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本町 (渋谷区)

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本町
町丁
帝京短期大学(2007年1月)
地図北緯35度41分01秒 東経139度40分49秒 / 北緯35.683633度 東経139.680325度 / 35.683633; 139.680325
日本の旗 日本
都道府県 東京都の旗 東京
特別区 渋谷区
地域 代々幡地域
地区 幡ヶ谷地区
人口情報2023年(令和5年)1月1日現在[1]
 人口 26,883 人
 世帯数 17,606 世帯
面積[2]
  0.990143201 km²
人口密度 27150.62 人/km²
郵便番号 151-0071[3]
市外局番 03(東京MA[4]
ナンバープレート 品川
ウィキポータル 日本の町・字
東京都の旗 ウィキポータル 東京都
ウィキプロジェクト 日本の町・字
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本町(ほんまち)は、東京都渋谷区の地名。

概要

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渋谷区本町

初台駅幡ヶ谷駅北側一帯のエリアであり、渋谷区の最北端に位置する。住居表示実施済み区域であり、現行行政地名は本町一丁目から本町六丁目。面積は1平方キロメートル。

本町は幡ヶ谷地区に属し、かつては幡ヶ谷の中心部であった。現在でも地域の鎮守の神様である幡ヶ谷氷川神社幡ヶ谷不動尊は本町にある。1960年昭和35年)の町名地番整理実施までは「幡ヶ谷本町一~三丁目」という名称であったが、同年「本町一~六丁目」に再編された町名地番整理後の1968年昭和43年)、本町一~六丁目に改めて住居表示が実施されて今に至る。詳しくは幡ヶ谷も参照のこと。

新宿まで電車で数分、歩いても十数分という好立地にある。当地の大半は閑静な住宅街であり、アパートや一戸建てが多い。一方で、東側の一部エリアは隣接する西新宿と一体となって新宿副都心を形成しており、高層ビルが立ち並ぶ。初台駅前にはランドマークの東京オペラシティ新国立劇場がある。

他の幡ヶ谷地区の街と同様、賑やかな商店街(不動通り商店街)があるのも当地の特徴である。

地理

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地名

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本町は、渋谷区内で唯一の「『町』と書いて『まち』と読む町名」であり、東京特別区内で唯一「『本町』で『ほんまち』と読む町名」でもある。北側に隣接する中野区にも「本町」があるが、こちらの読みは「ほんちょう」である。渋谷区本町と中野区本町は境界こそ接してはいないものの極めて近く、特に山手通りの長者橋付近においては、西新宿五丁目および弥生町一丁目を挟んで、互いに50メートル程度まで近接している。そのため店舗名などでは旧地名の「幡ヶ谷本町」の他に「渋谷本町」という表記も見られる。

1960年昭和35年)5月1日幡ヶ谷本町一丁目から三丁目および幡ヶ谷原町の各一部から本町(ほんちょう)一丁目から六丁目を新設。 1972年(昭和47年)9月1日、町名の読みを地元の読み方である「ほんまち」に変更された。 なお、山手通りと甲州街道が交差する交差点名も、道路交通情報で、「ほんちようこうさてん」と読み上げていたが、本来の「ほんまちこうさてん」に改められた。

渋谷区の住居表示版によればローマ字表記は旧ヘボン式に則って「Hommachi」と示されているが、同じ渋谷区立施設の「渋谷区立渋谷本町学園」は現在主流の修正ヘボン式表記で「Shibuya honmachi gakuen」と表記されており、区としての一貫性がない状態である(修正ヘボン式(n)の住居表示を採用している区は豊島区北区板橋区足立区。旧ヘボン式(m)の住居表示を採用している区は港区世田谷区)。

地形

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本町には浅い谷が何か所か存在する。最大のものは北部の本町五丁目・四丁目・三丁目にかけて東西方向に存在する谷であり、明治期までは本町田圃と呼ばれる水田地帯となっていた[5]。ここには和泉川が流れていたが、現在では暗渠化されている。この暗渠の周辺は大雨の際に氾濫する可能性があるとされている[6]ため、土のうが準備されている。

