矢吹俊郎
矢吹 俊郎 | |
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別名 | ヤブさん、トシちゃん |
生誕 | 1961年12月22日 |
出身地 | 日本 |
ジャンル | アニメソング(J-POP) |
職業 |
音楽プロデューサー ギタリスト キーボーディスト 作曲家 編曲家 作詞家 |
担当楽器 |
キーボード ギター |
共同作業者 |
奥井雅美 水樹奈々 Vinkなど |
矢吹 俊郎(やぶき としろう、1961年12月22日 - )は、日本のミュージシャン、音楽プロデューサー。音楽制作会社・P.M CREATORSの社長。
来歴・人物
概略
- 前述の大平の紹介で、大平の学生時代からの友人であるギタリストの渡辺格と出会い、矢吹が後にプロデュースする奥井雅美、水樹奈々のバンドのギターを渡辺格に委ねることになる。矢吹は 矢沢永吉フリークであり、奥井雅美、水樹奈々のライブで見られるタオルパフォーマンスはこれに影響している。
- ゴルフ好きであり、水樹のバンドメンバーである渡辺や坂本竜太を誘ってたびたび打ちっぱなしゴルフに行っている。水樹のライブリハーサルでは、ゴルフスイングの練習をする姿が見られる。
- 漫画家のやくみつるに似ていると言われており、本人もそれを気に入ってるようで、水樹のライブDVD『NANA MIZUKI LIVE FORMULA』の特典映像である「チェリーボーイズ座談会」でそれをネタにし、メンバーの笑いを誘った。
- アニメの音楽では矢吹俊郎、大平勉、本間昭光(ポルノグラフィティのプロデューサー)でVinkを結成し活躍した[1]。Vinkでは『万能文化猫娘』・『スレイヤーズ』の音楽や林原めぐみの初期の楽曲のアレンジを担当する。また矢吹俊郎単独ではPSソフト『超光速グランドール』の音楽。大平勉とのコンビで『女神天国』の音楽などがある。また奥井雅美休養時期にはPAROME名義で『セイバーマリオネット』シリーズの音楽を担当している。
- 水樹奈々プロデュース前にはライブなどでコーラス、ダンスで参加した津田和恵をプロデュースしたり、『エイケン萌える音楽室』のキャラクターソングのプロデュースを担当した。PS2ソフト『SAKURA 〜雪月華〜』の草薙小雪(堀江由衣)への楽曲提供などもしている。
- 木梨憲武やcherry boysメンバーで構成されるR&Bユニットあじさいにも参加している。木梨憲武とは中学時代の同級生であり、木梨の友人とは矢吹もなぜか仲良くなるという。『木梨ガイド・週末の達人』(フジテレビ)では、渡辺格と共にギター演奏を担当した。プロデュース業が中心となった現在において、ギターを弾く矢吹の姿が見られる貴重なものである。
- 奥井時代はラジオOVER THE END(後にTURNING POINTに変更)でパーソナリティを勤めた。写真などでは怖い印象を受けるが、ラジオなどではとても気さくな一面を見せ、水樹のライブDVDのリハーサル風景でもたびたび登場しコミカルな動きで場を和ませている。
曲作りに関して
- アニメソング中心のプロデュースをしていたが積極的にロックを取り入れる節があり、曲は90年代を彷彿とさせる楽曲が多い。基本的にはAORを大事にしたサウンド作りを行っている。打ち込みサウンド中心だが、プロデュース全盛期と違い近年は楽曲製作自体がほとんどないため生の楽器を用いてじっくりサウンド製作をする傾向にある。
- 奥井・水樹プロデュース時のギターは主に北島健二や渡辺格に任せていたが、自らもギターで参加する時もあった。自らがギターとして参加する場合、ギタープレイはソロよりも楽曲を引き立てる演奏をすることが多い。また、間奏は藤陵雅裕のサックスソロプレイや打ち込みのギターサウンドで送っていることが多い。
- バックコーラスを非常に多用しており、サビの部分では必ずと言っていいほど厚いコーラスを重ねている。コーラスは奥井プロデュース時代は主に田中耕作や松岡奈緒美を起用し、水樹プロデュースでは奥井時代に引き続き田中、奥井雅美、近藤美香、高橋聡美などを起用した。奥井の4thアルバム収録の「BIG-3」、「Eve」では自らもコーラスとして参加している。
奥井雅美プロデュース
