さつまいもキャラメル

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さつまいもキャラメル
販売会社 セイカ食品
種類 キャラメル
販売開始年 1969年(昭和44年)
日本での製造 鹿児島県
完成国 日本の旗 日本
外部リンク https://www.seikafoods.jp/
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さつまいもキャラメルは、鹿児島県鹿児島市にあるセイカ食品株式会社から製造、販売されているキャラメルの商品名である。

概要

生産量が日本一の鹿児島産サツマイモを、セイカ食品独自の製造法により、硬い食感のキャラメルではない、しっとり柔らかでふくよかな食感で、サツマイモの風味が詰まった味わいに仕上げられたキャラメル。配合の約3分の1を占める、たっぷり使用したサツマイモペーストに加え、九州産の生乳から作られた加糖脱脂練乳バターをふんだんに使用し、国内製造の水飴、砂糖、難消化性デキストリン[注釈 1]などの原材料と練り合わせ、蒸気釜でじっくり煮詰めて一粒一粒作られており、食物繊維もたっぷり含んでいる。包み紙には馬鈴薯かんしょデンプンでできているシートの軟質オブラートを使用しているため、包み紙のオブラートごと食べられる[1]

昭和44年(1969年)に、「妹っ子いもっこ」という商品名で発売。昭和40年代は、兄弟が何人もいる家庭も多い時代であり、妹を姉がおんぶして世話をする光景を元に、「いもっこ」というキャラクターを作ったうえで、商品名として採用。昭和63年(1988年)には、商品の特徴がよりわかりやすいようにと、材料や味は変えず商品名だけを「さつまいもキャラメル」に変更。現在のパッケージデザインは、平成20年(2008年)開催の「かごしまデザインコンペ2008」において、鹿児島県内在住者を対象にした企業課題部門への応募者の中から、デザイン大賞を受賞した中村麻佑のデザインが使用されている。

一般的なものは、ポケットサイズの箱に14粒入りで販売されており、鹿児島県内の他、九州を中心とした日本全国の小売店コンビニエンスストアキヨスクなどで発売されている。また、東京等にある鹿児島県のアンテナショップでは、8粒×4箱や14粒×5箱など、何箱かが更に大きい箱に入った大箱も販売されている[注釈 2]。姉妹品であるボンタンアメ兵六餅と一緒に、3種類詰め合わせセットの『トリオ』や、各々8粒入りの箱での3種類詰め合わせセット『ミニトリオ』も販売されているほか、鹿児島県限定の詰め合わせセット『薩摩六菓撰』にも入っている。『トリオ』は、敬老の日用に高齢者の男女と子供の男女がデザインされ感謝の言葉が添えられたパッケージの『敬老の日ミニトリオ』のほか、NHK大河ドラマ西郷どん』が放送される前年の平成29年(2017年)からは、可愛らしくデフォルメされた西郷隆盛とその愛犬ツンがデザインされた『西郷さんミニトリオ』としても販売されており、令和元年(2019年)からは鹿児島のご当地キャラクターであるぐりぶーに加え、その妻と7匹の子も含めた家族全員がデザインされた『ぐりぶーミニトリオ』としても、数量限定で販売されている。1990年代頃には「さっつまいもキャラメルー」というCMソングで、鹿児島県や宮崎県のテレビやラジオでCMが放送されていた。

昭和63年(1988年)には、かごしまの味フードプラザ実行委員会が主催する『さつまいも食品コンクール』で優秀賞を受賞[2]。平成元年(1989年)には、鹿児島県県産品愛用運動推進協議会が主催する第6回『ふるさと産業創意工夫製品コンクール』食料品部門で優秀賞を受賞[2]。平成10年(1998年)には、4月24日から5月17日の24日間、岩手県盛岡市岩手産業文化センターで行われた第23回『全国菓子大博覧会』の意匠部門において、最高賞である名誉総裁賞を受賞した[2][3]