また、旗洗池付近、本村隧道付近には上記の谷に向かうようにして南北方向の浅い谷が存在する。旗洗池付近のものが小笠原窪、本村隧道付近のものが地蔵窪と名付けられており、かつてはこれらの谷にも和泉川に流れ込むようにして小川が流れていたが、現在では暗渠化などにより消滅している。 小笠原窪はかつて当地にあった唐津藩小笠原家の屋敷から、地蔵窪は子育地蔵尊から名付けられたと考えられている[7]

隣接地域

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当町はその北部から北西部にかけては中野区弥生町南台に接し、西部は渋谷区幡ヶ谷に接し、南部は甲州街道を境に渋谷区初台と接し、東部は概ね東京都道317号環状六号線(山手通り)付近を境界に新宿区西新宿に接する。

地価

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住宅地の地価は、2024年令和6年)1月1日公示地価によれば、本町1-9-12の地点で78万円/m2となっている[8]

事業所

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2021年(令和3年)現在の経済センサス調査による事業所数と従業員数は以下の通りである[9]

丁目 事業所数 従業員数
本町一丁目 254事業所 5,865人
本町二丁目 206事業所 1,207人
本町三丁目 202事業所 5,679人
本町四丁目 126事業所 1,067人
本町五丁目 74事業所 378人
本町六丁目 107事業所 770人
969事業所 14,966人
事業者数の変遷

経済センサスによる事業所数の推移。

事業者数推移
事業者数
2016年(平成28年)[10]
914
2021年(令和3年)[9]
969
従業員数の変遷

経済センサスによる従業員数の推移。

従業員数推移
従業員数
2016年(平成28年)[10]
13,471
2021年(令和3年)[9]
14,966

主な施設

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代々木警察署が本町一丁目の甲州街道沿いにある。

初台駅前には東京オペラシティ新国立劇場があり、ランドマークになっている。その他伊藤園カシオといった有名企業の本社もある。

公立学校として、かつて当地にあった本町小学校・本町東小学校・本町中学校を合併してできた渋谷本町学園が存在する。また、帝京短期大学も当地にある。

以下、主要なものを挙げる。

公共施設

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本町待機宿舎 北西
  • 二軒家公園
  • 本町公園
  • 南児童遊園

学校

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企業

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商店街

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  • 不動通り商店街

神社仏閣

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旧跡

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その他

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交通

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道路

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南部を甲州街道が、中央部を東京都道431号角筈和泉町線水道道路)が、北部を方南通りがそれぞれ東西に走っている。 東部では山手通りが、西部では六号通りがそれぞれ南北に走っている。

鉄道

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初台駅は本町東部の、幡ヶ谷駅は本町西部の最寄り駅として使われている。なお、かつては初台駅幡ヶ谷駅の間に幡代駅が存在したが、終戦前までに廃止されている。

この他都営地下鉄大江戸線が地域内北端を通っている。域内に駅はないが、新宿区西新宿にある西新宿五丁目駅は、本町に存在した橋である「清水橋」が副駅名につけられており、本町北部にとっては当駅が最寄り駅である。

バス

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一般路線バス
コミュニティバス

世帯数と人口

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2023年(令和5年)1月1日現在(東京都発表)の世帯数と人口は以下の通りである[1]

丁目 世帯数 人口
本町一丁目 3,639世帯 5,245人
本町二丁目 2,974世帯 4,581人
本町三丁目 3,113世帯 4,702人
本町四丁目 2,882世帯 4,431人
本町五丁目 2,383世帯 4,062人
本町六丁目 2,615世帯 3,862人
17,606世帯 26,883人

人口の変遷

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国勢調査による人口の推移。

人口推移
人口
1995年(平成7年)[12]
24,507
2000年(平成12年)[13]
24,917
2005年(平成17年)[14]
25,620
2010年(平成22年)[15]
25,194
2015年(平成27年)[16]
26,782
2020年(令和2年)[17]
28,969

世帯数の変遷

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国勢調査による世帯数の推移。

世帯数推移
世帯数
1995年(平成7年)[12]
13,117
2000年(平成12年)[13]
14,321
2005年(平成17年)[14]
15,096
2010年(平成22年)[15]
15,806
2015年(平成27年)[16]
16,945
2020年(令和2年)[17]
18,599

