手にロープを掴まれ、掛け手と受け手を逆転されることで返された。
アルティメット・スカー・バスター
スカーフェイスの必殺技。キン肉バスターの姿勢から、更に相手の首を足で三角絞めのように絡めた改良技で、首のフックが甘いという弱点を克服し、三角絞めの効果を加えて首へのダメージも大きくなっている。完成度は高く、一部のキン肉バスターの回避技の通用しない強力な技。後述のアルティメット・阿修羅バスターに破られるまで、「バスター中のバスター」と注目され恐れられていた。
ターンオーバー・キン肉バスター
キン肉万太郎の必殺技。基本的にはキン肉バスターと同じだが、相手の体の向きが前後逆となっている。
マッスル・G(グラヴィティ)
キン肉万太郎の必殺技。相手を捕らえて落下するまではキン肉バスターと同じだが、降下の最中に火事場のクソ力を発動させることにより、強烈なG(加重)が加わり、相手が強風を受けたヨットの帆のように反り返る。その状態で両腕も脚で挟み込んでキン肉バスターをかける(その際相手と自分の身体でアルファベットの「G」を形作っている)。
その威力はキン肉バスターの三つの効果に加え、両腕と肋骨をへし折り、内臓にもダメージを与えるほど。後述のマッスル・エボルシオンの一部としてのマッスル・Gを見たテリーマンの感想は「キン肉バスターが極める五箇所(首・背骨・腰骨・左右の大腿骨)に加え肋骨と内臓を極める七個所極め」。
また、従来のキン肉バスターの弱点であった首からの脱出(そもそもロックする部位は首ではなく、両足を用いて相手の両腕をロックする)やバッファローマンやアシュラマン式の「腕や脚を使う」バスター破りも、不自然な体勢と強烈な重力のために出来ない。現時点では究極のキン肉バスターの進化系となっている。
阿修羅バスター(別名「トリプルキン肉バスター」)
アシュラマンの必殺技。6本の腕で相手の両手両足を完全にフックし、キン肉バスター返しやネオキン肉バスターに移行できないようにする。また、キン肉バスターを構成する3つの技に足首折りとチキンウイングアームロックの2つの技も加わり、相手の四肢にもダメージを与える。しかし首のフックが甘く、その弱点をつかれて技を外された。
改良阿修羅バスター
アシュラマンの必殺技。「夢の超人タッグ編」の対ニュー・マシンガンズ戦でジェロニモに使用。阿修羅バスターの弱点である「首のロックの甘さ」を克服し、一対の手で相手の頭を押さえた改良版(最後には冠の突起で相手の頭を串刺しにする)。
技の精度は上がったものの「相手の頭のロックに意識を集中してしまう」ため、威力が落ちていると『キン肉マンII世』で説明されている。
作中、技をかけた相手によって破られてはいない。奪ったカメハメの腕の妨害により失敗したことがあるのみ。
アルティメット・阿修羅バスター
再生アシュラマンの必殺技。阿修羅バスターの改良版で、6本腕で相手の両手両足を固定した上でアルティメット・スカー・バスター同様に両足を相手の首に絡め、落下する。このため、上記のような精度や威力の低下といった弱点も克服されている。阿修羅バスターの集大成ともいえる強力な技で、現時点で一度しか破られていない。

[編集] タッグ技

マッスル・ドッキング
キン肉マンとキン肉マングレート(カメハメ or テリーマン)によるタッグ技。「夢の超人タッグ編」の対四次元殺法コンビ戦で初使用。上部のキン肉バスターと下部のキン肉ドライバーをかけたコンビが連なり合体した上で、同体で落下する技。破壊力はそれぞれの単体の10倍といわれる。
バスターバリエーションPART5
キン肉マンとテリーマンのタッグ技。「夢の超人タッグ編」宇宙超人タッグ・トーナメント決勝戦(対ヘル・ミッショネルズ戦)で使用。一人の相手を、2人がかりでキン肉バスターをかける。キン肉マンとテリーマンがビッグ・ザ・武道に対して使用し、その正体がネプチューン・キングであることを暴いた。
バスターバリエーションPART6
キン肉マンをはじめとする、バスター系の使い手同士によるタッグ技。ゲーム『キン肉マンジェネレーションズ』オリジナル技。掛け手はお互い背中合わせに立ち、相手2人の足を片方ずつ持ち、キン肉バスターを掛ける。
マッスル・コラボレーション
キン肉スグルとキン肉万太郎のタッグ技。キン肉スグルがサイドキン肉バスターをキン肉万太郎がマッスル・ミレニアムを掛け、リング中央で合体する。『キン肉マンジェネレーションズ』オリジナル技。
NIKU→LAP(ニク・ラップ)
万太郎とケビンマスクのタッグ技。「悪魔の種子編」の対ザ・デモリッションズ戦でボルトマンに使用。1人の相手に対して、万太郎がキン肉バスターを、同時にケビンがOLAPをかける。
マッスル・エボルシオン
カオスと万太郎のツープラトン。上部のマッスル・Gとカオスのジャパニーズ・レッグクラッチホールドの組み合わせ。万太郎はマッスル・Gをかけ、カオスはレッグクラッチホールドをかけて空中へジャンプ。カオスはスープレックスで万太郎をリングに叩きつける。一方、万太郎はカオスに自重を掛けることにより、相手の背中を威力倍増で強打させ、さらに相手の脚のホールドの破壊力も倍増させる。

