仁川級フリゲート

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仁川級フリゲート
20130626 대한해협 전승행사 (4) (9460603621).jpg
概歴
艦種 フリゲート・護衛艦(FF)
建造期間 2008年 -
就役期間 2013年 -
前級 蔚山級フリゲート
浦項級コルベット
次級 (最新)
要目 (バッチ1)[1]
排水量 軽荷: 2,300 t
満載: 3,251 t
全長 114 m
全幅 14 m
吃水 4 m
機関 CODOG方式
MTU 20V956 TB92ディーゼル 2基
LM2500ガスタービンエンジン
(25 MW/34,000 hp)
2基
スクリュープロペラ 2軸
速力 最大30ノット
航続距離 4,300海里 (18ノット巡航時)
乗員 140名
兵装 Mk.45 mod.4 5インチ単装砲 1基
ファランクスBlk.1B 20mmCIWS 1基
RAM Blk.1近SAM 21連装発射機 1基
海星SSM 4連装発射筒 2基
天竜英語版韓国語版SLCMVLS
(4セル; 2016年現在未搭載[2])
2基
3連装短魚雷発射管
(K745「青鮫」英語版韓国語版用)
2基
艦載機 AW159 哨戒ヘリコプター 1機
C4I KNTDSリンク 11/16
レーダー SMART-S Mk.2 3次元式 1基
CEROS 200 砲射撃指揮用 1基
ソナー タレス社製 船首装備式 1基
電子戦
対抗手段
SLQ-200(V)K 電波探知妨害装置
K-DAGAIE Mk.2 デコイ発射機
SLQ-261 魚雷デコイ

仁川級フリゲート(インチョンきゅうフリゲート、朝鮮語: 인천급 호위함: Incheon-class frigate)は大韓民国海軍フリゲート進水前はFFXとも呼ばれた。

概要[編集]

北方限界線付近で散発する武力衝突や江陵浸透事件のようなゲリラコマンド事案などに対抗する必要上、韓国海軍にとって沿岸防備は最重要任務の一つである。その中核戦力として、1980年代には浦項級コルベットおよび蔚山級フリゲートが建造された。これらの艦は、2010年代には更新が必要になると考えられており、その主力として開発されたのが本級である[3]

当初は3,000トンクラスのフリゲートを24隻建造する計画であったが、計画が進捗するに従って2,700トンへと船体規模が縮小し、ネームシップ進水時点では、バッチ1としてひとまず2,300トンクラスで6隻建造されることが決定されている。2008年に現代重工業が第一次FFXの建造を受注することが決定、当初は2015年までにバッチ1の6隻全艦が引き渡される予定であったが、これは大幅に遅延し[1]、2011年4月にネームシップが進水、2013年1月17日に海軍に引き渡された[4]

その後、2016年6月3日には、改良型であるバッチ2の1番艦となるFFG-818「大邱」が進水した[5]。同艦では、主機をCODLAG方式に変更し、加速機をロールス・ロイス マリン トレントMT30としたほか、国産の個艦防空ミサイルおよびK-ASROC対潜ミサイルのためのVLSが装備されるなど、大規模な設計変更が加えられている[6]

1隻あたりの建造費は約120億円(1,100億ウォン)[7]

同型艦[編集]

バッチ # 艦名 建造 進水 就役
1 FFG-811 仁川(インチョン)
ROKS Incheon
現代重工業 2011年
4月29日
2013年
1月17日[4]
FFG-812 京畿(キョンギ)
ROKS Kyonggi
2013年
7月18日[8]
2014年
11月4日
FFG-813 全北(チョンブク)
ROKS Jeonbuk
2013年
11月13日
2015年
1月5日
FFG-815 江原(カンウォン)
ROKS Gangwon
STX造船海洋 2014年
8月12日[9]
2015年
11月
FFG-816 忠北(チュンブク)
ROKS Chungbuk
2014年
10月23日[10]
2016年
1月26日
FFG-817 光州(クァンジュ)
ROKS Gwangju
2015年
8月11日
2016年
11月9日
2 FFG-818 大邱(テグ)
ROKS Daegu
大宇造船海洋 2016年
6月2日
2017年初頭

艦名は、大韓民国の地方行政区画から採られている。

事件・事故[編集]

  • 2014年、韓国軍全体の納入品偽装問題が明らかになる過程で、仁川級も本来フランス製であるべき電子機器冷却ファンなどが、台湾製にすり替えられていた事実が発覚している[11]
  • 2015年、本来ドイツ製であるべき操舵機のオイルポンプが、韓国製にすり替えられていた事実が発覚した。また数々の納入品偽装問題に関与したとされる元海軍参謀総長が、STXグループから7億ウォンを受け取り、本艦級に同社のディーゼルエンジンを採用するよう便宜を図った疑惑で拘束された[12]
  • 2015年、「FFG-815江原」の建造では複数の不良施工が発覚している。同艦の試験運行中に錨が突然落下しバウソナーのカバーを破壊したが、これは本来2つあるはずの錨を固定する固定ピンが1つしか取り付けられていなかったことに起因するものであった。また、艦内の配管の継ぎ目に必要な補強も行われておらず、配管は溶接だけで接合されていた[7]

出典[編集]

  1. ^ a b 多田智彦「13. インチョン級FF (世界の新型水上戦闘艦ラインナップ)」、『世界の艦船』第782号、海人社、2013年8月、 102-103頁。
  2. ^ 「写真特集 世界の新鋭水上戦闘艦」、『世界の艦船』第832号、海人社、2016年3月、 21-46頁、 NAID 40020720284
  3. ^ 香田洋二「現代水上戦闘艦の新傾向を読む (特集 世界の水上戦闘艦 その最新動向)」、『世界の艦船』第832号、海人社、2016年3月、 70-77頁、 NAID 40020720323
  4. ^ a b Republic of Korea Navy commissions First of Class "Incheon" FFX I Frigate
  5. ^ [권홍우기자의 군사·무기 이야기 신형 호위함, 대잠능력 이지스 능가]”. naver news (2016年6月2日). 2016年6月2日閲覧。
  6. ^ 大丘級巡防艦” (中国語). 2016年8月18日閲覧。
  7. ^ a b 次期護衛艦「江原」も欠陥=韓国 中央日報 2015年3月28日
  8. ^ 두 번째 차기호위함 '경기함' 진수…헬기 탑재 聨合ニュース 2013年7月18日
  9. ^ 「韓国海軍 次期護衛艦「江原」進水式=16年に実戦配備」朝鮮日報 2014/08/12
  10. ^ 「韓国海軍 次期護衛艦「忠北」進水式=16年に実戦配備」聯合ニュース 2014/10/23
  11. ^ “韓国原発、「欠陥・事故」続出の恐ろしき実態…偽造部品納入は当たり前、放射能漏れ数値は18倍増に修正”. 産経新聞社. (2015年1月2日). http://www.sankei.com/west/news/141107/wst1411070063-n1.html 2015年1月2日閲覧。 
  12. ^ 北朝鮮の潜水艦捕捉 次期護衛艦にも「参謀総長不正」 naver news 2015年5月24日

外部リンク[編集]