大宇・次世代トラック
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次世代トラック(じせだいトラック)は、韓国のタタ大宇商用車が製造・販売していた貨物自動車である。
歴史[編集]
- 1990年9月、新しく商用車の開発と工場の建設を開始。
- 1991年10月、大型トラックの開発計画が完了。
- 1992年10月 - 1995年5月、英国ミルブルック試験場で高難易度の走行テストをクリアし、発売が許可された。
- 1995年5月、工場が完工し、事前予約を開始した。
- 1995年9月、予約分の生産を開始。
- 1995年10月19日、新車発表会を開催し正式に発売した。この時点でのラインナップは、8トンカーゴトラック、11.5トンカーゴトラック、19トンカーゴトラック、トレーラーヘッド、15トンダンプトラック、6m3ミキサー車、11 - 15トンアームロール、11トンごみ収集車、14klバキュームカー。いすゞ自動車製のトラックのライセンス生産車だったいすゞトラックの後継車種で、韓国国内において初の国産自社開発トラックであった。当時としては画期的で流麗なデザインと利便性、設計や修理が簡単、頑丈で燃費が良いことから競合車の販売台数を上回った。当時の大型トラックは小型のワイパーを3つ装着するモデルが多かったが、次世代トラックは大型のワイパーを2つ装着していた。だが、国内メーカー雙龍自動車(現 : KGモビリティ)のSYトラックはメルセデス・ベンツ製のエンジンを搭載し、耐久性に優れていたことから、この2社は激しい競争を繰り広げた。結果的には、総合的に優れていた次世代トラックが勝利した[1]。
- 1995年12月15日、大宇技術賞授賞式にて大賞を受賞した。また、エンジン出力や燃費がヒュンダイ・91Aや亜細亜・グラントに比べ格段に優れていたことから、次世代トラックは多くのシェアを獲得した。
- 1996年3月、 19トンダンプトラック、8.5トン/14トン/19.5トンカーゴトラック、8トン/11トン特殊ダンプ、8トンごみ収集車、8klバキュームカー、11トン排水溝清掃車、タンクローリーなどが追加された。同時に大宇重工業共同生産車として28m/32m/36m/40m/43m/46mコンクリートポンプ車、12m/15m自走式コンクリートポンプ車、21トントラッククレーンなど、特殊自動車に分類されるモデルが追加された。
- 1997年3月8日、23トンダンプトラック、24トンカーゴトラックが追加された。
- 1997年12月、雙龍自動車が大宇自動車に吸収され、1998年にSYトラックは生産終了した。SYトラックはメルセデス・ベンツのエンジンを搭載していたが、次世代トラックは完全自社開発のため生産を優先された[1]。
- 1998年9月、国産トラックで初の左側通行国向けモデルを発売。輸出地域が拡大された[1]。
- 1999年9月20日、24トンダンプトラック、25トンカーゴトラック、90トントレーラーヘッドが追加された。
- 2001年1月、フェイスリフトを実施。エンジンが改良され、グリルが変更された。この後期型は「次世代・ウルトラ」としても知られる。
- 2002年、ホイールが10穴に変更された。中にはノブスのブレーキ音に改造されたモデルも存在する。
- 2003年3月、トレーラーヘッド、カーゴトラックにZF12段ATのオプションが追加された。
- 2004年6月、大幅改良が行われ、車名が変わりノブスに入れ替わる形で生産を終了した。なお、生コン車などでは今も見かけることがある。次世代トラックは設計が似ているノブスとの部品互換性が高く、加えてノブスが現行車種であることから中古車市場では高値で取引される[1]。
使用するトランスミッション[編集]
- 6速MT
- 10速MT
- 16速MT
- 12速AT
ラインナップ[編集]
- 8トンカーゴ
- 8.5トンカーゴ
- 11トンフルトレーラー
- 11.5トンカーゴ
- 14トンカーゴ
- 16トンカーゴ
- 19トンカーゴ
- 19.5トンカーゴ
- 20.5トンカーゴ
- 22トンカーゴ
- 24トンカーゴ
- 25トンカーゴ
- 8トンダンプ
- 14.5トンダンプ
- 15トンダンプ
- 19トンダンプ
- 21.5トンダンプ
- 23トンダンプ
- 24トンダンプ
- 6m3ミキサー車
- 39トントレーラーヘッド
- 60トントレーラーヘッド
- 75トントレーラーヘッド
- 90トントレーラーヘッド
- 28mコンクリートポンプ車
- 32mコンクリートポンプ車
- 36mコンクリートポンプ車
- 40mコンクリートポンプ車
- 43mコンクリートポンプ車
- 46mコンクリートポンプ車
- 12m自走式コンクリートポンプ車
- 15m自走式コンクリートポンプ車
- 21トントラッククレーン
- 15トンセルフローダー
- 23トンバルク車
- 7.5トンレッカー車
- 11トンレッカー車
- 10klタンクローリー
- 12klタンクローリー
- 14klタンクローリー
- 16klタンクローリー
- 18klタンクローリー
- 20klタンクローリー
- 22klタンクローリー
- 24klタンクローリー
- 26klタンクローリー
- 28klタンクローリー
- 31klタンクローリー
- 10klLPGバルクタンクローリー
- 12klLPGタンクローリー
- 15klLPGタンクローリー
- 6.5トンウィングボディ
- 11.5トンウィングボディ
- 6.5トン冷凍車
- 11トン冷凍車
- 8トン特殊ダンプ
- 11トン特殊ダンプ
- 8トンアームロール
- 11トンアームロール
- 15トンアームロール
- 8トンごみ収集車
- 11トンごみ収集車
- 8klバキュームカー
- 14klバキュームカー
- 11トン排水溝清掃車
登場作品[編集]
- 英雄時代 : 67話のトンネル内の工事現場に15トンダンプトラック2台が登場する[1]。
- ザ・グローリー : 登場人物が相手を交通事故で気絶させるシーンにて加害車両としてミキサー車が登場する[1]。
- 哀しき獣 : 登場人物がギャングから逃げ出すシーンにてトレーラーヘッドが登場する。別シーンでは、バランスを崩して横転するシーンで登場する[1]。
- ちょっとやそっとじゃ彼らは止められない : ソウル消防署の救助工作車として登場。撮影小物ではなく実際の消防車であった。
車名[編集]
正式な名称はないと思われがちだが、「次世代トラック」が正式名称である。