2009年のロシア
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2009年のロシアでは、2009年のロシアに関する出来事について記述する。
概要
[編集]できごと
[編集]1月
[編集]- 1月1日 - 午前10時、ロシア、ウクライナ向けの天然ガス供給停止(「ガス紛争」の始まり)。両国間の2009年のガス価格をめぐる交渉の決裂が原因だが、親欧米のウクライナ政権を揺さぶるロシアの戦略の一環との見方もある[1][2][3]。この影響でウクライナ経由の欧州向け天然ガスの供給が減少したため、欧州各国の懸念が強まった [4]。
- 1月7日 - ロシア、ウクライナ経由の欧州向け天然ガス供給停止。ロシア側は、ウクライナが欧州向けのパイプラインを閉鎖したと非難。ガスの供給停止により、東欧諸国を中心に影響が広がり、工場の操業停止や一般家庭の暖房停止など経済や市民生活に被害をもたらした [5][6][7]。
- 1月16日 - プーチン首相、メルケル独首相とベルリンで会談。ウクライナとのガス紛争をめぐり、メルケル首相は、早期の解決を要請した [8]。
- 1月17日-18日 - プーチン首相とウクライナのティモシェンコ首相がモスクワで会談し、2009年のウクライナ向け天然ガス価格を「欧州向けのマイナス20%」とすることで合意。また、停止していたウクライナ経由の欧州向けガス供給が近く再開されると表明した [9][10]。
- 1月20日 - ロシア、ウクライナ向け及びウクライナ経由の欧州向け天然ガス供給再開。ガス紛争は20日ぶりに終息したが、被害を受けた欧州諸国では、ブルガリアが2億5,000万ユーロの損害賠償を求めるなど、ロシアに対する反発を強めた [11][12]。
- 1月27日 - 日本の漁船「第38吉丸」、日本海でロシア沿岸警備隊に拿捕される[13]。
2月
[編集]- 2月1日 - モスクワで、ソヴィエト連邦崩壊後初となるロシア正教モスクワ総主教就任式挙行。キリル1世が新総主教就任[14]。
- 2月4日 - ロシアなど旧ソ連圏7カ国が加盟する集団安全保障条約機構、モスクワで首脳会議を開催し、合同の即応部隊の創設に合意。北大西洋条約機構(NATO)への対抗姿勢を明らかにした [15][16]。
- 2月18日 - ロシアのサハリン州プリゴロドノエでロシア初の液化天然ガス(LNG)加工施設の稼働式典が開かれた[17]。生産されるLNGの約6割は日本向けで、式典にはロシアのメドヴェージェフ大統領や日本の麻生太郎首相が出席。
3月
[編集]4月
[編集]- 4月1日-2日 - 第2回20か国・地域首脳会合(G20首脳会合、金融サミット)、ロンドンで開催。2010年末までの総額5兆ドルの財政刺激策により、世界の成長率を4%押し上げ、大規模な雇用を創出するとする共同声明を採択[18][19][20]。ロシアは、ドルに代わる新たな国際準備通貨設立を正式に提案し、中国とともにドル基軸通貨体制に対して異論を唱える場面が見られた [21][22]。
- 4月5日 - 11時30分頃、北朝鮮、日本東方の太平洋上に向けて、長距離弾道ミサイル『テポドン2号』の改良型と見られるミサイル発射実験を実施[23][24]。国際連合安全保障理事会緊急会合が開催されたが、新たな制裁決議を求める日本やアメリカに対して、ロシアは、中国などとともに慎重な対応を促し、議論はまとまらなかった [25][26]。
- 4月13日 - 国際連合安全保障理事会、北朝鮮のミサイル発射実験を非難する議長声明を全会一致で採択。ミサイルの発射を安保理決議1718に違反すると非難し、再発射の停止を求めた[27][28]。日本とアメリカは新たな安保理決議を目指していたが、ロシアは、中国とともに反対にまわり、議長声明という形での決着となった[29][30][31][32]。北朝鮮は反発し、「六ヶ国協議には2度と参加しない」と表明 [33][34]。
5月
[編集]6月
[編集]7月
