キングダム・カム

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キングダム・カム
KINGDOM COME
2012年スウェーデンにて}
2012年スウェーデンにて
基本情報
出身地 ドイツの旗 ドイツ ドイツ ハンブルグ
ジャンル ヘヴィメタル
ハードロック
活動期間 1987年-現在
レーベル Polygram, WEA, SPV
公式サイト Kingdom Come Official Website
メンバー
レニー・ウルフ(ヴォーカル)
エリック・フォースター(ギター)
フランク・ビンク(ベース)
ネイダー・ライ(ドラム)
旧メンバー
ダニー・スタッグ
ジェイムス・コタック
リック・ステイア
ジョニー・B・フランク
ヘンドリック・シーズブルメル

キングダム・カム(Kingdom Come)は、ドイツハンブルグ出身のヴォーカリスト、レニー・ウルフ(Lenny Wolf)を中心に1987年にアメリカで結成されたハードロック/ヘヴィメタルバンド。バンドのデビューアルバムKingdom Comeはビルボード12位を記録しゴールドディスクとなるなど世界的なヒットを記録した。[1]

レニー・ウルフの情感豊かなヴォーカルを中心に、Led ZeppelinHumble PieJimi Hendrixなどに代表されるブルースロックの影響下にあるハードロックを身上としていたが、2001年以降はインダストリアル・ロックなどからの影響も感じさせるモダンなハードロックを確立。ドイツを拠点にコンスタントな活動を続けている。





来歴[編集]

Kingdom Come結成とデビュー (1980's-1988)[編集]

1980年代にアルバムBurns Like A StarLet Them Talk をリリースし、"Break Down The Wall"のヒットなどで知られたアメリカハードロック・バンド、Stone Furyを解散したドイツハンブルグ出身のヴォーカリスト、レニー・ウルフ(Lenny Wolf)は、一旦ドイツにもどった後、ふたたびアメリカにもどりPolygramと契約。アメリカ出身のギタリスト、ダニー・スタッグ(Danny Stag)、リック・スタイアー(Rick Steier)とドラマーのジェイムス・コタック(James Kottak)、イタリア出身のベーシストのジョニー・B・フランク(Johnny B. Frank)とKingdom Comeを結成した。[2]

1988年、レニー・ウルフは、MetallicaBon JoviAerosmithなどとの仕事で知られるプロデューサーボブ・ロック(Bob Rock)に紹介され、そしてボブ・ロックが彼らのデビューアルバムをプロデュースすることとなった。バンドはカナダバンクーバーにあるリトルマウンテン・スタジオでレコーディングを行った。レニー・ウルフとボブ・ロックがニューヨークのエレクトリック・レディ・スタジオでミキシングを行っている際、"Get It On"を聴いて気に入ったジョン・カロドナー(John Kalodner)は曲を個人的にカセットテープに録音した。しかしそのテープがまわりまわって最終的に外部に漏れてしまい、バンドはもちろんレーベルも知らないうちに"Get It On"はアルバムリリース前にラジオでオンエアされてしまった。音楽誌Music Networkがこれを「なぞのバンド」として報じたことで大きな話題となり、連日ラジオにリクエストが殺到する事態になった。[2][3]

同年、1stアルバム1stアルバムKingdom Come がリリースされるや、そのLed Zeppelinなどブルースロックの影響を色濃く受けた、Whitesnakeなどにも通じるハードロックは瞬く間にヒットし、ビルボード12位を記録しゴールドディスクとなるなど世界的なヒットとなった。またこの年、バンドはモンスターズ・オブ・ロック北米ツアーにDokkenScorpionsMetallicaVan Halenらとともに参加した。[1][2][4]

しかし、彼らの楽曲やレニー・ウルフのヴォーカルがあまりにLed Zeppelinを連想させたこと、また当初バンドが「なぞのバンド」とされたため、曲を聴いてLed Zeppelinの再結成ではないかとの憶測も出るなどしていたことなどから次第に批評家ミュージシャンなどから批判され始め、バンドはLed Zeppelinのクローンなどといったレッテルを貼られ激しい批判の対象とされた。ロック・ギタリストのゲイリー・ムーア(Gary Moore)にいたっては、アルバムAfter The War 収録の"Led Clones"という曲で露骨に批判した。ダニー・スタッグが"Led Zeppelinを聞いたことはない"等と発言したと雑誌が報じたことも状況を悪化させる要因のひとつとなった。ただしそれはダニー・スタッグの発言の一部だけを意図的に切り取ったもので、実際の彼の発言内容とは異なるものだった。[5] 批判は収まらず、それはアルバム・セールスやライブの動因にまで大きな影響を及ぼすこととなった。なお、こうしたことに関連して時折、"Kingdom ComeがLed Zeppelinから訴えられLed Zeppelinが勝訴した"というような話が語られることがあるが、実際にはそのような事実はない。[4][6][注釈 1]

