「ティファニーで朝食を」の版間の差分
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| 翻訳 || style="background:#d3d3d3;" | || || 岩佐幸子 || 杉田朋子 |
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| 演出 || style="background:#d3d3d3;" | || || colspan=2|[[伊達康将]] |
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| 調整 || style="background:#d3d3d3;" | || || 遠西勝三 || |
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| 録音 || style="background:#d3d3d3;" | || || スタジオ・ユニ || |
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| 制作担当 || style="background:#d3d3d3;" | || || 神部宗之<br>菊地由香<br>([[東北新社]]) || |
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| プロデューサー || style="background:#d3d3d3;" | || || 金井芳広<br>門屋大輔<br>(日本テレビ) || |
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| プロデューサー補 || style="background:#d3d3d3;" | || || 奈良直子 || |
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| 制作 || style="background:#d3d3d3;" | || || || 東北新社 |
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| 初回放送 || style="background:#d3d3d3;" | || 1978年3月10日<br>『[[ゴールデン洋画劇場]]』 || 1995年1月20日<br>『[[金曜ロードショー]]』 || |
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* 日本テレビ版:初回放送1995年1月20日 『[[金曜ロードショー]]』 |
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* フジテレビ版:初回放送1978年3月10日 『[[ゴールデン洋画劇場]]』 |
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=== スタッフ === |
=== スタッフ === |
2018年12月23日 (日) 08:40時点における版
『ティファニーで朝食を』(ティファニーでちょうしょくを、原題: Breakfast at Tiffany’s)は、アメリカ合衆国の小説家トルーマン・カポーティによる中編小説。1958年にランダムハウスから出版された。ニューヨークを舞台に、自由奔放に生きる女性主人公を描く。1961年にオードリー・ヘプバーン主演でパラマウント映画によって映画化された。
題名は主人公のいう「ティファニーで朝食を食べるご身分」というたとえで、当時ニューヨーク5番街にあるティファニーは宝石店であり実際のレストランではなかったが、映画の影響を受け2017年にブランド初となるダイニングスペースがオープンした。映画版では題名を意識してか、冒頭でオードリー・ヘプバーンがティファニーのショーウィンドウを前に朝食を食べるシーンがある。
あらすじ
マンハッタンに暮らすホリー・ゴライトリーは華やかな世界に生きるパーティーガール。ちょっと天然でいつでも自由気まま。富と贅沢が大好きで、お金持ちの男性との結婚を夢見ている。そんな彼女は心が沈むと、5番街にある高級ジュエリー店「ティファニー」のウインドーを眺めつつパンとコーヒーを手にして、朝食を取って気分を和らげている。ある日、ホリーが暮らすアパートに作家を自称するポール・バージャクが引っ越してくる。ポールの姿に何年も会っていない弟フレッドの姿を重ねたホリーは、すぐに彼と仲良くなる。そして二人は、お互いの性格に戸惑いながらも、無意識のうちに惹かれあっていき、紆余曲折の末彼女は真実の愛に気づき、二人は結ばれる。
発表までの経緯
ルイジアナ州ニューオーリンズに生まれたカポーティは1940年代にニューヨークへ上京し、「ザ・ニューヨーカー」の下働きをしつつ作家志望として『ミリアム』など作品投稿を行う。1948年には『遠い声 遠い部屋』でデビューし、翌1949年には短編集を刊行している。『ティファニーで朝食を』は1955年ころから執筆を開始し、身辺事情や掲載予定の女性誌『ハーパース・バザー』から掲載を拒否されるなど紆余曲折を経つつ、1958年に『エスクァイア』に発表された。