[編集]8月
[編集]- 8月1日 - メドヴェージェフ大統領は、キルギスの首都・ビシケクで同国のバキエフ大統領と会談、効力が49年に及ぶ新たな軍事協力協定を10月末までに締結することで合意。中央アジアにおけるロシア軍の恒久的駐留に道を開く内容[40]。
9月
[編集]10月
[編集]11月
[編集]- 11月27日 - モスクワ発サンクトペテルブルク行きの特急列車がモスクワ北方350キロのトヴェリ州ボロゴエ付近で脱線、26名の死者、ロシア最高検察庁はこれをテロの疑いありとして捜査に入った。[41]。
12月
[編集]- 12月3日 - バチカン訪問中のメドヴェージェフ大統領が、ローマ教皇ベネディクト16世と会談した結果、両国が外交関係を樹立する事で合意した[42]。
- 12月5日 - ロシア中部ベルミのナイトクラブでステージ上の花火が火元と見られる火災が発生、少なくとも101名の死者を出す惨事となった[43]。(ペルミ・ナイトクラブ火災を参照)
- 12月7日 - メドヴェージェフ大統領が、ロシア訪問中のシンインド首相とクレムリンで会談、両者はソ連時代に建造されインドへの売却が決まっていた航空母艦アドミラル・ゴルシコフの引渡しや、ロシア製原子炉の売却などで合意[44]。
- 12月28日 - ロシア極東のコジミノ港でアジア向け石油出荷施設が完成し、プーチン首相が出荷記念式典に出席した[45]。
死去
[編集]- .
脚注
[編集]- ^ 「ロシアがウクライナへのガス供給停止」 産経新聞2009年1月1日付. 2009年5月19日閲覧.
- ^ 佐藤貴生 「「ガス戦争」長期戦も辞さず ロシアとウクライナ」 産経新聞2009年1月2日付. 2009年5月19日閲覧.
- ^ 佐藤貴生 「ガス供給問題Q&A 事業透明性「?」 ロシアに政治的思惑」 産経新聞2009年1月13日付. 2009年5月17日閲覧.
- ^ 黒沢潤 「欧州でガス供給が減少 懸念高まる」 産経新聞2009年1月4日付. 2009年5月19日閲覧.
- ^ 「ウクライナ経由の供給停止 露、欧州向けガス」 産経新聞2009年1月7日付. 2009年5月19日閲覧.
- ^ 佐藤貴生 「露のガス供給停止、欧州十数カ国に影響」 産経新聞2009年1月7日付. 2009年5月19日閲覧.
- ^ 「ガス紛争で影響拡大、東欧で市民生活にも影」 産経新聞2009年1月9日付. 2009年5月19日閲覧.
- ^ 「供給再開へ国際企業連合を ロが欧州ガス大手に提案」 産経新聞2009年1月17日付. 2009年5月17日閲覧.
- ^ 「欧州向けガス近く再開 ロシア、ウクライナ首相が表明」 産経新聞2009年1月18日付. 2009年5月17日閲覧.
- ^ 佐藤貴生 「「19日にも供給再開」」 産経新聞2009年1月18日付. 2009年5月17日閲覧.
- ^ 佐藤貴生 「「ガス紛争」2週間ぶり解決 欧州・ウクライナ供給再開」 産経新聞2009年1月20日付. 2009年5月17日閲覧.
- ^ 遠藤良介 「「政権転覆」狙った露の誤算 “ガス紛争”の決算」 産経新聞2009年1月27日付. 2009年5月17日閲覧.
- ^ カニ漁船、ロシアに拿捕=10人乗り組み、鳥取の組合所属 時事ドットコム 2009年1月28日付
- ^ キリル新総主教が即位=大統領ら祝福-ロシア正教 時事ドットコム 2009年2月1日付
- ^ 「ロなど7カ国が合同部隊 NATOに対抗」 産経新聞2009年2月5日付. 2009年5月23日閲覧.
- ^ 佐藤貴生 「旧ソ連圏7カ国、合同の即応部隊創設で合意 NATOに対抗」 産経新聞2009年2月5日付. 2009年5月23日閲覧.
- ^ 日本向けLNG生産開始 サハリン、麻生首相も出席 - 47NEWS(よんななニュース) 47NEWS 2009年2月18日付 共同通信
- ^ 「危機克服へ政策総動員 G20、オバマ米大統領ら首脳集結」 産経新聞2009年4月2日付. 2009年4月27日閲覧.
