ALAN WAKE

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ALAN WAKE
ジャンル アクションサイコスリラー
対応機種 Xbox 360
開発元 Remedy Entertainment
発売元 マイクロソフト
人数 1人
メディア Xbox360:DVD-ROM 1枚
発売日 アメリカ合衆国の旗 2010年5月10日
日本の旗 2010年5月27日
対象年齢 CEROB(12才以上対象)
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ALAN WAKE』(アランウェイク)は、Remedy Entertainmentが開発し、マイクロソフトから発売されたXbox 360専用アクションアドベンチャーゲームである。2012年にはSteamや、あるいはリテール版などの形でPC移植版が販売され、日本語版はイーフロンティアから発売された。PC移植版には、Remedy Entertainment に加えて Nordic games も携わっている。

概要[編集]

アメリカのベストセラー作家が、休養で訪れた田舎町で超自然の存在に翻弄され、姿を消した妻を取り戻すための探索に身を投じるアドベンチャーゲーム。ホラー・サスペンス要素を含み、銃器を用いた戦闘というアクション要素も含む。

ストーリーや世界観、ゲームシステムに共通して、「光と闇の戦い」というコンセプトが組み込まれている。ストーリーは主人公アランを取り込もうと狙う闇の力との対決の物語であり、舞台描写では日中の平和な田舎町と異様な気配に満ちた夜の森などが対照的に描かれる。また、常に闇の中で発生する戦闘では、銃器のほかに光を放つライト類が欠かせないシステムを採用している。

プレイヤーは肩越しの視点から主人公を操作してゲームを進める。探索と戦闘はシームレスであるため、戦闘はサードパーソン・シューティングゲームの形態を取る(ただし敵は銃器を持たない)。舞台設定上、本格的な戦闘用の兵器は登場せず、使用できる武器は小口径のリボルバー、狩猟用のライフルやショットガン、あるいは信号用のフレアガンといったものに限られる。主人公も身体的には平凡な作家という設定であり、続けて攻撃を受けると簡単に倒され、逃走に有効なダッシュも短距離しか維持できない(その代わりに、タイミングよくボタンを押すことで敵の攻撃を寸前で回避するシステムが搭載されている)。戦闘での最大の特色は、登場する敵が銃器だけでは倒せないことが挙げられ、プレイヤーはフラッシュライトなどで光を浴びせて敵の纏う闇を取り除き、それから銃器で攻撃を加えるという手順を踏む必要がある。

世界観にはスティーブン・キングの著作の影響が大きく、展開などは酷似している部分も随所に見られる(ゲーム中でもその事を指摘するセリフが存在する)。また「見た目だけで判断できない人物」や「町全体を覆う得体の知れない『もの』」など、ステージの雰囲気はツイン・ピークスLOSTなどの海外ドラマを参考にしたとRemedy Entertainmentの開発スタッフがコメントしている。また、本作のスピンアウト作品であるAlan Wake :American NightmareがXBox Live Arcade作品としてリリースされ、その後日譚が描かれた。

本作はアメリカ『TIME』誌で2010年ベスト・ゲームに選出。「メタ認識とヒッチコック的なサスペンスの融合はAlan Wakeのゲームプレイに非常にユニークで楽しい体験をもたらし、今年最も素晴らしいゲームを完成させた。今年(2010年)多くのゲームタイトルがMatureレーティング(17歳以上向け)を冠したが、ALAN WAKEほど成熟したゲームはなかった。」と評されている。

ストーリー[編集]

「彼は何も知らなかったのだ」
自分が書いた小説の登場人物に命を狙われるという悪夢の中で、眩い光と共に何者かがそう告げていた……。

全米を代表するベストセラー作家アラン・ウェイクは深刻なスランプから脱出するため妻のアリスと共に住まいのニューヨークを離れ、大西洋沿岸部に位置する田舎町『ブライトフォールズ』を訪れた。広大な森林に囲まれ、穏やかな湖と灯台を擁する美しい景観はアランの苦悩を和らげるものであったがそれでも筆を進めるまでには至らず、宿泊先であるコールドロンレイク中央部のダイバー島に建てられたキャビンでタイプライターを持ってきたアリスと喧嘩してしまう。

アランがたまらずにキャビンを出た直後、悲鳴と共にアリスが湖へと落ちていった。救助のためアランは湖へ飛び込み、直後に大破した車の中で目を覚ました。何が起こったのか理解できず、だがそれでも妻の安否を確かめようと夜に覆われた森の中をキャビン目指して走るアランは悪夢の中でも登場した『闇』を纏う多数の何者かに襲撃される。銃を撃ってもびくともしない敵に追い詰められたアランだったが、夢の中で聞いた声に従いライトの光を当てると闇が取り払われ、そこへ銃弾を打ち込むことでようやく敵を撃退する事に成功した。

