シットヘッド

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シットヘッド
別名 宮殿(パレス)、カルマ
遊び方
人数 2-6
枚数 52 または 54
デッキ フランス
順番 時計回り
カードランク
(最高-最低)
(2) A K Q J 10 9 8 7 6 5 4 3 (2)
運要素

シットヘッド英語: Shithead)は、宮殿Palace)やカルマKarma)とも呼ばれる、トランプを使ったゲームの一種である。場の一番上のカード以上の強さを持つカードを出していき、出せなければ場にあるすべてのカードを取らなければならないという、単純でわかりやすいルールのゲームで、まじめなゲームというよりは、遊びとして行われる。

概要[編集]

もとはスカンディナヴィアのゲームであったようだが[1]、現在は世界各地で遊ばれている。

ゲームの原理としてはロシアのドゥラークとおなじビーティングゲーム(前のカード以上のカードを出していき、出せなかったら場にある札を取る。先に手札をなくした者が勝つ)に属するが、ドゥラークよりも運まかせの部分がずっと大きい。

シットヘッドとは馬鹿という意味であり、最後まで上がれなかった人のことをこう呼ぶ。「ドゥラーク」も同じ意味である。

ルール[編集]

ゲームのルールは統一されていない。ここでは Morehead et al. (1983,2001) にしたがう。

ゲームの参加人数は決まっていないが、いちおう2人以上6人まで遊ぶことができる。

通常の52枚のトランプを使用する。ジョーカーは入れても入れなくても構わないが、6人で遊ぶ場合はジョーカーを2枚入れる。カードのランクは A > K > Q > J > 10 > 9 > 8 > 7 > 6 > 5 > 4 > 3 である(2とジョーカーは特殊なので後述する)。このゲームではカードのスートは意味を持たない。

最初のディーラーは何らかの方法で決める。ディーラーはプレイごとに時計回りに交代する[2]

カードを配る[編集]

表向きのカードは裏向きのカードの上に重ねる

ディーラーは各競技者に以下の3段階にわけてカードを配る。

  1. 裏向きのカード3枚を横に並べて配る。各競技者はこのカードを見てはならない
  2. 表向きのカード3枚を、それぞれ裏向きのカードの上に重ねて配る
  3. 手札3枚を配る

残りのカードはまとめてテーブルに伏せて置き、山札とする。

プレイの前に、各競技者は、手札の一部または全部を、自分の表向きになったカードと交換できる。

第一段階:手札を出す[編集]

表向きになったカードの中に3のカードのある人が最初にプレイする(早い者勝ち)。誰も3を持っていなかったら、手札に3のある人が最初にプレイする。手札にも3がなければ、同様にして4のカードのある人、5のカードのある人……が最初にプレイする。

最初にプレイする人は手札の中のどれでも1枚を表向きに場に出す。このとき、同じランクのカードが複数あれば、まとめて出してよい。出したのと同じ枚数を山札から取ってきて手札に加える。

他の競技者は時計回りに順に、場に出た一番上のカード以上のランク(強さ)のカードがあればそれを表向きに場に出す。このときも同じランクのカードが複数枚あればまとめて出せる。なお、枚数は前の人の出した枚数と一致していなくて構わない。やはり出した枚数だけ山札から取ってきて手札に加える。場に出たカード以上のカードを出せない(または出したくない)場合は、かわりに場に出ているカードを全部取って手札に加える。この場合、次の番の人は何でも好きなカードを出すことができる。

山札が尽きたら、山札から手札を補充せずにプレイを続ける。

第二段階:表向きのカードを出す[編集]

手札が尽きたら、手札のかわりに表向きになったカードを出す。ルールは第一段階と同じである。出せない場合は、場に出ているカード全部に表向きになったカード1枚を加えて、それを手札にする。手札の枚数がゼロでなくなったので、第一段階に戻る。

第三段階:裏向きのカードを出す[編集]

手札も表向きのカードも尽きた場合は、裏向きになったカードを出す。どれを出してもよいが、出すときにカードを見てはならない。出したカードがたまたま場に出ているカード以上のランクであればそれでよいが、そうでない場合は、場に出ているカード全部に、出したカードを加えて、それを手札にする。手札の枚数がゼロでなくなったので、第一段階に戻る。

上がり[編集]

手札・表向きのカード・裏向きのカード全部を出すことに成功したら、上がりとなる。プレイは最後にひとりが残るまで続けられる。

特殊ルール[編集]

ジョーカーはいつでも出せる。ジョーカーを出すと、カードを出す順番が逆になる(時計回り⇔反時計回り)。次の人は、ジョーカーの下にあるカード以上のカードを出さなければならない[3]

2は、いつでも出せる。また、場の一番上に出ているカードが2のときは、何を出してもよい。

10は通常のルールに従うが、10が出たら場に出ているカードをすべて流す(捨てる)。流したカードはそのプレイでは使われない。10を出した人は続けて任意のカードを出すことができる。

同じランクのカードの4枚組を出したら、やはり場に出ているカードをすべて流し、同じ人が続けて任意のカードを出すことができる。4枚組はまとめて出してもよいし、場の一番上に出ているカード(1枚または複数)と同じランクのカードを出して、あわせて4枚にしてもよい。

クレイジーエイトと同様に、特殊カードにはほかにもさまざまなローカルルールがあるが、省略する。

罰ゲーム[編集]

最後まで上がることができなかった人は、頭から紙袋をかぶせられる(窒息しないように注意)。紙袋は次のプレイで上がることができるまで取ってはならない[4]

脚注[編集]

  1. ^ pagat.com による
  2. ^ Morehead et al. は、負けた者が次回のディーラーになるとも書いており、一貫していない
  3. ^ Morehead にはジョーカーの使い方が書いてなかったので、Parlett (1992,2004) により補った
  4. ^ 以上は Parlett (1992,2004) p.326 による

参考文献[編集]

  • Morehead, Albert H.; Mott-Smith, Geoffrey; Morehead, Philip D. (1983,2001). Hoyle's Rules of Games (Third Revised and Updated ed.). Plume. pp. 87-89. ISBN 0452283132. 
  • Parlett, David (1992,2004). The A-Z of Card Games. Oxford University Press. pp. 324-326. ISBN 9780198608707. 

外部リンク[編集]