FreeCAD

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
FreeCAD
FreeCAD-logo.svg
Freecad jeep.png
FreeCAD 0.14 スクリーンショット
作者 Juergen Riegel,
Werner Mayer,
Yorik van Havre
初版 2002年10月29日 (2002-10-29)
最新版 0.16 / 2016年4月18日(7か月前) (2016-04-18[1]
最新評価版 0.17 Pre / 2016年4月9日(7か月前) (2016-04-09
プログラミング言語 C++ · Python · FORTRAN
対応OS Linux • Windows • OS X
使用エンジン Open CASCADE
Coin3D英語版
Open Dynamics Engine
プラットフォーム クロスプラットフォーム
対応言語 英語 · フランス語 · ドイツ語 · ほか全23ヶ国語。
サポート状況 開発中
種別 三次元CADソフト
ライセンス LGPLv2+
公式サイト www.freecadweb.org
テンプレートを表示

FreeCADオープンソース(LGPLライセンス)の汎用3D CAD モデラーである。主に機械工学やプロダクトデザイン向けであるが、それにとどまらず建築やその他の専門分野など工学全般での利用に適している。現在、開発途中でアルファ版ベータ版の段階にある。

概要[編集]

FreeCAD 0.10におけるボールベアリングの3Dモデル

FreeCADはCATIACreoAutodesk InventorSolidWorksSolid Edgeなどに類似したツールを備えており、MCADPLMCAx英語版CAEに分類される。 コアシステムを変更せずに機能を追加することが可能なモジュラソフトウェアアーキテクチャを採用しており、フィーチャーベースのパラメトリックなモデラー(ソリッドモデリングのモデラー)である。

多くの現代的な3D CADモデラーと同様、2次元製作図英語版作成を意図した3Dモデルからのデザイン詳細抽出用2Dコンポーネントは付属していない。従って(AutoCAD LTのような)2次元図面の作図は直接対象としていない。また(Blenderなどの3DCGソフトウェアに見られるような)CGアニメーションや、(Maya3ds MaxまたはCinema 4Dのように)サブディビジョンサーフェス等の有機的な形状も対象とはしていない。 しかしながらその高い拡張性によって将来的には現在対象としている分野よりも広い分野で利用可能なものになる可能性がある。

ソフトウェア開発[編集]

FreeCADの開発は科学技術計算分野のオープンソースライブラリを利用して行われている。利用されているライブラリには、(強力なCADカーネルである)Open Cascade テクノロジー、(Open Inventorクーロンの)Coin3D英語版Qt GUI Frameworkやスクリプト言語Pythonなどがある。またFreeCAD自体を他のプログラムからライブラリとして使うことも可能である。

機能拡張[編集]

機能拡張はSWIGとPythonを応用したモジュラソフトウェア・アーキテクチャ技術に基づいており、Pythonで記述することが可能である[2]。 拡張の例として、建設・土木(AEC)セクターにFreeCADを取り込み、BIM機能をArchモジュールに加える動きがあり[3]IFCファイルからインポートする部分的なサポートもある[4]

機能[編集]

ワークベンチ[編集]

FreeCADでは各機能はワークベンチと呼ばれるグループに分けられている。ワークベンチには以下の様なものがある。

パートデザイン・ワークベンチ[編集]

2次元のスケッチ平面に円弧、直線を描き、それらに寸法拘束、幾何拘束をかけることで複雑な形状のスケッチを作図できる。作図したスケッチは押し出しを行なって立体形状にすることが可能。またその様にして作成した立体形状に対して角の丸め、面取りなどを行なうための機能もある。

パート・ワークベンチ[編集]

プリミティブを作成し、複数のプリミティブから論理集合(空間領域構成法)をとることで立体形状を作成することができる。またパートデザイン・ワークベンチで作成したスケッチを使用してスイープ、ロフトなどの操作によって立体形状を作成することもできる。

レイトレーシング・ワークベンチ[編集]

POV-Ray用、LuxRender用の入力ファイルをそれぞれエクスポートすることができる。POV-Ray、LuxRenderでエクスポートしたファイルをレンダリングすることによってレイトレーシングに基づいた3次元画像の描画が可能である。

FEMワークベンチ[編集]

作成した立体形状に対して計算用の3次元メッシュ分割、有限要素法を用いた応力解析、解析結果の可視化を行うことができる。

メッシュデザイン・ワークベンチ[編集]

作成した立体形状に対して、粗密を調整してサーフェスメッシュを作成することができる。作成したメッシュはSTL、PLYなどの形式でエクスポートすることが可能。また逆にSTL、PLYなどの形式のファイルからインポートしたメッシュを取り扱うこともできる[5]

一般機能[編集]

ワークベンチとは別に汎用で以下の様な機能もある。

ファイルのインポート・エクスポート[編集]

IGESSTEPDXFDWGIFCなどのCAD形式、STLObjPLY英語版フランス語版中国語版イタリア語版などのメッシュ形式、COLLADAVRMLWebGL(HTML5)などの表示用データ形式、その他OpenSCADやPOV-Ray、CalculiXロシア語版英語版イタリア語版ドイツ語版などの各種アプリケーション向けのファイル形式をサポートしている。

マクロ機能[編集]

FreeCADのマクロ機能は一連のGUI操作を記録してスクリプト化をする。マクロ言語としてはスクリプト言語Pythonを採用している。よく利用する機能をあらかじめテキストエディタでスクリプトに記述し、それをインタープリタにて実行することも可能である。

スクリーンショット[編集]

関連項目[編集]

ウィキポータル 関連ポータルのリンク

参考文献[編集]

脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ Release notes 0.16
  2. ^ Extra python modules"”. FreeCAD wiki. 2014-0524閲覧。
  3. ^ Arch Module”. FreeCAD wiki. 2012年5月12日閲覧。
  4. ^ Arch IFC”. FreeCAD wiki. 2012年5月12日閲覧。
  5. ^ 金子忠夫 & 樫本弘 2011.
  6. ^ 日本図学会 出版物・作品 図学辞書(簡易版)日本図学会・編纂。

外部リンク[編集]