茅原南龍

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ちはら なんりゅう

茅原 南龍
生誕 (1939-03-31) 1939年3月31日(85歳)
沖縄県石垣市
活動期間 1960年(昭和35年)-
団体 茅原書藝會、鵬成会
著名な実績

筆 感謝の碑 2023年11月23日建立・除幕(那覇市奥武山公園内 沖宮隣接地)

筆「手書き文字」の日 提唱 2021年11月23日制定

春の叙勲 旭日双光章受章(2018年・地方文化功労)

沖縄県功労者表彰(2015年文化・学術部門)

文化庁長官表彰(2012年)

石垣市市民栄誉章(2009年)

日展特選(2003年第35回展第五科)
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茅原 南龍(ちはら なんりゅう、1939年昭和14年〉3月31日-)は、 沖縄県石垣市出身の書家。本名は茅原 善元(ちはら ぜんげん)[1]

おもな受賞歴[編集]

  • 1995年 第18回琉球新報活動賞
  • 1998年 第32回沖縄タイムス芸術選賞
  • 1999年 日本書芸院 史邑賞
  • 2001年 那覇市制施行80周年記念 伝統・文化功労部門特別表彰
  • 2003年 日展第33回第五科 特選(沖縄県史上初)
  • 2008年 沖縄県文化功労者(芸術文化)
  • 2008年 第24回八重山毎日文化賞 正賞
  • 2009年 7月10日 石垣市市民栄誉章(歴代4人目[2]
  • 2010年 島袋光裕藝術文化賞
  • 2011年 第47回琉球新報賞(文化・芸術功労)
  • 2012年 平成24年度 文化庁長官表彰(沖縄県書道史上初)
  • 2015年 平成27年度 沖縄県功労者表彰 (文化・学術部門)※表彰式11月3日(火)文化の日
  • 2016年 平成28年度 糸満市市制45周年 教育文化功労 受章 12月1日
  • 2018年 平成30年度 春の叙勲 旭日双光章受章(地方文化功労)伝達式・拝謁 5月11日

役職[編集]

経歴[編集]

活動[編集]

  • 筆感謝の碑 2023年11月23日建立・除幕 (那覇市奥武山公園内沖宮隣接地) 「すべての人々が日頃親しみ使う筆記用具の有難さと価値感。その甲斐は人々の成長を促し尊い人材を育み未来を築く」中略「文字を敬筆と書に関わる人生行路の諸人に、また篤行厚き御芳情賜りました皆様に幸運を斎し弥栄を祈り貢献資することを信じ此に筆感謝の碑を建立する」併設の筆の日制定意義銘板より抜粋。石材には、郷里石垣島より沖縄県最高峰の於茂登岳産を使用。製作・設置は、沖縄関ケ原石材が採石から一貫して担当した。
  • 筆「手書き文字」の日 2021年11月23日制定 「筆をとり、文字をしたためる」日本人が受け継いできた美しい文化を次世代に受け継ぎ、より発展洗練させていくという書家 茅原南龍の呼びかけに超党派の国会議員により実現した沖縄発の記念日である。
  • 1985年(昭和60年)10月 渡嘉敷小学校より「小学校めぐり」実技講習会をはじめる。2011年現在、64校を上る実技・講演を実施。
  • 幼少期からの体験型教育の大切さを説き、地元、離島地域をはじめ他府県にて講演・指導を行う。
  • 「新春1,000人かきぞめ席書大会」にて大揮毫を披露。沖縄県那覇市の新春恒例行事となり作品審査委員長を務める。
  • 率いる茅原書藝會(ちはらしょげいかい)の門弟会員は、全国に約6,000名の会員実績を誇る。一般社団法人化 2023年9月7日
  • 毎年3月の師範免許授与・学生八段認定証授与式では、高校生からシルバー世代まで幅広い層が誕生している。
  • 全国区大会の成田山全国競書大会にて小・中・高生から特別賞受賞者を輩出。日本代表団の一員として中国文化交流への派遣を行う(2018年現在、歴代20名の派遣実績)。
  • 全国区組織・鵬成会(ほうせいかい)がある。書のプロ育成、普及活動を推進。2009年12月1日設立。

おもな展覧会[編集]

  • 2021年11月9日(火)~14日(日) 「耕不尽」(たがやせどもつきず) 書家 茅原南龍 書業60周年記念展 琉球新報社

揮毫・寄贈作品[編集]

古酒泡盛「おもろ」は2017年10月27日発売(初回出荷分300本限定)

(新石垣島空港・空港駐車場前銘板)門標の石材は、沖縄県最高峰の地元於茂登岳麓産を使用し、毛筆の持ち味を引き出す深彫加工を施している。※新石垣空港ターミナル棟正面の黒色の毛筆看板は、同郷の書家 豊平峰雲作である。