- ^ 「WRAPUP1:G20が危機脱却に向けた協調を確認、財政総額5兆ドルで世界成長4%押し上げ」 ロイター2009年4月3日付. 2009年4月3日閲覧.
- ^ 「G20閉幕 2010年末までに実質経済成長率2%を達成」 産経新聞2009年4月3日付. 2009年4月27日閲覧.
- ^ 「国際経済論議がG20時代へ 政治問題の波及懸念」 産経新聞2009年4月3日付. 2009年4月27日閲覧.
- ^ 「G20 中露がドル基軸に挑戦状 新基軸通貨へ綱引き」 産経新聞2009年4月3日付. 2009年4月27日閲覧.
- ^ 「【北ミサイル発射】日本政府、「飛翔体」発射を確認」 産経新聞2009年4月5日付. 2009年4月25日閲覧.
- ^ 「【北ミサイル】発射は「ミサイル」と断定 官房長官」 産経新聞2009年4月10日付. 2009年4月25日閲覧.
- ^ 「【北ミサイル発射】緊急安保理 日米と中国に大きな隔たり」 産経新聞2009年4月6日付. 2009年4月25日閲覧.
- ^ 「【北ミサイル発射】新国連決議へ 外相自ら多数派工作」 産経新聞2009年4月6日付. 2009年4月25日閲覧.
- ^ 「安保理が北朝鮮非難の議長声明を全会一致で採択」 産経新聞2009年4月14日付. 2009年4月23日閲覧.
- ^ 「安保理議長声明の要旨」 産経新聞2009年4月14日付. 2009年4月23日閲覧.
- ^ 「【北ミサイル発射】国連安保理 協議本格化 隔たり埋まらず」 産経新聞2009年4月7日付. 2009年4月24日閲覧.
- ^ 「【北ミサイル発射】「議長声明が最適」とロシア」 産経新聞2009年4月10日付. 2009年4月24日閲覧.
- ^ 「【北ミサイル】決議目指す方針で一致」 産経新聞2009年4月10日付. 2009年4月24日閲覧.
- ^ 「米国、議長声明へ転換 原案を提示」 産経新聞2009年4月10日付. 2009年4月24日閲覧.
- ^ 「【安保理議長声明】北、6カ国協議に「2度と絶対に参加しない」」 産経新聞2009年4月14日付. 2009年4月24日閲覧.
- ^ 「【安保理議長声明】北朝鮮外務省の声明(全文)」 産経新聞2009年4月14日付. 2009年4月24日閲覧.
- ^ 日ロ首脳会談要旨 時事通信 2009年5月13日付 2009年5月18日閲覧
- ^ “上海協力機構の首脳会議閉幕 “多極化クラブ”の色彩濃く”. MSN産経ニュース. (2009年6月16日)
- ^ “国家の枠組み超えたスーパー通貨が誕生へ=ロシア大統領”. ロイター. (2009年6月16日)
- ^ “BRICs首脳会議、国際金融制度改革推進を声明 存在感誇示”. MSN産経ニュース. (2009年6月17日)
- ^ “米ロ首脳会談、核弾頭削減などで合意 関係「リセット」強調”. CNN.co.jp. (2009年7月7日)
- ^ “ロシアとキルギス、軍事協力の拡大で合意”. YOMIURI ONLINE(読売新聞). (2009年8月2日)
- ^ “大前仁「ロシア:特急脱線26人死亡 テロ容疑で捜査」”. 毎日jp(毎日新聞)2009年11月28日付.12月5日閲覧
- ^ “革命以来の外交関係樹立へ ロシア・バチカン首脳が初会談”. CHUNICHI Web(中日新聞)2009年12月4日付.12月5日閲覧
- ^ “大木俊治「ロシア:クラブ火災、101人死亡 140人以上負傷--花火が原因」”. 毎日jp(毎日新聞). (2009年12月5日)
- ^ “緒方賢一「露印、軍事で関係強化…空母売却・原子力協力」”. YOMIURI ONLINE(読売新聞)2009年12月8日付.12月9日閲覧
- ^ “ロ極東に石油出荷施設 東シベリア送油管終点 アジア輸出強化”. 東京新聞. (2009年12月29日)