ディーヴァ (プロレス)

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ディーヴァDIVA)は、かつてアメリカプロレス団体、「WWE」に登場する女性プロレスラーの意として2016年迄使われていた総称。直訳は歌姫であり、これはWWEディーバの一人、リリアン・ガルシアらが試合前に国歌を歌っていたことにちなむ。

WWEでは2016年、WWEディーヴァズ王座がWWE女子王座に変わったことで自然消滅。女子レスラーも男子同様スーパースターと呼称されるようになり[1]使用しておらず、おもに日本国内において「試合介入もする女性のセコンド」の意味で使用されている。

なお、J SPORTSの字幕や週刊プロレスなどのメディアにおいては「ディーバ」と表記される。

歴史

アメリカのプロレス史において女子プロレスは男子プロレスに対して長らく添え物であり、区別のために呼称された[1]。元々はマネージャー役として試合を行わない者を指していたが、プロレスラーとして試合を行う選手も合わせて「ディーヴァ」と呼び、2008年には歴史を重ねてきたWWE女子王座と並ぶ形でWWEディーヴァズ王座も新設され、各々レスリングの基礎的なトレーニングを積んでいる(ただしセコンドまでに留まり、まったく試合に関わらないものもいる)。

アングル上、男子レスラーとの恋人であったり、結婚していたりなど、男女関係に関わるストーリーを盛り上げる上で欠かせない存在となっていた。呼称変更とともにWWE内では添え物視が変化しており、日本の女子プロレスラーの参戦増加、元UFC世界王者ロンダ・ラウジー登場など当たりの強いものへと変化。WWE役員であるステファニー・マクマホンは「近い将来、女子の選手数が男子の選手数と同じぐらいになってもいい」と発言している[1]

試合

WWEではディーヴァ同士の試合をするが、時にはマネージャーなどとして随伴してきたディーヴァがスーパースター同士の試合にアングル上巻き込まれることもある。

初期のトリー・ウィルソンステイシー・キーブラーがモデル転向組だったことで出自をモデルとするものが多いが、レスリングなどの格闘技から転向した本格的なディーヴァがパワーファイトを見せることもある。

日本のあべみほはレスリングの基礎こそ無いが、セクシーパフォーマンスを筆頭にビンタやキックなど積極的に試合に介入"させられて"おり、2016年スーパーJカップの舞台においては 獣神サンダー・ライガーを激怒させ、タイチvsKUSHIDA戦においてはトップロープから飛ぶKUSHIDAの盾となってタイチをガードしたり、タイチ独特のヒールファイトに習いパイプ椅子を入れ込んでの参戦を魅せた。

セクシー

ディーヴァには単にレスリングの上手さのみならず、セクシーさも要求される。

かつてはビキニマッチ、下着マッチ、PPVタブー・チューズデイ』にて行われたコスプレマッチなどのセクシーさが売りとなる試合も多く組まれていた。ディーヴァを扱ったプロモーションビデオにおいても同様の傾向がある。多くディーヴァの前職はグラビアモデルポルノ女優ボディビルダーなど、スタイルがよく水着、もしくは下着になることを厭わないような職業であることが多い。ただし、ファミリー路線を進めてきた現在では、このような過剰にセクシーさを売りにした試合や演出はほとんど行われなくなっている。

日本では、鈴木軍の興行において入場パフォーマンス中に真壁刀義の眼力に怯み、タイチのディーヴァであるあべみほがロープから転倒してブラホックが外れてしまい、あわやポロリのセクシーな大惨事となった[2]

ディーヴァ王座

ディーヴァを対象にしていた王座は「WWE女子王座」である。この王座は元々はWWEの3つのテレビ番組のうち、『RAW』が管理する王座である。もう一つの番組『スマックダウン』にはディーヴァを対象にした王座は存在しなかったが、2008年にWWE女子王座のsmackDown!版、「WWEディーヴァズ王座」が創設された。

その後、王者が入れ替わりに移籍したため女子王座をスマックダウン、ディーヴァズ王座をRAWが管理していたが以降は統一ディーヴァズ王座として王座が統一されたが、2016年にWWE・ロウ女子王座に入れ替わり消滅。これをもってWWE管理の選手権からディーヴァの呼称が撤廃された。

日本におけるディーヴァ

タイチとあべみほ。

WWEで活躍したTAJIRIが帰国後に旗揚げした団体「SMASH」では女子を対象として王座を「ディーバ王座」と名づけたことがある。

これ以外では「試合介入する女性のセコンド」という意味で使用されており、マイケル・ベネットに対するマリア・ケネリスBULLET CLUBに対するアンバー・ギャローズ。CMLL選手に対する下田美馬の例がある。またWWEでディーバを務めた鈴木浩子がハッスルでも引き続きゲイシャガールとしてディーバの役割を務めた。

2022年、現在の日本マットでは新日本プロレスのヒールユニット・鈴木軍タイチが、テレビ番組を観ていた際に出演していた同郷のグラビアアイドルでもあるあべみほへラブコールして2015年から従えており、独特のコーラス入場では好き放題にイチャつきながら試合に介入させている。

主なディーヴァ

脚注

外部リンク