紙の寸法
紙の寸法(かみのすんぽう)では紙の工業規格について記述する。サイズの系統にはA列、B列、四六判、菊判、ハトロン判、AB判などがある。なお封筒の寸法については封筒、本の寸法については判型の項を参照。
(以下、断りが無い限り、寸法の単位はmm、表記は短辺×長辺とする)
目次 |
[編集] 概説
紙加工の仕上がり寸法ではA列ならもとの大きさを「A0」、それを長辺で半分にしたものを「A1」、更にA1を半分にしたものを「A2」という具合に呼びサイズを下げていく際に長辺を半分にすることにより縦横の比率(白銀長方形)が同じ(つまり相似)になるように設計されている。しかし規格寸法は1mm未満の端数が出た段階でその端数値が切り捨てられるため、逆算で単純に短辺を倍にすることによりサイズを上げていくと規格寸法の数値に誤差が生じる。また日本では「A1」を「A全」、「A0」を「A倍」と呼ぶことがある。
現在は世界的に広くA列が標準規格として採用され、日本ではJISにより紙のサイズは「原紙寸法 (JIS P 0202) 」「仕上がり寸法 (JIS P 0138) 」の2種類が定められている。1929年に商工省が日本標準規格第92号として発表した「紙の仕上寸法」が元となっている。アメリカとカナダでは国際判(レターサイズ)などの違う規格が標準となっている。
なお1940年に「紙ノ仕上寸法」は臨時日本標準規格第138号としても制定され、1951年に制定されたJIS P 0138は規格番号にこの数字を引き継いでいる。
また、「A」はaceの「A」で「B」はbigの「B」の略称である。[要出典]
[編集] 全紙寸法
判型ごとの全紙寸法はJIS規格で以下のとおり。
[編集] 原紙寸法
原紙寸法とは仕上がり寸法にひとまわり大きく余白寸法を加えたもの。これは印刷するときに紙の端を機械のツメがくわえたり、裁断加工する際の余裕(トンボ)が必要であるため。
[編集] 紙加工仕上がり寸法
ノートやコピー用紙など、製品に仕上がった紙の寸法。
[編集] A列
A列は ISO 216 で画定されている国際標準である。ドイツの工業規格 DIN 476 が国際標準化され、各国で使われている。
縦横比は
。数字が1減るに従い面積は 2 倍・辺長は
倍になる。これらはA列以外でも多くの標準に共通である。
A0の面積は1m2である。つまりmで表した縦横の辺長は互いに逆数になっており、
である。
ISOで標準化されているのは最大がA0だが、DINではそれより上の2A0と4A0が標準化されている。
A n 判の丸めをしたサイズ(長辺)は次の式で得られる。短辺は n を1増やせば得られる。
は床関数である。
| mm×mm | 比 | |
|---|---|---|
| 4A0 | 1682×2378 | 1.414 |
| 2A0 | 1189×1682 | |
| A0 | 841×1189 | |
| A1 | 594×841 | |
| A2 | 420×594 | |
| A3 | 297×420 | |
| A4 | 210×297 | |
| A5 | 148×210 | |
| A6 | 105×148 | |
| A7 | 74×105 | |
| A8 | 52×74 | |
| A9 | 37×52 | |
| A10 | 26×37 |
これらの値には許容値が定められているが、ISOや各国の国家標準で異なる。
[編集] JIS B列
JISで画定されている。ローカルな標準であり、殆ど日本・中国・台湾の三国のみで使われている。江戸時代の公用紙である美濃紙をもとに定めた美濃判に由来する。
B0の面積は1.5m2、つまり辺長は
である。B列の長辺はA列の対角線に等しく、短辺は1つ小さいA列の対角線に等しい。
B0からB10まで。
| mm×mm | 比 | |
|---|---|---|
| JIS B0 | 1030×1456 | 1.414 |
| JIS B1 | 728×1030 | |
| JIS B2 | 515×728 | |
| JIS B3 | 364×515 | |
| JIS B4 | 257×364 | |
| JIS B5 | 182×257 | |
| JIS B6 | 128×182 | |
| JIS B7 | 91×128 | |
| JIS B8 | 64×91 | |
| JIS B9 | 45×64 | |
| JIS B10 | 32×45 |
[編集] ISO B列