モデル
この節の加筆が望まれています。 |
自由気ままに自分さえ楽しければよしとする美しい女ホリー・ゴライトリーと彼女を取り巻く男たちを描いた小説である。主人公のホリーは、カポーティの友人で、マンハッタン社交界の常連だったキャロル・グレイスだと言われている[1]。キャロルは生まれは貧しいが、幼いときに母親が大手家電メーカーBendixの社長と結婚したことで富裕層の仲間入りをした女性で、作家のウィリアム・サローヤン、その後俳優のウォルター・マッソーと結婚した。
映画化
ティファニーで朝食を | |
---|---|
Breakfast at Tiffany's | |
日本で公開された当時のポスター 台場一丁目商店街で撮影。 | |
監督 | ブレイク・エドワーズ |
脚本 | ジョージ・アクセルロッド |
原作 | トルーマン・カポーティ |
製作 |
マーティン・ジュロー リチャード・シェファード |
出演者 |
オードリー・ヘップバーン ジョージ・ペパード パトリシア・ニール |
音楽 | ヘンリー・マンシーニ |
撮影 |
フランツ・プラナー フィリップ・H・ラスロップ |
編集 | ハワード・スミス |
配給 | パラマウント映画 |
公開 |
1961年10月5日 1961年11月8日 |
上映時間 | 115分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | $2,500,000 (概算)[2] |
興行収入 |
$8,000,000[2] $14,000,000[2] |
監督はブレイク・エドワーズ、主演はオードリー・ヘプバーン、共演はジョージ・ペパード。ティファニーに資本主義の繁栄を象徴させて自由の貴重さを描いてみせるトルーマン・カポーティの原作とは異なり、映画は主人公と語り手の作家との恋を中心に描いている。
カポーティは、マリリン・モンローを主役にすえることを条件に、映画化を了承した。ところが、出演オファーを受けたモンローは、娼婦役を演じることが女優としてのキャリアにマイナスになると考え、出演を断った。セックスシンボルと呼ばれることに強い抵抗を感じていたモンローは、これ以上、イメージが固定化することを嫌ったとされる。こうして、モンローとはまったく個性の異なるヘプバーンが主演を務めることになった[3]。モンローのイメージに合わせて書かれていた脚本は、急きょヘプバーンの魅力が生かされるように書き直された。カポーティはヘプバーンが映画に主演すると聞いて、少なからず不快感を表したと伝えられる[4]。
ジョニー・マーサー作詞・ヘンリー・マンシーニ作曲で劇中にヘプバーン自身が歌った挿入歌『ムーン・リバー』が有名であるが、原作中の歌とは異なる。映画完成後のパラマウント映画関係者向披露試写会で、就任したばかりのパラマウント映画の新社長は、歌のシーンはカットした方がよいと言い放ったと言うが、オードリーは立ち上がり「絶対にカットはさせません」と言って残されたシーンだったという事を、相手役のジョージ・ペパードが、1993年に発売されたドキュメンタリービデオ「想い出のオードリー・ヘップバーン」中のインタビュー映像で語っている。
川本三郎の『映画は呼んでいる』(キネマ旬報社)には映画評論家のジュディス・クリストの言葉が紹介してある。「この映画で我々は大人になりました」「無垢の時代は終わりを遂げました。突如、時代はセックスに対してオープンになる方向に動き始めました。60年代になりかかっていたのです」。
ユニオシの描写
日系アメリカ人の登場人物のユニオシは、アメリカ社会におけるステレオタイプで偏見に満ちた日本人像(黒ぶちの眼鏡、出っ歯、低身長、[l]と[r]を混同するなど)を反映して表現されている。ユニオシを演じた白人俳優ミッキー・ルーニーは当時を振り返って「監督の指示通りにコメディ感を演出した演技だった」と語っている。
当時、アメリカ合衆国の人種差別問題は未解決のままであり、公民権法の制定が視野に入っている時期であった。白人同士の私的な会話で、マイノリティに対する際どいブラック・ジョークが囁かれることはよくあったが、1960年代に映画という公の場面で、このような表現がなされたことは異例である。
今日ではアメリカ映画史上、最も残酷で恥ずべき表現の一つと見なされている。ミッキー・ルーニーには生涯を通して、差別主義的なイメージとスティグマが付きまとい、俳優としての地位を維持するため、繰り返し釈明と弁明を行う必要に迫られた。ルーニー自身は「40年間どこへ行っても賞賛を受け、当のアジア人である中国人からも『傑作だ』と称賛された」と弁解している。
映画あらすじ
華やかな世界に憧れるホリー・ゴライトリーは、収監中のマフィア、サリー・トマトと面会し、彼の話す「天気予報」をある弁護士に伝えることで多額の報酬を受け取り生計を立てていた。アパルトマンには彼女の取り巻きの男達が訪れては騒動になっている。同じアパルトマンに自称作家のポール・バージャクが引っ越してくる。ポールが最後に出版したのは何年も前で、今は裕福なマダム「2E」の愛人をしていた。
