レディバグ (競走馬)

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レディバグ
欧字表記 Ladybug[1]
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 青鹿毛[1]
生誕 2018年4月28日(6歳)[1]
抹消日 2024年3月15日[2]
ホッコータルマエ[1]
フェバリットガール[1]
母の父 ダンスインザダーク[1]
生国 日本の旗 日本北海道新ひだか町[1]
生産者 ゴールドアップカンパニー[1]
馬主 (株)ゴールドアップ・カンパニー[1]
調教師 北出成人栗東[1]
競走成績
生涯成績 27戦7勝[1]
中央:17戦6勝
地方:10戦1勝
獲得賞金 1億9419万4000円[1]
中央:1億2049万4000円
地方:7370万円
勝ち鞍
JpnIII スパーキングLC 2023年
Listed 栗東ステークス 2022年
Listed コーラルステークス 2024年
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レディバグ(欧字名:Ladybug2018年4月28日 - )は、日本競走馬[1]2023年スパーキングレディーカップの勝ち馬である。

馬名の意味は、てんとう虫[3]

戦績[編集]

2歳(2020年)[編集]

11月14日阪神競馬場で行われた2歳新馬戦で、酒井学を鞍上に迎えデビュー。9番人気の評価であったが中団追走から上がっていき、直線で先頭に立って後続を突き放し2着の6番人気ヒヤに5馬身差をつけ優勝した[4]。鞍上の酒井は「スタートから外へ逃げていました。3コーナーでも外にモタれて、ムチを入れて修正しながら進めました。4コーナーの手前でバランスが戻って、前に詰め寄って行きました。(中略)レースを見る限り、1200mよりはこのくらいが良さそうです」とコメントした[5]

続いて12月2日園田競馬場で行われた兵庫ジュニアグランプリ(JpnII)に出走。レースでは内目を通って3番手を追走。一旦は差を広げられたが4コーナーを回るところで外に持ち出し、ゴール前迫ったが逃げたデュアリストの2着に敗れた[6]

3歳(2021年)[編集]

3歳初戦として、2月21日東京競馬場で行われたヒヤシンスステークス(Listed)に出走。4番人気に推されたレースでは、ラペルーズの3着に敗れた。その後はオープン特別のレースに3回出走するも、2着2回と惜しいレースが続いた。

6月26日東京競馬場で行われた日野特別(2勝クラス)に初コンビとなる戸崎圭太を鞍上に迎え出走。初の古馬との対戦となったレースでは、スタートから終始好位を追走し後を追う11番人気のダイワドノヴァンを2馬身半突き放し優勝した。鞍上の戸崎は「強いメンバーと戦ってきた馬ですし、力は上だと思っていましたし、レースが上手です。古馬相手でも十分やれると思っていました」とコメントした[7]

続いて9月26日中京競馬場で行われた桶狭間ステークス(3勝クラス)に松山弘平を鞍上に迎え出走。レースではスタート直後から好位につけると、迫り来る2番人気のサンライズラポールを2馬身半差で振り切り優勝し自身2連勝とした。鞍上の松山は「スタート良く、良いポジションで流れに乗って競馬をしてくれました。こういう馬場も苦にせず、良いスピードを見せてくれました。まだまだ勝ち方にも余裕がありましたし、これから上のクラスに行っても楽しみです」とコメントした[8]。その後、11月21日の霜月ステークスでは4着に敗れ、3歳シーズンを終えた。

4歳(2022年)[編集]

4歳初戦として1月16日小倉競馬場で行われた門司ステークス(OP)に出走。3番人気に推されたが、8着に敗れた。

その後も勝ち切れないレースが続いたが、5月15日中京競馬場で行われた栗東ステークス(Listed)では前半3Fが33秒7と流れ[9]、後方13番手を追走。直線で外から鋭く伸びると、先に抜け出した4番人気ヴァニラアイスをゴール前で差し切ってこれに半馬身差をつけ優勝。オープン初勝利を果たした[10]。鞍上の酒井は「返し馬でいつもより噛み気味で、この感じで競馬に行ってくれないかなと思っていました。レースでは確実にペースが速いと思いました。思い切って外へ出すと反応してくれたのですが、そこでステッキを落としてしまいました。(中略)勝ち切ってくれてありがたいです。ハマる展開になれば脚を使ってくれます。1400mから1600mがベストだと思います」と振り返った[11]