[編集] 返し技

上記の通り、『キン肉マン』では様々な返し技が研究・開発されていたが、『キン肉マンII世』になると使い手であるキン肉マンやアシュラマンが戦いの一線を退いたことにより返し技も廃れてしまった。しかし、万太郎やスカーフェイスといった新たな使い手が出現したことにより再び返し技の復活・改良が進むようになる。

バッファローマン版・キン肉バスター破り(リベンジバスター)
バッファローマンが考案し「7人の悪魔超人編」の対キン肉マン戦で使用した。バッファローマンいわく「6」を「9」にする返し技。『キン肉マンII世』において、スカーフェイスとザ・ドゥームマンもこれを使用してキン肉バスターを破っている。
技にかけられている最中、フリーになっている足の反動を利用して上下の体勢を入れ替え、逆転する。この返し技を可能とするには、キン肉バスターを仕掛けている側の10倍の超人強度を必要とするという。
プラネットマン版・キン肉バスター&ネオキン肉バスター破り
プラネットマンが使用したキン肉バスター&ネオキン肉バスター破り。技を仕掛けるため宙に浮いた時、周りを宇宙空間にする。これで着地するための地面や天井を無くし技を無効化させる。
アシュラマン版・キン肉バスター破り(キン肉バスター破りNo.2)
アシュラマンが使用したキン肉バスター破り。技がきまる前(着地する前)に、着地点に手を付く。
なお、万太郎のマッスル・Gも一度はこの方法で破ろうとしたが、凄まじい加重を受けロックされていない4本の腕を動かせず失敗している。
アシュラマン版・新キン肉バスター破り(ネオキン肉バスター破り)
アシュラマンが使用。新キン肉バスターを破る技。上と同じように、技がきまる前に着地点に手を付く。
キン肉マン版・キン肉バスター破り(阿修羅バスター破り)
対アシュラマン戦でキン肉マンが阿修羅バスターを破った技。首を抜き、体を半回転させ、相手の脳天を砕く。これにより、阿修羅バスターを破ることには成功したが、自身のキン肉バスターも同じ方法で破れることを証明してしまった技でもある。
ネック・エスケープ・キン肉バスター破り
スカーフェイスの用いた返し技。万太郎にキン肉バスターをかけられた際、首のフックを抜き、パワーボムで返した。
ジェイド版キン肉バスター破り
Vジャンプ版でジェイドが使用。技を極める瞬間、左腕のシールドを丸ノコのように回転させ、胸を切り裂き脱出する。
サイドキン肉バスター破り
悪魔将軍が使用。ロープに掴まり、技を無効化し反動を利用し、サイドキン肉バスターを仕掛ける。
アルティメット・スカーバスター破り(キン肉万太郎版)
キン肉万太郎が使用。持ち上げられた後、首をロックされる前にリングの鉄柱を引き抜いて(同時にフェイントとして「鉄柱にしがみ付いて持ち上げられるのを防ぐ」ように見せかけた)相手の脚の間に差し込み首のロックを防ぐ。
ターンオーバー・キン肉バスター破り
超人オリンピック決勝でケビンマスクが使用。元来のバスター破り同様、首のロックを外しジャーマン・スープレックスを極める。
アルティメット・スカーバスター破り(アシュラマン版)
アシュラマンが使用。着地前に手を付くのは上記の着地前に手を付くキン肉バスター破りと同じだが、その後自らの歯を噛み砕き頭の大きさを変え、首を抜き逆に自分がアルティメット・阿修羅バスターをかける。
アルティメット・阿修羅バスター破り
万太郎が使用。首のロックを「抜く」のではなく、あえて更に体を捻じ込み隙間を作ることで首の抑えを外し、火事場のクソ力で阿修羅バスター破りに持っていく(その後、マッスル・Gにつなぐ)。
アルティメット・スカーバスター破り(セイウチン版)
セイウチンが使用。首のへこみを隆起させ、足のフックを外し、首に噛みつく。
バスター・クラッシュ
万太郎がキン肉スグルに対して使用。キン肉バスターを極める寸前にチョークスリーパーをかけ、その体勢でコーナーポストに頭を叩きつける。

これらのように、キン肉バスターの使い手たちは、同時に返し技の名手でもある。ミートによるとバスター技の使用者は同時にバスター技の受身の名手でもあり、相手に技をかけられても通常よりダメージが低いとのこと。

