もののあはれ

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もののあはれ(もののあわれ、物の哀れ)は、平安時代王朝文学を知る上で重要な文学的・美的理念の一つ。

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意味 [編集]

  • 折に触れ、目に見、耳に聞くものごとに触発されて生ずる、しみじみとした情趣や哀愁。
  • 日常からかけ離れた物事(=もの)に出会った時に生ずる、心の底から「ああ(=あはれ)」と思う何とも言いがたい感情。

「もののあはれ」の発見 [編集]

江戸時代後期の国学者本居宣長が、著作『紫文要領』や『源氏物語玉の小櫛』において提唱し、その頂点が『源氏物語』であると規定した。

江戸時代には、幕府の保護、奨励した儒教から生まれた「勧善懲悪」の概念が浸透し、過去の平安時代の文学に対しても、その概念を前提にして議論され語られた時期があった。この理念の発見はそれを否定し、新しい視点を生み出したことになる。

時代ごとの解釈 [編集]

西行は宮廷生活と文化に憧れていたが、一方で、「にて をあはれと おもひしは 数よりほかの すさびなりけり」と詠んだ。西行は、都の人々が月を見る時に、「あはれ」と言うのを、それは、すさび=暇つぶしでしかないと断じ、自然から縁遠い都人だから、そのような事を口にするのだと、都人の感性について答えている。これは、現代において自然豊かな田舎を観て趣を感じる都会人の心境と同じであると解釈できる。この和歌からも分かるように、平安時代の頃から、宮廷の人々がモノに対し、あはれと口ずさみ、その事について、西行が考察している様が分かる。

関連項目 [編集]