続いて7月6日川崎競馬場で行われたスパーキングレディーカップ(JpnIII)に出走。3番人気で迎えたレースでは、最後の直線で追い込むも届かずショウナンナデシコの2着に敗れた[12]8月25日佐賀競馬場で行われたサマーチャンピオン(JpnIII)では3番人気に推されたが、シャマルの5着に敗れた。秋に入り、レディスプレリュードは7着、ペルセウスステークスは4着に敗れて4歳シーズンを終えた。

5歳(2023年)[編集]

5歳初戦として1月29日東京競馬場で行われた根岸ステークス(GIII)に出走し、初の二桁着順となる10着に敗れると、続くコーラルステークスでも6着に終わる。

4月12日船橋競馬場で行われたマリーンカップ(JpnIII)に出走。レースでは3番手を追走し、最後の直線では1番人気ペルアアに5馬身差を付けられ2着に敗れた[13]

5月14日の栗東ステークス4着を挟んで、7月5日川崎競馬場で行われた前年2着のスパーキングレディーカップ(JpnIII)に出走。レースでは好スタートから2番手を追走。ラスト200m過ぎで逃げたノーブルシルエットを捉えて抜け出し、後方3番手から馬群を捌いて猛追した1番人気スピーディキックをアタマ差で振り切り優勝。交流重賞7度目の挑戦で重賞初タイトルを手にした[14]。鞍上の酒井は「ずっとコンビを組ませていただいていた馬なので、とにかく本当にうれしかったです。最近ちょっとスタートして勢いが持続できない感じ、追走が厳しいことが多かったんですけど、きょうはスムーズに追走できていた。(中略)兄が先日調教師になった酒井忍なんですが、ゆかりのある場所で重賞を勝つことが出来て光栄に思っています」とコメントした[15]。その後、サマーチャンピオン(JpnIII)3着を挟み、盛岡競馬場のマイルチャンピオンシップ南部杯(JpnI)では3着と好走。大井競馬場でのJBCレディスクラシック(JpnI)に臨んだが7着に終わった。

6歳(2024年)[編集]

3月9日に阪神競馬場で行われたコーラルステークス(L)では負担重量55.5kgを背負い、9番人気の低評価だったが、厩舎開業初出走初勝利を目指した福永祐一厩舎で2番人気のレオノーレをゴール前で鼻差差し切って6勝目を挙げた。このレースが現役最終戦となり、3月15日付で競走馬登録を抹消された[2]。引退後は繁殖牝馬として供用される予定[16]

競走成績[編集]

