ロスコスモス
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/d/da/Roscosmos_logo_ru.svg/220px-Roscosmos_logo_ru.svg.png)
ロシア連邦宇宙局 (ロシア語: Федеральное космическое агентство России,英語: Russian Federal Space Agency ) はロシアにおける宇宙科学、航空工学などを担当する宇宙開発機関。ロスコスモス (Роскосмос、Roscosmos) という名称でも知られる。本部はモスクワ付近の町スターシティに存在する。2011年4月29日からウラジーミル・ポポフキンが長官として政務に当たっている。
歴史
ソ連邦の崩壊に伴い、1992年2月25日、エリツィン大統領の政令によってロシア宇宙庁(Russian Space Agency)が新たに設立された。これにより、ロシア連邦宇宙局はソビエト時代の宇宙開発技術、設備を継承することとなった。1999年にはロシア航空宇宙局(Russian Aviation and Space Agency:Rosaviakosmos)に改組。2004年3月に現在のロシア連邦宇宙局(Russian Federal Space Agency:Roscosmos)となった。 宇宙ステーションのミールの運営、国際宇宙ステーション計画への参加、ソユーズ、プログレス宇宙船の開発と運用、アンガラロケットの開発、月・火星・金星探査機の開発、科学観測などを行っている。
報道や観測筋の伝え方
1997年のアジア経済危機の影響を受けてロシアは1998年に財政危機に陥った。2007年には世界金融危機の影響で予算を削減した。それによってロシア連邦宇宙局は各国の宇宙局(JAXAやSSAU)より影の薄い存在となっていたのが実情であった。しかしスペースシャトルの退役により宇宙事業を独占しようとしている。現にソユーズの輸送カプセルの費用を3倍にあげようとして[1]、2005年以降で言えば2.75倍値上げをした。欧州宇宙機関のジャン=ジャック・ドルダン長官は「われわれは、非常に居心地が良いとはいえない状況だ。いや居心地が悪いという表現ですら婉曲的だ。われわれはそろって過ちを犯してしまった」と語った。読売新聞の社説ではロシアのロケットに頼ることへの懸念を伝えた[2]。今後、各国にとって宇宙開発事業の停滞が懸念されるが、ロシアは着々と宇宙の覇権を握ろうとしている。2011年7月19日にゼニットで打ち上げられた電波天文衛星のスペクトルRは驚きをもって伝えられた[3]。
ロシアは有人宇宙計画に予算の50%(最大)を費やしている。少ない予算で有人宇宙計画に費やす背景を一部のオブザーバーは、ロシアが軌道上で自らの存在感を誇示する動きではないか、と指摘する。
機構
連邦宇宙局長官
- 科学技術会議
- 参事会
次官×4人
- 操縦プログラム局
- 自動宇宙複合体・統制システム局
- プログラム実現・会計登録保障局
- 宇宙活動組織総合統制局
- 戦闘ロケット機材局
- 総務局
- 国際協力局
- 地上宇宙インフラ建設手段・協業関係局
- 人事・保安局
ロシアのロケット発射場
- バイコヌール宇宙基地 - ロシア連邦宇宙局の管轄
- プレセツク宇宙基地 - ロシア連邦宇宙局の管轄
- ヤースヌイ宇宙基地 - 注:軍の発射場であり、ロシア連邦宇宙局の管轄ではない。
- カプースチン・ヤール -注:軍の発射場であり、ロシア連邦宇宙局の管轄ではない。
- ボストチヌイ宇宙基地 - ロシア連邦宇宙局が建設中。
- スヴォボードヌイ宇宙基地 - 現在は閉鎖。
歴代長官
- ユーリー・コプテフ 初代長官(1992年2月-2004年3月)
- アナトーリー・ペルミノフ(2004年3月 -2011年4月)
- ウラジーミル・ポポフキン(2011年4月 -)