イントレランス

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イントレランス
Intolerance
公開時のポスター
監督 D・W・グリフィス
脚本 D・W・グリフィス
出演者 リリアン・ギッシュ
撮影 G・W・ビッツァー
配給 アメリカ合衆国の旗 トライアングル・フィルム・コーポレーション
日本の旗 小林商会
公開 アメリカ合衆国の旗 1916年8月5日
日本の旗 1919年3月
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 38万5,000ドル
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壮大なバビロンのセット
ゆりかごで眠る赤ん坊を見詰めるリリアン・ギッシュ

イントレランス』(英語: Intolerance, 「不寛容」の意)は、1916年製作・公開のモノクロサイレント映画アメリカ合衆国の映画である。

概要[編集]

いつの時代もイントレランス(不寛容)が世を覆っていたことを描き、人間の心の狭さを糾弾した。「映画の父」と呼ばれるD・W・グリフィス監督による、『國民の創生』と並び称される代表作。

社会の不寛容のため、青年が無実の罪で死刑宣告を受ける製作当時のアメリカ、不寛容なファリサイ派のために起こったキリストの受難、イシュタル信仰興隆に不寛容なベル教神官の裏切りでペルシャに滅ぼされるバビロンユグノーに対し不寛容な宗教政策によるフランスのサン・バルテルミの虐殺の四時代を並列的に描いており、最後に四時代は結集し、寛容を説く構成となっている。

バビロンのセットは当時としては破格の資金が費やされたが、四つの物語が同時並行的に進行する難解な作品であったことや、グリフィス一座の看板女優であったリリアン・ギッシュが表面的にはフィーチャーされていない扱いであったことなどから、壮大なバビロンのセットを解体する費用さえもまかなうことができず、このセットは数年の間廃墟のように残っていたと言う。 なお、本作においてリリアン・ギッシュは四つの物語には登場せず、ゆりかごで眠る赤ん坊を見詰める女性として、物語の間をつなぐような慎ましやかなシーンにのみ登場しているが、この役柄が聖母マリアを象徴していることからもわかる通り、グリフィス自身はギッシュこそが本作の真の主役だと認識していたと言われる。

日本では、1919年(大正8年)3月、小林喜三郎が当時桁外れに高額な入場料である「10円」で興行を打ち、大ヒットする。日本では4つの平行モンタージュをバラバラにつなぎ合わせている。この編集を行ったのは岩藤思雪である。小林は同興行で得た資金で、同年12月に国際活映を設立した。

後世への影響[編集]

タヴィアーニ兄弟監督による映画『グッドモーニング・バビロン!』(1987年)は、『イントレランス』製作の舞台裏を描いた映画である。

日本の映画撮影現場では、俯瞰撮影用のやぐらを「イントレ」と称する。これは『イントレランス』におけるバビロンの俯瞰撮影シーンの雄大さにちなむものとされる。

日本では1989年に、本作にフルオーケストラ(大友直人指揮:新日本フィルハーモニー交響楽団演奏)をそえた上映会が日本武道館大阪城ホールおよび名古屋の日本ガイシホールでおこなわれた。

アニメ版『キテレツ大百科』の一話に『イントレランス』を観て感動したキテレツ、コロ助、みよ子、ブタゴリラ、トンガリの5人が航時機に乗って『イントレランス』を撮影中のD・W・グリフィスに会いに行くエピソードがある(第56話)。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]