- 奥井プロデュース時はとてもハイペースでシングルをリリースした。水樹プロデュース初期もこの傾向が見られたが、現在は1年に1枚のアルバム、2,3枚のシングルで落ち着いている。パターンとしては奥井が作詞・コーラス、矢吹が作曲・編曲を手掛ける楽曲が多い。また、奥井のアルバムタイトルで独特のネーミングはプロデューサーである矢吹が名付けていた。
- 奥井のプロデュースは順調だったが、前出のPro Tools導入が奥井と矢吹の音楽観の相違を決定的にしてしまった。最終的には半ば喧嘩別れ的に奥井のプロデュースを終了することとなる[2]。この後、奥井と矢吹が一緒に仕事をするのは2003年にリリースされた水樹奈々の『New Sensation』のコーラスまで無い。
- しかし、末期はスティーブ・ルカサー、ビリー・シーンなどの海外有名ミュージシャンをこれでもかと多用していた。
水樹奈々プロデュース
- 矢吹が最初に提供した楽曲は1stアルバム『supersonic girl』に収録されている『TRANSMIGRATION』である。この曲で矢吹は水樹に『ノドから血が出るまで歌え』『全然だめ、ビートが全く感じられない』と厳しい指導をした。この次のアルバム『MAGIC ATTRACTION』からアルバムプロデュースを矢吹が担当することとなる。
- 水樹のプロデュースは2002年にリリースされた『POWER GATE』から本格的にスタートする。2003年の『still in the groove』までのシングルでは作詞・作曲・編曲を担当したが、このシングル以降、2007年の『MASSIVE WONDERS』までシングルのタイトル曲は担当していない。
- 矢吹は水樹のライブプロデュースも担当している。これは奥井のBirth live01までと共通である。ライブDVDのメイキング映像では、リハーサルスタジオ等で水樹やその周りのメンバーに指導してる姿が見られる。
- 水樹のプロデュースでは作詞も担当した、これが奥井プロデュースの時と決定的に違う点である。『POWER GATE』や『New Sensation』などの応援ソングから『STAND』等の失恋ソング、『少年』などの懐かしい系ソングまで幅広い作詞センスを見せている。また、水樹出演のアニメ『魔法少女リリカルなのは』の挿入歌である『Take a shot』やその劇場版挿入歌である『Don't be long』など、作品の世界観やキャラクターの心情を意識した作詞も可能としている。水樹は矢吹の書く詞を『どこか世間を風刺をしているところがあったり、皮肉ってるところがある』と言っており、それがとても身に染みて好きであるとLIVE DIAMONDオーディオコメンタリーで語っている。
- 水樹のプロデューサーである三嶋章夫によると、7thアルバム『ULTIMATE DIAMOND』に収録されている「少年」がスタッフの間で特に人気であることが『LIVE DIAMOND』オーディオコメンタリーで語られている。三嶋自身も特にお気に入りの一曲であり、LIVE DIAMONDのリハーサルでは自らマイクを持って歌ったり、『LIVE GAMES BLUE STAGE』オーディオコメンタリーでは矢吹の歌詞についての話になったときに一番にその名前を出すなどお気に入りの様子が伺える。
- 水樹の5thアルバム『HYBRID UNIVERSE』では矢吹のアルバム新曲が1曲のみであった。6thアルバム『GREAT ACTIVITY』、7thアルバム『ULTIMATE DIAMOND』でもアルバム新曲は1曲のみで、8thアルバム『IMPACT EXCITER』ではついにアルバム新曲なしとなった。これは矢吹が本格的に水樹の音楽プロデュースを始めて以来初めての出来事である。
- ライブDVDのメイキング映像、水樹が音楽番組に出た時にギタリストとして出演する時等以外はほとんどその姿を見ることが出来ないが、LIVE FORMULAでは自らもチェリーボーイズの一員としてライブに出演し、そのライブDVDの特典映像である「チェリーボーイズ座談会」では鋭いツッコミとボケで場を笑わせている。