以下の内容は、JBISサーチ[17]およびnetkeiba.com[18]の情報に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上り3F)
着差 騎手 斤量
[kg]
1着馬(2着馬) 馬体重
[kg]
2020.11.14 阪神 2歳新馬 ダ1400m(良) 16 5 9 051.80(9人) 01着 R1:25.6(37.1) -0.8 0酒井学 54 (ヒヤ) 450
0000.12.02 園田 兵庫ジュニアGP JpnII ダ1400m(良) 11 2 2 012.00(4人) 02着 R1:27.0(37.4) -0.1 0酒井学 54 デュアリスト 444
2021.02.21 東京 ヒヤシンスS L ダ1600m(良) 12 8 11 011.30(4人) 03着 R1:37.1(36.0) -0.3 0酒井学 54 ラペルーズ 448
0000.03.27 中山 伏竜S OP ダ1800m(良) 14 4 5 005.90(3人) 08着 R1:53.5(39.0) -1.4 0酒井学 54 ゴッドセレクション 440
0000.05.02 阪神 端午S OP ダ1400m(稍) 16 6 12 005.60(3人) 02着 R1:23.8(37.3) -0.3 0酒井学 54 ルーチェドーロ 450
0000.05.16 東京 青竜S OP ダ1600m(良) 12 2 2 006.50(2人) 02着 R1:36.1(36.0) -0.0 0酒井学 54 ゲンパチフォルツァ 452
0000.06.26 東京 日野特別 2勝 ダ1600m(良) 16 8 16 001.90(1人) 01着 R1:35.8(35.8) -0.4 0戸崎圭太 53 (ダイワドノヴァン) 454
0000.09.26 中京 桶狭間S 3勝 ダ1400m(不) 16 3 5 001.90(1人) 01着 R1:22.4(36.6) -0.4 0松山弘平 53 (サンライズラポール) 456
0000.11.21 東京 霜月S OP ダ1400m(良) 16 1 2 003.60(2人) 04着 R1:24.2(36.2) -0.5 0酒井学 52 ヘリオス 450
2022.01.16 小倉 門司S OP ダ1700m(良) 15 6 10 006.30(3人) 08着 R1:45.9(37.2) -0.9 0酒井学 54 エクレアスパークル 442
0000.03.12 阪神 ポラリスS OP ダ1400m(良) 16 5 9 007.20(4人) 05着 R1:24.3(36.7) -0.5 0酒井学 54 バティスティーニ 450
0000.04.13 船橋 マリーンC JpnIII ダ1600m(良) 13 4 4 004.30(3人) 05着 R1:44.7(41.6) -3.4 0酒井学 55 ショウナンナデシコ 447
0000.05.15 中京 栗東S L ダ1400m(稍) 16 8 16 008.00(3人) 01着 R1:23.0(36.0) -0.1 0酒井学 53 (ヴァニラアイス) 452
0000.07.06 川崎 スパーキングLC JpnIII ダ1600m(良) 10 7 8 007.80(3人) 02着 R1:41.2(38.7) -0.1 0戸崎圭太 55 ショウナンナデシコ 462
0000.08.25 佐賀 サマーチャンピオン JpnIII ダ1400m(不) 12 4 4 004.50(3人) 05着 R1:26.6(37.1) -1.1 0酒井学 54 シャマル 464
0000.10.06 大井 Lプレリュード JpnII ダ1800m(重) 12 7 10 013.00(5人) 07着 R1:53.9(38.7) -2.2 0酒井学 55 プリティーチャンス 454
0000.10.30 東京 ペルセウスS OP ダ1400m(良) 16 7 14 021.00(5人) 04着 R1:23.6(35.6) -0.9 0北村宏司 54 レモンポップ 458
2023.01.29 東京 根岸S GIII ダ1400m(良) 16 4 7 191.3(15人) 10着 R1:23.9(36.0) -1.4 0酒井学 55 レモンポップ 454
0000.03.11 阪神 コーラルS L ダ1400m(良) 16 5 10 039.3(11人) 06着 R1:24.4(36.9) -0.4 0酒井学 55 タガノビューティー 450
0000.04.12 船橋 マリーンC JpnIII ダ1600m(良) 12 6 7 004.30(2人) 02着 R1:42.7(38.0) -1.1 0酒井学 55 ペルアア 446
0000.05.14 京都 栗東S L ダ1400m(重) 16 8 16 017.90(8人) 04着 R1:24.7(36.6) -1.3 0酒井学 55 アイオライト 452
0000.07.05 川崎 スパーキングLC JpnIII ダ1600m(良) 9 7 7 008.90(4人) 01着 R1:41.3(38.2) -0.0 0酒井学 55 スピーディキック 461
0000.08.31 佐賀 サマーチャンピオン JpnIII ダ1400m(良) 12 7 9 004.00(3人) 03着 R1:26.2(36.1) -0.6 0酒井学 55.5 サンライズホーク 465
0000.10.09 盛岡 MCS南部杯 JpnI ダ1600m(稍) 14 4 6 083.40(7人) 03着 R1:35.9(35.9) -2.1 0酒井学 55 レモンポップ 466
0000.11.03 大井 JBCLクラシック JpnI ダ1800m(良) 12 5 5 027.80(8人) 07着 R1:55.4(40.4) -2.5 0酒井学 55 アイコンテーラー 462
2024.03.09 阪神 コーラルS L ダ1400m(良) 16 7 13 025.90(9人) 01着 R1:23.8(36.3) -0.0 0酒井学 55.5 (レオノーレ) 464

血統表[編集]

レディバグ血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 キングマンボ系
ミスタープロスペクター系
[§ 2]