目的地へ向かう中、アランは散乱したコピー用紙を発見する。用紙にはどういうわけかアランが次作として構想していた作品のタイトルが書かれていた、その後も至る箇所で小説の一文が書かれたコピー用紙が発見され、アランはそれが自分の身に今起こっている出来事を正鵠に描写した文章である事に気が付いた───。

登場人物[編集]

アラン・ウェイク(ALAN WAKE)
咲野俊介(日本語)
本作の主人公
ニューヨーク州に在住するスリラー作家。これまでの著作が全て大ヒットした程のベストセラー作家だが現在は酷いスランプに陥り、2年間も新作を出せないでいる。
療養と休暇を兼ねた旅行で妻のアリスと共にブライトフォールズを訪れる。
本人が気づかない内に闇に利用されてしまい、今回の戦いへと身を投じることになった。
短気な性格ですぐに手が出るため、今までに警察沙汰の問題を何度か起こしている。妻であるアリスの事を何よりも愛しているが、スランプに陥って以来、暴力以外の形でアリスに当たってしまうことも少なくない。
アリス・ウェイク(ALICE WAKE)
声:甲斐田裕子(日本語)
アランの妻でプロの写真家。個展を開くほどの腕の持ち主であり、アランの著作のデザインも担当する。極度の暗所恐怖症
夫のスランプに苦しめられるが、あきらめることなくアランを支え続けている。今回のブライトフォールズへの旅行を提案した。アランを利用しようと目論む闇の力に捕らえられてしまう。
アランにハッパを掛けるバリーには、あまり良い印象を持っていない。
バリー・ウィーラー(BARRY WHEELER)
声:高木渉(日本語)
アランの出版エージェント。口達者な小太りの男性。アランとは幼馴染であり、新人時代からアランを支えている。夫妻と連絡が途絶えたことを心配し、ブライトフォールズへ駆けつける。
ニューヨーク育ちのため田舎嫌いで、アレルギーがありホコリが多いところも苦手。
サラ・ブレーカー(SARAH BREAKER)
声: 浅川悠(日本語)
ブライトフォールズの保安官を勤める女性。正義感が強く、権力者や著名人にも媚びることなく接し、住民からの人望は篤い。権力を誇示し手段を択ばないナイチンゲールを良く思っていない。
アランに対して警官であった父と同じ面影を感じており、不審な言動が多いアランに対して一定の理解を示す。
エミル・ハートマン(EMIL HARTMAN)
声:仲野裕(日本語)
ブライトフォールズで私設クリニックを経営するアーティスト専門の精神科医。著書に『創作家のジレンマ』がある。
ローズ・マリーゴールド(ROSE MARIGOLD)
声:東條加那子(日本語)
ブライトフォールズ市街地にあるダイナーに勤務するウェイトレス。アランの熱狂的大ファンで店に本屋からもらったパネルを飾っているほど。また、アランのファンサイトも運営している。
住まいはトレーラーハウス。ラスティの事は意識しているが、ローズ自身の夢見がちな性格が邪魔をして関係を深められていない。
ラスティ(RUSTY)
声:岩崎了(日本語)
ブライトフォールズにある「エルダーウッド国立公園」の自然保護官。既婚者であるが、夫婦の仲は破綻しきっている。
休憩時間にはわざわざ街にあるダイナーまでコーヒーを飲みに来ている。ローズとはお互いに一歩踏み込めずにいる。
パット・メイン(PAT MAINE)
声:辻親八(日本語)
ブライトフォールズのラジオ番組「KBF-FM」でパーソナリティ兼DJを勤める穏やかな老人。アランが最初に出会うブライトフォールズの住民。
オーディン・アンダーソン(ODIN ANDERSON)
声:秋元洋介(日本語)
1970年代のロックバンド「オールドゴッズ・オブ・アースガルズ」のバンドメンバーであった老人。認知症リューマチを患っている。
「オーディン」は北欧神話の神から取ったステージネームで、神話のオーディン同様、片目に眼帯をしている。
トール・アンダーソン(THOR ANDERSON)
声:塚田正昭(日本語)
オーディンの兄弟で「オールドゴッズ・オブ・アースガルズ」のバンドメンバーであった老人。同じく認知症を患っている。
「トール」は北欧神話の神から取ったステージネームで、槌を持つ神話のトールにちなみ、ビニール製の玩具のハンマーを持っている。
シンシア・ウィーバー(CYNTHIA WEAVER)
声:定岡小百合(日本語)
暗闇を異様に恐れ、町中の照明を点検して歩いている女性。
常にランプを抱えている姿から、町の住民からは「ランプおばさん」と呼ばれる。
モット(MOTT)
声:土門仁(日本語)
ブライトフォールズでは有名なトラブルメーカーである男。帽子と迷彩服を着用している。
ある目的でアランに接触する。
ロバート・ナイチンゲール(ROBERT NIGHTNGALE)
声:山野井仁(日本語)
FBI捜査官。ある事件の重要参考人としてアランの行方を追う。
職務中にも酒が手放せないほどのアルコール依存症であり、アランへの病的な敵意に取り憑かれている。
アランを捕えるためには手段を選ばず、まともな捜査の手続きも踏まずに武装した多数の人員にアランを追わせ、自身も一般人を巻き添えにしかねない状況で発砲するなど、問題行動の目立つ人物。
トーマス・ゼイン(THOMAS ZANE)
声:稲葉実(日本語)
1970年代に、ブライトフォールズのコールドロンレイク付近で執筆活動をしていたとされる作家兼詩人。
存在は都市伝説扱いにされている。
バーバラ・ジャガー(BARBARA JAGGER)
声:磯部万沙子(日本語)
トーマス・ゼインの恋人とされる女性。1970年7月10日、コールドロンレイクにて溺死したとされる。

