RAM (ミサイル)

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RIM-116 RAM
US Navy 090929-N-2515C-482 The dock landing ship USS Green Bay (LPD-20) fires a surface to air intercept missile from it's Rolling Airframe Missile (RAM) launcher.jpg
種類 近接防空ミサイル
製造国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
設計 ジェネラル・ダイナミクス
製造 レイセオンディールBGT
性能諸元
信管 着発・近接信管
推進方式 固体燃料ロケット
飛翔速度 マッハ2.5
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RAM英語: Rolling Airframe Missile)は、アメリカ合衆国ドイツデンマークが共同開発した近接防空ミサイルアメリカ軍での制式番号はRIM-116[1]

短射程であるが、その分簡素なシステムであり、近接防空用として、戦闘艦以外にも広く搭載されつつある。

来歴[編集]

開発要求は1975年5月に発出され、先行量産(ESED)に関する了解覚書(MoU)は1977年に締結された。当初はアメリカ合衆国西ドイツの二国間協定であったが、1979年にデンマークが開発に加わった。後述のように、要素技術や基本設計は既存のミサイルから流用されている部分が多いため、1978年にはさっそく最初の試射が行われた。その後の開発は必ずしも順調ではなく、度々キャンセルの危機に晒されたが、いずれも克服され、1987年8月、量産に関するMoUが締結された[1]

設計[編集]

RAMは、短射程で応答時間が速く、撃ちっ放し能力を備えた(すなわち艦上の誘導システムを必要としない)、対艦ミサイル防御(ASMD)用ミサイルとして開発された[2]

ミサイル[編集]

飛翔するミサイル

コスト低減と開発期間短縮の要求から、基本的に、弾体部はAIM-9「サイドワインダー」空対空ミサイルシーカーFIM-92「スティンガー」近距離防空ミサイルを基として開発された[3]

本ミサイルの最大の特徴が、4枚の後翼によって弾体をゆるやかに回転させながら飛翔することであり、これがミサイル名称の由来ともなった。これによって、サイドワインダーでは4枚とされていた前翼は2枚のみとされているほか、PRH誘導システムも、2本のロッドアンテナのみで十分な走査を行えるようになっている[1]。ただし運動性能向上のため、ブロック2(RIM-116C)では前翼も4枚に増やされている[2]

ASMDという用途から、発射直後の誘導はAN/SLQ-32電波探知装置による探知情報を元にしたパッシブ・レーダー・ホーミング(PRH)によって行い、赤外線センサーで目標を捕捉したあとは赤外線ホーミング(IRH)に切り替える方式が基本とされた。ただし天候が悪く、IRHによる目標捕捉が困難な場合は、全航程を通じてPRH誘導とすることもできる[1]。IRH誘導システムは、上記の通り当初はスティンガー・ミサイルのものが導入されており、1次元式の赤外線センサーを用いたレチクル回転型であったが、2000年より量産に入ったブロック1(RIM-116B)では80ピクセルの線型アレイ方式に変更された。受信帯域の拡大・感度の増大がなされたことにより、全方位交戦能力が付与されたほか、発射直後からPRHに頼らず、全航程を通じてIRH誘導とする(IR-all-the-way guidance)こともできるようになった[2]

そしてブロック2(RIM-116C)では赤外線画像(IIR)誘導方式が導入され、これによって同一目標への複数弾斉射が可能になった[2]。従来のIRH誘導システムを用いたRAMでは、一斉射(Salvo)時に同一発射機から放たれた1発目のロケットモーターが、すぐ後方の同一軌道を飛翔する2発目以降に対してジャミング源(ノイズ)となってしまうため、初弾のロケットモーターが燃焼を完了するまで次弾を発射できないという問題があったが、IIR誘導の導入によってこれが解決されており、2012年10月22日に行われた斉射テストに成功している[4][5]

システム[編集]

Mk.44 GMRPを装填中のMk.49 GMLS

ミサイル本体は、コンテナ(Mk.44 Guided Missile Round Pack, GMRP)内に密閉された状態で、艦上に設置された専用の21連装の発射機(Mk.49 Guided Missile Launching System, GMLS)に収容される。Mk.44 GMRPと Mk.49 GMLSで RAM Mk 31 GMWS(Guided Missile Weapon System)を構成する。

また、RAMをファランクス CIWSに組み込んだMk.15 Mod.31 SeaRAMも開発されている。これは、M61 バルカンのMk.72 マウントを11連装のRAM発射機に取り替えたものであり、独立・完結したシステムである事から、対空FCSを持たない艦への簡易的な防空兵器として導入が進められている。

RAM Mk.31 GMWSは、揚陸艦航空母艦などの大型艦船に搭載されつつある新開発の戦闘システムである艦艇自衛システム(SSDS)に連接されて、その主要な防空火力として期待されている。

新世代の個艦防空ミサイルであるESSMを搭載する余地のない沿海域戦闘艦は、フリーダム級がMk.31 GMWS、インディペンデンス級がMk.15 Mod.31 SeaRAMを搭載している。

Mk.49 GMLS
SeaRAM
SeaRam Launcher
SeaRam InfraredrayCamera and ESMsensor


諸元表[編集]

ブロック0
(RIM-116A)
ブロック1
(RIM-116B)
ブロック2
(RIM-116C)
全長 2.82 m
直径 12.7 cm 14.61 cm
翼幅 44.5 cm 32.17 cm
重量 74.4 kg 88.2 kg
弾頭重量 3.5 kg 9.1 kg 11.0 kg
射程 800 m〜9 km 400 m〜15 km
飛翔高度 1.5 m〜6,100 m 1.5 m〜8,100 m
誘導方式 PRHIRH PRH+IIR

運用国と装備艦艇[編集]

アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国

アラブ首長国連邦の旗 アラブ首長国連邦

エジプトの旗 エジプト

韓国の旗 韓国

ギリシャの旗 ギリシャ

ドイツの旗 ドイツ

トルコの旗 トルコ

日本の旗 日本

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  1. ^ いずも型以前に、あぶくま型護衛艦(61DE)に後日搭載する予定と伝えられていたが、未だに装備は行われていない

参考文献[編集]

  1. ^ a b c d Norman Friedman (1997). The Naval Institute guide to world naval weapon systems 1997-1998. Naval Institute Press. p. 413. ISBN 9781557502681. http://books.google.co.jp/books?id=l-DzknmTgDUC. 
  2. ^ a b c d 東郷行紀「海上自衛隊が新たに導入する シーRAM近接防御SAM」、『世界の艦船』第792号、海人社、2014年2月、 106-109頁、 NAID 40019927987
  3. ^ 「世界の艦載兵器」、『世界の艦船』第811号、海人社、2015年1月、 59頁、 NAID 40020297435
  4. ^ RAM Block 2 Missile Successful in Double-fire Test - Deagel.com, October 22, 2012
  5. ^ Rolling Airframe Missile Block 2 completes initial fleet firing, August 12, 2013
  • 岩狭源晴「注目の近接防空ミサイルRAM」、『世界の艦船』第514号、海人社、1996年9月、 148-155頁。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]