国際的にはB列と言えば、ISO 216、およびその元となった DIN 476 でA列と同時に標準化されている寸法である。
B0の辺長は
である。これは JIS B0 より3%小さい。
B列のサイズは、A列と1つ小さいA列の間を等比分割する。つまり、B0 : A0 : B1 : A1 : … の隣り合う面積比は全て
≒ 1.414、辺長比は
≒ 1.189 である。これは、A列内で A0 : A1 : A2 : … の面積比が2、辺長比が
となっている思想と一貫している。コピーを取る時などにA4→B4にする倍率とB5→A4にする倍率が同じ1.189倍となる利点を持っている。これに対し、JISのB列はA列の
≒ 1.225 倍で、A列は1つ小さいB列の
≒ 1.155 倍である。
B n 判の丸めをしたサイズ(長辺)は次の式で得られる。短辺は n を1増やせば得られる。
は床関数である。
| mm×mm | 比 | |
|---|---|---|
| ISO B0 | 1000×1414 | 1.414 |
| ISO B1 | 707×1000 | |
| ISO B2 | 500×707 | |
| ISO B3 | 353×500 | |
| ISO B4 | 250×353 | |
| ISO B5 | 176×250 | |
| ISO B6 | 125×176 | |
| ISO B7 | 88×125 | |
| ISO B8 | 63×88 | |
| ISO B9 | 44×63 | |
| ISO B10 | 31×44 |
[編集] C列 - G列
ISO 269 ではC列が標準化されている。C列は、B列 (ISO) とA列の間を等比分割する。つまり、B0 : C0 : A0 の隣り合う面積比は
≒ 1.189、辺長比は
≒ 1.091 である。
C n 判の丸めをしたサイズ(長辺)は次の式で得られる。短辺は n を1増やせば得られる。
は床関数である。
| mm×mm | 比 | |
|---|---|---|
| C0 | 917×1297 | 1.414 |
| C1 | 648×917 | |
| C2 | 458×648 | |
| C3 | 324×458 | |
| C4 | 229×324 | |
| C5 | 162×229 | |
| C6 | 114×162 | |
| C7 | 81×114 | |
| C8 | 57×81 | |
| C9 | 40×57 | |
| C10 | 28×40 |
C列は主に封筒に使われる。C4サイズ(日本の角形20号と同じ)はA4より一回り大きいため、A4を折らずにそのまま入れられる。A4二つ折りを送るときはC5サイズ(日本の角形6号と同じ)を選ぶ。
スウェーデンの SIS 014711 ではさらに、D列 - G列が標準化されている。D列はB列と1つ大きいA列の間を等比分割し、D0: B0 : C0 : A0 : D1 : B1 : … の面積比は
となる。E列・F列・G列はそれをさらに等比分割して D0 : F0 : B0 : G0 : C0 : E0 : A0 の面積比は
、辺長比は
≒ 1.044 となる(A0とD1の間を等比分割する標準はない)。
[編集] ANSI A - E
アメリカ合衆国の ANSI/ASME Y14.1 では、伝統的なデファクトスタンダードだったレター(レターサイズ)を基準とした用紙サイズが標準化されている。
A列などと異なり、レターがAとなり、アルファベット順に面積が倍になる。
ANSI A(レター)はA4に似るがやや短く、縦横比は
ではない。そのためANSI系列は、面積が倍になるにつれ縦横比が 1.294 と 1.546 (= 2 / 1.294) の間で交互に入れ替わる。辺長も
倍にはなっていない。
| mm×mm | in×in | 比 | 通称 | 近いISO | |
|---|---|---|---|---|---|
| ANSI E | 864×1118 | 34×44 | 1.294 | ≒ A0 | |
| ANSI D | 559×864 | 22×34 | 1.546 | ≒ A1 | |
| ANSI C | 432×559 | 17×22 | 1.294 | ≒ A2 | |
| ANSI B | 279×432 432×279 |
11×17 17×11 |
1.546 | タブロイド レジャー |
≒ A3 |