ホリーはポールに弟フレッドの姿を重ね、また無邪気で奔放なホリーにポールは魅かれていく。しかし、ある日アパルトマンの前に佇む男がおり、2Eの夫が雇った探偵ではないかと疑うポールが男に近づくと、彼はテキサスの獣医で姓をゴライトリーと言った。彼はホリーの夫であり、ポールは彼女の本名はルラメイで、不幸な生い立ちから14歳で結婚したことを知る。ホリーはポールに付き添って夫に別離を告げ、ポールとの親交を深める。ポールも2Eに関係を終わらせようと話し、引き止められるが断り別れを告げる。
ポールはホリーと共に訪れたティファニーでお菓子のおまけの指輪に刻印をしてもらうが、その後彼女は図書館で熱心に南米のことを勉強していた。なんとブラジルの大富豪ホセとの結婚が決まったと言い、喧嘩別れに終わる。その際、ポールはホリーに自分も他の男と一緒ならと化粧室へ行く際のチップを渡し去って行ってしまう。数か月後、ポールがホリーの家に招かれると、リオデジャネイロ行きを明日に控え、彼女はすっかり家庭的になろうとしていた。一方、ポールも作家として生計を立てられるようになっていた。ホリーが料理に失敗し、二人は外食に行くが、帰宅すると警官が待ち構えていた。
サリー・トマトの麻薬密売に加担したとして、ホリーは拘留され、さらに大々的に報道されてしまう。翌日、ポールの迎えで保釈され、猫と共にホテルへ身を隠すように告げられる。ホセからの家名に傷がつくいう理由で結婚は破談にするとの手紙をポールが読み上げる。しかし彼女は予定通りリオに行くと言って聞かず、私はこの猫と一緒で名前がない、とタクシーを停め外に逃がしてしまう。ポールはもう必要なくなったとティファニーで刻印をしてもらった指輪をホリーに投げつけ、彼女を残してタクシーから降りる。ホリーは指輪を指に嵌めるか否か涙ながらに逡巡し、タクシーを降りてポールを追う。雨の中で猫が見つかりポールと再も会し熱い抱擁を交わすのだった。
キャスト
役名 | 俳優 | 日本語吹替 | ||
---|---|---|---|---|
フジテレビ版 | 日本テレビ版 | ソフト版 | ||
ホリー・ゴライトリー | オードリー・ヘップバーン | 池田昌子 | ||
ポール・バージャク | ジョージ・ペパード | 金内吉男 | 野沢那智 | |
2E | パトリシア・ニール | 初井言栄 | 谷育子 | 沢田敏子 |
ドク・ゴライトリー | バディ・イブセン | 塚本信夫 | 小林修 | 山野史人 |
ユニオシ, I.Y. | ミッキー・ルーニー | 田中信夫 | 緒方賢一 | 辻親八 |
O・J・バーマン | マーティン・バルサム | 加藤正之 | 阪脩 | 稲葉実 |
ホセ・ダ・シルヴァ・ペレイラ | ホセ・ルイス・デ・ヴィラロンガ | 立沢雅久 | 納谷六朗 | 田原アルノ |
メグ | ドロシー・ホイットニー | 沢田敏子 | 雨蘭咲木子 | |
サリー・トマト | アラン・リード | 藤本譲 | 村松康雄 | |
ティファニーの店員 | ジョン・マッギーヴァー | |||
翻訳 | 岩佐幸子 | 杉田朋子 | ||
演出 | 伊達康将 | |||
調整 | 遠西勝三 | |||
録音 | スタジオ・ユニ | |||
制作担当 | 神部宗之 菊地由香 (東北新社) |
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プロデューサー | 金井芳広 門屋大輔 (日本テレビ) |
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プロデューサー補 | 奈良直子 | |||
制作 | 東北新社 | |||
初回放送 | 1978年3月10日 『ゴールデン洋画劇場』 |
1995年1月20日 『金曜ロードショー』 |
スタッフ
- 監督:ブレイク・エドワーズ
- 原作:トルーマン・カポーティ
- 脚本:ジョージ・アクセルロッド
- 撮影:フランツ・プレイナー
- 音楽:ヘンリー・マンシーニ
- 美術:ローランド・アンダーソン、ハル・ペレイラ
- 衣裳:ユベール・ド・ジバンシィ、イーディス・ヘッド、ポーリーン・トリジェール
ミュージカル
脚注
- ^ The Real Holly Golightly , The New York Times, July 19, 1992
- ^ a b c “Breakfast at Tiffany's (1961) - Box office / business” (英語). IMDb. 2011年5月18日閲覧。
- ^ 川本三郎の『映画は呼んでいる』(キネマ旬報社)には’「縛り首の木」(59年)「蛇皮の服を着た男」(59年)を制作したプロデューサー、マーティン・ジュロウは彼女をこう説得した。「売春婦の映画を作りたいんじゃないんですよ」「我々が作りたいのは、夢見る人の映画なんです」。’と書いてある。
- ^ 村上春樹訳『ティファニーで朝食を』(新潮社)訳者あとがき
主な日本語訳
日本では、2008年2月に村上春樹による新訳が新潮社より出版されて話題となった。
外部リンク
- ティファニーで朝食を - allcinema
- ティファニーで朝食を - KINENOTE
- Breakfast at Tiffany's - オールムービー(英語)
- Breakfast at Tiffany's - IMDb(英語)