ボノム・リシャール (強襲揚陸艦)

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ボノム・リシャール
US Navy 030127-N-1352S-017 The Bonhomme Richard (LHD 6) is part of the seven-ship Amphibious Task Force West (ATF-W) deployed in support of Operation Enduring Freedom.jpg
基本情報
建造所 インガルス造船所
運用者 Seal of the United States Department of the Navy.svgアメリカ海軍
艦種 強襲揚陸艦
級名 ワスプ級強襲揚陸艦
愛称
  • Revolutionary Gator
  • Bonnie Dick
  • BHR
  • Rusty Roku
モットー I have not yet begun to fight!
母港 カリフォルニア州 サンディエゴ
艦歴
発注 1992年12月11日
起工 1995年4月18日
進水 1997年3月14日
就役 1998年8月15日
除籍 2021年4月14日
要目
満載排水量 40,500 トン
全長 257 m
水線長 237 m
水線幅 32 m
吃水 8.2 m
主機 蒸気タービン 2機、2軸
出力 70,000 hp
最大速力 20 ノット
航続距離 9,500 海里
乗員
  • 乗組員:士官・104名、下士官兵・1004名
  • 上陸部隊:1894名
兵装
搭載艇 LCAC-1級揚陸艇×3隻 / LCU上陸用舟艇×2隻 / 機動揚陸艇×12隻
以上、作戦内容により変化。
搭載機 標準構成
AV-8B ハリアーII / F-35B ライトニングII ×6機
AH-1W スーパーコブラ / AH-1Z ヴァイパー ×4機
MV-22B オスプレイ ×12機
CH-53 シースタリオン ×4機
UH-1Y ヴェノム ×3 - 4機
強襲作戦時
MV-22B オスプレイ ×22機
制海作戦時
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ボノム・リシャール(USS Bonhomme Richard, LHD-6)は、アメリカ海軍強襲揚陸艦ワスプ級強襲揚陸艦の6番艦。艦名はジョン・ポール・ジョーンズの座乗した有名なフリゲートフランス語で「善良なるリチャード、:Goodman Richard」の意。ベンジャミン・フランクリンの著書『貧しきリチャードの暦』から)に因む。その名を持つ艦としては3隻目。

艦歴[編集]

ボノム・リシャールは、ミシシッピ州パスカグーラインガルス造船所1995年4月18日に起工し、1997年3月14日に進水、1998年5月12日海軍に移管され、1998年8月15日に就役した。

ボノム・リシャールは8月8日にパスカグーラを出港し、8月15日にペンサコーラに到着する。ペンシルベニア州選出下院議員ジョン・P・ムーサ英語版が就役式で演説を行い、海軍長官ジョン・H・ドルトン英語版が就役を命じた。

ムーサの妻ジョイスが1997年5月に命名を行い、ムーサ夫人は艦に対して伝統の命令「Man our ship and bring her to life!(総員乗艦、艦に生命あれ)」を下した。

就役式にはこのほかミシシッピ州選出下院議員ジーン・テイラー、海軍作戦副部長ドナルド・L・ピリング提督、海軍教育訓練部長パトリシア・A・トレーシー中将、インガルス造船副社長が出席した。

2006年3月13日フリゲート・初代「ボノム・リシャール英語版」の残骸捜索隊の名誉旗艦に任命された。アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦ジョン・ポール・ジョーンズ」も同じく名誉旗艦に任命された。

2011年8月19日2012年春に佐世保配備の同型2番艦「エセックス」とのシップ・スワップを行うことが発表された[1]

2012年4月23日より、「エセックス」に代わり佐世保に配備された。

2018年1月14日母港であった佐世保基地F-35Bを運用可能に改修された同型艦1番艦「ワスプ」が本艦との機能移転のために入港した。母港をサンディエゴ海軍基地に移し、移転作業が行われた後、本国でワスプ同様の近代化改修工事を行う予定であった[2]

サンディエゴ現地時間の2020年7月12日の午前8時30分頃に火災を起こした[3]。メンテナンス中で消火設備が無効化されており対応が遅れ、火災は発生から4日後の16日に鎮火された[4]

その後放火の疑いも含めて調査と検証が行われていたが、2020年11月30日に海軍は本艦を退役させ、解体する方針を明らかにした[5]。火災によって飛行甲板を含む艦全体の6割が損傷し[6]、元通りに修復するには5~7年の期間と25億~32億ドル(日本円で約2600億~約3340億円)かかること[5]、残存部分を病院船など別種の艦船に転用するにも10億ドル以上のコストがかかり新造艦を建造する方が安くつく[5]ため、退役させて解体することが最善策と判断された。本艦は火災原因調査終了後に退役・解体される見通しとなっており[6]、それにかかるコストは3000万ドル、作業期間は9~12カ月と見積もられている[5]2021年4月14日に退役式が行われた。同型艦に流用できる機器が撤去された後、テキサス州ガルベストンに曳航され、解体された[7]

2021年7月29日第3艦隊は、放火などの疑いで火災当時ボノム・リシャールの乗組員だった水兵1人を訴追したと発表した[8][9]

参照[編集]

  1. ^ USS Bonhomme Richard to replace USS Essex”. U.S. Navy (2011年8月19日). 2016年3月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年2月14日閲覧。
  2. ^ USS Wasp to Japan Next Year in Support of Marine F-35B Squadron Next Year; USS Bonhomme Richard to San Diego”. USNI News (2016年10月24日). 2018年3月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年3月17日閲覧。
  3. ^ 米強襲揚陸艦で大規模火災、21人負傷”. 産経新聞ニュース (2020年7月13日). 2020年7月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月13日閲覧。
  4. ^ 米強襲揚陸艦の火災鎮火”. 沖縄タイムス (2020年7月26日). 2020年7月18日閲覧。
  5. ^ a b c d 火災被害の米海軍強襲揚陸艦、退役・解体へ”. CNN.co.jp. 2020年12月2日閲覧。
  6. ^ a b 火災の強襲揚陸艦、修理断念 米海軍に大きな痛手”. 時事ドットコム. 2020年12月1日閲覧。
  7. ^ 佐世保に前方展開したボノム・リシャール、4月14日に退役式”. FlyTeam (2021年4月14日). 2021年7月31日閲覧。
  8. ^ 米艦火災、放火疑いで水兵を訴追 損傷激しく解体、動機不明”. 東京新聞 (2021年7月30日). 2021年7月31日閲覧。
  9. ^ 昨年の強襲揚陸艦火災、米海軍が要員1人を訴追”. CNN (2021年7月30日). 2021年7月31日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]