ああ人生に涙あり

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ああ人生に涙あり
杉良太郎横内正楽曲
リリース1969年
ジャンル歌謡曲
ドラマ主題歌
作詞者山上路夫
作曲者木下忠司
その他収録アルバム
#CD・レコードを参照
#歴代歌手#カバーを参照

ああ人生に涙あり[1]は、テレビ時代劇水戸黄門』の主題歌。番組のオープニングでは基本的に曲名は出ておらず、単に「主題歌」と書かれているのみであるが、石坂浩二主演シリーズと武田鉄矢主演シリーズのみ曲名が表示されていた。

概要

作詞は山上路夫、作曲は木下忠司[2]

一部を除き1コーラス目を助三郎役、2コーラス目を格之進役、3コーラスまで歌う時は、3コーラス目は二人一緒に歌う。歌詞は3番までと思われがちであるが、作詞者もその存在を忘れていたと言う「幻の4番」と言われる歌詞も存在する。「幻の4番」を含む「ああ人生に涙あり」は、2005年1月21日にバードランドミュージックから発売された『水戸黄門』のサウンドトラック盤で初CD化された。ただし、この「幻の4番」は当初3番の歌詞として作詞されたものであり、現在3番とされている歌詞は本来4番であった。

歌詞は七五調であるため、「うれしいひなまつり」や「どんぐりころころ」「ギザギザハートの子守唄」といった、他の七五調の楽曲の歌詞と入れ替えて歌うことも可能である。特に「どんぐりころころ」の方は「どんぐり黄門」などと称されることがある[3]

伴奏の変遷

  • 01部 - 第17部 ハ短調
  • 第18部 - 第28部・BS-TBS版 ホ短調
  • 第29部 - 第32部及び1000回スペシャル・第42部12話から最終回スペシャルまで ニ短調
  • 第30部 - 第41部及び2015年スペシャル 変ホ短調
  • 第42部1話から11話まで 嬰ハ短調

歴代歌手

歴代歌手の説明・補足

  • 杉・横内、里見・横内、里見・大和田、里見・伊吹時代

第3部の歌い手が里見・横内ではなく杉・横内である理由は、里見・横内のレコーディングが第3部の放送開始に間に合わなかったためといわれている。

里見・横内版は別アレンジで1973年にレコード化され(ユニオンレコード・US-782)、その後2度の価格改定時に「ベストカップリングシリーズ」として再発売(ユニオンレコード・UC-37)、再々発売(テイチクレコード・RE-3055)された。ジャケット裏面の歌詞カードはユニオンレコード盤は横書きだったが、テイチクレコードへのレーベル変更時に縦書きに改められていた。

その後シングルCD(8センチ及びマキシシングル)やシングルカセットでも度々再発売された。

1978年の劇場版主題歌では前述の里見・横内レコード版の伴奏で出演の里見・大和田版で2コーラスで新たに収録されているが、レコードやCDで発売されていない。

初代から4代目まではバックの演奏は同様のものを使用している。なお、里見、横内が歌っている部分は使い回しではなく、相方が代わるたびに共に録り直されている。

  • あおい・伊吹時代

このバージョンはシングルCDで発売された。なお、歴代で最もキーが高い。

第28部のオープニングはアバンタイトル後にオープニング・主題歌を1番のみ流す形になったが、新たに収録等はしておらず、18部~27部までの物の前奏・1番・間奏と間奏の後に後奏を付けた編集をした物を使用している。

  • 御三家時代

第29部からは三人の呼称名にちなみ出演した御三家の橋幸夫、舟木一夫、西郷輝彦になった。第29部と1000回スペシャルは三人一緒に歌っていたが、第30部~第32部は三人がソロで週替わりで歌った。第29部は、G3K名義であった。

岸本祐二山田純大が助三郎、格之進役の俳優として唯一歌わなかった。

橋幸夫が1人で歌っているバージョンだけは伴奏に微妙な違いがある上に、キーが若干高い。次の原田・合田版に使用されている伴奏は橋幸夫が使用していたものと同じ。

水戸光圀役が石坂浩二のシリーズ〜里見浩太朗主演で助三郎、格之進役の俳優が再び唄うまでの4シリーズのみ。

  • 原田・合田時代

当初録音された音源は33部のみで使用されており、34部以降の音源は新たに録り直されたものである。なお、伴奏に変化はない。

38部までは1番2番であったが、39部からは1番3番となった。

2015年SPは、独立のオープニングは無く、1番、3番をそれぞれ挿入歌方式で流した。

  • 東・的場時代

第42部11話までと12話以降で伴奏が大きく異なる。 当初のアレンジは29部以降のものに近い。なおキーの高さは11話までが先代の原田・合田版と17部まで使用されたものの中間程度、12話以降がG3Kと同じである。

  • 財木・荒井時代

キーの高さが、あおい・伊吹版と同じである。

CD・レコード

フルコーラスで収録されたバージョンが存在するものは:

