水野忠恒 (法学者)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Jump to navigation Jump to search
水野 忠恒
(みずの ただつね)
生誕 (1951-06-25) 1951年6月25日(67歳)
日本の旗 東京都
居住 日本の旗 日本
国籍 日本の旗 日本
研究分野 法学
研究機関 東京大学
東北大学
早稲田大学
一橋大学
明治大学
出身校 東京大学法学部卒業
指導教員 金子宏
主な受賞歴 紫綬褒章
プロジェクト:人物伝

水野 忠恒(みずの ただつね、1951年6月25日 - )は、日本法学者租税法)。学位博士(法学)東京大学1994年)。明治大学経営学部教授一橋大学名誉教授。

東北大学法学部教授、早稲田大学法学部教授、一橋大学法学部教授、租税法学会理事長などを歴任した。紫綬褒章受章。

概要[編集]

東京都出身の法学者である。金子宏の教え子にあたり、租税法を専門とする。租税法学会の理事長を務め、「租税法の権威」[1]と評される。東北大学教授、早稲田大学教授、一橋大学教授、明治大学教授などを歴任して教鞭を執り、政府税制調査会特別委員や財務省関税等不服審査会委員など公職を歴任した。ゼミの教え子に国連開発計画環境専門官の大塚玲奈など[2]

来歴[編集]

生い立ち[編集]

東京都出身。1969年3月武蔵高等学校を卒業。東京大学法学部にて、金子宏の門下となる。1975年3月、東京大学法学部第一類私法コースを卒業。また、1994年12月博士論文「アメリカ法人税の法的構造」にて、東京大学より博士(法学)を取得。

研究者として[編集]

大学卒業後の1975年、東京大学法学部の助手となる。1978年より、東北大学法学部の助教授として租税法を講じる。その間、1982年から1984年にかけて、ハーバード大学ハーバード・ロー・スクールのインターナショナルタックスプログラム、および、カリフォルニア大学バークレー校ロースクールに留学する。1992年東北大学法学部の教授に昇任する。1994年早稲田大学法学部の教授に就任。1997年一橋大学法学部の教授に就任。1999年一橋大学大学院法学研究科の教授となる。2004年より、一橋大学大学院の法学研究科にて法務専攻(法科大学院)を担当する教授となる。そのほか、東京大学先端科学技術研究センター客員教授拓殖大学の大学院商学研究科の客員教授、税務大学校の客員教授、成蹊大学の法科大学院の非常勤講師なども務めた。その後、明治大学に転じ、経営学部の教授に就任する。2012年大阪産業大学学長本山美彦が執筆したブログを自身の論文に転載し、出所元を明記せず『租税法研究』に寄稿していたことが発覚し、租税法学会理事長を引責辞任することを表明した[1]

出来事[編集]

本山美彦のブログの転載
『租税法研究』に寄稿した論文「国際化の中の企業課税の動向」[3]に、本山美彦ブログ記事からの転載が含まれていた[1]
論文には、2010年10月付の本山のブログ記事とほぼ同一の内容が、出所元を明記しないまま3ページにわたって掲載されていた[1]。租税法学会に所属する研究者が本山のブログとの類似点を指摘したことから発覚し、出版元である有斐閣が同誌を全回収した[1][4]
水野は「盗用する意図は無く、(転用は)指摘されるまで気付かなかった」[1]と述べている。また、転載した経緯については、自身の講演資料を作成する際に本山のブログ記事を保存しており、後日、講演内容を論文に纏める際に自分の原稿と本山の記事を混同しそのまま論文に掲載した、と説明している[1]。そのうえで、自身の行為について謝罪し、財務省の関税・外国為替等審議会と関税等不服審査会の委員を、それぞれ2012年9月28日付で辞任した[1]。水野が所属する明治大学では、今回の行為について「遺憾な行為」[1]と指摘し、学部長による注意処分を下したが、故意ではないので懲戒処分はしないとした。なお、無断転載された本山は「水野教授と何度も話しており、今回のことを問題とはしていない」[1]と表明し、問題視していない。

家族・親族[編集]

水野氏の末裔で沼津藩藩主水野家の家系の忠文と、三河安藤氏の末裔で紀伊田辺藩藩主安藤家の家系章子の間に二男として生まれた。そのため、同名の大名である水野忠恒の末裔にあたる。

経歴[編集]

栄典[編集]

学会活動[編集]

社会的活動[編集]

主な著書[編集]

  • 『租税法』(有斐閣、2003年)
  • 『国際課税の制度と理論:国際租税法の基礎的考察』(有斐閣、2000年)
  • 『現代法の諸相』(編著)(放送大学教育振興会、1999年)
  • 『21世紀の税理士事務所』(監修)(税務経理協会、1999年)
  • 『金融ビッグバンと税理士の役割』(編著)(中央経済社、1998年)
  • 『国際課税の理論と課題』(編著)(税務経理協会、1995年)
  • 『サービス貿易と課税問題 : 消費課税を中心として』(総合研究開発機構、1990年)
  • 『消費税の制度と理論』(編著)(弘文堂、1989年)
  • 『アメリカ法人税の法的構造 法人取引の課税理論』(有斐閣、1988年)

脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ a b c d e f g h i j 「理事長、論文で無断転用――租税法学会――謝罪し学術誌回収」『日本経済新聞』45507号、13版、日本経済新聞社2012年10月13日、42面。
  2. ^ 一橋大学1999年度入学生 大同窓会『10年だョ!全員集合!』
  3. ^ 水野忠恒「国際化の中の企業課税の動向」『租税法研究』40号、有斐閣2012年7月
  4. ^ 有斐閣『国際化の中の企業課税の動向』【租税法研究40号】をお持ちの方へ、お詫びと商品お取り替えのお知らせ2012年8月
  5. ^ [1]一橋大学

外部リンク[編集]