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ティキ・ゲラナ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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ティキ・ゲラナ Portal:陸上競技
選手情報
フルネーム ティキ・ゲラナ
ラテン文字 Erba Tiki Gelana
国籍 エチオピアの旗 エチオピア
競技 陸上競技
種目 長距離走マラソン
生年月日 (1987-10-22) 1987年10月22日(37歳)
生誕地 エチオピアオロミア州アルシ県ベコジ村
身長 165cm
体重 48kg
自己ベスト
3000m 8分55秒88 (2008年)
5000m 15分17秒74 (2008年)
10000m 31分27秒80 (2008年)
ハーフマラソン 1時間08分48秒 (2012年)
マラソン 2時間18分58秒 (2012年)
獲得メダル
陸上競技
オリンピック
2012 ロンドン マラソン
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ティキ・ゲラナ(Erba Tiki Gelana、1987年10月22日 - )はエチオピアの陸上競技選手、専門は長距離走マラソンロンドンオリンピック女子マラソン金メダリスト。ロンドンオリンピックで2時間23分07秒のオリンピック新記録を樹立した。2011年のアムステルダムマラソンと2012年のロッテルダムマラソンの優勝者でもある。

経歴

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エチオピア中部のオロミア州アルシ県ベコジ村出身[1]、ベコジ村は標高2800mの高地にある[2]。ティキが本人の名前で、ゲラナは父親の名前である[3]。従兄弟に2000年シドニーオリンピック男子マラソン金メダリストのゲザハン・アベラがいる[3]。他の同村出身者にデラルツ・ツルケネニサ・ベケレティルネシュ・ディババらがいる[1]

ティキは2004年のグレートエチオピアンランで4位に入った[4]。2006年にはスペインのロードレースに数回出場して勝利も飾っている[5]。2007年に来日して同年6月から12月までデンソーに所属[6]、12月の山陽女子ロードレースは同年の女子10kmエチオピアランキング3位となる31分54秒の記録で優勝した[7][8]

2008年5月、ワールド10Kバンガロール英語版で4位に入った[9]。6月にヨーロッパの陸上サーキット大会へ出場し、ベルリンISTAF5000mで15分17秒74、オストラヴァゴールデンスパイク10000mで31分27秒80の自己ベストを記録した[10]。11月のデリーハーフマラソン英語版では1時間10分22秒を記録して6位に入った[11]

2009年2月のラアス・アル=ハイマハーフマラソン英語版はデリーよりも2分以上記録を落として、16位に終わっている[12]。同年9月に行われたバージニアビーチロックンロールハーフマラソン英語版は、2秒差の2位に入った[13]。同年10月、ティキはダブリンマラソン英語版に出場してマラソンデビューを飾り、2時間33分49秒の記録で3位に入った[14]。2010年に出場したロザンゼルスマラソン英語版とダブリンマラソンは共に4位だった[15]

2011年10月、ティキはアムステルダムマラソンに出場、30km以降に抜け出して独走し2時間22分08秒の大会新記録で優勝を飾った[16]。従来の大会記録はゲテ・ワミが2002年に記録した2時間22分19秒だった。2012年2月、ティキは香川丸亀国際ハーフマラソンに出場、自己ベストを更新する1時間08分48秒の記録で優勝を飾った[17]。4月のロッテルダムマラソンは2位との差を5分近く開ける独走で優勝を飾った[18]。世界歴代4位(当時)となる2時間18分58秒を記録し、エチオピア新記録を樹立した。

2012年8月5日、ロンドンオリンピック女子マラソンはスタート前から雨が降りだし、時折雨脚が強まる中レースが行われた。ティキはレース中に転倒して肘を負傷するアクシデントもあったが、41km付近でスパートすると2時間23分07秒のオリンピック新記録で優勝した[19][20]。従来のオリンピック記録高橋尚子シドニーで記録した2時間23分14秒だった。同年9月に出場したグレートノースランティルネシュ・ディババエドナ・キプラガトに次ぐ3位となり、1時間07分48秒を記録した[21]

2013年、2月の香川丸亀国際ハーフマラソンで2年連続優勝を飾った。4月に出場したロンドンマラソンは15㎞付近の給水で男子車いす選手の追突を受けて転倒、完走したが16位となっている[22]。8月にモスクワで開かれた世界選手権では、ロンドンオリンピックに次ぐ世界大会優勝を目指してエントリーし、優勝候補筆頭に挙げられていたが、37℃に達する猛暑の為、途中棄権した。

自己記録

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種目 記録 場所 年月日
5000m 15分17秒74 ドイツの旗 ベルリン 2008年6月1日
10000m 31分27秒80 チェコの旗 オストラヴァ 2008年6月12日
10kmロード 31分54秒 日本の旗 岡山 2007年12月23日
ハーフマラソン 1時間08分48秒 日本の旗 丸亀 2012年2月5日
マラソン 2時間18分58秒 イギリスの旗 ロンドン 2012年1月27日