In Your Face リリースと解散 (1989)[編集]

1989年、バンドはプロデューサーにFreetwood MacWhitesnakeForeignerSantanaなどとの仕事で知られるキース・オルセン(Keith Olsen)をむかえ、2ndアルバムとなるIn Your Faceをリリース。メンバー全員でアルバム制作に取り組んだというこのアルバムは、前作を踏襲したハードロック・アルバムとなり、ビルボード49位を記録するも前作での思わぬ批判からの逆風の影響もあってかセールスは伸び悩んだ。そして同年、突然バンドから解散が発表された。[7]

ソロプロジェクトとしてのKingdom Come (1990-2000)[編集]

バンドとしてのKingdom Comeの終焉後、レニー・ウルフは一人でKingdom Comeを続けることを決意した。

1991年、Kingdom Comeの3rdアルバムとなるHands of Time をリリース。初のレニー・ウルフのセルフ・プロデュースでのリリースとなった。"Can't Deny"以外の作詞をレニー・ウルフとハープ奏者で作曲家のキャロル・テイタム(Carol Tatum)が共作し、"Can't Deny"の作詞およびすべての曲の作曲とヴォーカル、ギター、ベースをレニー・ウルフが担当した。そのほか、後にPoisonに加入するギタリストのブルース・サラセノ(Blues Saraceno)など数名のセッション・ミュージシャンが参加した。キャロル・テイタムのハープで幕を開けるこのアルバムでは、前作までのギターを中心としたハードロックからレニー・ウルフの情感豊かなヴォーカルを中心とした、よりメロウなサウンドへと変化。また、キーボードを効果的に導入するなど、これ以降のアルバムにつながる変化がみられた。[2]

その後、レニー・ウルフはニューヨークハンブルグを往復しながら活動を続け、新たにWEAと契約し、1993年に4thアルバムとなるBad Image をリリースした。全曲レニー・ウルフの作詞作曲で、ふたたびレニー・ウルフのセルフ・プロデュースとなったこのアルバムは、前作の作風をさらに推し進め、レニー・ウルフの憂いを帯びたヴォーカルを生かしたミドルテンポ中心の叙情的なハードロック・アルバムとなった。また、より効果的に配されたキーボードやSEもアルバムの叙情性を高めることに貢献した。しかしすでにアメリカなどでのKingdom Comeへの関心は薄れていたこともあり、ドイツ以外ではあまり流通しなかったという。[2][8][9]

WEAとの関係はうまくいかず、レニー・ウルフは新たにドイツ国内のレーベルと契約し、1996年に5thアルバムTwilight Cruiser をリリース。また、アルバムリリースにともなうツアー終了後、スイスバーゼルでのライブの様子は同年、2枚組みのライブアルバム、Live and Unplugged としてリリースされた。続く1997年にはMother's Finestのドラマー、ディオン・マードック(Dion Murdock)とともにドイツで制作した6thアルバムMaster Seven をリリース。その後もレニー・ウルフはドイツで活動を続け、1999年のDeep Purpleのドイツ・ツアーではサポート・アクトを務めた。また2000年には、Stone Fury時代の"Too Late"、"Tease"、"Should Have Told You"の3曲の再録と、レニー・ウルフが1999年にリリースした全編ドイツ語によるソロ・アルバムLenny Wolf からの4曲を英訳したものを収録したアルバム、Too をEagle Rock EntertainmentからKingdom Comeの7thアルバムとしてリリースした。[2][10]

新たなサウンドの確立 (2001-2014)[編集]

初期の批判やそれに根ざしたKingdom Comeに対するイメージは相変わらずついて周り、また音楽業界にも長い間ふりまわされてきたレニー・ウルフは、そうした周囲に対し注意を払うことをやめることを決意。純粋に自分の音楽と向き合うために再び自分の拠点で集中して曲作りに取り組み、2002年、8thアルバムとなるIndependentベルリンのUlfTone Musicからリリース。これまで同様レニー・ウルフのヴォーカルを中心に据えながら、パターンの繰り返しを多用したギターとシンプルなドラム、エフェクトなど、インダストリアル・ロックなどからの影響も感じられるモダンなハードロックサウンドを生み出した。[11][12]

2004年、政治的な問題をテーマとした9thアルバムPerpetual をリリース。2006年Frontiers Recordsから10thアルバムAin't Crying For The Moon をリリース。このアルバムには"Get It On"のセルフカバーが収録された。2009年オーストリアのPlanet Musicから11thアルバムMagnified をリリース。[2][13]