  第32回全国豊かな海づくり大会 美ら海おきなわ大会開催記念碑  2013年3月16日除幕

標語「魂」(こころ) を第69代横綱白鵬関と記者会見特設会場にて合作揮毫

「満員御礼」懸垂幕揮毫 大相撲沖縄場所実行委員会

冬巡業にて題字『魂』(こころ)を第69代横綱白鵬関とともに大揮毫(動画再生)

2015年8月25日(県庁1階特設記者会見場にて揮毫)記者会見で茅原南龍が題字「魂」と書く中、

最後の部分”ム”を白鵬関が担い、観衆見守る中、場所の安全と成功祈願を込め、勢いよくー点を打ち完成した

唯一無二の入魂文字である。以降、茅原南龍と白鵬関奇跡の合作「魂」は沖縄場所の顔(ロゴ)として沖縄場所の広告媒体や記念品に使用されている。

後に沖縄場所会場内「満員御礼」懸垂幕を揮毫。

  • (優勝祈念奉納寄贈作品)プロ野球団読売巨人軍 優勝祈念奉納・沖の宮

2012年、2013年、2014年、2015年、2016年、2017年、2018年、2019年、2020年、2021年、2022年、2023年

  • (顕彰碑)国立劇場おきなわ 記念碑揮毫 2004年建立 組踊公園内 野外舞台壁面”組踊り先達顕彰碑” ”御製碑”
  • (記念碑)宮良長包生誕地 石垣市教育委員会 2003年6月建立
  • (頌徳碑)国場幸太郎 1989年
  • (石碑)鳩間島沿革の碑 1987年
  • (銘板)石垣島 「赤馬の碑」台座部分の銘板
  • (屏風)九州・沖縄サミット会場 万国津梁館(貴賓室)「万国津梁」銘文屏風 2000年
  • (歌碑)宮良長包生誕の地 2002年
  • (企業毛筆ロゴ)琉球放送 2023令和5年末迄使用 ※原本は、毛筆で楷書縦書きのみである。同局番組、Webサイトの横文字表記は、放送局独自に切り貼り、字詰処理の上使用していた。

  他(敬称略・順不同)

メディア[編集]

テレビ[編集]

  • 【美術セット扁額揮毫】NHK大河ドラマ「琉球の風」 1993年1月10日~6月13日放送

琉球王朝時代の建物を再現したオープンセットにて柱聯(ちゅうれん:門柱左右文)や扁額の一部「天妃宮」を揮毫。琉球建築様式赤瓦屋根の建物と扁額は複数あり、放送前年の1992年。県内の代表的な書家が選ばれ分担して揮毫した歴史的な沖縄書家の合作でもある。※現在、沖縄県読谷村のテーマパーク体験王国「むら咲村」施設として現存。劣化が著しい状態であり随所に修繕・保存対策が必要である。(2023年現在)

出 演[編集]

2021年12月7日(火)19:30~20:00放送

  • 【監修・実技指導出演】「楽しい書写」1992年4月-9月放送(沖縄テレビ)

 1992年放送当時、民放初の本格的な書道レギュラー番組と称賛された。放映終了後は、再構成しビデオ版(VHS)としてリリース。

作品展示[編集]

イベント他[編集]

  • 新春1,000人書初め席書大会 第25回大会2015年まで毎年開催された。

(第1回大会800人参加那覇商業高校にて、那覇市立体育館、沖縄県立武道館にて開催)

CM出演[編集]

  • 沖縄食糧 「でいご」登場篇 30秒、15秒 1995年11月

(CMあらすじ) 沖縄の米所新緑の田んぼの中約20畳敷の白い床。

書家 茅原南龍が登場しブランド名「でいご」を大揮毫。笑顔でお茶碗片手に出来立てのご飯を美味しそうに食するという構成。(ロケ地) 沖縄県北部 名護市羽地

WEB[編集]

  • 月刊書道「一心」誌連動企画 お手本動画『龍門・書道ねっと!』(実技・出演:茅原南龍)2003年4月-2019年1月配信

音楽[編集]

  • 「於茂登岳賛歌」(おもとだけさんか) 唄・作曲:大工哲弘 作詞:茅原南龍 

2021年11月9日13日(土) 「耕不尽」(たがやせどもつきず) 書家 茅原南龍書業60周年記念展5日目特別実技講演会の前座として同郷の唄者 大工哲弘(だいく てつひろ・八重山民謡)氏により初披露された。両氏は同郷であり、ゆかりの八重山民謡とぅばらーま調で表現されている。

著書[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 平成24年度文化庁長官表彰被表彰者の決定について” (PDF). 文化庁. 2012年11月22日閲覧。
  2. ^ 1979年の具志堅用高(ボクシング)、1997年の比屋根毅(製菓業エーデルワイス)、2005年の夏川りみ(歌手)に次ぐ受章。2012年にはBEGINが受章している。

外部リンク[編集]