武器・装備品[編集]

リボルバー(コルト・パイソン)
一般に普及している6連装のリボルバー。小口径のため使用できる銃器の中では最も威力が低い。
水平二連式ショットガン
ダブルバレルのショットガン。序盤から手に入る高威力の武器だが、2発しか装填できないため頻繁なリロードが必要になる。
ポンプアクションショットガン(ウィンチェスターM1300)
8連装のショットガン。連射速度はダブルバレルのショットガンに劣るが、敵前でのリロードは少なくなるため総合的な使い勝手は上。
ライフル(レミントンM7CDL)
5連装のライフル。銃器の中でも威力が最も高い。
フレアガン
信号弾を打ち出す銃。信号弾の発光と爆発で広範囲の敵に大ダメージを与えられる。弾速は遅め。
発炎筒
使用することで光と煙を一定時間放出する。ダメージは与えられないが、敵の纏う闇を剥がしつつ、怯ませて攻撃を中断させられる。地面に放るか、手に持って歩くことができる。
閃光手榴弾
爆風ではなく強烈な光を放つ手榴弾。広範囲の敵に光を浴びせ、闇を剥がすとともに大ダメージを与える。耐久力の低い敵なら、闇を纏っていても一撃で消し飛ばすことができる。
フラッシュライト
序盤から持っている標準的な小型ライト。
大型フラッシュライト
フラッシュライトよりもバッテリーが長く持つ。
ランタン
フラッシュライトよりも広範囲を照らせるがバッテリーの消費が激しい。
大型ランタン
ランタンよりも強力でバッテリーも長持ちする。
弾薬・バッテリー
各銃器の弾薬、ライト類の電源であるリチウムバッテリーが、それぞれアイテムとして手に入る。

登場する敵[編集]

闇に支配された者達
闇に取り込まれてしまった人間達。闇の意思に従いアランや街の人間を襲う。体は闇に覆われ、まず光を浴びせて闇を取り払わなければ、ダメージを与えることはできない。
元は普通の人間であり、ネルシャツにヘルメット姿の屋外労働者風、フード付きパーカーを着た街の若者風など、姿は様々。刃物や鈍器を手に襲ってくるが、銃は使わない。
鳥の群れ
カラスのような黒い鳥の群れ。闇に支配された者達同様にアラン達に襲いかかる。
光を当てると消滅して群れの数が減り、一定数以下に減らすと攻撃性を失う。
ポルターガイスト
闇の力を受けてアランを襲う物体。木箱やドラム缶、スチールパイプから、車両や重機までもが襲い掛かってくる。
光を当て続ければ消滅させる事ができる。

その他[編集]

原稿
アランには覚えのない、しかし彼自身の手になる小説の原稿。内容はアランが直面している事態そのもの。随所で断片が手に入り、入手時点の少し後に起きることが書かれているものが多い。アラン以外の登場人物の心理や行動を知ることもできる。
成立の謎と、誰が断片を置いていたのかは、ゲーム後半で明らかになる。
光るメッセージ
壁などをライトで照らすと浮かび上がるメッセージ。注意を促す内容であったり、アイテムボックスのありかへ導くマーキングであったりする。
ある人物が、闇の力の復活に備えて用意したもの。
光の射す場所
街灯などから明るい光が注ぐ場所。光の中へ入ると敵は撤退し、アランの体力回復が早まる。各所に点在し、多くはセーブポイントとして機能する。
また、敵の突進を避けるなどで光の中へ飛び込ませると、即座に消滅させることができる。
ストーリーの一部で乗ることができる。セダンや4WD、ピックアップトラックなど種類は豊富。
ヘッドライトと接触によって敵を攻撃する事もできるが、敵からの攻撃を受け続けると破壊され、強制的に降ろされる。
猟師の罠
森の中に設置された足を挟む罠。発光するため踏み分け道にあるものは判別が容易だが、踏んでしまうと足を拘束され、敵との強制戦闘が始まってしまう。
攻撃に使える設置物
撃つとガス炎の噴き出すボンベや、切断されて漏電している電線など、一部の設置物は敵にダメージを与えられる。

ダウンロードコンテンツ[編集]

シグナル
小説家

続編[編集]

2012年にAlan Wake’s American Nightmareが配信された。

外部リンク[編集]