学区

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区立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる(2023年3月時点)[18]

丁目 番地 小学校 中学校 調整区域による変更可能校
本町一丁目 全域 渋谷区立幡代小学校 渋谷区立渋谷本町学園 渋谷区立渋谷本町学園(小学校)
本町二丁目 全域 渋谷区立渋谷本町学園
本町三丁目 全域
本町四丁目 全域
本町五丁目 1~33番
34〜47番 渋谷区立中幡小学校 渋谷区立笹塚中学校
本町六丁目 33~43番
1〜32番 渋谷区立渋谷本町学園 渋谷区立渋谷本町学園

歴史

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前述の通り本町は幡ヶ谷地区に属し、歴史的には幡ヶ谷の中心部であった。地名「幡ヶ谷」の由来となった旗洗池や幡ヶ谷の鎮守の神様である幡ヶ谷氷川神社、「幡ヶ谷不動」の名で知られる荘厳寺が現在でも本町にあるのはこのためである。

現在の本町は1960年に渋谷区が実施した町名地番整理によって画定された、幡ヶ谷地区の一部分に過ぎない。幡ヶ谷村の創建以降、本町は幡ヶ谷と運命を共にしてきたのであり、本町のみの歴史を記述することは意味を持たない。よって、本町の歴史は幡ヶ谷地区の歴史を参照のこと。

ギャラリー

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その他

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日本郵便

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関連項目

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脚注

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  1. ^ a b 住民基本台帳による東京都の世帯と人口(町丁別・年齢別)  令和5年1月” (CSV). 東京都 (2023年4月6日). 2023年12月17日閲覧。 “(ファイル元のページ)(CC-BY-4.0)
  2. ^ 『国勢調査町丁・字等別境界データセット』(CODH作成)”. CODH. 2024年1月14日閲覧。(CC-BY-4.0)
  3. ^ a b 本町の郵便番号”. 日本郵便. 2023年11月17日閲覧。
  4. ^ 市外局番の一覧”. 総務省. 2019年6月24日閲覧。
  5. ^ 堀切森之助(編)『幡ヶ谷郷土誌』幡ヶ谷を語る会、1978年。
  6. ^ 神田川浸水予想区域図(改定)”. 東京都. 2021年9月12日閲覧。
  7. ^ 土地の記憶:代々木と幡ヶ谷”. 小嶋祥三. 2021年9月13日閲覧。
  8. ^ 国土交通省 不動産情報ライブラリ”. 国土交通省. 2024年11月2日閲覧。
  9. ^ a b c 経済センサス‐活動調査 / 令和3年経済センサス‐活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 事業所数、従業者数(町丁・大字別結果)”. 総務省統計局 (2023年6月27日). 2023年9月15日閲覧。
  10. ^ a b 経済センサス‐活動調査 / 平成28年経済センサス‐活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 都道府県別結果”. 総務省統計局 (2018年6月28日). 2019年10月23日閲覧。
  11. ^ 東京消防庁本町待機宿舎”. UG都市建築. 2023年2月15日閲覧。
  12. ^ a b 平成7年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年3月28日). 2019年8月16日閲覧。
  13. ^ a b 平成12年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年5月30日). 2019年8月16日閲覧。
  14. ^ a b 平成17年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年6月27日). 2019年8月16日閲覧。
  15. ^ a b 平成22年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2012年1月20日). 2019年8月16日閲覧。
  16. ^ a b 平成27年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2017年1月27日). 2019年8月16日閲覧。
  17. ^ a b 令和2年国勢調査の調査結果(e-Stat) -男女別人口,外国人人口及び世帯数-町丁・字等”. 総務省統計局 (2022年2月10日). 2022年2月20日閲覧。
  18. ^ 住所別通学区域一覧”. 渋谷区. 2024年1月20日閲覧。
  19. ^ 郵便番号簿 2022年度版” (PDF). 日本郵便. 2023年10月28日閲覧。

外部リンク

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