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等幅フォント

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等幅フォント(とうはばフォント)は、文字によらずすべて同じ幅で実装されたフォント、およびASCIIあるいはJIS X 0201の文字を半角幅でそれ以外の文字を全角幅で実装したフォントのことを指す。

概要

欧文フォントの等幅フォント

等幅フォントは、文字によって文字幅が異なるプロポーショナルフォントと対比させて使用される概念である。文字の種類により文字幅が変化しないため、文字数が同一であれば、その行は同じ幅になることや、同一の文字数の位置は横方向で同じ位置になること、一定の幅の用紙に文字を打刻する場合にどれだけ文字を入れられるかが明らかになるなどの特徴がある。

日本では、活版印刷の頃より等幅の字体を用いるのが主流である[1]

欧米において、初期の等幅フォントはタイプライターであり、タイプライターでは等幅フォントしか使用できなかった。

コンピュータにおける使用

コンピュータでは、初期のころは画面や面板に表示される文字は等幅フォントのみであった。また、印刷される文字も等幅フォントの文字のみであった。その後プロポーショナルフォントが使用されるようになってからも、さまざまな用途で使用され続けている。今でも、MS-DOSUnixなどのキャラクタユーザインタフェースでは等幅フォントが用いられるほか、携帯電話に含まれるフォントも等幅フォントである。

等幅フォントの利点としては、コンピュータの仕様上フォントデータの格納に少ないメモリですむことや、文字幅が同じであるため文字の描画処理が高速にできることなどがあげられる。

ウェブブラウザなどでは、プロポーショナルフォントと等幅フォントを別に設定することができ、HTMLCSSなどでは等幅フォントになるタグやスタイルの設定を指示するコードがある。

等幅フォントのフォントファイルはTrueTypeOpenTypeの場合特定のフラグをmonospacedにすることで実装される。

  • アスキーアートでは一部を除き等幅フォントが使用される。
  • データ放送の文字では等幅フォントが使用される。
  • TrueTypeフォントでは、Pを付けたフォントをプロポーショナルフォント、つけていないフォントを等幅フォントとして区別することがある。
  • CIDフォントの場合、同一のフォントにプロポーショナルの文字と等幅の文字が含まれる。
  • プログラムのソースコードは等幅フォントで表示することが多い。

脚注

  1. ^ 日本語組版処理の要件(日本語版)”. World Wide Web Consortium (W3C) (2009年6月4日). 2011年8月27日閲覧。 “なお,日本語組版は,原則として全角のモノスペースの文字・記号を字間を空けずに(ベタ組にして)配置する.”