「さつまいもキャラメル」という同じ商品名のキャラメルは他社からも販売されており、福岡県飯塚市の筑豊製菓からも平成27年(2015年)から同名の商品が全国発売されているほか、平成23年(2011年)8月23日には森永製菓からも同名の商品が全国発売されていた[4]

セイカ食品が製造販売する、さつまいもキャラメルには様々な姉妹品も存在する。

姉妹品

さつまいもキャラメルには、ボンタンアメ、兵六餅など様々な姉妹品があり、どの姉妹品も原材料に国内製造の水飴が使用されオブラートに包まれ、商品自体の柔らかい食感も似ているが、サツマイモの品種を使用したキャラメルの姉妹品には以下の商品がある[5][6]

むらさきいもソフトキャラメル
赤ワイン等で広く知られるポリフェノールの一種であるアントシアニンや、ビタミンC、食物繊維を多く含んでいる鹿児島産の紫芋『知覧紫[注釈 3]』を50%使用したサツマイモペーストに、バター、国内製造の水飴、砂糖、加糖脱脂練乳、難消化性デキストリン[注釈 1]ミルクカルシウム、カルシウムの吸収性を向上させる働きもあるトレハロースなどの原材料を練り合わせ、じっくり煮詰めて作られた、食物繊維やカルシウムがたっぷりの、食品素材の機能性に着目した身体に優しい、あっさりした上質な甘味のキャラメル。平成12年(2000年)8月発売。鹿児島県限定の詰め合わせセット『薩摩六菓撰』にも入っている。
平成12年には、鹿児島県農產物加工推進懇話会が主催の、第14回『さつまいも食品コンクール』新商品部門の優秀賞を受賞[2]。平成20年(2008年)には、4月18日から5月11日の24日間、兵庫県姫路市姫路城姫路公園で行われた、第25回『全国菓子大博覧会』において、農林水産大臣賞を受賞した[2][7]
安納芋キャラメル
鹿児島県種子島産『安納芋[注釈 3]』ペーストを使用。令和2年9月発売。縦型ピロー袋の平袋パッケージでの販売。
紅いもキャラメル
沖縄県限定。沖縄県産の紅芋『ちゅら恋紅[注釈 3]』を25%使用した、さつまいもペーストが入ってる。平成10年11月発売。
鳴門金時キャラメル
四国限定。徳島県産『鳴門金時[注釈 3]』を50%使用した、さつまいもペーストを使用。平成11年(1999年)11月から令和元年頃まで販売。

関連項目

脚注

注釈

  1. ^ a b 食物繊維の一種。
  2. ^ 大箱で最も大きなサイズは、14粒×5箱。
  3. ^ a b c d サツマイモの一種。

出典

  1. ^ ボンタンアメ”. セイカ食品株式会社. セイカ食品. 2020年11月22日閲覧。
  2. ^ a b c d e セイカ食品 (2019年7月). “南国銘菓のしおり” (PDF). Go-isatu. アプライド. 2020年11月29日閲覧。
  3. ^ 第23回全国菓子大博覧会・盛岡”. お菓子何でも情報館. 全国菓子工業組合連合会. 2020年11月29日閲覧。
  4. ^ 「さつまいもキャラメル」発売(森永製菓)」『日本食糧新聞』日本食糧新聞、2011年8月15日。2020年11月29日閲覧。
  5. ^ 「セイカ食品株式会社」のヒミツ”. FMK Morning Glory. エフエム熊本 (2012年11月22日). 2020年11月28日閲覧。
  6. ^ オブラートで包まれた「ボンタンアメ」の姉妹品。バリエーションがすごい”. ジェーン・スー 生活は踊る. TBSラジオ (2019年5月16日). 2020年11月28日閲覧。
  7. ^ 第25回全国菓子大博覧会・姫路”. お菓子何でも情報館. 全国菓子工業組合連合会. 2020年11月30日閲覧。

外部リンク