| ANSI A | 216×279 | 8½×11 | 1.294 | レター | ≒ A4 |
[編集] アメリカのDFS
数多くのデファクトスタンダードがあるが、プリンタやDTPが多く対応しているものを挙げる。
| mm×mm | in×in | 比 | ANSI | 近いISO | ||
|---|---|---|---|---|---|---|
| タブロイド レジャー |
Tabloid Ledger (LDR) |
279×432 432×279 |
11×17 17×11 |
1.546 | B | ≒ A3 |
| リーガル | Legal (LGL) | 216×356 | 8½×14 | 1.647 | ||
| フォリオ | Folio | 210×330 | 8.27×13 | 1.625 | ||
| クォート | Quarto | 229×279 | 9×11 | 1.222 | ||
| レター | Letter (LTR) | 216×279 | 8½×11 | 1.294 | A | ≒ A4 |
| エグゼクティヴ | Executive (EXEC) | 184×267 | 7¼×10½ | 1.448 | ||
| ステイトメント ハーフレター |
Statement (STMT) Half Letter |
140×216 | 5½×8½ | 1.545 | ≒ A5 |
なお、フォリオやエグゼクティヴには複数のサイズがあり、また他の国(チリ、フィリピン、メキシコなど)には別寸法のリーガルもある。このため購入などでサイズを指定する時には、名称でなくインチ数で表した方が無難である(レター・・・8½×11 Eight and a Half by Elevenなど)。
[編集] 日本のDFS
本の判型などに使われる。このほかにも多くのデファクト・スタンダードがある。
菊判・四六判は正確な寸法が定まっておらず、ここに記したのは一例である。AB判はA4の短辺とB5 (JIS) の長辺を持つ。B40判・三五判はB5・A5(32取)の80%の幅である。
| mm×mm | 比 | 全紙取り | |
|---|---|---|---|
| AB判 | 210×257 | 1.225 | AB判16取 |
| 菊判 | 152×218 | 1.434 | 菊判16取 |
| 四六判 | 127×188 | 1.480 | 四六判32取 |
| B40判 | 103×182 | 1.768 | B判40取 |
| 三五判 | 84×148 | 1.768 | A判40取 |
[編集] 写真
写真の焼付け用紙は、508mm×610mm (20in×24in) の原紙から切り出す場合が多い。したがって四つ切、六つ切など分割数を名称に冠する。英語ではインチ数で表記する。美術におけるカンバスサイズとは異なっている。
近年はフォトプリンタの普及でこれをもとにしたサイズの写真用プリンタ用紙がつくられているが、ビジネス用途との互換性からA・B判が用いられることも多い。またA・B判の出力幅を活かしたままで伝統的なカメラ(35mmフィルム・デジタル一眼レフ)の2:3の寸法比率をなるべくトリミング(切り取り)せず出力できるよう、この分野特有のノビ判サイズの用紙も使用されている。
A3ノビは写真プリンタ特有の紙型である。
| mm×mm | in×in | 比 | |
|---|---|---|---|
| 大全紙 | 508×610 | 20×24 | 1.200 |
| 全紙 | 457×560 | 18×22 | 1.222 |
| A3ノビ | 329×483 | 13×19 | 1.462 |
| 半切 | 356×432 | 14×17 | 1.214 |
| 四つ切 | 254×305 | 10×12 | 1.200 |
| 六つ切ワイド | 203×305 | 8×12 | 1.500 |
| 六つ切 | 203×254 | 8×10 | 1.250 |
| 2L | 127×178 | 5×7 | 1.400 |
| KG | 102×152 | 4×6 | 1.500 |
| ハガキ | 100×148 | 1.480 | |
| L (サービスサイズ) | 89×127 | 3½×5 | 1.429 |
[編集] その他の規格
- バイブルサイズ - 95×170 システム手帳などの6穴用紙として普及している。B6に比べ短辺(横)が短くなっているが、B6の判形が収まるバインダーも多い。