[編集] 実際のプロレス技

オリジナル技はエル・マテマティコが編み出したメキシコ式の複合関節技の一種ラ・マテマティカである。いわゆるキン肉バスターの形で持ち上げて締め上げ各関節にダメージを与える。

日本ではサムソン冬木がメキシコ帰還後に持ち込んだサムソン・ストライカーが初となっている。マテマティコの状態から後方へ倒れ込むように投げる技であった。相手の頭部から背面に打撃を与える形はブレーンバスターの変形とも言える。こちらはマテマティカの型からジャンプせずに両膝をマットに着地する技である。

これらは漫画『キン肉マン』中でキン肉バスターが使われるよりも前に生まれている。ただし、作者のゆでたまごの嶋田隆司はTwitter上にて、(ラ・マテマティカが原型ではなく)オリジナル技であると発言をしている[3]

現在、日本のプロレスで使用されるキン肉バスターは、『キン肉マン』からの影響が強い。冬木が危険すぎると一時期禁じ手にしたという側面もある。ただし、漫画と同型で使おうとした場合、受ける側のみならず、かける側にも体の負担が大き過ぎるため、垂直に着地することは難しい。主な使い手としては気仙沼二郎(気仙沼落しの名で使用)[4]モハメド・ヨネ池田大輔大王QUALLTがあげられる。アメリカのプロレス団体TNAでもサモア・ジョーがマッスルバスターとして使用している。

特にモハメド・ヨネは「キン肉バスター」名称の使用にキン肉マンの原作者ゆでたまごの公認を貰っている。また丸藤正道とのグローバル・ハードコア・クラウン戦にて、マットから持ち上げ、尻餅で着地するという完全形に近いキン肉バスターを放ったことがあり、違いがあるとすればジャンプの高度だけである。しかし、彼は後に『キン肉マン 特盛』で「以前、試合でキン肉バスターを使ったら、(相手の)記憶が吹っ飛んでしまった」と語っている。

Aトレインは、相手を抱え上げてから後方に倒れ込むキン肉バスターを使用している。

2009年5月29日に行われたキン肉マニア2009のメインイベントでは、美濃輪育久とキン肉マンが交互にキン肉バスターを掛け合っている。美濃輪は相手を抱え上げてから膝で、キン肉マンは尻で着地しており、美濃輪のキン肉バスターは「掟破りの逆キン肉バスター」と呼ばれている[5]

[編集] 他作品

『キン肉マン』以外の格闘ゲームプロレスゲーム作品でも、キン肉バスターやそのバリエーション技が名前を変えて登場する。ただしフォーム自体は異なる場合が多い。

キン肉バスター
SNKの『龍虎の拳2』では、モンゴル相撲の使い手・テムジンが「蒙古雷撃弾」の名前で使用する。
ADKの『痛快GANGAN行進曲』では、地下プロレスラーのシン・ジーナスが「ジーナス・バスター」の名前で使用する。
カプコンの『ストリートファイターEX』シリーズでは、スカロマニアスーパーコンボ「スカロドリーム」の一部として使用する。
ナムコの『鉄拳』シリーズでは、プロレスラーのキング(2代目)が「マッスルバスター」の名前で使用する。
SNKの『サムライスピリッツ』シリーズでは、柳生磐馬が「四肢破壊固め」の名前で使用する。
スパイクの『ファイヤープロレスリング』シリーズでは、「筋肉バスター」の名前で登場することがある。
コナミの『BATTLE CLIMAXX!』では、「マッスルバスター」の名前で登場する。
コーエーテクモゲームスの『真・三國無双6』では、黄蓋が「抜山蓋世撃」の名前で無双乱舞として使用する。
マッスル・ドッキング
鉄拳5』のキングのエンディングデモで、キングとクレイグ・マードックが使用する。キングがキン肉バスター、マードックがキン肉ドライバー(厳密にはパワーボム)をそれぞれ掛ける。作中に名前は登場しない。
バスターバリエーションPART5
カプコンの『ジャスティス学園』シリーズでは、ボーマン・デルガドをパートナーにすると「Wパワーバスター」として使用できる。ボーマンいわく、この技は48の組手をマスターすることで覚えることができる。
阿修羅バスター
ユークスの『封神領域エルツヴァーユ』では姫野翠が「不韻流 阿修羅」の名前で使用する。なお人間である彼女の腕は2本だが、この技をかける時のみ4本生えて6本腕になる。

NEEDLESS」や「ボボボーボ・ボーボボ」「銀魂」「神光援団紳士録」などの特に集英社の作品でパロディとして使われる。

[編集] 脚注

  1. ^ マッスル・ドッキングに入るための技の一部として使用。
  2. ^ 37-164ページ
  3. ^ http://twitter.com/yude_shimada/status/27505213395
  4. ^ 沼二郎はヨネ原人時代からラ・マテマティカを必殺技としている。
  5. ^ 「キン肉マニア2009」に超人たちが集結! ケンコバやバッファロー吾郎、さらにはあの人も参戦した!?

[編集] 関連項目

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