オオヤマレンゲ
| オオヤマレンゲ | |||||||||||||||||||||||||||
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オオバオオヤマレンゲの花
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| 分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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| 学名 | |||||||||||||||||||||||||||
| Magnolia sieboldii K.Koch subsp. japonica K.Ueda[1] | |||||||||||||||||||||||||||
| 和名 | |||||||||||||||||||||||||||
| オオヤマレンゲ |
オオヤマレンゲ(大山蓮華、学名:Magnolia sieboldii K.Koch subsp. japonica K.Ueda[1])は、モクレン科モクレン属に分類される落葉広葉樹の低木の1種[2]。古くは1695年の伊藤伊兵衛による園芸書『花壇地錦抄』に記載され、延宝年間に江戸に栽培用として持ち込まれた[3]。和名は奈良県南部の大峰山に自生していて、ハスの花(蓮華)に似た白い花を咲かせることに由来する[3]。別名が「ミヤマレンゲ」(深山蓮華)。学名の種小名(sieboldii)は、ドイツ人のシーボルトに由来する。鑑賞用として苗木が販売されているものは、近縁種のオオバオオヤマレンゲである[4]。
特徴[編集]
樹高は、1-3 m程度[5]。葉は互生し、直径5-10 cmの芳香のある白い半球状の花を下向きに咲かせる[6]。雄しべは、わずかに紅色を帯びた白色[4]。開花時期は5-7月[7]。花の寿命は4-5日程度[5]。種子があるが、倒伏した枝から発根し栄養繁殖も行う[8]。
花の詳細
分布と生育環境[編集]
中国、朝鮮半島、日本に分布する[2]。朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の国花。
日本では、関東北部以西(谷川岳周辺がその北東限)の本州・四国、九州・屋久島に分布する[5]。奈良県の八経ヶ岳と明星ヶ岳周辺に自生地があり[9]、 1928年(昭和3年)2月7日に国の天然記念物に指定された[10]。長野県上松町の町の花と奈良県天川村の村の花である。
標高1,000-2,000 mの山地の林内(深山[2])などに自生している。
種の保全状況評価[編集]
日本の各都道府県で、以下のレッドリストの指定を受けている[11]。環境省としての、レッドリストの指定はない[12]。
- 絶滅寸前又は絶滅危惧種(絶滅危惧Ⅰ類・CR又はEN) - 静岡県、石川県、奈良県 島根県、山口県、福岡県、長崎県、熊本県。奈良県の大峰山脈ではニホンジカの食害による枯死が危惧されている[6]。シカの食害対策として、環境省と奈良県が防護ネットを設置してオオヤマレンゲを保護する事業を行っている[13]。
- 危急種(絶滅危惧Ⅱ類・VU) - 広島県、徳島県
- 準絶滅危惧(NT) - 福井県、愛媛県、宮崎県。福井県では減少の要因が、産地極限と園芸採取であると推定されている[14]。
環境省により、上信越高原国立公園・中部山岳国立公園・南アルプス国立公園・白山国立公園などで自然公園指定植物となっている[15]。
近縁種[編集]
- オオバオオヤマレンゲ(大葉大山蓮華、学名:Magnolia sieboldii K. Koch subsp. sieboldii) - 中国東北部と朝鮮半島に分布する。樹高は3-10 m[3]。中国名が「天女花」で、雄しべは深紅色[4]。
- ウケザキオオヤマレンゲ(受咲大山蓮華、学名:Magnolia×watsonii) - オオヤマレンゲとホオノキとの交雑種。花は上向きに咲く。
脚注[編集]
- ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “オオヤマレンゲ”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2017年10月20日閲覧。
- ^ a b c 林 (2011)、193頁
- ^ a b c 植田邦彦「オオヤマレンゲについて」、『植物分類・地理』第31巻第4号、日本植物分類学会、1980年11月10日、 117-126頁、 NAID 110003760020。
- ^ a b c 『種子植物 双子葉類9・単子葉類1』 朝日新聞社〈朝日百科 植物の世界〉、1997年10月、116-118頁。ISBN 4023800104。
- ^ a b c “7月 オオヤマレンゲ”. 森林総合研究所 (2010年7月1日). 2011年9月16日閲覧。
- ^ a b “オオヤマレンゲ (PDF)”. 奈良県. pp. 1. 2011年9月16日閲覧。
- ^ “オオヤマレンゲ”. 石川県. 2011年9月16日閲覧。
- ^ “オオヤマレンゲ レッドデータブックやまぐち”. 山口県. 2011年9月16日閲覧。
- ^ “地図閲覧サービス(オオヤマレンゲ)”. 国土地理院. 2011年9月16日閲覧。
- ^ “史跡名勝天然記念物(オオヤマレンゲ自生地)”. 文化庁. 2011年9月15日閲覧。
- ^ “日本のレッドデータ検索システム(オオヤマレンゲ)”. エンビジョン環境保全事務局. 2011年9月15日閲覧。
- ^ “植物絶滅危惧種情報検索(オオヤマレンゲ)”. 生物多様性情報システム. 2011年9月16日閲覧。
- ^ 『花の百名山地図帳』 山と溪谷社、2007年5月、196頁。ISBN 9784635922463。
- ^ “福井県RDB:オオヤマレンゲ”. 福井県. 2011年9月16日閲覧。
- ^ “国立・国定公園特別地域内指定植物(オオヤマレンゲ) (PDF)”. 環境省自然環境局. pp. 2. 2011年9月16日閲覧。
参考文献[編集]
- 林弥栄 『日本の樹木』 山と溪谷社〈山溪カラー名鑑〉、2011年11月30日、増補改訂新版。ISBN 978-4635090438。