2011年、2006年から参加していたヘンドリック・シーズブルメル(Hendrik Thiesbrummel)にかわり、新たにドラマーのネイダー・ライ(Nader Rahy)が加入。同年、新曲3曲に加え、これまでのKingdom Comeの楽曲の中からファンの支持の高い7曲とStone Fury時代の"Break Down The Wall"を現在のメンバーでセルフカバーした12thアルバム、Rendered Waters をSPV/Stermhammerからリリース。Independent 以降のモダンな要素に以前のハードロックがブレンドされることで、力強くモダンなハードロックへとそのサウンドも変化をみせた。

2013年、13thアルバムとなるOutlier をリリース。過去と現在をつなぐブリッジを構築しようとしたというこのアルバムでは、前作のサウンドを踏襲しながら新たな実験的要素も導入。メッセージ性の強い力強いアルバムとなった。[14][15]

メンバー[編集]

現在のメンバー[編集]

  • レニー・ウルフ (Lenny Wolf) - ヴォーカル (1987-現在)
  • エリック・フォースター (Eric Foerster) - ギター (2000-現在)
  • フランク・ビンク (Frank Binke) - ベース (2000-2001、2006-現在)
  • ネイダー・ライ (Nader Rahy) - ドラム (2011-現在)

過去のメンバー[編集]

  • ダニー・スタッグ (Danny Stag) - ギター (1987-1989)
  • リック・ステイア (Rick Steier) - ギター (1987-1989)
  • ジェイムス・コタック (James Kottak) - ドラム (1987-1989)
  • ジョニー・B・フランク (Johnny B. Frank) - ベース (1987-1989)
  • ヘンドリック・シーズブルメル (Hendrik Thiesbrummel) - ピアノ、ドラム (2006-2011)

ディスコグラフィ[編集]

スタジオアルバム[編集]

タイトル リリース年 レーベル チャート最高位 認定
US[16] JPN[17] UK[18]
Kingdom Come 1988 Polydor 12 43 RIAA: Gold
In Your Face 1989 Polydor 49 92 25
Hands of Time 1991 Polydor - - -
Bad Image 1993 WEA - - -
Twilight Cruiser 1995 Viceroy - - -
Master Seven 1997 Viceroy - - -
Too 2000 Eagle Rock - - -
Independent 2002 UlfTone - - -
Perpetual 2004 UlfTone - - -
Ain't Crying for the Moon 2006 Frontiers - - -
Magnified 2009 Planet Music - - -
Rendered Waters 2011 SPV/Steamhammer - - -
Outlier 2013 SPV/Steamhammer - - -

ライブアルバム[編集]

  • Live & Unplugged (1996年)

コンピレーションアルバム[編集]

  • Balladesque (1998年)

脚注・出典[編集]

注釈[編集]

  1. ^ この時期、Led Zeppelinに似すぎていると批判された例としては、Whitesnakeが1987年にリリースしたWhitesnake 収録曲の"Still of The Night"がある。

出典[編集]

  1. ^ a b RIAA Gold & Plutinum Seachable Database”. RIAA. 2014年7月18日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g History”. Kingdom Come and Lenny Wolf official website. 2012年5月1日閲覧。
  3. ^ Lenny Wolf, Kingdom Come, Stone Fury, History”. Full in bloom (2011年9月29日). 2014年7月15日閲覧。
  4. ^ a b Kingdom Come--Not Just Cloning Around”. Los Angels Times (1988年7月17日). 2012年5月1日閲覧。
  5. ^ “Danny Stag Interview”. Guitar World September 1989 (Guitar World). 
  6. ^ Kingdom Come Biography”. Allmusic. 2014年7月8日閲覧。
  7. ^ Kingdom Come In Your Face Interview”. interviewsofrecordingartists (1989年8月). 2014年7月8日閲覧。
  8. ^ RECENSIONE: BAD IMAGE (KINGDOM COME)”. TrueMetal.it (2007年8月19日). 2014年7月8日閲覧。
  9. ^ Bad Image - Kingdom Come”. allmusic. 2014年7月8日閲覧。
  10. ^ Review: Deep Purple, 08/06/1999 Dresden”. The Highway Star. 2014年7月8日閲覧。
  11. ^ Kingdom Come Independent”. MelodicRock.com. 2014年7月8日閲覧。
  12. ^ Independent (2002) reviews”. Kingdom Come unofficial Russian pages (2012年3月16日). 2014年7月8日閲覧。
  13. ^ Magnified (2009) reviews”. Kingdom Come unofficial Russian pages (2012年3月16日). 2014年7月8日閲覧。
  14. ^ Lenny Wolf Interview”. Powerline (2013年4月18日). 2014年7月15日閲覧。
  15. ^ KINGDOM COME: Simple Life Makes A Happy Man”. Metal Nose (2013年6月5日). 2014年7月18日閲覧。
  16. ^ Kingdom Come Awards”. allmusic. 2014年7月15日閲覧。
  17. ^ キングダム・カム”. オリコン. 2014年7月18日閲覧。
  18. ^ Kingdom Come”. Official Charts Company. 2014年7月18日閲覧。

外部リンク[編集]