- 2004年以降、矢吹の楽曲提供はめっきり減ってしまったが、上記のライブプロデュース等で現在も水樹奈々を縁の下から大きく支えている。幼少時から演歌の歌唱法が身についていた水樹を徹底的に矯正し、ポップス&ロックの歌唱法を伝授した。そういった経緯から、水樹は矢吹を師匠的存在と言っている。
楽曲提供
(※) 奥井雅美・水樹奈々は多数あるのでここでは割愛
- 飯塚雅弓
- 「ONE WAY TRUE LOVE」 作詞:松葉美保、作曲・編曲:矢吹俊郎
- 井上和彦
- 「RISKY GAME」 作詞:松葉美保、作曲:大平勉、編曲:矢吹俊郎
- 岩男潤子
- 「BUD GIRLの独白」 作詞:松葉美保、作曲・編曲:矢吹俊郎
- 「そっと誓う瞬間」 作詞:奥井雅美、作曲・編曲:矢吹俊郎
- 「グラン星の数え唄」 作詞:なかだゆうこ、作曲・編曲:矢吹俊郎
- 大城美和
- 「あなたを信じてる」 作詞:有森聡美、作曲・編曲:矢吹俊郎
- 小西寛子
- 「聞いてよダイヤリー」 作詞:松葉美保、作曲:矢吹俊郎・木下真弓、編曲:矢吹俊郎
- 子安武人
- 「栗ひろい」 作詞:花形美剣と愉快な仲間達、作曲:奥井雅美、編曲:矢吹俊郎
- 「いよかん」 作詞:花形美剣と愉快な仲間達2、作曲:奥井雅美、編曲:矢吹俊郎
- SAYUMI
- 「LOOKIN' FOR LOVE」 作詞:松葉美保、作曲:五島翔、編曲:矢吹俊郎
- 「MIDNIGHT SECRET」 作詞:松葉美保、作曲・編曲:矢吹俊郎
- 下川みくに
- 「KOHAKU」 作詞:奥井雅美、作曲・編曲:矢吹俊郎
- SPYKE
- 「TIGHT-BREAK」 作詞:柴田浩之・倉増啓、作曲:森川浩憲、編曲:矢吹俊郎
- 「クロゼットフリーク」 作詞:柴田浩之・倉増啓、作曲:森川浩憲、編曲:矢吹俊郎
- 「EVE」 作詞:柴田浩之・倉増啓、作曲:森川浩憲、編曲:矢吹俊郎
- 「Before Lies」 作詞:柴田浩之・倉増啓、作曲:森川浩憲、編曲:矢吹俊郎
- 「Breath」 作詞:柴田浩之・倉増啓、作曲:森川浩憲、編曲:矢吹俊郎
- 津田和恵
- 「immediate action」 作詞:矢吹俊郎・津田和恵、作曲・編曲:矢吹俊郎
- 「傷跡」 作詞:矢吹俊郎・津田和恵、作曲・編曲:矢吹俊郎
- 飛田展男
- 「乱舞」 作詞・作曲:奥井雅美、編曲:矢吹俊郎
- 林原めぐみ
- 「FAI・FAI・TU!」 作詞・作曲:伊藤千夏、編曲:矢吹俊郎
- 「街へ出よう」 作詞・作曲:伊藤千夏、編曲:矢吹俊郎
- 「Successful Mission」 作詞:MEGUMI、作曲:佐藤英敏、編曲:矢吹俊郎
- 「hesitation」 作詞:MEGUMI、作曲・編曲:矢吹俊郎
- 「砂時計」作詞:MEGUMI、作曲・編曲:矢吹俊郎
- 林原めぐみ・奥井雅美
- 「KUJIKENAIKARA!」 作詞:有森聡美、作曲:奥井雅美、編曲:矢吹俊郎
- 林原めぐみ・鈴木真仁
- 「乙女の祈り」 作詞:渡部高志、作曲:奥井雅美、編曲:矢吹俊郎
- 林原めぐみ・古本新之輔
- 「What's Up Guys?」 作詞:松葉美保、作曲:五島翔・矢吹俊郎、編曲:矢吹俊郎
- 林原めぐみ・水谷優子(Drink)
- 「奪って 奪われ 奪いたい」 作詞:有森聡美、作曲:五島翔、編曲:矢吹俊郎
- 林原めぐみ・水谷優子・天野由梨・松井菜桜子・永堀美穂(電脳少女歌劇団)
- 「友達になろう」 作詞:有森聡美、作曲:五島翔、編曲:矢吹俊郎
- 柊美冬
- 「雨のFar away」 作詞:有森聡美、作曲:奥井雅美、編曲:矢吹俊郎
- 堀江由衣
- 「桜見る運命」 作詞:有森聡美、作曲・編曲:矢吹俊郎
- 松本保典
- 「嘘のないゲーム~SET ME FREE~」 作詞:松葉美保、作曲:矢吹俊郎、編曲:今泉洋
- 水谷優子
- 「あなたじゃなきゃだめなのに」 作詞・作曲:伊藤千夏、編曲:矢吹俊郎
- 魔法使い隊
- 「背伸びをしてFollow You」 作詞:松葉美保、作曲・編曲:矢吹俊郎
- KANA
- 「恋のカタチ」 作詞・作曲・編曲:矢吹俊郎
関連項目
脚注
- ^ この流れからか、本間も一時期ビーエムクリエイターズの前身のパロメミュージックに所属していた。
- ^ 奥井雅美著『雅』 音楽専科社 ISBN 4-872791622 2004年