成績

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年月 大会 開催地 順位 種目 記録 備考
2009.09 ロックンロールハーフマラソン アメリカ合衆国の旗 バージニアビーチ 2位 ハーフマラソン 1時間13分45秒
2009.10 ダブリンマラソン アイルランドの旗 ダブリン 3位 マラソン 2時間33分49秒
2010.03 ロサンゼルスマラソン アメリカ合衆国の旗 ロサンゼルス 4位 マラソン 2時間28分28秒
2010.10 ダブリンマラソン アイルランドの旗 ダブリン 4位 マラソン 2時間29分53秒
2011.10 アムステルダムマラソン オランダの旗 アムステルダム 優勝 マラソン 2時間22分08秒 大会新
2012.02 香川丸亀国際ハーフマラソン 日本の旗 丸亀 優勝 ハーフマラソン 1時間08分48秒
2012.04 ロッテルダムマラソン オランダの旗 ロッテルダム 優勝 マラソン 2時間18分58秒 大会新, エチオピア新
2012.08 オリンピック イギリスの旗 ロンドン 優勝 マラソン 2時間23分07秒 五輪新
2012.09 グレートノースラン イギリスの旗 ニューカッスル 3位 ハーフマラソン 1時間07分48秒
2013.02 香川丸亀国際ハーフマラソン 日本の旗 丸亀 優勝 ハーフマラソン 1時間08分53秒
2013.04 ロンドンマラソン イギリスの旗 ロンドン 16位 マラソン 2時間36分55秒
2013.08 世界選手権 ロシアの旗 モスクワ DNF マラソン 途中棄権
2014.04 ロンドンマラソン イギリスの旗 ロンドン 9位 マラソン 2時間26分58秒
2014.11 横浜国際女子マラソン 日本の旗 横浜 6位 マラソン 2時間29分13秒
2015.02 東京マラソン 日本の旗 東京 3位 マラソン 2時間24分26秒
2016.04 ボストンマラソン アメリカ合衆国の旗 ボストン 14位 マラソン 2時間42分38秒

脚注

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  1. ^ a b Hattenstone, Simon (2012-08-05). London 2012: Tiki Gelana's Olympic marathon win a hometown triumph The Guardian. 2013年3月10日閲覧
  2. ^ Olympics: Ethiopia's 'Olympic village' celebrates Dibaba triumph AFP. terra.com (2008-08-15). 2013年3月10日閲覧
  3. ^ a b Butcher、Pat (2012-08-05). GELANA KEEPS IT IN THE FAMILY IAAF. 2013年3月10日閲覧
  4. ^ Negash, Elshadai (2006-11-24). Ethiopian elite look to continue domination - 2006 TOYOTA Great Ethiopian Run PREVIEW. IAAF. 2013年3月10日閲覧
  5. ^ Tiki Gelana. Tilastopaja. 2013年3月10日閲覧
  6. ^ 鈴木英世 (2012-08-06). ロンドン五輪:陸上 女子マラソンV・ゲラナ選手 デンソー監督、教え子を祝福 毎日jp. 2013年3月10日閲覧
  7. ^ 10 Kilometres 2007. IAAF. 2013年3月10日閲覧
  8. ^ Nakamura, Ken (2007-12-24). Kimwei sets course record to win Sanyo road race. IAAF. 2013年3月10日閲覧
  9. ^ Krishnan, Ram. Murali (2008-05-18). Tadese the men’s 10km victor, while Abeylegesse and Momanyi share women’s spoils in Bangalore. IAAF. 2013年3月10日閲覧
  10. ^ Gelana Tiki. IAAF. 2013年3月10日閲覧
  11. ^ Three go sub-60, as Ethiopia sweep titles in Delhi Half Marathon. IAAF (2009-11-09). 2013年3月10日閲覧
  12. ^ Half Marathon 2009. IAAF. 2013年3月10日閲覧
  13. ^ Chebor and Gelan take Rock ‘n’ Roll Half Marathon titles. IAAF (2009-09-06). 2013年3月10日閲覧
  14. ^ Foley, Cliona (2009-10-27). Kealy overcomes controversy and rival Curley to secure Irish title. Irish Independent. Retrieved on 2012-04-22. [リンク切れ]
  15. ^ Marathon 2010. IAAF. 2013年3月10日閲覧
  16. ^ van Hemert, Wim (2011-10-16). Chebet sizzles sub-2:06, course record for Gelana in Amsterdam. IAAF. 2013年3月10日閲覧
  17. ^ Nakamura, Ken (2012-02-05). Convincing wins for Kisorio and Gelana in Marugame. IAAF. 2013年3月10日閲覧
  18. ^ van Hemert, Wim (2012-04-15). SPECTACULAR DOUBLE ETHIOPIAN SUCCESS BRINGS HOME 2:04 AND 2:18 VICTORIES IN ROTTERDAM IAAF. 2013年3月10日閲覧
  19. ^ Palmer, Justin (2012-08-05). Rain queen Gelana wins soggy marathon Reuters. 2013年3がつ10日閲覧
  20. ^ 細井伸彦 (2012-08-06). 雨大好きゲラナが五輪新でV MSN産経ニュース. 2013年3月10日閲覧
  21. ^ Wenig, Jörg (2012-09-16). DIBABA AND KIPSANG TAKE GREAT NORTH RUN VICTORIES - REPORT IAAF. 2013年3月10日閲覧
  22. ^ Brown, Matthew (2013-04-21). KEBEDE AND JEPTOO SHINE IN THE LONDON SUN IAAF. 2013年4月26日閲覧

外部リンク

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