ホッコータルマエ
鹿毛 2009 北海道浦河町
父の父
キングカメハメハ
鹿毛 2001
Kingmambo Mr. Prospector
Miesque
*マンファス *ラストタイクーン
Pilot Bird
父の母
マダムチェロキー
鹿毛 2001
Cherokee Run Runaway Groom
Cherokee Dame
*アンフォイルド Unbridled
Bold Foil

フェバリットガール
黒鹿毛 2006 北海道新ひだか町
ダンスインザダーク
鹿毛 1993
*サンデーサイレンス Halo
Wishing Well
*ダンシングキイ Nijinsky II
Key Partner
母の母
ソロシンガー
鹿毛 1993
*リヴリア Riverman
Dahlia
ミストモカゼ *ボールドラツド
シミズトモカゼ
母系(F-No.) ミスパロー系(FN:7-f) [§ 3]
出典
  1. ^ [19], [20]
  2. ^ [20]
  3. ^ [19], [20]
  • 母の半兄ラントゥザフリーズは2003年共同通信杯(GIII)勝ち馬。

脚注[編集]

注釈[編集]

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o レディバグ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年10月9日閲覧。
  2. ^ a b レディバグ競走馬登録抹消、繁殖馬に - 日経ラジオ社、2024年3月15日配信、同日閲覧
  3. ^ 競走馬情報 JRA - レディバグ”. 日本中央競馬会. 2023年10月9日閲覧。
  4. ^ 【阪神4R新馬戦結果】9番人気のレディバグが5馬身差圧勝”. 株式会社ネットドリーマーズ. 2023年7月9日閲覧。
  5. ^ 【阪神4R新馬戦結果】9番人気のレディバグが5馬身差圧勝”. 株式会社ネットドリーマーズ. 2023年7月9日閲覧。
  6. ^ 【兵庫ジュニアGP回顧】着差以上の強さでデュアリストが3連勝(斎藤修)”. 株式会社ネットドリーマーズ. 2023年7月9日閲覧。
  7. ^ 【日野特別】(東京) レディバグが人気に応えて快勝”. 株式会社ネットドリーマーズ. 2023年7月9日閲覧。
  8. ^ 【桶狭間S】(中京) 人気を集めたレディバグが直線半ばで抜け出し後続を離して勝利”. 株式会社ネットドリーマーズ. 2023年7月9日閲覧。
  9. ^ 【栗東S】レディバグ 「じっくり」末脚温存で差し切り勝ち 酒井今後へ期待”. 株式会社ネットドリーマーズ. 2023年7月9日閲覧。
  10. ^ 【栗東S結果】レディバグが差し切ってオープン初勝利、牝馬のワンツー”. 株式会社ネットドリーマーズ. 2023年7月9日閲覧。
  11. ^ 【栗東Sレース後コメント】レディバグ酒井学騎手ら”. 株式会社ネットドリーマーズ. 2023年7月9日閲覧。
  12. ^ 【川崎・スパーキングレディーC結果】ショウナンナデシコが押し切って重賞4連勝”. 株式会社ネットドリーマーズ. 2023年7月9日閲覧。
  13. ^ 【船橋・マリーンC結果】アメリカンファラオ産駒のペルアアが5馬身差圧勝”. 株式会社ネットドリーマーズ. 2023年7月9日閲覧。
  14. ^ 【川崎・スパーキングレディーC結果】レディバグが念願の重賞初制覇!”. 株式会社ネットドリーマーズ. 2023年7月9日閲覧。
  15. ^ 【スパーキングレディーC】レディバグが悲願の重賞初制覇…酒井学騎手「きょうはスムーズに追走できていた」”. 株式会社ネットドリーマーズ. 2023年7月9日閲覧。
  16. ^ 【阪神11R・コーラルS】レディバグがゴール前差し切り引退の花道飾る 酒井学騎手「話題をかっさらって申し訳ない」 - UMATOKU(報知新聞社)2024年3月9日
  17. ^ レディバグ 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年10月9日閲覧。
  18. ^ レディバグの競走成績”. netkeiba.com. Net Dreamers Co., Ltd.. 2023年10月9日閲覧。
  19. ^ a b 血統情報:5代血統表|レディバグ”. JBISサーチ. 日本軽種馬協会. 2023年7月9日閲覧。
  20. ^ a b c レディバグの血統表”. netkeiba.com. 2023年7月9日閲覧。

外部リンク[編集]