  • 里見浩太朗・横内正(TVで使用されたものとは異なるレコード版) - テイチク/ユニオンレコード
    ※EPレコード(1973年発売)・シングルCD(1990年発売)の他、里見浩太朗のベスト盤でもしばしば収録される。
  • あおい輝彦・伊吹吾朗(第18部〜第28部で使用されたバージョン) - テイチク
    ※シングルCD(1995年発売)の他、『水戸黄門』のサウンドトラック盤に収録。
  • 東幹久・的場浩司(第42部12話以降で使用されたバージョン。サウンドトラック2に収録)

の3種類。

2015年7月22日にテイチクからCD『“あゝ人生に涙あり”スペシャル』を発売。里見浩太朗・横内正とあおい輝彦・伊吹吾朗のフルコーラス版とそれぞれのシングルのカップリング曲である「人生街道」「ふるえて眠れ」、さらに山口瑠美の「音頭“水戸黄門” あゝ人生に涙あり」を収録。各曲オリジナルカラオケも収録されている。

フルコーラスでないが、TVで使用された音源が収録されたものは:

  • 杉良太郎・横内正(1番・2番の他、1番だけ及び3番だけを二人同時に歌ったものも存在)
  • 里見浩太朗・横内正(主題歌で流れた1番・2番のほか、4番・3番の組合せの歌も存在する)
  • 里見浩太朗・大和田伸也
  • 里見浩太朗・伊吹吾朗
  • あおい輝彦・伊吹吾朗(主題歌で流れた1番・2番の他、1番・3番と1番・2番・3番の組み合わせの歌も存在する)
  • G3K(1番・2番もしくは1番・3番を同時に3人で歌唱の2種類がある)
  • 原田龍二・合田雅吏(第34部〜第38部で使用された1番・2番のみ)
  • 東幹久・的場浩司(第42部12話以降の伴奏のもの)
  • 財木琢磨・荒井敦史

があり、『水戸黄門』のサウンドトラック盤に収録されている。東・的場版はサウンドトラック2に、財木・荒井版はサウンドトラック3に収録されている。

なお、里見・大和田の10周年記念劇場映画(1978年)で使用されたレコード版の音源、第30部から第32部で使用された橋幸夫・舟木一夫・西郷輝彦らによるソロバージョン、第33部で使用された原田・合田の初期バージョン、第42部において11話まで使用されていた東・的場のバージョンはCDやレコードに収録された例はない。

カバー

  • 杉良太郎が1人で歌ったものがソニーレコードから発売されたアルバムや、オムニバスCD等に収録されている。杉の水戸黄門降板後に番組とは無関係に収録されたものであるため番組で使用された例はない。また番組で使用されたものと比較すると明らかに曲の速度が早い。
  • 橋幸夫、原田・合田のアレンジを仙台貨物が一人でカバーしている。尚、伴奏に変化はない。仙台貨物3枚目のアルバム、(デコ)(発売元:バップ、2009年10月28日発売)に収録されている。後述するが、カラオケでは〈仙台貨物〉「ああ人生に涙あり」という曲名で収録されている。
  • 山口瑠美が「音頭“水戸黄門” あゝ人生に涙あり」(発売元:テイチク、1999年7月23日発売)としてカバーしている。カラオケDAMで現在配信されている。
  • テレビアニメ「月が導く異世界道中」第1話のエンディングにて主人公の深澄真(声 - 花江夏樹)が歌唱した。編曲はJohannes Nilsson民族音楽調のアレンジとなっている。
  • 同作第4話のエンディングにて巴(声 - 佐倉綾音)・澪(声 - 鬼頭明里)が歌唱した。編曲は高梨康治ヘヴィメタル調のアレンジとなっている。

パロディ

その他

第一興商(DAM)のカラオケ

・あゝ人生に涙あり(※生音演奏音源も有り)

里見浩太朗・横内正

・ああ人生に涙あり

・音頭”水戸黄門”あゝ人生に涙あり

JOYSOUNDのカラオケ

・あゝ人生に涙あり《生音源スタンダード》

里見浩太朗/横内正

・あゝ人生に涙あり《生演奏》

※アーティスト名が里見浩太朗/横内正でクレジットされているが、伴奏は第18部〜28部で使用されたあおい輝彦伊吹吾郎のアレンジである。

・あゝ人生に涙あり

里見浩太朗/横内正

※《UGA音源》

・ああ人生に涙あり

仙台貨物

脚注

  1. ^ 場合によっては、「あゝ人生に涙あり」や「嗚呼人生に涙あり」と表記してあるものもある
  2. ^ 『水戸黄門』本編の劇伴も担当。
  3. ^ 伊東家の食卓』で「ああ人生〜」のメロディでの「どんぐり〜」の歌詞のコーラスが披露された。また『笑っていいとも!』では1993年10月から12月まで毎週木曜日に「音楽裏ワザ講座 どんぐりこうもん」というコーナーが放送されていた(ROLLYが講師役で出演)。
  4. ^ 難波功士佐藤雅彦論--広告表現の90年代について」『関西学院大学社会学部紀要』80号、1998年、37-52頁。NAID 110000143855
  5. ^ レコチョク