カラー文字

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カラー文字(カラーもじ)は、複数ので表現された文字である。絵文字の事を指してカラー絵文字(colorえもじ)と呼ぶことも多い。

概要[編集]

通常、文字は単色であらわされる。古くは岩石などに彫刻されていたこともあった。したがって、色が意味を持つことはなく、そのために、色で意味を表すこともない。

日本電波産業会は、ARIB STD B3で文字放送用に文字が定義され、ここで複数の色による文字の定義が規定されたのがデジタルにおけるカラー文字の最初である[1]

KDDIは、携帯電話の絵文字を複数の色をつけて表現する規格を定義をし、これにより絵文字で色をつける定義が普及し、ほかの複数のキャリア (NTTドコモボーダフォン→SoftBankなど)でも一般化された。

一方PCでは、TrueTypeフォントやOpenTypeフォントでは色をつける仕様がないため、色をつけることができなかった(古くFONフォーマットではカラー規格があった)。

Appleは、iOS(iPhoneiPad等)やmacOSでカラー絵文字を表現できるようにするために、OpenTypeフォントの内部でPNG形式を埋め込む方法でカラー絵文字を実現した[2]

マイクロソフトは、複数のグリフにそれぞれ色をつけて重ね合わせる方法でカラー文字を実装した。Windows 8.1の時点では「Segoe UI Emoji」フォントが該当する[3][4]

Firefox OSでは、5つのフォントでカラー絵文字を実装している。GitHubのページの各フォルダから5種のTTFファイルをダウンロードでき、これは絵文字の種類毎に分割されているため、1つのファイルだけではごく一部しか表示できない[5]

W3CMozillaなどでは、SVGをOpenTypeフォントにそのまま入れる方法でカラー文字を実装している[6][7]。Twitter Color Emoji、EmojiOne Color、OpenMoji、GeckoEmojiやSoccerといったフォントがダウンロード可能[8][9][10][11]

woffはカラーフォントに対応しており、Windows 8.1からIE11上でカラーフォントがサポートされた。

脚注[編集]