30mm口径弾

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30mm口径弾(30ミリこうけいだん)は、30mm口径砲弾

概要[編集]

30mm口径の自動火器は、大口径であるため、いずれも機関砲として分類される。威力が強いため、掩体壕装甲戦闘車両航空機に対して用いられる。現在では、西側諸国では30×113mmB弾と30×173mm弾が、東側諸国では30×165mm弾が、それぞれデファクトスタンダードとなっている。

規格の一覧[編集]

30×86mmB
ADEN機関砲向けに開発された規格である。比較的軽量な機関砲で運用するために低初速とされているが、このために空対空射撃には不適とされ、のちに弾頭重量を小型化するかわりに初速を増大させた30×113mmB弾によって更新された。なお、弾薬全長は200mmで、30×113mmB弾と同じであった。
30×90mmRB
1940年ラインメタル社において開発された規格である。従来使用されていた30×184mmB弾よりも低初速とされた代わりに、より軽量の機関砲で運用可能となった。
30×92mmRB
大日本帝国海軍第二次世界大戦中に開発した規格である。
30×113mmB
30×113mm弾。
ADEN Mk.4とDEFA 550向けの統一規格として開発されたもので、北大西洋条約機構デファクトスタンダードの一つとなっている。もう一方の30×173mm弾よりも低初速である分、より軽量の機関砲で運用可能となった。
30×115mm
大日本帝国陸軍第二次世界大戦中に開発した規格である。
30×122mm
大日本帝国海軍が第二次世界大戦中に開発した規格である。
30×150mm
30×165mm
ソビエト連邦において開発された規格であり、西側の30×173mmにほぼ相当するものとなっている。
30×170mm
30×173mm
30×173mm弾。
北大西洋条約機構デファクトスタンダードの一つとなっている。もう一方の30×113mm弾よりも高初速・大弾頭重量である分、機関砲は大型化している。
30×184mmB
1930年代ラインメタルボルジッヒ社において開発された規格である。いずれも攻撃機搭載の航空機関砲において使用された。
30×250mmケースレス
無反動機関砲用のケースレス弾薬である。

参考文献[編集]

  • ワールドフォトプレス『世界の重火器 - ミリタリー・イラストレイテッド』光文社、1986年6月。ISBN 978-4334703738 

関連項目[編集]